田川伸一郎のブログ

第46回日本吹奏楽指導者クリニック

この金曜日から日曜日までは、浜松で行われた『第46回日本吹奏楽指導者クリニック』に行ってきました。


今年度の「クリニックプログラム」です。

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3日間ぎっしりと、何とも豪華なプログラムです。
どれもこれも、全部受講したい内容の講座ばかりでした。

私が受講した講座の中から、心に残った「キーワード」をご紹介します。

<指揮法講座> 大井 剛史 先生
・ともかく脱力。力を抜いて腕を垂らした状態からゆっくり上げていく。それが基本の構え。
・右手だけでテンポや拍子を振る練習。左手だけで表情を出す練習。
・言葉で注意しなくても、指揮で解決できることがけっこう多い。言葉で注意したことと、指揮が一致していないとなかなか改善しない。
・指揮者は、良い姿勢、良い表情や奏者とのアイコンタクトがとても大切。
・変拍子は、指揮者も奏者も、拍を数えること。そのためにも、あまり振り過ぎず、奏者に自分で数えさせる。
・指揮者は夢中になって振らない。冷静に音を聴く。
・強奏の際、指揮者が力むと、奏者が力んで響きが死ぬので、力を抜いて、奏者がストレス無しに息を流せるようにしてあげる。
・指揮の意味を読み取れる子どもに育てよう。

<小学校指導者講座> 座間 吉弘 先生・後藤 洋 先生
・ブリティシュブラスの楽譜ではトロンボーンなどは、ト音記号の記譜だが、中学校の吹奏楽ではヘ音記号になる。子どもが迷わなくていいように、ヘ音記号読みをきちんと教えてほしい。
・ヘ音記号の楽譜は、そのままの音で読み、B♭読み(二度上げ)はしない。
・ブラスバンドの各パートのだいたいの人数は決まっているが、小学生の場合は、ひとりが0.5と考えて、2倍の人数を配置できるとよい。
・楽譜には、必要なことが全て書いてある。また、楽譜には書かなくて良い常識的なことは書いていない。だから、楽譜をしっかり読み込むこと。
・何よりも大切なことは、心を込めること。いい気分で演奏できること。そのための言葉かけが大切。

<合奏指導法ステップアップ講座> 小野川 昭博 先生
・子どもの前に立つ前に、楽譜をよく読み込むこと。
・旋律の歌い方は、和声進行からもつながる。
・それぞれの音の「役割」を明確にとらえさせる。
・バランス設定にこだわること。繰り返しの際に音色が変わるようなバランス調整も必要。
・バランスを取るための人数の足し算・引き算は、適宜おこなう。
・サイレント練習(息と指だけの練習)は、特に金管がバテないので有効。

<保科洋の「音楽表現法」> 保科 洋 先生
・楽譜は作曲者から演奏者への手紙
・聞き手が物語に感動するかどうかは、話し手が物語の内容を的確につかんでいるか、そして、その話し方が真に迫っているかにかかっている。
・フレーズの中の重心の発生原理の様々。
・楽譜には、リズムや音高、強弱、テンポなどは書けるが、「音色」は書けない。そこにこだわったかどうかで演奏の差が出る。
・どんな良い表現をしていても、「音色」が悪ければ感動できない。だから、音色を磨くこと。
・音楽の「骨のライン」「骨のリズム」をつかむこと。



講座の他に、すばらしいコンサートも...
お腹いっぱいになるほどの音楽に溢れていました。



私が特に感動したのは...
2日目の「イブニングコンサート」に登場した宮城県仙台市立向陽台小学校(指揮:千葉敏弘先生)のステージでした。


お力のある優れた顧問の先生によって導かれた幸せいっぱいの子どもたち。

プログラムの全体がドラマとなり、子どもたちの日常生活が見え隠れし、そこに豊かな音楽表現があり、笑顔と真剣さの同居がすばらしく、「教え込まれた感」が無く(きっとたくさん指導は受けたはずですが)、全てが自然で自発的。
ひとりひとりの表情や動きに、その子らしさがあり、子どもらしい元気がみなぎっていました。
演奏や踊りだけでなく、「語り」の声や表現も音楽のように豊かでした。
正しい練習の積み重ねによって自分で勝ち得た自信、そして、喜び。それを顧問の先生が最高の形で紡ぎ、ひとつのコンサートとしての表現にまとめ上げていました。

何より、「子どもが子どもであることの幸せ、子どもであることの誇り」を胸を張って表現している姿と音楽に、涙が止まりませんでした。
私の周りの方々も、皆、涙を拭きながら聴き入っていました。

以前からお付き合いさせていただいている千葉先生ですが、改めて先生のすばらしい教育に感動。

言葉ではお伝えし切れない深い感動をいただきました。
あの場にいられた幸せはずっと忘れないと思います。

千葉先生、向陽台小学校の子どもたち、本当にありがとうございました。


ちなみに...
『花は咲く』を歌ってくださいましたが、歌詞の中の「私は何を残しただろう」という箇所を、最近は特に東北では、「私は何を残すのだろう」と歌うことが多いそうです。

「残しただろう」...過去
「残すのだろう」...未来

しっかり前を向いて、自分たちが何かを残しながら生きていくのだという意思が込められています。

皆さんも、これから歌われる際には、「私は何を残すのだろう」に替えて歌ってはいかがでしょうか。



交流会で、ロビーで、たくさんの先生方とお話し出来ました。

初めてのお顔、懐かしいお顔...ごあいさつ程度しかお話し出来ない先生が多かったのですが、お声をかけていただき、ありがとうございました。


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緒形まゆみ先生の「リトミック講座」は今年も大盛況、大好評でした。
私の知り合いの先生方も、「緒形先生の講座を受けられただけでも、来た甲斐がありました!」と
幸せいっぱいでした。
先生、たくさんの先生方に笑顔とパワーを、ありがとうございました。


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          クリニック、コンサートですばらしい講演や演奏をしてくださった
          チューバ奏者(今回はE♭バス)のエイリック・イェルディヴィックさんと。
          演奏もユーモアも一流でした。  それにしても...デカい!



北から南から、たくさんの先生方がそれぞれの悩みや期待を持って参加され、そして、それぞれの夢や力を得てお帰りになられたと思います。

講座からも、コンサートからも、たくさんの学びを得たことと思いますが、一番のパワーは「仲間」から得られたのではと思います。

実感を持って確認できた「仲間のすばらしさ・ありがたみ」を、子どもたちに伝えていかれることでしょう。

明日からのバンド活動が、より豊かなものになることをお祈りいたします。

この大イベントを企画運営してくださった主催者ご一同様、講師の先生方、運営スタッフの皆様...心からありがとうございました。



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| | 2015-05-19(Tue)00:11 [編集]