田川伸一郎のブログ

甲府の美しい山々に囲まれて...

今日は、今年度の吹奏楽コンクールを緒形まゆみ先生と共に歩む「山梨大学吹奏楽団」にお伺いしてきました。

ルーマニアで指揮の研鑽を積んで来られた緒形先生と学生さんたちとの、県大会以来初めての練習日でした。
今週末に『西関東吹奏楽コンクール』を控えての貴重なホール練習日です。
私も、「ほんの少しでもお役に立てれば」という気持ちでお伺いしました。


バンドは「生き物」です。
「生きた」人間が、何の利害関係も打算もなく、「音楽したい」という思いだけを共有して生活します。
しかし、そこには「思いの個人差」という大変な問題も存在します。
これは、小学校でも、大学でも、一般バンドでも変わらないことです。

本気になればなるほど...
その「思いの個人差」を埋めなければと、皆が焦り、時にはぎくしゃくし、
真面目なリーダーほど、それを抱え込んで、他人には想像できないほど悩み、苦しむものです。


今日は、まさにそんな場面に対峙し、皆で乗り越えた日でした。

ひとりで背負わなくてもいいことをひとりで背負って、人一倍苦しんでしまっていた団長さんの気持ちを、皆がどれだけ理解し、どれだけ支えられていたのか...
皆は決して無責任な態度でいたわけではないのです。
それでも、団長さんは皆が思う以上に、ひとりで責任を抱えてしまっていたのかもしれません。

まして、緒形先生に何の連絡もできない日々です...


緒形先生のかみしめるようなお話のひとことひとこと...

バンドのためではない、
まして、コンクールのためなんかじゃない...

人として豊かに生きるために...
何が大切なのか...

山1

緒形先生のお言葉に...
そして、きれいな目でうなずきながら、涙を流しながら、先生のお話を聞く学生さんたちの姿に...

私も、涙がボロボロこぼれました。

やはり、緒形先生です。

人としての「温もり」を何よりも大切にご指導されていらっしゃるのです。


練習の開始時には、団長さんの姿がありませんでした。

緒形先生がご不在の間、全てがうまくいったという自信がなかったのかもしれません...

そのことで、どこかでひとり、自分自身を責めていたのかもしれません...

昨日、私に「明日はよろしくお願いします。」と、とてもていねいなお電話をくれた団長さんです。


心配な気持ちをかかえたまま練習を続ける中、やっと、団長さんが「心配かけて申し訳ありませんでした...」と、姿を現してくれました。

初めて会った私にも、「田川先生、すみませんでした。」と...
「いいんだよ。待っていたよ...」 強く握手をしてあげました。
初めて会う学生さんなのに...
とてもとても「大切な人」に思えました。

緒形先生も、彼を抱きしめて迎えてあげていました。

仲間たちが駆け寄って...
皆で胴上げして...
拍手して...
彼も思い切り泣いて...

もう「言葉」は、何もいりませんでした。

せっかくのホール練習でしたが、皆、「練習」よりもっと大切な「時」を過ごしました。


ここまでくれば、わかり合った仲間たちがひとつになって、前進するのみです。

山  山3
緒形先生の指揮で...   手を使って、声を出して、フレーズを体で表現して...

限られた時間を、夢中で練習しました。

私も、ポイントをしぼってアドバイスをさせていただきました。

最後の通し演奏では、背中が震えるほどの「魂のこもった」すばらしい演奏を聴かせてくれました。


練習の後のミーティング。

私の「講話」からスタートしました。

新浜小学校や大柏小学校のDVDを見ていただきました。

学生さんたちは、小学生たちの演奏を食い入るように見て、技術ではない「心」、年齢には関係ない「表現の豊かさ」に触れる感想を聞かせてくれました。
教育学部の学生さんたちは、将来の「夢」を描いてくれたようでもありました。


そして、私も、緒形先生の「思い」をふくらませて、「人として...」という内容の話をさせていただきました。

全員分印刷していった私の『わすれるな このひとこと』のプリントも、黙って、うなずきながら読んでくれました。

山4  山5


このように、「人として大切なこと」を温かくご指導いただきながら、そして、シンプルであたりまえの手段をとりながらも「音楽」の本質に深く触れる「濃い」練習をしている大学バンドがどれだけあることか...

「もう大人だから...」と、「大切なこと」に触れないまま進んでいるバンドが多いのでは...
「マニュアル化」「パターン化」されただけの、あるいは「マニアックな」練習ばかりをしているのでは...

私の「勘違い」であることを祈ります。


こんなに純粋な姿と心で「音楽」する山梨大学の皆さんが、本当に本当にすてきに思えました。


山6
もう大丈夫! みんながついている! 
そして、僕も応援しているよ。 がんばれ!団長さん



みんな、緒形先生と出会えてよかったね! 
大学生活の大きな「財産」だと思います。

僕も、君たちと出会えて、本当によかった! 

山7

西関東吹奏楽コンクールでは、君たちにしかできない「音楽」をしてください。

がんばれ! 山梨大学吹奏楽団


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