田川伸一郎のブログ

小学校の音楽授業

この水曜日と木曜日の午前中は、県内の2つの私立小学校の音楽授業サポートをさせていただきました。

台風の接近で実施できるかどうか心配もしましたが、千葉県では全く影響はなく、ほっとしました。
でも、先日の天草から帰りは福岡経由でしたので、福岡県、大分県の大雨水害は他人事とは思えません。
今日はまた九州に向かうので、大丈夫かな...と不安もあります。
無事に行き、帰って来られますように。


水曜日の学校では、「授業研究」の講師をさせていただきました。

今年度は、数回計画されている授業研究を、あえて毎回5年生の同一学級でおこない、児童の変容・成長を見極めていくことになりました。
これまで、様々な学年の授業研究をされて来たので、今年度のその取り組みにも共感いたしました。

また、どちらかと言うと「歌唱領域」の授業研究が多かったので、今年度は「器楽領域」を中心に、そして、「アクティプラーニング」の実践を目指して勉強を深めていくことになりました。

こちらの小学校は、公立よりも学校行事が多く、その中での音楽の出番も多く、特に、和太鼓や器楽合奏の発表がメインとなる行事に向けては、「教え込み」や「練習」といった活動が当然多くなります。
そこで、行事に向かわなくて良い通常の音楽学習においては、子どもたちの自発性や思い、対話を特に大切にした授業展開を目指しています。

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本時は、題材「曲想を味わおう」、教材『威風堂々』より(エルガー作曲)で、中間部の旋律と和音伴奏による合奏をアンサンブルで演奏し、オーケストラによる原曲の演奏を参考にして、速さや強弱、フレージングを工夫し、深めていく活動でした。

まず全員で、オーケストラによる中間部の演奏を聴いて、「工夫していること」に気づいていきました。

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その後、グループ活動に入り、自分たちの演奏に生かしたいこと、生かせそうなことを話し合いながら、演奏を練り上げて行きました。

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先生も子どもたちの話し合いや練り上げの「相談役」として、適切な支援で参加します。

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グループ活動では、「オーケストラの演奏のようにフレーズを大きく取りたいけど、リコーダーでは息がもたない~」「強弱を付けたいけれど、リコーダーは1本では強弱をつけにくいから、伴奏でうんと強弱をつけよう」「旋律をバイオリンのようになめらかに演奏しよう」と、とても良いアイデアも出て、そんな思いのこもった演奏に変容していきました。

最後に2グループだけ発表し、聴いた皆が「工夫したこと」に気づきながら鑑賞して授業を終わりました。

・「オーケストラの演奏を聴いて」という意欲づけは良いが、編成が違い過ぎて、子どもの思いが発揮できなかった面もあるのではないか?(特に、リコーダーでは人数の増減をしない限り、強弱の幅は出ないこと。)
・演奏に必要な基礎技術を継続的にトレーニングする必要がある。
・「工夫」に必要な「共通事項」を明確にして、活用できる子どもに育てよう。
・・・・など、今後の課題も見つかりました。

2学期にも同じ学級での「器楽領域」の授業を展開されることになっています。
その授業のアイデアについても話し合いました。
これからの進みが楽しみです。


木曜日の学校では、前回に引き続き、6年生の器楽合奏指導をお手伝いさせていただきました。

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係児童の指揮で、「ハロー・ハロー~」の合唱であいさつです。
とても肉厚な声で豊かなハーモニーが生まれていました。
2学期に予定されている合唱指導も楽しみになりました。

そして、合奏『江~姫たちの戦国~メインテーマ』です。

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前回の学習を生かして、楽器の奏法や打楽器の手順の習得、正しい音のつかみもずいぶん進んでいました。

今回は、先日お伺いした天草の小学校の器楽合奏のDVDを持参して、皆で鑑賞しました。

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演奏する子どもたちの真剣さや気迫、楽器の使い方や伝わって来る音と音楽...聴き終ると、みんな「すごい!」「感動!」「負けられない!」と。

「同じ小学生の演奏だよ。君たちにもすぐ出来ることがある。」
「えっ?!」 「真似することだ!曲や技術は違っても、真剣さや身体の使い方は真似出来るよ!」

その後の子どもたちの魂のこもった演奏姿、音、オーラ...びっくりしました。

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どんな指導よりも効果的な「天草の小学生の演奏DVD」でした。
みんな満足感一杯に教室へ帰って行きました。

9月の再会を楽しみにしています。


昨日は、我孫子市内の小学校の朝練レッスンにも伺いました。
朝の7時15分には、すでに体育館の中でした。
午後は、もちろん、また別の学校の吹奏楽のレッスンに向かいました。
休みは、8月11日まで1日もありません。

身体と精神が、けっこうきつくなっています。
でも、頑張ります。

私のような者でも必要としてくださる方々のために...
     感謝の心で...


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温かい心に見守られて

月曜日は、片道約2時間、車を走らせて、九十九里高校へお伺いして来ました。
前日の旭川からの帰宅は、成田線の終電...疲れと闘いながらでしたが、九十九里高校の生徒さんたちを思い浮かべると、ぐんと力が蘇りました。


今回は、校長先生が「ぜひご挨拶したいので」とおっしゃってくださり、まず校長室に。
初めてお会いする女性の校長先生です。

ニコニコしてお迎えくださった校長先生は、「いつも遠くからいらしてくださり、本校の生徒をご指導くださって、本当にありがうございます。私、田川先生のブログのファンで、毎日必ずスマホで拝見しているんですよ。」とありがたいお話をしてくださいました。

そして、「これ、ねっ!」
見せてくださったのは、先日ご紹介させていただいた前田啓太さんのソロCD『イーチン』でした。
「とっても興味があったので、すぐ注文して買ったんですよ。水琴窟のような音色の所がとっても素敵でした」とコメントされ、私は驚きと感動で、一瞬言葉を失いました。


今回は、運動部の協力もいただいて、少し遅い時間まで体育館でのレッスンでした。

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とても少ない部員数ですが、数名の助っ人(ピアノが上手な生徒さん、中学校では吹奏楽部だったけど今は部員ではない生徒さん、事情があって退部したけれどコンクールだけ出てくれる元部員さんなど)の力も借りて、コンクールに向かっています。

初心者も多いこのバンドは、技術的には少々厳しい部分もありますが、とても素朴で素直な生徒さんたちに、私は惚れ込んでいます。

これまでの練習では、先生が細かく「個人チェック」をして来られ、まだ合奏量が少ないとのことで、私の方で合わせるポイントを指示しながら、一気に曲を形にしていくことにしました。

音を聴きながら、担当する音の変更や打楽器の追加も指示。
小編成バンドでは当然の作業です。
皆、パート譜とスコアを持って、しっかり対応してくれました。

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途中、ふと後ろを見ると、校長先生が立ったまま、見学してくださっていました。
私が熱を入れてレッスンしていたので、生徒さんたちも校長先生に挨拶するタイミングを作れず、私が気づいたので、やっと「こんにちは!」と校長先生にご挨拶出来ました。

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生徒たちの活動を優しいまなざしで見守ってくださる河野千津子校長先生。
そして、この部員たちを愛してやまない行方綾美先生です。
「校長先生をブログにアップさせていただいてもよろしいでしょうか?」と伺うと、「あら、うれしいわ!」と。
優しいだけでなく、「宝塚?」という感じのカッコいい校長先生なんです。
これからも、行方先生と吹奏楽部の皆を見守ってあげてください。



また、卒業生3人が後輩たちの応援に駆けつけてくれました。
「後輩たちの応援だけでなく、田川先生にも会いたくて!」
大学、専門学校、就職している3人ですが、私のレッスン日に合わせ、それぞれ都合をつけて来てくれました。

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久しぶりに会えて感動! 後輩思い、そして、田川思いの優しい卒業生たちです。
高校生の時には何度もブログに載りましたが、卒業してからは初めてですね!



レッスンの合間には、私が持って行ってあげた「さくらんぼ」を味わって、みんなルンルン。
このさくらんぼは、私が旭川に行っている間に届いていた函館の先生からの贈り物(福島県産の有名ブランド「佐藤錦」)です。
ちょうど美味しいタイミングだったので、皆で味わいました。

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「函館の先生、ありがとうございました! 僕たち私たちまでごちそうになりました!」

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たくさんの温かい心に見守られて活動する九十九里高校吹奏楽部。
こんなに小さなバンドだけど、やる気と根気と素直さは抜群です。
良い夏に向かえるよう、みんなでファイト!
お手伝いメンバーの皆さんもよろしくお願いしますね!



そして、校長先生からいただいたすごいプレゼント。
校長先生の地元「長生(ちょうせい)」で作られている「長生メロン」(「ちょうせい」ではなく「ながいき」と読むそうです)です。

「お母様のますますのご長寿と田川先生のご健康をお祈りして」と...

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ちょうど良い熟し加減のタイミングに、カットして母にも届けてあげたいと思います。
フルーツ大好きな母ですので、喜ぶこと間違いありません。
私共にまでお心づかい、本当にありがとうございました。

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小学校の音楽授業

私は、年間を通して、県内の2つの私立小学校で音楽教育のサポートをさせていただいています。

昨日の午前中も、その勤務日でした。

2年生と6年生の授業展開でした。

2年生はこの学校初任の音楽専科の先生の「授業研究」の助言、6年生は「学年合奏」の練習のお手伝いをさせていただきました。


2年生の学習は、題材「はくのながれとリズム」の中の、教材『ぴょんぴょこロックンロール』を使った展開でした。

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初めて聴く先生のピアノの音はとても優しく、また、話す声も歌う声も優しく澄んでいて、子どもたちも先生のご指導にしっとりとした感じでついていっていました。
子どもたちの歌声や表情も、とても良かったです。
身体表現も加えて歌い、みんな楽しそう!

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主なる学習では、全音符・二分音符・四分音符・八分音符・四分休符・八分休符の形・名称・長さを理解し、1拍ごとに4拍分仕切られたマスに、音符カードを並べて、4拍のリズムフレーズを作る活動が行われました。

班ごとに、4拍分のマス目カードと音符カードが配られ、それを使ってリズムフレーズを作ります。

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先生が示した例でやり方をつかんでグループ活動がスタートです。

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最後は、全ての班の作った4拍のリズムをつなげて、リズム打ちをしました。
2年生とは思えないほど、半拍のリズムも正しく打てて、びっくりでした。

この授業に対する助言として...

・「拍のながれにのって」という条件を満たすには、常に「拍打ち」が流れていないといけない。手も口もリズムなのではなく、手は拍打ち、口でリズムを歌う、または、足踏みで拍を取りながら、手でリズムを打つという活動をした方が良いこと。

・「リズム」と「タイム(音価)」を混同しないこと。手で打ったリズムは、基本的に全て「八分音符かそれ以下の短い音符」でしかない。「タイム(音価)」を正しくとらえるには、正しく伸ばす必要があり、リズム打ちでは出来ない。口で言うしかない。手で打つ場合は、全てを同じ打ち方にするのではなく音価を意識した動きをつけさせること。

という、「拍の流れとリズム」の学習で陥りがちな点を指摘させていただきました。


6年生の合奏では、『江~姫たちの戦国~メインテーマ』の初期の練習をお手伝いさせていただきました。

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この学校では、秋に学芸発表会があり、各学年が音楽や劇、ダンス、和太鼓などの発表をします。
6年生は、毎年、器楽合奏をすることになっており、この曲の合奏練習も少しずつ進めている段階です。

様々な楽器を使用する合奏なので、全体練習の前のパート指導も大切です。
先生からのご依頼で、私は主に打楽器パートの個別指導を担当させていただきました。

奏法や手順など、初期の段階で正しく身につけてほしいことを指導しました。

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また、アコーディオンの基礎奏法や「約束」についても丁寧に指導し、皆、とてもよく出来るようになりました。
とても素直で賢い6年生たちです。

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パート練習の後は、部分的にざっと合わせてみました。
まだ練習を始めて間もない時期ですが、その割には形になって、子どもたちも「オーッ!」と。

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みんな意欲もあり、練習熱心です。

今年の学芸発表会では、器楽合奏だけでなく合唱もやることになりました。
歌もとても上手な6年生。 私もお手伝いさせていただくのがとても楽しいです。

良い発表を目指して頑張ってもらいたいです!


猛烈になっている「吹奏楽レッスン」から離れて、「音楽授業の味わい」に浸ることが出来たひとときでした。

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「部活動指導者委嘱状」

千葉県の柏市は、全国大会常連の市立柏高校、酒井根中学校を筆頭に、小中学校の吹奏楽活動がとても盛んな街です。

私も柏市の数校の小中学校で吹奏楽部をお手伝いさせていただいていますが、その流れを受けて、この度、柏市教育委員会から「部活動指導者」という正式な委嘱状を頂戴いたしました。

「先生方の負担を少しでも減らそう」「部活動でのより良い学びの機会を与えよう」という趣旨で、教育委員会として部活動推進のための具体的支援をおこなっていく取り組みです。
1年ごとの更新制で、教育委員会に登録され、希望する学校の指導に入ります。

「部活はブラック」と、昨今、マスコミでは「部活動否定論」ばかりが取り上げられることが多いですが、その一方で、「部活動でこそ得られる多大な糧を大事にしたい」という声も現場の先生方から多く上がっていることも事実です。

その「糧」は、教師と児童生徒が共有出来る大切なものです。

現場の様々な声を教育委員会がしっかり受け止めて、「ブラック」と押さえつけるのではなく、「部活動をより良い形で推進する」という具体的な動きが、この「部活動指導者」の採用だと思います。

部活動を押さえつけることは、良いことなどひとつもないと私は考えています。
それは、教師にとっても、児童生徒にとってもです。
「やり過ぎ」は問題かもしれませんが、「やり無さ過ぎ」はそれ以上に問題です。

だから、押さえつけるのではなく、行政や地域が「具体的支援」をしていってほしいと願うのです。


前にも書きましたが、学校の中の「ブラック」は、部活ではなく、もっと別の所にあります。

・授業時間は減っているのに、学習内容や学習形態には昔より量も質も多くの物を求められていること。(結果として、「ゆとり教育」は何処へ。授業時数を増やして対応するために、土曜日授業や長期休業の短縮化が進んでいます。)
・やたらと多い「調査文書の提出」と「研修」...(注:もちろん、本当に必要な調査文書や研修もありますが。)
・中学校では、特に技能教科の教員の削減で、「複数校掛け持ち」の教員が増えていること。(もちろん、「免許教科外」の授業をしている先生も相変わらず減りません。)
・「これは家庭の責任でしょ!」ということまで、学校が責任を負わされ、対応していること。(現職の頃、「ウチの子、いつになったら、ちゃんと箸使えるのよ!給食の時、何指導してるの!」と怒鳴り込んで来た低学年の保護者がいましたねぇ。あれれ?でした。)
・時間に関係なく、夜遅くにでも平気で電話して来て延々としゃべり続ける保護者さん。(本当に緊急を要する場合は別として。)その他諸々の「モンスターペアレンツ」への対応。
・一部の教員に加重な校務分掌が偏っている場合があること。(「君は力があるんだから」とおだてられ...。その分、仕事を任せられない「要指導教員」がいるのも事実です。担任や授業、少人数指導も任せられず、「印刷係」位ならと任せても、枚数を間違えてばかりで、これもダメ。退勤時刻になると早々に「お先に~」と帰って行くベテランの高給取りの先生もいたっけなぁ。「能力が無いので辞めようか...」なんて落ち込むこともなく本人は超幸せ。普通の会社だったらとっくにクビなんだけど...力もあって責任感も強い先生が、必要以上に自分を責めて休職や退職をしてしまうのに。) また、近年、「正規採用教員」を取らずに、採用試験不合格の「臨任講師」を採用する例が多いです。(安い賃金で雇えるから?) その分のしわ寄せも一部の教員にのしかかって来ています。
・「時間外勤務」はほぼ無償。(「教員特別手当」が支給されてる?仕事量に対して全く不相応な額です。高校生のアルバイト料より安いです。)
・労働基準法で定められているはずの「休憩時間(労働時間が6時間を超え8時間以内の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与える義務があります。職場から離れて休んでも良い当然の権利です。)」など、現実には絶対に取れません。
・中学校教員や小学校の専科教員の持ち時数が、異常に増えているのはなぜ?もっと教員数を増やして、空き時間を確保しなければ、事務仕事や良い授業のための教材研究、身体と心のセットの時間が確保出来ないのに。(なのに時々、政治家さんが「教員数を減らす方向で」などと宣うなんて許せません。「あんたたち、学校現場で一ヵ月でもいいから働いてみなさい!」です。)
・世間では、「先生は夏休みがあっていいな」と思っている方もいらっしゃいますが、正式な「夏季休暇」は5日程度で、あとは授業が無くても、普通に「出勤日」なんですよ。夏休み中でも「夏季休暇」を越えて休みたい場合は「年休(有給)」を使わなければならないんです。
・・・・・

「部活はブラック」以前に、もっともっと聞いてもらいたい、マスコミに取り上げてもらいたい教育現場の「叫び」があるのです。


おっと、話がまたそれてしまいました。

柏市教育委員会の真摯な取り組みに敬意を表し、「柏市・部活動指導者」としての使命を果たすべく、柏市の小中学校の吹奏楽活動のさらなる発展のために、誠意をもって努力したいと思います。

こんな「部活動に前向きな制度」が日本中に広がっていけばと願います。

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信頼の絆

一昨日の日曜日は、ある中学校のレッスンでした。
早くからご予約をいただいていたこの日。

4月半ば、顧問の先生からのメールで、先生が急に体調を崩され、入院までされていることが知らされました。
病院のベッドからのメールでした。

「連休後には何とか復帰したいのですが...。先生のレッスンの日には無理かと思うのです。でも、生徒たちも楽しみにしていましたし、予定どおりレッスンにお越しいただくことは出来ないでしょうか。何も指導出来ていません。3学期に課題曲は練習していました。・・・」

新年度に入って間もなくお休みされてしまわれた先生。
練習だけでなく、新入部員の募集もある時期で、きっと先生も生徒も不安でいっぱいに違いありません。
先生には、もちろん授業や学級、校務のことも重くのしかかっていると思います。

これでレッスンまでキャンセルしてしまったら...。


私の主義で、顧問の先生がいらっしゃらない時には、生徒さんたちへの指導は極力避けることにしています。
急に会議や生徒指導が入る場合もありますが、そのような時は、先生がいらっしゃるまでは、生徒さんの練習を見守ることにしています。
その時間が長くなりそうな場合は、せいぜい基礎合奏をみる程度にし、曲には触れないようにしています。
先日は、会議がかなり長引きそうだということが当日の午前中にわかり、その日のレッスンを急遽キャンセルさせていただいた学校もありました。

考え過ぎかもしれませんが、顧問の先生がいらっしゃらないのに、外部の人間が生徒に指導を加えるのはいかがなものかと思うのです。
本番の指揮まで任されている「常勤外部講師」の方や、今増えている「教師の負担を減らすための外部指導員制度に基づく登録指導者による指導」は別ですが。
あくまでも、先生と部員、そして私の三者がそろってこそレッスンは成り立つものというのが私の姿勢です。

全く正反対に、外部講師任せで、レッスン中はいつも不在という「謎の顧問」もいると、知り合いのバンド指導者から伺ったことがあります。
常時、顧問の先生が指導しており、本番も先生が指揮をするというバンドの時々のレッスンの際に、顧問の先生は立ち合わないというのは、やはり謎です。
「指揮をする顧問の先生に、何も伝わらないので困ります」と、その指導者の方はお話しされていました。
レッスンに立ち会っていただくようにお願いしても、「あとで生徒から聞くからいい。好きにやっておいて」と言われてしまうそうですが、音楽とはそういうものではないでしょう。
もしかしたら、生徒の前で、指揮や解釈のことなどに触れられるのが嫌なのかもしれません。それなら、外部講師は入れずに、ご自分ひとりで指導されれば良いと思うのですが...
そこまでも考えていないのかな?単なるお任せ?
私だったら、絶対無理です。


話を戻して...そんな考え方をしている私ですが、今回は特別な状況と判断してレッスンに伺うことにしました。
先生がいらっしゃらないのを承知の上で。
生徒さんたちは、きっと不安な日々を過ごしているだろう。せめて私が伺って数時間一緒に練習出来るだけでも、少しは気が晴れるだろうと思ったのです。

レッスン2日前、「先日退院して、今は自宅療養中です。レッスンの日には学校に行けそうです」とのメール。

「いや、先生、お休みなさってください。私は、先生がいらっしゃらなくても、きちんとレッスンして帰ろうと思っていますし。・・・」と返信しましたが、「私も先生にお会いしたいですし、勉強したいので」
「ともかく、当日のご体調次第で。少しでも調子悪かったらお休みなさってくださいね」と返信して当日を迎えました。

日曜日、先生は学校にいらしていました。
正式な復職前の「フライング出勤」です。ご本人は、「リハビリ」とおっしゃっていましたが...
思っていた以上に元気にされ、否、元気に見せていただけかもしれませんが、いつもの笑顔でお迎えくださいました。

レッスン前に、下の部屋でしばらくお話ししている間中、練習の音やチューニングの音、基礎合奏の音が聴こえ続けていました。
「みんな、ちゃんとやっていますね。こうやって3週間、過ごして来たんですね。」
「ちゃんとかどうかわかりませんが、とりあえず、やってくれていたようです。」

音楽室に入ると、生徒さんたちも、心配していたほどではなく、いつもの元気と笑顔で「こんにちは!!」
少しだけおしゃべりしてから、すぐにレッスンに入りました。
顧問の先生はお休みされていることになっているわけですから、もちろん見学に徹していただきました。
最初から私が指揮台に上がり、3学期に練習を始めていたという課題曲のレッスンに入りました。

中学校バンドで、顧問の先生が3週間おられず...
副顧問の先生はいらしても、音楽を指導してくださる先生はおられず...
しかも、新年度のバタバタした日々の中で...

でも、皆の音と顔は、生き生き溌剌と輝いていました。
もちろん演奏には傷がいっぱいでしたが、ひとりひとりが「自分の音」に責任を持って演奏しようとしている姿は確実に見て取れました。

私は、心に何かズシンと響くものを感じ、3時間ノンストップでレッスンを続けました。

「心に何かズシンと響くもの」・・・それは、先生と生徒の「信頼の絆」だと、途中で気づきました。

先生だって人間です。 時には、病気をすることや家族の不調に見舞われて、お休みせざるを得ないことだって当然あります。

そんな時、学校にいなくても、生徒を思い続けている先生の気持ち。
お休みされている先生を心配させまいと、先生を思い続けている生徒の気持ち。
・・・特に、部活動での先生と生徒の「信頼の絆」は、こういう危機に面した時に力を発揮します。

厳しいようですが、日頃、先生が指導されていることが、こういう危機に面した時にわかってしまいます。
先生がお休みされたことで、気持ちが緩み、崩れていってしまう集団。
先生がお休みされたことで、結束が固まり、何とか乗り越えようとする集団。
「信頼の絆」の度合いがわかってしまうのです。

「みんな偉かったね。先生が3週間もお休みされていたのに、こんなにしっかりと練習を続けて...。いつも先生にしていただいている指導を思い出して、自分たちで進めて...。しかも、1年生の部員勧誘や対応までやって、しっかり新入部員を獲得して。」
・・・心を込めて、生徒さんたちにお話ししました。
みんな、ニコニコして話を聞いていました。 もちろん、先生も。

先生は、もうじき正式復帰されます。
崩れてしまった集団を建て直す苦労をする必要もなく、この元気で明るく、そして、真面目な生徒さんたちと共に、またここから前進することが出来ます。

それは、全て「信頼の絆」のおかげです。

次のレッスンの時には、元気に指揮をしてくださる先生のお姿を楽しみにしています。
でも、先生、くれぐれも決してご無理をされないで...
この子たちは、先生がいらっしゃらなくても、自分たちでこんなに出来る子たちだということがわかったのですから。

すばらしい先生、すばらしい生徒たち...これからも、ほんの少しでも役に立たなきゃ、私も。


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