田川伸一郎のブログ

福島県から~その1~

先週の金曜日から日曜日は、福島県にお伺いして来ました。
5月にお伺いした「浜通り」とは違い、「中通り」の地区です。


福島県の中学校・高校のコンクールの「人数規定」はとても厳しく、中学校では部員が2、3年生で20名以上いるバンドは、「大編成」の部に出場しなければなりません。
ちなみに、千葉県の中学校では、2、3年の部員数40名以上がA部門(大編成)です。(これなら現実的です)

小学校にバンドがなく、全員が初心者の学校でも、その初心者の1年生を加えて、課題曲と自由曲の2曲を演奏しなければなりません。

しかも、最初のステージである地区大会は、7月10日過ぎの夏休み前に終わるという厳しさです。

今回お伺いしたバンドの中にも、そのような「悪条件」の中で頑張っている学校もありました。
しかし、楽器を持ってまだ2~3ヶ月程度の初心者が、課題曲と自由曲をしっかりこなせるはずはありません。

何とか合奏に加わろうとしていましたが、ほとんど見ているだけの生徒もおり、とてもかわいそうになってしまいました。
こういう時期には、もっとやるべき練習があるはずなのに...
実際に演奏しているのは、20数名。 50名が演奏しているバンドとのサウンドの差は否めません。
「小編成バンド」としてなら、十分にすばらしいのに...

この「人数規定」はどうなのだろうかと疑問に感じずにはいられませんでした。
ぎりぎり人数での「大編成」出場はいやだと、入部に迷っている生徒を遠ざけて、意図的に20人を越えないように調整しているバンドもあるそうです。
本来ならば、「ひとりでも多くの部員を」と願うところですが、「あと1人増えるとで来年は大編成に出なければならない。全員初心者の1年生を3ヶ月しごかなきゃいけない。20人で大編成に出ても結果は目に見えているし」という悩み...わかる気もします。

でも、そういう苦渋の選択を迫られる状況にありながら、そのことは言っても仕方がないことと割り切って、前向きに努力する先生方と生徒さんたちには、とても感動しました。

あの震災の時のことを思えば、「練習ができる」「コンクールに出場できる」ということだけでも、当たり前ではないという感謝の心になれるのだと思います。

福島の方々、強し! というところです。

各学校、コンクールに向けての必死の練習中でした。

まだ、十分曲にはなっていない学校もありましたが、それでも、「今やるべきこと」「これからやるべきこと」をはっきりさせるということはできます。

これから本番までの「勇気の支え」となるよう、最善を尽くしてアドバイスさせていただきました。

学校間の移動の時間ロスや私の負担を考えて、土曜と日曜は、ホール練習にしてくださいました。
そのおかげで、広々とした空間で、セッティングの違いによるサウンドの変化を感じていただいたり、学校ではわかりにくいバランスの調整も考えたりすることができ、とても有効な練習ができました。

引率してくださいました先生方、保護者の皆様、ありがとうございました。


今回お伺いした、4つの中学校バンドと1つの高等学校バンドを、2つの記事に分けてご紹介します。

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本格的な発声のすばらしい合唱で迎えてくれた皆さんでした。
顧問の先生は、この学校に転任されて初めて吹奏楽を指導されたという「合唱」が専門の女性の先生です。
しかし、猛烈な勉強と持ち前の誠実なお人柄で、吹奏楽を丹念に指導され、さらに、合唱を取り入れた部活動を展開されています。
今では、「歌う」ということがあたりまえになったバンドです。
人数が少ないのですが、規定で大編成の部に出場しなければなりません。もちろん1年生も全員がメンバーです。
学区の小学校の「器楽部」が吹奏楽に移行中で、積極的に小学校との交流をして、中学校でも入部してもらえるよう働きかけたいとのこと。
皆の必死の努力と真面目な練習の仕方は、この人数なりの良い音を作り上げていました。
そして、めきめき変容した演奏に、顧問の先生は、「この子たち、こんなにできるんですね!まだまだ伸びますね!」と大喜びでした。
そう、まだまだ伸びしろ十分! 可能性のかたまりです! みんな、ファイトです!




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このバンドは、長く勤められた顧問の先生がこの4月に他校に転任され、新しく転任していらした先生と歩み始めています。
スクールバンドの顧問が代わるということは、生徒にとっても先生自身にとっても保護者にとっても、ある意味、「大事件」です。
いかに心を広く持って、お互いに歩み寄るか、お互いを認め合うか、お互いの良さに気づいて大切に思い合うかということが、「顧問交代がうまくいく秘訣」です。
新しい顧問の先生との初めてのレッスンをしてみて...とてもうれしかったです。そして、とても安心しました。
先生も、生徒たちも、お互いを大切に思い合いながら、目標に向かって、一途な気持ちで歩めていることがわかったからです。
最後の年となる3年生も、新しい先生と良い夏を過ごしたいという良い表情をして演奏していました。
レッスン中も、これまで以上にいい笑顔がたくさん見られました。 
そして、課題曲Ⅲ『秘儀Ⅲ』を顧問の先生がとても深く勉強してご指導され、その上でレッスンを受けてくださったので、さらに上のレベルのことを指導することが出来ました。
中学生ではなかなか難しい内容にまで触れられ、私も楽しかったです。 こんなレッスンはなかなかできません。
先生も、生徒たちも、ともかくえらいっ! きっと良い夏になります! 大丈夫!  がんばれ!



*~その2~に続きます。

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| | 2015-06-08(Mon)14:40 [編集]


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| | 2015-06-09(Tue)05:58 [編集]