田川伸一郎のブログ

小学校の音楽科授業研究

今日は、県内の私立小学校にお伺いさせていただきました。
昨年の秋に初めてお招きいただいた学校です。


前回は、全く単発でご依頼いただいた研修会でしたが、今年度は、こちらの学校に年間10回、「音楽教育アドバイザー」としてお招きいただくことになり、授業研究、児童への直接指導など、様々な形で音楽教育に関わらせていただくことになりました。

音楽の先生との打ち合わせで、「無理をしない」「肩の力を抜いて」「細案を書いての授業研究は回数を限り、後は、簡単な略案で普段通りの授業を...」と、ご負担にならないよう、話し合いました。

せっかく学校が年間10回も機会を設けてくださっても、それが負担になったのでは、音楽の先生も私も気持ちが重くなってしまいます。

「日頃の授業で困っていること」「さらに良い指導方法がないかと考えていること」などなど、先生がお決めになった課題に即して、実際の指導を通して勉強していこうということになりました。

「無理をせず」...これはとても大切なことです。


今日は、伺った時間が長い休み時間でした。

高学年の廊下にある「フリースペース」では、男の子たちが、「レゴ」に熱中していました。

ただのレゴではありません。
電気仕掛けで、動く仕組みの物を作っているのです。

ちょっと声をかけてみると、「あのね。これは、パソコンでプログラミングしたデータをダウンロードして入力すると、そのとおりの動きをするんだよ!」

はぁ...わかるような、わからないような...。 すごい子どもたち。
そして、こんな機器をいつも解放しておける安心感。
驚きました。

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いつも自由に遊べ、しかも、トラブルが無いというのですから、この学校の子どもたちは偉い!


そして、授業は、4年生。 題材は、『拍子とせんりつ』でした。

広い音楽室で、さらに広がって伸び伸びと歌うことから始まりました。

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『気球に乗ってどこまでも』...永遠の名曲です。 
何とこの曲は、約40年前にNHK全国学校音楽コンクールの課題曲として作られた曲です。
先生の躍動的なピアノ伴奏に乗って、みんなイキイキでした!



続いて、本時の「拍子」の学習につながるリトミックです。

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先生の弾くピアノが、「2拍子・3拍子・4拍子」と変わり、さらに、決まった動きから自分たちで工夫して動きへ。
楽しみながら、「拍子感」を身体でとらえていきます。



そして、席に戻って、本時の「展開」に移ります。

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様々な「拍子」の指揮を練習した後、実際に皆の前で振り、それに合わせて演奏します。

「拍子感」を味わうための手だてとしての指揮ではなく、もう少し発展して、「指揮」はどんな役割をもっているのかということを考えさせるため、先生は、様々な発問や手だてを講じていかれました。


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そして、「深化」のために、こんな手だても...

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指揮をすることになった子どもだけが、先生から「秘密指令」を受け、それが伝わるように指揮をします。
他の子どもたちは、指揮を見て演奏した後、「秘密指令」を解き明かします。
「途中からだんだん速く」「とてもゆっくりと」など様々な「指令」が出ていました。
どう振れば伝わるか、指揮の何を見れば「秘密」を解き明かせるのか...


子どもたちは、指揮をしたり、指揮を見て演奏したりしながら、「指揮の役割」をつかんでいきました。

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たくさん出ましたが...あらあら、本時の目標の「拍子」が...ない...残念。


「指揮の役割を知ること」は、この「題材」の中の「メインの目標」ではありません。
むしろ、目標達成のための「手だて」の一部だと思います。

しかし、学校行事や学年行事で、子どもの指揮で歌ったり演奏したりする機会が多いということで、この機会に、「指揮」にこだわって指導したいという先生の意図がはっきり見えました。

これからは、前で立って指揮をする子どもも、見て演奏する子どもも、きっと今までとは違う「指揮」を意識することでしょう。

納得でした。


授業後、約1時間の事後研修をしました。

本時の授業の反省だけでなく、日頃のご指導でのお悩みや課題、私から見て考えた先生へのアドバイス...遠慮しないで、何でも話し合い、考え合い、次につなげていく研修が出来たのではないかと思います。

前向きでやる気のある、そして、音楽的なお力がとても高い先生です。
さらに、このような研修で、「指導力」「授業力」をさらにアップしていこうとされています。

この学校の子どもたちは幸せです。

共に勉強させていただける私も幸せです。

ありがとうございました。


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| | 2015-05-14(Thu)20:36 [編集]