田川伸一郎のブログ

熊本県天草市から~その2~

天草では、中学校2校、高校1校にもお伺いさせていただきました。

IMG_4519_convert_20150706093401.jpg

このバンドは、今回、先生とも学校とも初めての出会いでした。
お電話でお話ししていた先生との初対面、「芸術家だなぁ」と思うほど、何か深いものを感じさせる素敵な先生でした。
この学校にお伺いしてびっくりしたのは、まず「校舎」でした。
近年、数校の小学校が合併し、この中学校とひとつの校舎で勉強する「兄弟校」になりました。
並列して建てられた小学校と中学校の校舎は、渡り廊下でつながっており、行き来が自由になっています。
小学校にも吹奏楽部があり、合同練習をしたり、一緒に演奏したりと、交流も盛んです。
そして、音楽室は天井が高く、ステンドグラスも美しく、まるで、教会のような部屋でした。

このバンドは、部員全員で22名、典型的な「小編成バンド」ですが、Bパート(小編成部門)に出場すると、15名以下で演奏しなけれはならず、7名以上の部員が出場できなくなります。
1年生には、初心者もいますが、とても上手なメンバーもいます。
先生は、初心者も可能な場所を演奏したり打楽器を手伝ったりさせ、ともかく部員全員でコンクールに出場させてあげたいという願いがおありで、この人数でAパート(大編成の部)に出場するという選択をされています。
課題曲も音が埋まりませんので、必要に応じて、規定内で楽器の置き換えをして、音を埋める工夫をされています。
生徒も、楽器の持ち替えをして、対応している箇所もありました。
こういう大変さはありますが、皆、「全員が主役」という気持ちで、明るく朗らかな態度で練習に向かっていました。
様々な発問にも、感性豊かな感じ方を話してくれました。
温かく、音楽性豊かなすばらしい顧問の先生への信頼感と安心感が溢れる素敵なチームでした。

IMG_4527_convert_20150706093417.jpg  IMG_4528_convert_20150706093433.jpg

IMG_4554_convert_20150706093449.jpg  IMG_4556_convert_20150706093507.jpg

IMG_4612_convert_20150706093539.jpg  IMG_4573_convert_20150706093523.jpg

IMG_4621_convert_20150706093556.jpg
初めて会ったとは思えないほどフレンドリーで、かつ、真剣な取り組みの様子を見せてくれましたね。
先生が君たちひとりひとりのことを、本当に大切に思い、君たちもそんな先生の愛情に応えるべく、真面目に努力している日々の様子がうかがえました。
音楽の感じ方や表現する力もすばらしいです。 特に、マーチのとても自然で音楽的な流れには感心しました。
小編成だからこそできる繊細な表現、クリアな響きに自信をもって演奏してほしいと思います。
夜の7時半までのレッスンになりましたが、疲れも空腹の様子も見せず、最後の最後まで完全燃焼し、惜しみながら練習を終えた表情に感動しました。 根気のあるチームです!
またいつか一緒に勉強しましょう! 君たちに会えてよかった!




IMG_4630_convert_20150706095952.jpg

この中学校には、毎年お伺いしています。
初めてお伺いした頃は、少し硬いサウンド、少し硬い表情の音楽をしていらっしゃる印象があったのですが、その後、伺う度にサウンドに柔らかさや広がりが増し、チームの雰囲気にも、以前からの「気合い」だけでなく、ほのぼの感が見られるようになり、「音楽する団体」らしくなってきました。
先生の選ばれる曲が変わって来たことも、サウンドの変容に大きな影響をもたらしていると思います。
課題曲は、『春の道を歩こう』を選ばれていますが、先生は、「曲そのもののメッセージ」を、この生徒さんたちの日々の生活や思いを大切にした「演奏者からのメッセージ」とリンクさせ、どちらかと言うと後者を優先しようと音楽づくりをされていらっしゃいました。
そのため、所々、「えっ?」と思う表現があるのですが、先生の説明を聞くと、「なるほど」と納得してしまいました。
音楽と生活、作曲者の思いと演奏者の思いは切り離して考えることはできません。
特に、中学校時代の目まぐるしい身体と心の変化の中では、音楽に思いを吹き込むことがとても大切だと改めて思いました。
そして、それをあくまでも「自然な演奏」の中でおこなう大切さも感じました。
生徒さんの「心」をどこまでも大切に教育されている先生らしい音楽づくりが、これからも続いていきますように...
自由曲は、技術的にはなかなかの難曲ですが、このチームの持ち味を生かし切った完成が楽しみな演奏を聴かせてくださいました。
各場面、各パートの働きを積極的に生かし、ドラマと立体感のある演奏に仕上げていけたらと思いました。
きっとこの先生と生徒さんたちなら、やり切るに違いありません。

IMG_4626_convert_20150706095930.jpg  IMG_4748_convert_20150706100110.jpg

IMG_4677_convert_20150706100052.jpg  IMG_4634_convert_20150706100012.jpg

IMG_4756_convert_20150706100128.jpg  IMG_4653_convert_20150706100031.jpg

IMG_4758_convert_20150706100152.jpg
今年も、大勢の部員で活動でき、チームとしての気合いも迫力も広がりも抜群でした。
音楽を「語る」、音楽で「話す」、音楽で「認め合う」、音楽で「ぶつかる」...課題曲、自由曲を通して、そんな音楽の魅力や機能を感じ取りながら前進していくことは、実に楽しいことだと思います。
「正確に吹く、叩く」「音程を合わせる」「リズムを合わせる」「指揮に合わせる」「強弱をつける」...当然、そういったことが合奏の基本になりますが、それ以上のことが皆さんには出来ると思います。
そして、「それ以上のこと」が本当の音楽の「すごさ」なのです。
レッスンでも、様々な「音楽のすごさ」の味わい方を勉強しましたね。ぜひ自分たちでも続けてください。
そして、自分の楽譜が書き込みでいっぱいになった「一生の宝物」になるほど「学びの日々の足跡」を楽譜に残していきましょう。




IMG_4759_convert_20150706104719.jpg

天草で唯一お伺いしている高校バンドです。
小学校や中学校で私のレッスンを受けたことがあるという生徒さんも多く、見覚えのある顔が大人びていく変化も楽しんでいます。
今の顧問の先生に代わってから3年目。 驚くのは、お伺いする度に、先生の指揮や解釈、音楽づくりが確実にグレードアップしていることです。
探究心や自己啓発力がすばらしく、「教師」として生徒と関わる密度の濃さも年々深みを増しています。
作曲がご専門というだけあって、曲の分析もハーモニーの解析や機能もよく理解し、大事なことを生徒さんたちに伝えていらっしゃるので、私の解説は半分以下で済みます。
高校生なので、そういった理論的な事項を「頭」で理解することは容易いことのようですが、それを実際の「表現」に結びつけることやメッセージとして外に出していくことは、ちょっぴり苦手のようです。
ですから、このバンドに伺うと、私は、理論を感覚に発展させ、自分の言葉で解説する、あるいは身体で声で手で音楽をとらえさせる活動を仕組み、結果的に「理論的根拠に即した感情的表現」を実現させていくレッスンをすることが多く、そういったことを始めると、生徒さんたちは、あきらめて(笑)、私について来てくれるようになりました。
今年の自由曲は、先生と生徒さんたちがしっかり話し合って決めたという「オペラ物」です。
部分的には、やはり「演じる体験」をしてつかむ学習も必要になります。
今回も、大汗をかいて生徒さんたちを巻き上げた私でした。(サックスソロの男の子、よく頑張りました。ご褒美に写真を載せてあげましたよ。)

IMG_4763_convert_20150706104735.jpg  IMG_4768_convert_20150706104752.jpg

IMG_4802_convert_20150706104858.jpg  IMG_4798_convert_20150706104841.jpg

IMG_4769_convert_20150706104809.jpg  IMG_4784_convert_20150706104825.jpg

IMG_4819_convert_20150706104917.jpg
まず、顧問の先生の「背中」のオーラに感動しました。
指揮の「技術」がということ以上に、先生が何をさせたいのか、どう表現させたいのかが伝わって来たのです。
高校生の皆のオーラは完全に負けていましたね。
そこを何とかしようと、皆で取り組んだ3時間でした。
今年も、結局、「真剣さ」と「照れ照れ」と「爆笑」と「大汗」のレッスンになりましたね。
「田川、スイッチ入った!」と言うと、「キタ~!」とばかりに大爆笑の皆。
でも、「照れ照れ」を我慢して頑張ると、「Before→After」のように、音楽が変容することが確認出来ましたね。
自分たちでもやってほしいけど、なかなかスイッチ入らないかな?入れてほしいな。若いんだから!
コンクールでは、顧問の先生以上の「オーラ」を出した演奏が出来ますように!




熊本県天草市にお伺いするのは、1年に一回のことです。
私の移動時間では最長の地ですが、天草にお伺いすると、何か身体も心もリフレッシュしたような気持ちになるから不思議です。
本当はクタクタのはずなのですが...。

先生方の人間的な素敵さと温かさ、子どもたちの純朴さ、素直さ、ひたむきさ。
とってもとっても美味しい食べ物、いつも泊まらせてくださる「癒しの温泉ホテル」
温かく熱心な保護者のみなさま...

気づいたら、たくさんの真心に包まれています。
本当に本当にありがとうございました。




               IMG_4822_convert_20150706113351.jpg
               空港までお見送りに来てくれた中学生の皆さん、ありがとう。
               小雨の中、デッキで手を振ってくれた姿、ちゃんと見えましたよ!
               飛行機の小窓から、僕も思い切り手を振っていました。
               来年もまた会えたら!

               
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2015-07-07(Tue)20:44 [編集]