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田川伸一郎のブログ

おめでとう! 長野市立昭和小学校

仙台での「東日本学校吹奏楽大会」と同日14日の日曜日に、岐阜県で東海小学校バンドフェスティバルが開催されました。

先日、見学にお伺いさせていただいた長野市立昭和小学校金管バンドの皆さんも出場し、見事、金賞・朝日新聞社賞(一位)を受賞し、全国大会への出場が決まったそうです。

徳武先生から、すぐに弾むようなご報告メールを頂戴いたしました。


そして、その後、保護者の方からも、下記のようにご丁寧なメールを頂戴いたしました。

田川先生

先日は昭和小学校までお越しいただき、ありがとうございました。
私自身、いつか田川先生に昭和小金管バンドを見ていただき、直接お礼をお伝えしたいと思っていましたが、ついに実現し非常に嬉しく思っております。
また、子供たちも初めてお会いさせていただき、短い時間でしたが、田川先生からいただいたお話に感動し、みんなそれぞれ心に響いたものがあったと思います。
そして今日、東海小学校バンドフェスティバルで、最優秀・朝日新聞社賞を受賞させていただき、大阪城ホールでの全国大会へ進むことが出来ました。
徳武先生はじめ担当の先生方、子供たち、保護者のみんなが、最高の「かみごと」を創り上げ演奏出来ることを信じ続けた結果、田川先生にも大阪城ホールで生の演奏を聴いていただける機会をいただくことが出来ました。
2年前からのご縁には本当に、本当に感謝です。
徳武先生はもちろん、親子共々、田川先生に大阪城ホールで再会出来ることを、心から楽しみにしています!
この度は本当にありがとうございました。
そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。



徳武先生、部員の皆さん、保護者の皆様はじめ地域の応援団の方々、本当におめでとうございます。
大阪城ホールで、皆さんの熱意溢れる演奏を聴けること、そして、全国から集まった多くの方々に昭和小学校の「かみごと」を聴いていただけることを、心からうれしく思います。

寒くなってきますので、風邪をひかないように気をつけて、さらに音と演奏と心に磨きをかけてください!

千葉からいつも応援しています!


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第18回東日本学校吹奏楽大会

この土日は、杜の都・仙台市で開催された「第18回東日本学校吹奏楽大会」を聴いて来ました。

会場は、第2回の時に、新浜小学校の子どもたちと「吹奏楽のための音詩『輝きの海へ』」を演奏した懐かしい「イズミティ21」でした。

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出場したのは、北海道・東北・北陸・西関東・東関東・東京の各支部代表の小学校12校、中学校30校、高校18校でした。

どの団体も、各地の代表だけあって、それぞれのバンドの個性や強みを生かした素晴らしい演奏を繰り広げていました。

選曲も多彩で、圧倒的にオリジナル作品が多かったです。
アレンジ物は、小学校が3校、中学校が4校、高校が3校ととても少なく、東日本に進むにはオリジナル作品の方が有利なのかな?、小編成の良い作品が増えたからオリジナル作品が多いのかな?とか、色々と想像をめぐらしていました。

今、上磯中学校で活躍されている中條淳也先生が、前任校の木古内中学校におられた頃、30名弱で喜歌劇『スペードの女王』序曲(スッペ作曲・私のアレンジです)を演奏して金賞(しかも一位でした)を受賞しましたが、そういうクラシカルな名曲が無く、インパクトに頼る感じの曲が多かったのは少し残念でした。

また、最近の傾向で、不協和音を多用したオリジナル作品で勝ち抜く学校が増え、旋律やハーモニーの美しさで訴えかける演奏が少なくなっているのも気になります。
コンクールで勝つには、そういう曲が有利?
「ドミソ」のハーモニーをきれいに合わせるより楽?
・・・
小編成で一曲勝負だからこそ、音楽の基本をしっかり学べる曲で半年を過ごさせてあげてほしいものです。

感心はするけれど、心震えるような感動の演奏が少なかったのも、選曲のせいかもしれません。

一番感動が大きかったのは、なぜか小学生たちの演奏でした。
技術的にも驚きの演奏ばかりでしたが、それ以上に、何かとても自然でピュアなものを感じました。
ここまで演奏するには大変な苦労も乗り越えて来たに違いありませんが、「苦痛感」は皆無で、音楽する喜びや子どもらしい輝きに溢れた演奏ばかりだったことが、とてもうれしかったです。


また、コンクールでは常に「あるある」ですが、下位の学校にひとりだけ満点が付いていたり、一位の学校にひとりだけ最下位の点数が付いていたりと、審査の「謎」が今回もありました。
同じ演奏に、「10・10」と「6・7」が付いていたりと、割れ方もすごかったです。
どちらの評価を信じたらいいのか...

「それがコンクールだ。いやなら出なければいい」と、言われることは分かっていますが。


しかし、評価には関係なく、ステージに立つ児童・生徒たちひとりひとりの誇りに満ちた姿、輝いた顔、指揮者の先生との絆...それそのものが「ゴールド金賞」だと思いました。
どの学校にも、どの児童・生徒たちにも、心から拍手です。
ここまでご指導された先生方、サポートされた保護者の方々、関係者の方々のご努力に敬意を表したいと思います。

主管された東北吹奏楽連盟の皆様のご尽力に感謝いたします。

演奏曲目・審査結果の詳細は、下記のHPをご覧ください。
  ↓
第18回東日本学校吹奏楽大会

来年度の「第19回東日本学校吹奏楽大会」は、10月12、13日に、石川県・金沢歌劇座で開催されます。


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金曜日の練習にサプライズ訪問して、夕食もご一緒した北海道・東川中学校の皆さんです。
僅差で惜しくも目標だった「ゴールド金賞」には届きませんでしたが、3年生が少ない中、最高の演奏ができた『朝鮮民謡』、そして、皆で美味しくいただいた「牛たん」の味を一生の宝物にしてくださいね。
新チームでも頑張っていきましょう!


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千葉県香取郡の小学校

いよいよ、週末は、仙台での「東日本学校吹奏楽大会」です。
出場するレッスン校のラストレッスンは全て終え、あとは当日の応援に向かうのみです。
みな、頑張ってほしいです。

そんなコンクールモードの中、昨日は、香取郡の小学校にお伺いして来ました。

香取郡は、家から約一時間半、成田市を越えて車を走らせてたどり着く所です。

数年前にも、この小学校にお招きいただいたことがありました。
コンクールとは全く無縁の小学校ですが、秋には、様々な音楽会や地域の演奏があり、大忙しのバンドです。

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部活動として朝や放課後に練習しているそうですが、土日にはスポーツチームで活躍しているという男の子たちもいて、とても爽やかで明るいチームでした。
そして、スクールバスで通学している子どもも多いという学区の広い、自然豊かな環境に恵まれた学校です。

前に伺った時と同じく、みんな良い表情で礼儀正しく、私からの話しかけに、照れながらもきちんと反応して言葉を返してくれる子どもたちです。

この部には、6名ほどの顧問の先生がおり、たくさんの眼と心で見守りながら、子どもたちを育てていらっしゃいます。
この穏やかで安心し切った子どもたちの雰囲気は、そんな先生方の温かさから生まれているのかもしれません。

今の部員たちとは全員初めての出会いですが、練習前のおしゃべりですっかり打ち解け、練習が楽しみになりました。

この秋に音楽会で演奏する2曲の練習をお手伝いさせていただきました。

どちらも、子どもたちが気に入って演奏していることが分かりました。

「とても上手だね。聴いてくださる方々がさらに喜んでくださるにはどうしたらいいだろう?」
と問いかけて、めあてをつかんでいきました。

「強弱の付け方が足りないと思うので、そこを練習したらいいと思います。」
「まだ、音がきちんと出ない場所があるので、頑張って出します。」
「盛り上がりをもっと付けて演奏したらいいと思います。」
「表情を良くしたいと思います。」
・・・

全体的なこと、個人的なことを含めて、様々な意見が出ました。
その中から拾い上げて、「強弱を中心に表現のメリハリをつけること」「お客様が楽しんでくださるような表情や曲の盛り上げ方を工夫すること」を練習することにしました。

みんな、意欲満々です。

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そして...
曲が最も素敵に聴こえるテンポ設定、そのために必要なタンギングの切れを良くすること。
パートの役割を生かしたバランスの変化。
吹きやすい音量ばかりで吹くのではなく、弱奏部も良い音でしっかり作って、山に向かう盛り上がりをエネルギッシュに付けること。
打楽器の強弱の幅を大きくすることや、リズムを変えて曲の場面の感じをさらにふくらませること。

など、おそらくいつも以上にたくさんの要求をもらい、それを乗り越えることで、自分たちの演奏がより良くなるのを子どもたち自身が感じられたことと思います。

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打楽器は、奏法やリズムを工夫して、皆の演奏にさらなる色彩を付けます。

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練習中のキラキラした笑顔がすてきです。

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午後から約2時間半ほどまとまった練習時間が取れた日でしたので、内容も濃かったと思いますが、いつもより長い時間の練習で、かなりバテバテになっているようでした。

でも、最後の最後まで手を抜かず、元気よく演奏し続けた根性にも拍手です。

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元気で明るい君たちと、たくさんおしゃべりし、たくさん笑い、たくさん練習出来た、とても楽しいひとときでした。
君たちの演奏を聴いてくださる方々も、きっと思わず笑顔になってくださると思いますよ!
本番がたくさんあり、大変かもしれませんが、地域のたくさんの方々が君たちの演奏を聴いて幸せになってくれるのですから、一回一回の本番を、まず自分自身が楽しみ、そして、一生懸命に演奏してください。

これからも仲良く、楽しく、真剣に...
地域の方々に愛されるバンドとして活動していってください。

またいつか君たちに会える日が来ることを願っています。

数年ぶりのお招き、とてもうれしかったです。
本当にありがとうございました。



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引退の前に

土曜日は長野の小学校、日曜日は千葉県内の中学校で過ごし、三連休最後の昨日は、神奈川県の中学校にお伺いして来ました。

3月以来二度目のお伺いとなります。


初めてお伺いした前回は、昨年度の3年生が受験を終えて戻って来たタイミングでの、定期演奏会に向けての練習中でした。

その後、コンクールに向けては、他の講師の先生方のお世話になったそうで、今回のレッスンでは3年生の仮引退前最後の演奏となる「オータムコンサート」に向けての練習をお手伝いさせていただきました。

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今年入部した1年生とは昨日が初対面でした。

学区の小学校にはバンドが無いため、全員が初心者で入部して来ます。
もちろん、2・3年生も同じです。

1年生も含めた基礎合奏のレッスンでは、3月に指導したことをしっかりと継続してあった成果が表れて、温かく良いサウンドが響いていました。

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1年生は、前回のレッスンを受けていないわけですから、先生と先輩たちがしっかりと伝達して練習してくれたということになります。

今回は、基礎合奏も少しグレードアップして、楽典的な理解を含めながら深めていきました。

途中、「少し難しい話をしているけど、分かる?」
「はぁ...」「んんん...」

そこで、「1年生は『ふ~ん、そういうのがあるんだぁ』、2年生は『な~るほど~』、3年生は『うんうん、わかるわかる!』って感じがいいなぁ」と言ってあげました。

同じ基礎合奏が、単なる「トレーニング」から、「音楽の基礎学習」になるのはとても良いことだと思います。
3年生は、さすがに、本当に分かった!という顔で演奏も変えてくれていました。

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基礎合奏の後は、今年の夏のコンクールで頑張った課題曲の「吹奏楽のための『ワルツ』」の再学習でした。

顧問の先生は、今回のレッスンのメインをここに置かれていました。
私は、コンクールに向けてのレッスンには一度も伺っておりませんので、どんな演奏をしているのは知りません。

先生は、3年生の仮引退前に、「オータムコンサート」でも演奏する『ワルツ』を、もう一度、私の指導で勉強したいというお考えでした。

先生の指揮で一度聴かせていただきました。

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この夏、この曲にどれだけのエネルギーを費やして来たかが分かる演奏でした。
みんな頑張ったんだなぁと、感動しました。

せっかくのご依頼でしたので、今回は「田川流解釈」で、練習してみました。
と言っても、私の独特な解釈ではありません。
楽譜に書いてある音符や記号を正しく表現すること、和声の機能を理解して演奏すること、作曲者が考えたであろう音楽の力を想像して演奏することなどです。

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限りある時間の中でしたが、コンクールに向けてたくさん練習し、技術的なことをかなりこなしてあったおかげで、とても反応良く、今までと全く違う『ワルツ』にどんどん変容していくことが出来ました。

真剣な中にも、笑顔や穏やかさがあるのは、このバンドのとても良いところで、そんな雰囲気が、『ワルツ』をますます素敵にしてくれました。

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あっと言う間の3時間が過ぎ、まとめの時間になりました。

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ひとりひとりが感じたこと、学んだことを、とても分かりやすく、自分らしく話してくれました。

基礎合奏の質が上がり、もっと練習して上手くなりたいと思えたこと。
「ワルツ」を演奏していて、音楽ってほんとに楽しいなと思えたこと。
まだ「ワルツ」を演奏していない1年生が、次回のレッスンでは曲も演奏しながら勉強したいと思ったこと。

音楽とは関係ないのですが...
「田川先生は、私たちの眼をしっかり見て、うなずきながら聞いてくださいます。私も友達の話をそのように聞いてあげられるようになりたいと思います。」
「3月のことをすごくよく覚えていてくださって、そのことだけでも田川先生の魅力に引き込まれてしまいました。」
「レッスンも楽しかったのですが、合間のお話がとても楽しくて、皆が笑顔になれました。」
など、うれしい感想もありました。

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「3年生の受験が終わって、定演に向けて部活に戻って来た頃、また来てあげようかな。」
「ぜひお願いします!」と顧問の先生。
「やったー!キャー!」と大絶叫の皆でした。

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3年生の仮引退直前に、わざわざレッスンを入れてくださった顧問の先生のお考えは正解でした。

夏のコンクールで演奏した課題曲を「全く違う色」で勉強でき、仮引退前の練習が充実したこと。
3年生は、勉強のこともかなりきつくなっている今の時期、「音楽って、やっぱり楽しい!」という気持ちを皆でもう一度共有して、「オータムコンサート」に向かえるようになったこと。
そして、仮引退から春までの一番苦しい時期を、受験生である3年生はもちろん、1・2年生の新チームもしっかり乗り越えれば、3月にまた会えるんだという勇気と希望が持てたこと。

みなさんを大切に思っていてくださるからこそ、先生が作ってくださった機会でした。

3年生のみなさん、仮引退までの練習には全力で取り組み、その後は、全力で受験勉強に向かってください。
ここまで部活を頑張ったみなさんですから、自分との闘いにもきっと打ち勝てると思います。
そして、受験が終わった3月に、飛び切りの笑顔でまたお会いしましょう!

1・2年生のみなさん、3年生がいなくなった後のチームワークと頑張りが、春の定期演奏会や来年度の夏のコンクールにつながります。
仲間同士ぶつかることもあるかもしれませんが、このバンドの魅力のひとつである「笑顔」を絶やさずに、乗り越えて行ってくたざい。

3月をの再会を僕も楽しみにしています!

みんな、がんばれ!




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長野の空から~その2~

長野で見学にお伺いさせていただいた小学校...長野市立昭和小学校です。

一昨年度の2月にミューザ川崎で開催された「全国小学校管楽器合奏フェスティバル・東日本大会」で聴いた感動、いや衝撃の演奏。
学校名すら聞いたことがなかった長野市立昭和小学校金管バンドが奏でる『秋風の旅人』(足立正作曲)でした。

その日のブログの「特に感動した学校」に取り上げて感想を書かせていただきました。

響け! みんなのハーモニー

偶然、私の小さなブログを見つけてくださった昭和小学校の保護者の方々からコメントを頂戴し、ありがたい気持ちをブログに書かせていただきました。

心つなぐ1ページ

そして、昨年度、昭和小学校は念願だった大阪城ホールでの「全日本小学校バンドフェスティバル」出場を果たし、そのうれしいお知らせも保護者の方からいただきました。

がんばれ! 長野市立昭和小学校

このバンドをご指導されている徳武みすず先生とは全く面識もありませんし、失礼ながらお名前も存じ上げない無知な私でしたが、ブログや手紙で昭和小学校の素晴らしさをお伝えすることが出来、保護者の方々からありがたいメッセージもいただくことが出来ました。

今回、長野にお伺いすることが決まってから、レッスンの残りの半日を使って、わずかな時間でもよいので、昭和小学校金管バンドの練習を見学したい、徳武先生にお会いしてみたいという気持ちが湧き起こり、学校にお電話をしてお願い申し上げました。

初めて差し上げたお電話だったにもかかわらず、先生はとても丁寧にご対応くださり、「見学していただくような練習はしていないので、先生、ご指導をお願いします」とまでおっしゃってくださいました。
しかし、今回は「指導」ではなく、あくまでも「見学」という姿勢でのお願いを受け入れていただきました。

そして、昨日、念願叶って、昭和小学校にお伺いすることが出来たのです。

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今年の演奏曲は、『かみごと~幼い日に見た祭の情景~』(足立正作曲)です。
全国の小学校で大ヒットの名曲です。(ティーダ出版刊)
私もたくさんの小学校でレッスンしました。
この曲で、昭和小学校は、小学校バンドフェスティバル長野県代表となり東海大会を目指して練習しています。

東日本エリアとは違い、西日本エリアには、「東日本学校吹奏楽大会」のようなコンサートホールでの小学校の座奏の上位大会がないため、目指す上位大会は、大阪城ホールでの「全日本小学校バンドフェスティバル」になります。
東海大会からすでにアリーナでの大会で、しかもマーチングと同じ土俵での審査になりますから、演奏そのものはもちろん視覚的にもインパクトの工夫が必要なようです。
セッティングも、通常のブラスバンドの配置ではなく、アリーナを意識した独特のものでした。
保護者の方々に力を借りた「演出グッズ」も効果的に使われていました。

しかし、徳武先生の願いの根本は、「音と音楽」です。
大会の特性上、プラスアルファとして演出を加えているだけで、そこに頼る気は全くない。
あくまでも、音と音楽で勝負するのだという姿勢です。

事前のお電話で先生が話してくださったその姿勢に、私は心から共感しました。
そして、「それで...田川先生...その勝負したい演奏が上手くいかないんですよ。ほんとに困っていて。子どもたちは頑張っています。でも、先生に聴いていただいた『秋風の旅人』のような演奏にはなっていないんです。先生、きっとがっかりされると思います。先に謝っておきます。わざわざいらしてくださるのに、ほんとにごめんなさい」
先生は、何度「ごめんなさい」をおっしゃったか分かりません。

私が見学したかったのは、「どんな演奏をしているか」ではなく、「徳武先生の教育」と「子どもたちの姿」でした。
「演奏の出来を見学に行くのではありません。」...そうお伝えしました。

昨日も、徳武先生は、「先生、ごめんなさい。ほんとにいつもどおりの練習しか出来ません。先生にお見せするような練習は出来ません。ごめんなさい...」とおっしゃっていました。
しかし、先生は、私が滞在していられる約2時間という時間を計算してくださっているかのように、ご指導のエッセンスを能率良く、しかも、私のためではなく子どもたちのためにというぶれない軸の元、惜しみなく見せてくださいました。

・全体での基礎練習
・体育館中に散って、自分自身の課題に黙々と向き合う練習
・数名の子どもたちのハーモニーを先生が個別に指導する練習
・曲のイメージを身体で表現する練習
・わずか数小節の音程や音型、バランスに徹底的にこだわって突き詰める練習
・全体を通して表現の質を高める練習
・演出を含めて仕上げる練習

そして、先生が指示して教える指導、「今の音はどうだった?」と考えさせ、自分の言葉で語らせる指導、子どもと一緒に悩む指導...先生と子どもたちが同じ方向を向いて歩くために大切な様々な教師の関わり方を見せてくださいました。

「良かったよ!」「〇〇さん、素敵だね!」「まだまだ変化が足りないよ!」「今、ずれた人は誰?自分の出した音に責任を持ちなさい!」と、褒めたり促したりも常に続きます。

机といす、飲み物とマスカットまで用意してお迎えしてくださいましたが、私は2時間、座ることも手をつけることもなく、ずっと立って無言で見学していました。
すると、途中、先生は、「あなたたち、田川先生がずっと立って見ていらっしゃることに気づいてる?」「はいっ!」
「私は、そういうことも考えてやって欲しいのよね!」「はいっ!」

合奏中、どこかのパートが指導を受けている時には他の全員がそのメロディーを歌います。
先生は、「他のみんな、今、ちゃんと心込めて真剣に歌ってる?仲間の音に寄り添ってあげてる?ただ歌ってるんじゃダメなんだよ!」「はいっ!」

・・・先生は、こうして他人の心に気づき、他人の心を大切にすることを様々な場面でご指導されます。
子どもたちも真剣にその思いを受け止め、自分で自分を変えていきます。

その心が音の束となって、昭和小学校の感動の演奏につながっていくのです。

子どもが子どもであることをどこまでも大切にし、しかし、子ども扱いではなく、ひとりの人間として、演奏者として厳しく向き合う。
この相反する見方のバランス感覚の絶妙さが、子どもたちを伸びやかに、しかし、とても大人っぽく頼もしく育てていく...
そうやって育てられた子どもたちの姿や演奏には、気高さすら感じました。


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大切な「目標」を見ながら練習です。

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時には繊細に、時には大胆にパワフルに...今、子どもには何が必要かを見極めて、的確なご指導をされる徳武先生です。

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音源を聴きながら、曲の場面のイメージを身体で表現していきます。
人真似ではなく、自分自身の思いを出し切るために、皆、眼をつぶって取り組みます。


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衣装も付け、インパクトのある演出をします。センス良く音楽とマッチしていて、とても効果的です。

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前夜に完成したという保護者の方々手作りの「竜」です。

ぎりぎりの時間まで休憩なく充実した練習を見せてくださり、お別れの前に、先生は集合をかけ、「子どもたちに一言お願いします」と私に時間をくださいました。

子どもたちに話したいことは胸いっぱいにたくさんありましたが、最も感動したことや感じたことをいくつかお話しさせていただきました。
話を聞く子どもたちの真剣なまなざしに圧倒されました。

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皆さんの音は、真っ直ぐです。
ロングトーンの練習をたくさんしたから真っ直ぐなのではなく、皆さんの精神が真っ直ぐだから、音も真っ直ぐになるのです。

皆さんは、練習のどんな場面にも、「自分の意思」というものがあります。
演奏している時はもちろん、演奏していない時の表情にも、歩く姿にも、返事にも、話す言葉にも、こうやって集まる時にも、お話を聞く時にも...
そんな意思が皆さんのすばらしい演奏のパワーの元になっていると思います。

皆さんは半年間をかけて、正しく演奏する苦労を乗り越えた上で、身体を使ってイメージしたり、考えた言葉でやり取りしたり、友達の音を大切に聴いたりしながら、白い紙に印刷されただけの黒い音符に「魂」を注ぎ込み、生きた音楽を生み出しています。


徳武先生は、皆さんを心から信じていらっしゃいます。
ですから、安易に妥協されません。
先生が良いと思うところまで皆さんを引き上げようとされています。

皆さんは、徳武先生を信じています。
ですから、先生が求める音楽に絶対にたどり着こうと、逃げずに、本気で立ち向かっています。

保護者の皆さんは、徳武先生と皆さんを信じています。
ですから、惜しみなく協力してくださり、真剣に見守ってくださっています。

昭和小学校金管バンドは、もちろん音楽をするチームですが、ただ演奏をするだけでなく、音楽を通して、「他人を思う心、他人を信じる心」を育ててもらっている場なのだと思います。
そして、「他人を信じる心」が集まると、それは最後に、「自分を信じる心」につながります。

自分は、自分でいていいんだ。
自分は、自分らしくていいんだ。
互いを信じる心は、こうして自分を信じる心につながるのです。

「子どもは出会った先生によって人生が変わる」と、僕は思っています。
皆さんも、徳武先生に出会って、きっと人生が変わったと思います。
徳武先生に出会い、経験したことに誇りを持って、胸を張って、自分らしく人生を歩んで行きなさい。



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徳武みすず先生のご指導の根幹は、想像していたとおり「人間教育」「心の教育」でした。
そして、並外れた音楽性とセンス、子どもを愛する心の深さに感銘を受けました。
見学させていただき、本当にありがとうございました。
いつかまたお会い出来たら、その時にはゆっくりと先生のお話を聞かせてください。


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子どもであることの誇りの中に、頼もしさすら感じさせる姿を見せてくれた昭和小学校の皆さん。
これまで、たくさんの小学校の『かみごと』と出会って来ましたが、皆さんの『かみごと』には、尊い魂のパワーと深い心の歌を感じました。

「チーム昭和小学校」の「信じる心」から生まれる「絆の音楽・本気の音楽」に、すぐそばで触れられた感動は一生の宝物です。

次に聴かせていただけるのが、東海大会を通過した11月17日の大阪城ホールであることを祈っています。

がんばれ! 昭和小学校金管バンド (指揮 徳武みすず先生)



あの『秋風の旅人』の中心となって演奏した今の中学校1、2年生の皆さんが、部活の合間をぬって多数会いに来てくれました。
あいさつだけでお話しも出来ず、一緒に写真を撮る時間もなく、せっかく来てくれたのに大変申し訳ないことをしました。
今回の出会いは、皆さんの演奏があってのご縁です。それを大切に思っています。
忙しい中、来てくれた卒業生の皆さん、本当にありがとう。

そして、多数お越しくださいました保護者のみなさま。
必要に応じて子どもたちの活動をフォローしながらも、過保護な口や手を出さず、先生のご指導にお任せして、黙って子どもたちを見守るみなさまの姿に、本物の「親の愛」を感じました。
子どもたちのこの頼もしい「自立の姿」は、保護者のみなさまの「付かず離れず」の姿勢あってこそと思いました。
これからも、先生方を信じ、子どもを信じ、「親にしか出来ないフォロー」に徹して、この素晴らしいバンド活動を支えていってください。



長野で出会った素晴らしいおふたりの先生と子どもたち。
それぞれに考え方や育て方や活動の仕方は違っても、子どもを愛する気持ち、音楽を愛する気持ちは同じでした。

「敬虔な心」を自分の中に満ち溢れさせることが出来た感謝の日でした。

2校の皆さん、本当にありがとうございました。



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