田川伸一郎のブログ

東京都の小学校・音楽科授業研究会

昨日は、東京都小学校音楽教育研究会『青梅ゾーン研究大会』に向けての「歌唱領域部会」の授業研究会に講師としてお招きいただきました。
この研究大会は、毎年、都内の各ゾーン(ブロック)が持ち回りで主管して開催します。
今年度の研究大会は、来年1月22日に羽村市ゆとろぎホールを会場に青梅ゾーンの先生方によって開催されます。
私は、この大会の「歌唱領域部会」の講師を仰せつかり、お手伝いさせていただいています。


5月に行われた研究会では、研究内容の共通理解をし、代表授業者の先生の日常授業のビデオを観て、今後の指針を話し合いました。

<研究内容>
大会主題「もっと音楽 ずっと音楽」を実現するために、目指す児童像を「自信をもって意欲的に取り組み、思いや願いをもって表現する子」「友達と関わり合い、協同する喜びを感じ取りながら音楽を楽しむ子」とし、➀基礎的・基本的な能力を培う指導と評価の工夫、②思いや願いが高まる題材構成の工夫、③協同する喜びを味わえるような学習活動の工夫 の3つの研究の視点を設定する。



今回は、いよいよ事前授業の一回目を展開していただき、勉強を深めていきました。

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5年生の学級です。
とてもかわいらしく、また、お互いを受け入れる気持ちが育っているような素敵な学級です。
担任の先生と音楽専科の先生の連携もすばらしいです。
ペア学習に慣れていて、子どもたちが抵抗なく、互いに関わり合えていることもすばらしかったです。

そして、何より、先生のはつらつとした明るさと子どもたちへの心の近さが、学習の良い土壌となっていました。

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題材は、『歌声が重なり合うひびきを感じながら合唱しよう』
教材は、『いつでもあの海は』(佐田和夫・作詞 長谷部匡俊)でした。


本時は、3フレーズ目にしぼり、「主旋律と副次的旋律の重なりの良さや楽しさを感じて表現する」というめあてでした。

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青梅ゾーンの多くの先生方が参加してくださっていました。

先生は、子どもたちが出来るだけ抵抗なく二部合唱に入っていけるようにと、スモールステップを用意してのご指導を仕組んでいました。

歌詞をイメージさせる『波』のペープサートも作り、二声の関わりを視覚的、感覚的に理解させようとしていらっしゃいました。

「相互評価」を適切に組み入れながら、子どもたちと共に楽しみながら二部合唱の練習をし、「聴き合う」という大切な営みと、その「評価」を何とか形にしようとしていらっしゃいました。


様々な成果と課題が見えた授業を展開してくださり、協議会での話し合いは盛り上がりました。

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せっかく作った『波』のペープサートを、もっと効果的に使う方法はなかったかという発問を投げかけ、話し合っていただきました。

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3フレーズ目は、「追いかけ」によって出来た対位法的なフレーズです。
ですから、それぞれのパートが、フレーズ感を持って立体的に歌えていないと、二声を重ねても、その効果は薄くなります。
『波』のペープサートや手を使って歌い、フレーズのまとまりや音楽的な歌い方を感得させる学習に使えます。

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また、多くの話し合いの意見から浮き彫りになった課題や話題を私の方で、整理し、コメントを加えながら、まとめさせていただきました。
その一部を記述します。


♪高学年の授業では、あまり先生が「安全な道」ばかりを用意せず、挑戦させて、「うまくいかないという困惑」から学習の意欲を引き出すことも大切。そして、どんな困惑も打開できるだけの「手だて」を提供できるのが、音楽の先生のすごさ。そこに、信頼が生まれる。

♪ピアノを弾き過ぎず、アカペラで歌わせる時間も確保すること。ピアノがない方が、相手のパートに耳を傾けるようになる。

♪指導案に「工夫」とよく書くが、「基準ライン」まで到達させた上で、プラスアルファを求める時に「工夫」という言葉を使うのだということを確認しよう。

♪「表現を工夫させる」という授業の過程をセットするなら、教師が、「基準ラインの表現」「基準以下の表現」「工夫している表現」全ての歌い方を具体的に出来るようにしておくこと。どうすることが「工夫」なのかということをしっかりイメージする。(評価規準の具体性を...)

♪「旋律の重なり合いの良さや美しさを感じながら」と名打っている以上、子ども自身が「旋律の重なり合いの良さや美しさ」を、「どこでどのように感じたか」ということを具体的に引き出さなければならない。

♪「楽曲(教材)のアナリーゼ」をもっともっと深くしよう。そこから、子どもと音楽を結びつけるためのアプローチの持ち方が見えてくる。


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まとめとして、「足元をしっかり見つめましょう」「足元をしっかり固めましょう」「じっくり子どもと音楽とに浸りましょう」と、先生方に語りかけました。

「もっと音楽 ずっと音楽」...青梅ゾーンの先生方は、研究大会のためではなく、子どもたちのために精進されていらっしゃいます。
私も、精一杯お手伝いさせていただいています。

こんなすばらしい先生方と一緒に勉強させていただき...感謝です。


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| | 2015-07-03(Fri)18:28 [編集]


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| | 2015-07-10(Fri)18:44 [編集]