田川伸一郎のブログ

千葉県の中学校バンド

今日は、県内の中学校にお伺いして来ました。

部活指導も、音楽授業も、生徒指導も、ベテランらしいお力を発揮されている女性の顧問の先生と、吹奏楽経験で、かつ前任校では指揮もされていたという男性の先生が率いるバンドです。

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この女性の先生が赴任された時、部員は7名しかおらず、細々と活動していたそうです。
先生がご指導されて5年目の今年、部員はついに80名ほどになりました。
先生の熱意とご指導が、実を結びました。

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音楽室に全員が入ろうとすると、大変です。
今日は、1年生は途中までの見学勉強でしたが、周りだけでなく、セッティングの中の空いた場所にもびっしり座ってやっとです。
今年のコンクールは、A部門だけでなく、1年生を中心としたメンバーでジュニア部門にもエントリーされるそうです。

この中学校の地区の小学校には吹奏楽部があり、楽器交替はあるにせよ、経験者がとても多いようです。
特に、今年の1年生は、全員が経験者だそうです。

年度の後半に、小学校との交流演奏会をしているそうで、そういった活動の中で、「中学校へ行っても、吹奏楽を続けて、もっと上手くなりたい!」と思わせることができているようです。
もちろん、新年度に入ってからの「部員獲得作戦」にも一生懸命取り組んだとのこと。

今日の放課後は、本当は、2年生の宿泊行事のための「学年優先日」の予定で、かなり遅くしか来られない予定でした。
それが、私のレッスンを大切に思ってくださる先生と子どもたちの気持ちが担任の先生方に伝わり、放課後残ってやらなくて済むように、他の時間をうまく使ったり、効率的な仕事の進め方を指導してくださったりして、吹奏楽の練習に送ってくださったのです。

こんなことは、普通あるはずはありません。
校長室で、校長先生のお話を伺いながら、この学校の先生方のすばらしさをひしひしと感じました。

その校長先生も、私のブログをご覧になっていてくださったり、今日は、ノートにメモを取りながらレッスンをずっと見学していてくださいました。
これも、普通あり得ないことです。

レッスンは、課題曲のマーチから始めました。

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前回よりも技術的なことはクリアされて来ましたが、気になったのは、第1回目の演奏に、皆の一体感が足りなかったことです。
多くの生徒さんが、指揮ではなく、楽譜を見続けて演奏していました。

「あのね。今日の1回目の演奏だよね。楽譜を見て、細かく何かに気をつけて演奏することも大切だけど、もっと大切なのは、先生の指揮をしっかり見て、心をしっかりつなぐこと。もう一度、楽譜は危ない箇所以外は見ないで、しっかり顔を上げて演奏してごらんなさい。」

これだけで、音の出方からして違う演奏が鳴り響きました。

「技術は、じっくり練習して身につけるものだけど、気持ちの準備は、いつでも自分から先に先にやっていかなきゃね。」


そして、私にバトンタッチ。
マーチらしい「ビート感」が足りません。
口と腕と首と足と、そして内臓と?...全身を使って、ビート感を感得します。
理屈ではありません。

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そして、学習したことは、どんどん書くことです。
楽譜が書き込みでいっぱいになって、新しい楽譜をもう一度もらう...その位の書き込みをしてもらいたいです。
注意されたことだけを書くわけではありません。
調べたこと、自分で考えたこと、他のパートが注意されていたこと、曲に対するイメージの変容、練習中に先生が話された音楽以外の大切なこと、仲間と話し合ったこと...

「学び」が一般化すると、それは「転移」して他の曲にも応用できる力となります。
これを「学力」といいます。

コンクールで演奏する曲の楽譜は、特に「学びの宝庫」にしてほしい。
それは、20年先、30年先には、「思い出の宝庫」になります。

コンクールは、いやでも最後に結果が出ます。
その「結果」だけが残るのでは、コンクールの意味が半減します。
「どれだけ何を学んだのか」...それが残っていることが何より大切なことです。

そして、コンクールの練習を通して、「学力」を身につけてほしいと思います。

そんな話をしながら、コンクールに向かう貴重な練習のお手伝いをさせていただきました。

自由曲は、先生が大好きな「オペラ物」です。

音のひとつひとつで何かをし過ぎると、逆にフレーズ全体で言いたいことが見えなくなるという勉強をしました。

さらに、「歌う」ということを、フレーズのまとまりとハーモニー進行の関係からも学んでいってほしいと思います。
まずは、丁寧過ぎる位に、しっかりさらいましょう。

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男子3人のチューバパート、頼もしい! 自由曲ではチューバからコントラバスに持ち替えて演奏です。

コントラバスの女の子は、「眼の奥で先生の指揮を見ていますね。眼の奥で指揮を見られる人は、先生の心の中まで読み取れるものです。」と、私に褒められました。
眼の表面だけで見ている人は、指揮の表面しか読めません。
イメージ的な言い方でわかりにくいかもしれませんが...

最後までレッスンを見守ってくださった校長先生が、「私も、とても勉強になりました。ありがとうございました。」と話してくださいました。
こんなすばらしい校長先生に見守っていただき、また、こんな熱心な顧問の先生方に指導していただき、皆は本当に幸せですね。

「感謝」をどうやってお返ししますか?

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やる気いっぱいに入部してきた1年生。ジュニアチームとしてのコンクール参加、がんばってくださいね。
大きく成長して、小学校の先生方を喜ばせてあげましょう!


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今日は、コンクールに向けて「学ぶ」ということの意味を、再確認しましたね。
一度しかない今日を、1日1日大切に進んで行ってくださいね。
7月にまたお会いしましょう!

ふぁいと!




明日から日曜日まで、私は沖縄県にお伺いさせていただきます。
「沖縄県小学校管楽器教育研究会」の講習会講師と、小学校・中学校計3校のレッスンにお招きいただいています。

沖縄県の先生方、児童・生徒のみなさん、よろしくお願いいたします!


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