田川伸一郎のブログ

小学校の音楽科授業研究

昨日は、県内の私立小学校の音楽科授業研究にお伺いさせていただきました。

今年度は、様々な学年で、主に歌唱領域で研究をされて来ましたが、5年生の「器楽」を扱うという方針で進めていらっしゃいます。

昨日は、『失われた歌』 (チャールズ・チルトン)を教材に、リコーダー合奏・アンサンブルの学習をしました。
この曲は、私が新卒の頃からずっと教科書に載っている名曲です。

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導入では、パソコンが送って映し出した楽譜で、基礎トレーニングをしました。

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全体で演奏したり、ひとりずつ演奏させたりし、基礎技能の定着を図っていました。

そして、曲の練習です。

前時を振り返りながら、全体練習が続きます。

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アンサンブル練習に入る前には、さらに深く、練習のポイントを絞り込みました。

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「共通事項」とその具体も、確認です。

アンサンブルは、2人で進めました。

練習するスペースが十分あるので、他のグループと音が混ざらないのがうらやましいです。

互いに教え合ったり、うまくいかない所を取り出したりと、なかなか充実した練習が続きました。
私も、時々、ワンポイントアドバイスに加わりました。

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グループ練習の後、数グループの発表を聴き、成果を認め合って終わりになりました。


リコーダーは、シンプルではありますが、とても奥が深い楽器です。

3年生の導入から、どういうメソードで、いつ何をどれ位徹底させていくかということを厳密に作らないと、個人差が開いたり、リコーダー本来の魅力に近づけなかったりということもあり得ます。

今回の授業から、そういった入念な指導計画作成の必要性や、リコーダーという楽器へのこだわりを教師がしっかり持つことの大切さも話し合いました。


今月末に、県内の私立小学校が集っての研修会があり、私は、その音楽部会の講師に招かれています。
県内の私立小学校は、さほど多くありませんが、私がお手伝いさせていただいている2校以外の学校の先生方とお話し出来ることを楽しみにしています。

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『ゴーストトレイン』がつないだ仲間たち

11月4日の「日本管楽合奏コンテスト全国大会・中学校A部門」に出場した北海道七飯町立大中山中学校吹奏楽部(顧問 : 伊早坂忠先生)と、昨年度、最優秀グランプリを受賞して今年度は特別演奏で出演した千葉県船橋市立高根中学校吹奏楽部(顧問 : 尾木慎之介先生)

共に、レッスンにお招きいただいている中学校です。

今年度のコンクール曲を思案していた頃、「バンドの良さが生きる曲」として、『ゴーストトレイン』(ウィテカー作曲)を両校に提案させていただきました。

伊早坂先生も尾木先生も、この曲が気に入り、そして、「ウチのバンドにぴったりです!」と、この曲への挑戦が始まりました。

高根中学校は、昨年度、東日本学校吹奏楽大会でも金賞を受賞した学校です。
大中山中学校の皆さんは、そんな高根中学校と同じ曲に挑戦することに喜びを持って練習をスタートしました。

練習が進むと共に、両校は、同じ曲であっても、先生の解釈で、カットも表現もずいぶん違うニュアンスを出し始めました。

両方の良さを直接聴いている私は、どちらのレッスンの時にも、遠く離れた千葉と北海道の中学生が同じ曲に取り組み、同じ箇所に苦労して何とか乗り越えようとしていること、カットや表現が違うとどんな風に味が違うのかという相手校の良さなどをお伝えして来ました。

そして、互いに同じステージに立つことを夢見て練習するようになっていきました。

大中山中学校は、函館地区代表に選ばれ、全道大会に進みましたが、惜しくも東日本大会への切符はつかめませんでした。
しかし、もうひとつのチャンスである「日本管楽合奏コンテスト」で高根中学校の皆に会いたいと、全道大会の後も更に練習を続け、納得のいく録音を録り直して応募されました。
その結果は、見事、合格! 全国大会への出場が決まりました。

10月の東日本大会の前日、大中山中学校の伊早坂先生と部員は、高根中学校への応援のメッセージをファックスで送ってくださいました。
高根中学校の皆は、北海道の仲間からの思いがけない激励のメッセージを背に東日本大会に向かいました。

そして、今度は、管楽合奏コンテストの直前、高根中学校の尾木先生と部員は、大中山中学校に激励のメッセージをファックスで送ってくださいました。
東日本大会の時に励ましてもらったお返しでした。


そして、11月4日、大中山中学校と高根中学校は、ついに同じステージで『ゴーストトレイン』を演奏する機会を得ることが出来ました。
進行スケジュールの関係で、残念ながら、高根中学校は大中山中学校の演奏を聴くことは出来なかったのですが、大中山中学校の皆は、高根中学校の特別演奏の『ゴーストトレイン』を聴くことが出来ました。

両校の先生は、何とか生徒たちを会わせたいとおっしゃり、高根中学校の皆は、特別演奏が終わった後も帰らずに、表彰式が終わるのを待っていてくださいました。

表彰式後、場所を定めて、ほんの少しの時間でしたが、「交流」の機会を作ることが出来ました。

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高根中学校の皆は、ひとりずつ大中山中学校への感謝や激励の気持ちを書いて
プレートにし、プレゼントしました。


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大中山中学校の皆は、同じパートの仲間宛の手紙を書き、直接手渡して、
お互いにここまで頑張って来たことを讃え合いました。


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大中山中学校の伊早坂先生、高根中学校の尾木先生、そして、両校の部員たちです。


共に『ゴーストトレイン』という難曲に取り組み、遠く離れた仲間たちも同じ苦労をし、同じ楽しさを味わっているのだろうと思い合いながら練習に向かえた半年間でした。

音楽がつなぐ仲間。
吹奏楽がつなぐ仲間。

こうやって、両校のご縁をつながせていただき、私もとても幸せです。

音楽っていいなぁ...と心から思います。

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あっぱれ! 「手作りひな段」

先週お伺いした東京都の小学校バンドです。

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音楽会が近く、体育館で練習中。

アルトホルンやチューバ、ドラムセットは、立派な「ひな段」に乗って演奏しています。

学校にある「ひな段」...校内にある台のような物を集めて並べたり、「ビール瓶のケース」を並べて上に板を敷いたりと、なかなか大変です。

合唱だけなら、写真を撮る時に使うような組み立て式のアルミ製ひな段もありますが、楽器や椅子を並べる時には使えません。

この学校の「ひな段」は、見事な手作りなのです。

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中の白い物は、大きな「発泡スチロール」のかたまりです。

その発泡スチロールにべニア板を貼ってあるだけなので、とても軽くて、小柄な4年生でも2人いれば楽々運べます。

しかも、軽さに反して、とても頑丈です。

幅や高さの違う物が3種類ほどあり、それらを組み合わせて、その時々のニーズに合ったスタイルの「ひな段」がすぐに設置出来ます。

そして、この発泡スチロールは、地元の業者さんで、かなり安く購入出来ているそうです。

このひな段は、現在こちらの学校にお勤めの主事さん(用務員さん)が作られた物で、これまでにお勤めの各学校で作り続けられ、どの学校でも重宝されているそうです。

多数が必要な場合は、過去の学校から借りてくれば、同じサイズのひな段が揃い、体育館のステージ前に、バンド全員が乗れるような広い突き出しステージを作ることも可能です。

あっぱれ! でした。

子どもたちのより良いステージを願い、汗を流してくださった主事さんに感謝です。

幸せな学校、幸せな子どもたちです。


さあ、練習を頑張って上手になろうね!
そして、音楽会を成功させよう!

それが、こんな立派なひな段を作ってくださった主事さんへの一番のお礼ですよ。

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小学校の合唱指導

昨日は、先月に引き続き、県内の小学校の合唱部からのお招きをいただきました。

雨が降り、肌寒く、子どもたちの調子はどうかなと心配しながらお伺いしました。

早めに到着すると、まだ5時間目の授業中で、数日後に控えた校内音楽会に向けて、4年生が体育館で合唱の学年練習をしている最中でした。

校長先生にご案内いただき、体育館へ。
5時間目はお約束していなかったことなので、体育館には入らず、入口付近でそっと見学させていただきました。

子どもたちの前で中心になって指導しているのは、担任の先生方でした。
「しっかり口を開けて!」「そう、ここは盛り上げて歌おうね!」

音楽の先生は何処へ? あれれ、いない。

・・・いらっしゃいました。
ステージ上のピアノの所で、ピアノの児童の横に座ってアドバイスをされていました。

指揮は4年生の児童です。
担任の先生方が、どんどんコメントして練習を進めていらっしゃいました。
学年がひとつになった、とても素晴らしい光景でした。

「音楽会なんだから」と音楽の先生に任せっぱなしにするのではなく、担任の先生方も高い意識を持って指導にかかわり、曲のポイントにも触れ...
きっと教室でも、毎日、そのように声かけしながら、歌わせていらっしゃるのでしょう。

ラストは、音楽の先生からさらに深いご指導が入り、指揮者の児童へのアドバイスも加わり、見事な仕上がりになりました。

練習が終わって体育館から教室へ向かう4年生たちは達成感いっぱいで、歩く姿にはたくましささえ感じました。
よくありがちな、学年練習が終わった後の雑な開放感やドタバタは全く無く...きちんと並んで、胸を張って歩いて行きました。
私の前を通り過ぎる時には、「誰かな?」という顔をしながらも、「こんにちは!」と元気にあいさつして...

合唱の出来も立派でしたが、一般の児童がこんなに輝いて歌い、頼もしく行動している姿に、ジーンと来てしまいました。


そして、放課後、合唱部の練習です。

合唱部は、市内の音楽会を第一目標にしていますが、校内音楽会でももちろん発表します。

遠くからではよく見えなかったステージの飾りを近くでよく見てみると、まるで藤城清治さんのようなファンタジックな絵でした。
先生方が、校内音楽会のために作ってくださったそうです。
愛情いっぱいの飾りでした。

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前回たっぷり練習した曲の前半のおさらいは少しにして、後半の練り上げに専念しました。

後半には難しい要素が色々とあり、さらに、体育館では個々の発声の違いが浮き彫りになってしまう箇所もあり、休む間もなく、あっちのこと、こっちのことと、すごい勢いで進めました。

姿勢の作り方・身体の重心の置き方といった根本に戻ったかと思いきや、歌詞の心情と強弱や唱法の関連にいったり、声の当て方にいったり...これがもし授業で、「指導案」があったとしたならば、本時の展開はムチャクチャ!

前回は、初めての出会いで、ちょっぴり冗談も言ったりして、なごませながら進めましたが、今回は、しめきりギリギリの原稿を書く時のように、一秒も無駄に出来しない雰囲気の練習でした。

でも、子どもたちは、決して焦ることなく、淡々と落ち着いて、ひとつひとつを吸収していきました。 
私がひとりで焦っていたかも(笑)

前回も感じたことですが、この子どもたちの吸収力は、まさに「スポンジ」です。

ひな段に上がっていましたので、万が一倒れでもしたら大変...と、時々、「みんな、具合は大丈夫?」と声かけしましたが、みんな、「えっ、何が?」という顔。

合唱部の練習では、立って歌い続けるなんて当たり前のことなんですよね。

そして、途切れない集中力、発声を変えるための謎の練習(?)にもすぐ乗ってくれる素直さも抜群です。

先生の指揮にもちょっぴりアドバイス差し上げましたが、その間も、私たちをじっと見つめ、ゆるみません。


先ほどの4年生の学年練習と結び付くものが見えました。

この合唱部の活動は、完璧に「授業の延長線上」にあるのです。

逆を言うと、この合唱部の子どもたちの取り組みぶりは、合唱部だからの特別なものではなく、この学校ではごく普通の音楽学習の姿なのです。

前回お伺いした校長先生の温かいお話、学年練習での担任の先生方の意識高いご指導ぶり、そして、音楽専科の先生の的確なご指導、ピアニストとしてお手伝いくださっている外部講師の先生...全てが連動し、点が線でつながってこの学校の音楽教育が成り立っているのです。

たった2回のレッスンでしたが、先生方と子どもたちから、とても大切なことを教えていただきました。


校内音楽会と市内音楽会で、子どもたちが、心豊かなひとときを過ごせますように...。

お招きいただき、本当にありがとうございました。

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小学校の音楽授業~本番を前に

昨日は、県内の私立小学校の音楽教育サポートの日でした。
近々おこなわれる「学芸発表会」に向けての6年生のホール練習のお手伝いをさせていただきました。


ホールと言っても、学校の講堂です。
この小学校には、中学校・高校も併設されていて、普段は中学校・高校の吹奏楽部が練習に使っているそうです。

学校にこんな立派なホールがあるとは...うらやましい限りです。

今回は、2時間続けての連続授業の時間をいただき、ゆったりと練習出来ました。

例年、6年生は器楽合奏だけを発表して来ましたが、今年の6年生は、合唱も合奏も発表します。
子どもたちの力が確実に付いて来ていること、早めに選曲をして一学期から少しずつ練習を進めておいたことで実現したステージです。
選曲の段階から、先生としっかりご相談させていただけたことも大きかったです。

ホール練習ですから、配置やバランス、音や心を向ける方向がとても大切なポイントになります。
音楽室での学習で、十分に音楽は完成していましたので、そのポイントに沿ったアドバイスをさせていただきました。


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合唱は、『ゆうき』。
前回の学習を生かし、児童の指揮で、とても立派に歌えるようになりました。
ホールいっぱいに響く6年生の歌声は、それそのものが『ゆうき』であるように厚みがあり、ジーンとしました。


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器楽合奏は、『江~姫たちの戦国(メインテーマ)』。
それぞれの楽器の音色の良さや役割、バランスに注意して演奏出来ました。
強弱の幅もあり、歌心もある表情豊かな合奏になりました。



一回一回の合唱や合奏に手抜きをしない。
合間の余計なおしゃべりがない。
集中力があり、注意されたことをすぐ直せる。
皆が楽しんで歌ったり演奏したりしている。

ほんとにすてきな6年生です。
担任の先生方、音楽の先生のすばらしいご指導に頭が下がります。

本番当日はお伺い出来ませんが、きっと全力を発揮して、6年生らしい輝きに満ちた発表が出来ることを信じています。

6年生のみんな、がんばれ!

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