田川伸一郎のブログ

心に響いた「うたごえ集会」

今日は、県内の小学校の「うたごえ集会」にお招きいただきました。
授業アドバイスでも、数回お伺いしている学校です。


先生のご指導でどんな歌声が育っているのか...
子どもたちの姿は...
先生方の動きや支援は...

様々なことを楽しみにお伺いさせていただきました。

全校での音楽行事は、音楽の先生の指導や準備はもちろんのこと、学級担任の先生方の適切なかかわり、子どもたちが主体的に活動する取り組みなど、学校全体が機能しなければうまくいきません。

私も、現職時代には、「校内音楽会」「音楽集会」を立ち上げたり、進化させたりと、精一杯努力しました。
子どもたちの歌声を育てることそのものよりも、先生方の意識をどのように引き出すか、保護者の鑑賞マナーをどのように徹底させるかといった「周辺」のことに頭を使いました。

そして、今日はそんなことを思い出しながら体育館へ...

まだ移動前の時間から拝見させていただきました。

1年生の入場、とてもおりこうさんに入って来ました。
座ってからも、とてもお行儀がいいのでびっくり。
担任の先生方が、前に立って、子どもたちの眼を見て、最後のご指導をされていました。

全校が入場するまでの間、とても静かな雰囲気、それを崩す学年がひとつもありません。
高学年も、ダラダラではなく、とても凛々しい姿で黙って入場して来ました。
かすかなおしゃべりも、司会の児童の「静かにしてください」の言葉一回で、無音の体育館に。
90分の間、後にも先にも、「静かにしてください」は、この一回だけでした。

始めの「全校合唱」、シーンとした中に、何とも美しい声が流れ始めました。
一番後ろの6年生も、身体中で表現しながら、身を乗り出して歌っています。
この歌を聴いただけでも、この姿を見ただけでも、来て良かったと思いました。

全校で歌う時、6年生をいかにしっかり歌わせるかということの難しさは、音楽の先生なら誰もが体験したことがあると思います。
校歌を歌う時でも、時には、周りの子どもと突き合ったり、何やらクスクス笑っていたり、歌わずに下を向いていたり...
音楽室ではあんなによく歌うのに...とがっかりすることもあると思います。

今日は、そんな子どもはひとりもいませんでした。

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そして、発表です。

1年生から4年生までは、学年で歌います。
5、6年生は、学級発表です。
指揮も伴奏も、子どもたちが立派にこなしました。
そして、子どもたちが、自ら歌っている、感動しながら、楽しみながら歌っている姿に、またまたホロリ。
ともかく、声がいい。 表情がいい。 選曲もいい。

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4年生の合唱は、心にしんみりと。

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1年生も、初めての全校の前での歌を、堂々と歌っていました。

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5年生では、曲のレベルも上がり、美しいハーモニーをつくることが出来ました。

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6年生は、魂のこもった圧巻の合唱。 充実した響きと豊かな表現に心揺さぶられました。 

これだけ多くの全校児童が体育館に集まっていても、先生方は周りで黙って聴いているだけでした。
途中で注意をする必要もないほど、皆、行儀よく、黙って聴き、この会に集中できていたのです。

演奏の後、しばし、シーンとした瞬間があって、それから心のこもった拍手...余韻を楽しんでいる姿も素敵でした。
これは「うたごえ集会のルール」というよりも、日常の音楽の授業の中で躾けられているのだと思います。
また、心で聴いているから、心で受け止めてから拍手をしているのだと思います。

最後の校長先生のお話では、校長先生は、各学年・学級の曲名を、紙も見ないで、全て正確に復唱しながら、一言ずつ賞讃のお言葉を述べられていました。
校長先生は、「朝の歌」の時間に何度も学級を回り、励ましつつ、曲名を覚えられたそうです。
学級での練習を子どもたちが主体となってどんどん進めていたというお話も聞かせていただきました。

音楽の先生は、ご自分に厳しく、「授業力アップ」のために、何度か、「普段どおりの授業」で私のアドバイスを受けていらっしゃいました。
そういった精進がこのような全校のすばらしい歌声を作り上げているのだと思います。

担任の先生方も、この「うたごえ集会」に向けての学級での指導のために、音楽の授業に参加して、注意点を楽譜に書き込んで学級で復習したり、歌詞の意味を担任の先生なりの方法でより深く解釈したりと、側面からのバックアップ、そして、学級経営に生かしながらのご指導を続けて来られたそうです。

高学年の子どもたちの参加意欲は、こういった担任の先生方の「専科任せではない態度」から生まれていると言っても過言ではありません。
すばらしい担任の先生方です。


学校が、「学校の機能」を十分に果たし、そこに音楽が息づき、心を揺さぶる合唱活動が根付いていることに、心から感動しました。

校長先生はじめ全ての先生方、全校の子どもたちひとりひとりに、敬意の拍手を贈りたいと思います。

素敵な秋の日をありがとうございました。


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| | 2015-11-15(Sun)19:18 [編集]