田川伸一郎のブログ

福島県の高校バンド

昨日は、福島県の高校にお伺いして来ました。
福島県南部の「浜通り」にある学校です。


この高校には、昨年の秋にお伺いして以来です。

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顧問の先生は、社会科担当の若い男性の先生です。
副顧問の先生も、音楽科ではなく、英語科がご担当の女性の先生です。
おふたりとも、音楽はご専門ではありませんが、吹奏楽の経験はかなりのもので、音楽の知識や理論もよく勉強されていらっしゃいます。

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指揮をされる主顧問の先生と、全体を見渡してアドバイスをされている副顧問の先生です。


先生からは、スコアといっしょに、今のバンドの状況、生徒の課題・顧問の課題、そして、今回のレッスンで何を学びたいかということをお手紙に書いて送ってくださいました。
前日にも、さらに、メールで、部員たちの最近の様子を教えてくださいました。

一度のレッスンをとても大事にしてくださり、めあてをはっきりさせて受講されようとしている思いが伝わって来ました。
そんな先生の姿勢は、当然、生徒さんたちの気持ちに移ります。

やる気ムンムンの音楽室で、真剣に、そして、楽しく、時には大笑いしながら、夜の8時まで、4時間近い「大切な時」を共有させていただきました。

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今年のメンバーは、3学年合わせて55名ほど、ちょうどコンクール大編成の部の規定人数位です。
1年生の初心者も一緒に、部員全員でコンクールに向かう構えです。

先生のご指導には、昨年秋のレッスンを受けた学びも生きており、一方的に指示を出すのではなく、時には、生徒さんたちに発問をし、それに対する様々な答えから生徒さんたちの感じ方や思いを理解し、それを元に、指示や指導の内容を決めて進められています。

生徒さんたちの雰囲気がとてもよく、発言も活発です。

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そして、真剣に話を聞く時と、なごやかに反応する時とのメリハリがあり、音楽室の空気が、「音楽」をする上でほど良い緊張感と人間的で穏やかな温かさに満たされています。

これは、とても大切なことで、緊張感が強過ぎると身体も心も硬くなりますし、逆に緩過ぎると学びへの集中力やアンサンブル力が落ちます。


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真剣な顔、楽しい笑顔...どちらも素敵、どちらも大好きです。 

指揮の先生は、とても厳しい時もあるそうですが、根本的にとても優しい方なので、先生のお人柄がそのままこの良い雰囲気を作り出しているのだと納得です。


今回のレッスンに向けて、先生は大きくふたつの「課題」をお手紙で提示くださいました。

① 本番のステージで、練習時よりもピッチが合わず、よく指摘を受ける。どうしたら、本番でもっとピッチが合うようになるのか。
② 課題曲(マーチ)の魅力を前面に出すことのできる「マーチの演奏法」


そして、その課題に対して、先生が考えていること、すでにおこなっている練習の仕方なども記されていました。

これだけ課題が明確になっていると、私も、視点を定めてレッスンが進められます。
また、先生の日頃のご指導についての評価や修正もできます。

このふたつの課題に絞り込んで、「具体的なトレーニング方法やこれから積み重ねてほしい練習スタイル」、「課題曲へのアプローチの仕方」を実演・実習、そして、少しだけ「理論」で勉強していきました。

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ひとりの音、ひとつの音をよく聴くこと...そこから全てが始まります。

実習した後、レッスンの最後まで、皆、とうとうチューナーを使いませんでした。
と言うか、「チューニング」の時間も取りませんでした。
でも、皆のピッチはずいぶん合って来ました。
「意識を変えること」はこんなにすごいことなのだと、顧問の先生も生徒さんたちも痛感したようでした。
あとは、日々の「積み重ね練習」を続けてくだされば、「ピッチの問題」はかなり改善するでしょう。

「マーチ」の勉強では、先生の指揮で2回聴かせていただき、今の演奏の「問題点」から課題をつかみ、修正していきました。

先生からいただいていた「八分音符が転ぶ。転ばないように演奏しようとすると重くなる」という実態も、そのとおりでした。
そのことをまず解決するための「身体トレーニング」から入りました。

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頭でわかってもダメ、機器(メトロノームなど)に合わせてもダメ...そういう時は、身体に覚え込ませることです。

身体に覚え込ませるには、「継続する」ことです。
続けてほしいです。

「曲へのアプローチ」では、「楽譜がどうしてほしいと言っているか」を皆で考えながら、旋律・和声進行・旋律とハーモニーの関係・リズム・発想記号の読み取り方などを、私から解説したり、音で確認したりしながら、演奏に生かしていく勉強をしました。
「好み」ではなく、「楽譜が話しかけてくること」を読み込む勉強です。

これは、特に顧問の先生がとてもよい勉強になったと思います。

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途中、先生から、「この部分の作り方、特にバランスの取り方がわかりません」とご質問をいただく場面もあり、そこを取り上げて私の考えでバランス調整をしていく勉強も出来ました。

生徒の前で、全てわかっている顔をせず、「これがわかりません」ときちんと質問できる先生の姿勢...だから、生徒さんたちも安心して「わかりません」と手を挙げたり、謙虚に素直に反応したりできるのだと思います。


途中で時間が来てしまい、曲の最後までを練習することが出来ず、とても残念でしたが、先生が「学び方」を学んでくださったと思えるので、ここから先は顧問の先生一緒に勉強していけば大丈夫です。


レッスン最後の「感想発表」にも、楽しさや充実感だけでなく、驚きや発想の転換、そして、これからの「可能性」についての発言がありました。

練習が終わっても、顧問の先生や仲間とずっとおしゃべりが止まない生徒さんたちでした。

先生が、仲間が、この部が、みんな大好きなんだなぁ。

みんなみんな幸せ!

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久しぶりに会った2、3年生。 初めて会った1年生...このバンドの皆は、どうしてこんなに「他人」をすんなり受け入れてくれるのでしょう。
千葉から来たオジサンを、君たちの仲間として、とびきりの笑顔と素直さと真剣さいっぱいに付き合ってくれたこと、とてもうれしかったです。
前回も今回も、過ぎていく時間が恨めしく思えるほど、短い時間に感じました。
もっともっと君たちと音楽していたかった。
顧問の先生が、「2学期の定演前にもまたレッスンを!」とお願いしてくださいましたよ。
やった~! 3年生が引退してしまう前に、また会える!
その日を、その日の演奏を、その日の笑顔を...心から楽しみにしています。
まずは、コンクールまでの練習、頑張ってくださいね!
勉強熱心な顧問の先生方を信じ、安心してついて行ってください。
そして、自分自身に「ゴールド金賞」をあげられるだけの努力を...
皆で、力を合わせて!

先生方、部員の皆さん、本当にありがとうございました。


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| | 2015-05-21(Thu)23:04 [編集]