田川伸一郎のブログ

心癒され...そして、再会に涙

先日の日曜日、午前中の栃木県の小学校レッスンを終えた後、私は、大急ぎで東京に戻り、三鷹へと向かいました。

目指すは、武蔵野市民文化会館。
2月の「東京都小学校管楽器演奏会」の会場でもあったホールです。
しかし、今回は、講師ではありません。 

もう長い間、お伺いすることが出来なかった素敵な合唱団の演奏会を聴くために向かったのでした。

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メンバーは、とっても小さい子(1年生かもっと小さいのかも...)から大学生まで。
指導者は、前田美子先生です。

前田美子先生は、元東京都の小学校の音楽の先生でした。
私が、幸町第三小学校に勤めていた頃からお世話になった先生です。
先生は、授業に悩んでいた私に、たくさんのアドバイスをくださり、私は前田先生のお勤めになっていた青梅市立霞台小学校に、何度も足を運び、授業や合唱指導、金管指導まで見学させていただきました。

詳しくは、2010年の6月に書かせていただいた下記の記事をぜひお読みください。
http://schoolbandsupporter.blog24.fc2.com/blog-entry-43.html


前田先生が最後に勤められた武蔵野市立第五小学校で、退職後、「合唱サークル」を継続発展されたのが、この『むさし野ジュニア合唱団「風」』です。

今は、広く団員を募集し、長く続けた子どもが大学生になっても団員として在籍している結果、年齢層の幅が広い合唱団となっています。

声変わりした男の子たちも、同声合唱の時には、ファルセット(裏声)で小学生や女子と同じ声域を歌い、「ジュニア合唱団」のサウンドに「張り」を与えています。


前田先生の音楽は、「自然体」...子どもたちを「あるがまま」すっぽりと受け入れ、そこからその子その子の伸びる方向にそれぞれを伸ばしていかれる、本当にあたたかい教育をされる先生です。

この合唱団の演奏会は、そんな前田先生に育てられた幸せいっぱいの子どもたちが集い、教科書に載っている易しくかわいい曲から、コダーイやバールドシュの有名なア・カペラの曲までを、その曲の命を大切に歌います。

途中、この団のメンバーで、音大の声楽科で学ぶ学生さんやホルンを専攻している学生さんのソロ(歌・ホルン)も織り込まれ、さらに、オリジナルの創作ミュージカルも毎年の楽しみとなりました。

「毎年」と言っても、私は、10年近く伺えておらず、今回は、午後に予約いただいていた栃木の小学校レッスンを午前中に変更していただき、強行軍で何とか伺うことが出来たのでした。


この合唱団の世界は...

子どもたちの生活の中にある会話や遊びにそのままメロディーやハーモニーが付いたような自然体の音楽。
徹底的に訓練されたというような演奏ではなく、かと言って、「楽しければいい」という歌でもない。

前田先生が作られる音楽の世界は、いつもこのようです。

子どもがいて、遊びがあって、ときめきがあって、そこに歌があって...

演奏会の運びも、とてもシンプルで、かつ真剣です。
お客様も、シーンとして鑑賞しています。
でも、全く、肩が凝らない、柔らかさと温かさ、ほのぼの感に包まれています。
ちっちゃい団員の手を隣の団員が握って、おりこうさんにしていられるように促している場面も...何とも温かく。
時々、そのちっちゃい団員が「やる気」になって歌い始め、不思議な音程が混ざっても、それすら素敵な合唱に聴こえてくるのです。

まさに、「人間の生活の営み」が感じられる合唱...会場中の人々が優しい心になり、悩んでいたことを忘れ、ささくれ立っていた心に落ち着きが戻り、今を豊かに生きることを考えていこうという気持ちになれたであろうひとときでした。


この合唱団の「味」、前田先生がつくる「子どもの世界」の素敵さは、言葉では言い表せません。
言葉で表すと、何だか色褪せてしまいそうです。

「入場無料」なので、先にブログをお読みくださっている皆様にも、ご案内すればよかったと後悔ばかりです。
来年は、必ずご紹介します。


終演後、ロビーで前田先生とお会いしました。

私が退職してから、初めての再会でした。
前田先生は、本当にお元気で、「あの頃」と変わらぬ優しさと明るさに溢れていました。

「まあ、田川先生、どうしてる? 元気にやってるの?」
「はい、ありがとうございます...先生、本当にお世話になって...でも、先生が今でもお元気で、こんなにすてきな子どもたちを育てていらっしゃることがうれしくて...」 

前田先生の教育愛...子どもたちだけでなく、私も先生に育てていただいた感謝がよみがえり、胸の底から何かが込み上げて、私は、涙をボロボロ流して泣きました。

先生も、「よかった、よかった。あなたもこんなに元気で、自分の道を進んでいて...よかったよかった」と、涙ぐんで手を握ってくださいました。

周りの方々は、いったい何が起きているのかと、不思議に思われていたかもしれません。

私の教師人生に大きな影響を与えてくださった大切な先生です。

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前田美子先生、むさし野ジュニア合唱団「風」のみなさん...心に「故郷」を運んでくれてありがとうございました。

大切なことを思い出しました。

そう、とても大切なことです。

本当にありがとうございました。


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プログラムにさりげなく挟み込まれていた前田美子先生からの「心」です。


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| | 2015-05-13(Wed)20:52 [編集]