田川伸一郎のブログ

神奈川県の小学校バンド

みなさま、良い年末年始をお過ごしでしたか?
北海道の学校はまだ冬休みが続きますが、関東ではそろそろ学校が始まります。
まとめのしっかりした3学期にしたいものですね。

私は、昨日5日からレッスン再開しました。
初日は、県内の中学校でした。
1、2年生チームになって初めてのレッスン。
たくさんの期待が持てるチームでした。
笑顔いっぱい、真剣さいっぱいの中学生たちとの練習、楽しかった!
私も、一気にスイッチ入りました。


そして、今日は、神奈川県の小学校にお伺いしました。

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この学校は、2月11日に横浜みなとみらいで開催される『全国小学校管楽器合奏フェスティバル・東日本大会』に神奈川県代表として出場が決まっています。

この大会は、「フェスティバル」というだけあって、普通の座奏もあれば、パフォーマンスをつけた楽しい演奏演技をする学校もあり、それぞれの学校の取り組みを積極的に発表できます。
もちろん、賞は付きません。
伸び伸びと表現する小学生たちの演奏を純粋に楽しめる大会となっています。

こちらの小学校は、あえて、演技や演出は加えず、「音楽」だけで勝負する!と、クラシックの名曲を練習しています。

練習時間は、毎朝の約10分、と土曜日。 放課後練習は原則として無しという超短時間です。
その中で、あれもこれも中途半端にではなく、しっかりと「音楽」に磨きをかけたいという願いもあります。

私がお伺いするようになって2年目となり、先生の考え方が少しずつ変容して来ました。
ご自身がそれをきちんと話してくださいます。

「小学生なんだから、とりあえず楽しく活動できればいい」と考えて、子どもたちとなごやかなバンドづくりをされて来た先生ですが、その「楽しさ」の質を、子どもたちに無理をかけない範囲で上げていきたい、笑いが起きるような楽しさではなく、もっと音楽そのものの美しさや楽しさに心躍らせることが出来る「楽しさ」を追求していきたい...
「楽しさ」に対する考え方が変わってきたようです。

「楽しさの質を上げたい」...とてもすばらしいことです。
私も、先生のそんな願いに即して、レッスンさせていただくようになりました。

でも、根本的に、先生も子どもたちも、明るく元気で、とても開放的です。

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歓迎は、「校歌」の元気な歌でした。(手話も付き、途中は二部合唱になっていました。)
全校で歌う時も、同様だそうです。 たまに、「今日は手話無し」という全校合唱もあると...


そして、JBF(大会名の英訳「ジュニアバンドフェスティバル」の略)に出場する意味について、私が考えていること、子どもたちに願いたいことをゆっくりお話ししてから、レッスンに入りました。

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コンクールでも演奏した曲です。
長期間練習している曲によくある現象ですが、技術面では上がっているの多いですが、逆に慣れ過ぎて、様々な箇所で「いい加減さやおおざっぱさ」も見える演奏でした。

子どもたちに、「夏よりもみんなずっと上手になったね。音もよく出るようになったし、指も回るようになった。よく努力して来たんだね。すばらしいね!」と、まず褒め、「でも、逆にまずくなった点もあるよ。どんなことだと思う?」

しばらく考えてから...次々に発言。 すごい数でした。

「リズムが良くない」「周りの音を聴いていない」「縦がずれている」「息を吸っている時間が長い」「指揮に集中していない」「強弱の差が少ない」「表現が足りない」「メリハリがない」「音がきたない」「一体感がない」・・・・・

「そうそう、君たちが言ったことは全部合ってるよ!まとめると...ちょっと雑って感じ。もっと言うと、いいかげん。 そう、それはサボっていてなったんじゃなくて、練習をたくさんしたからなったことなので大丈夫! ひとつひとつ直していこうね!」
「ハイッ!!!」

私に、「ダメ出し」されたことが、まるでうれしいことのように元気な返事をし、ますますのやる気を見せたのは、この子どもたちの「向上心」の高さからです。
そんな「向上心」を育てているのは、先生の謙虚さに他なりません。

この時期、6年生は、本当に上手になって来ます。
その6年生を先に育て、正しい演奏が出来るようになったら、後輩たちに真似させる。
合奏の中でもそんな練習はとても効果的です。

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合奏中でも、教師が指導するばかりではなく、6年生がお手本で演奏し、それを後輩が真似するように演奏。
それを6年生がコメントしたり、子どもたちに自己評価させたりすることで、思わぬ向上が見られることがあります。



音質の向上や表現の統一、先生の指揮を中心に皆が一体になるための手だても大切に練習を進めました。

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皆の「目標」がはっきりし、そこに向かう意欲をまず先生が発信し、子どもたちの心がそれを受け止めて努力する。
そんな時間は、あっと言う間に過ぎます。

3時間のレッスン、休憩はたったの5分でした。
でも、その休憩時間の過ごし方が上手い!
しっかり楽しみ、しかも、良い緊張感を途切れせず、次へのエネルギーを補給するような生き生きとした過ごし方。
5分後には、しっかり全員着席していました。

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「先生、あのね!」とフレンドリーに話しかけてくれるのもうれしいなぁ。

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                 みんなほんとにいい顔で参加しています。


これから、本番までにやらなければならないことが「てんこ盛り」。
みんなそのことが、とてもうれしそうでした。

「だって、まだまだ伸びる!」ということですから...

学校が始めまると、またとても少ない時間しか練習出来ません。

でも、その短い時間の「濃さ」は、きっとどの学校にも勝ることでしょう。

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帰りのミーティングでも、皆の真剣さは持続していました。
こんな時間も、「楽しさ」のひとつなのでしょう。



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今日は、他の学校の先生方も見学に来てくださり、みんなの練習をじっと見守ってくださったり、たくさんほめてくださったり、励ましてくださったりしましたね。
ミーティングの最後の顧問の先生のお話では、「今日は、君たちと一緒に田川先生のレッスンを受けられて、君たちの演奏がどんどん良くなり、とてもうれしかったです。こうして、田川先生や先生方が応援してくださることは当たり前ではないと感謝しなければならないと思うし、同時に、先生は、こんなすばらしい君たちと音楽させてもらえることに感謝したいと思いました」と、とてもあたたかいお言葉をいただきましたね。

田川先生のお話は、「君たち、愛されていますね。顧問の先生にも、他の学校の先生方にも。君たち、こんなに愛してもらえて、ほんとうに幸せだね。」・・・こんなに愛される君たちでよかったね。
そして、そんな君たちに育ててくださっているのは、顧問の先生方です。

みんなの幸せが、みなとみらいで演奏を聴いてくださる方々に伝わるように、最後の最後まで真剣に練習を積み重ねていってくださいね。
当日は、もちろん客席から応援していますよ。
君たちの演奏を聴いて、僕も幸せになれたらいいな。
きっとなれるよね!




帰宅後、先生からいただいたメールの一部です。

・・・
私の今日一番の収穫は、「私がいろんなことをやりすぎている」ということに気がつけたことです。

田川先生は「子どもが主役」ということを大切にされており、互いにアドバイスをする時間をとったり、高学年を手本にさせたりするなど、子ども達が主体的に生き生きと演奏していました。
よく考えたら、クラスでは子ども達の「自主性」を育てるために様々な取り組みをしているので、大切なことは吹奏楽指導も同じなのだと改めて気が付きました。

JBFまであと1か月ですが、教えていただいたことを念頭に置き、子ども達と本当の意味で「音楽で表現」できるバンドを目指し、精進してまいります。
感謝の心を胸に、私も指導者として子どもと共に成長していきます!!




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今日、共に学んだ先生方と... みんなほんとにいい方ばかりなんです。
「先生仲良し、子どもが育つ」を実践していらっしゃいます。


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