田川伸一郎のブログ

日本管打・吹奏楽学会「吹奏楽クリニック」

昨日は、日本管打・吹奏楽学会主催の「吹奏楽クリニック」で勉強させていただきました。

会場は、尚美ミュージックカレッジ専門学校でした。

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このクリニックは、「楽器別クリニック」「合奏の基礎トレーニング」「吹奏楽部運営情報交換会」「楽曲アナリーゼ」などの講座の他に、生演奏による「作曲賞」の本選会(指揮:佐藤正人/都立杉並高等学校吹奏楽部)やスペシャルコンサート(埼玉栄高等学校吹奏楽部)など、とても豪華なプログラムとなっています。

私は、例年と同じ天野正道先生による「吹奏楽コンクール課題曲アナリーゼ」の講座に参加させていただきました。

この講座は、いわゆる「指導法」ではなく、「楽曲アナリーゼ」として、作曲家の視点から見た作品の分析を、天野正道先生の「本音」で語っていただける、とてもありがたい学びの場となっています。

来年度の課題曲の一曲一曲について、構成や特徴をはじめ、作曲者の意図を楽理的に分析して、私のような素人にもよくわかるように解説してくださいます。

「この小節のハーモニーは、純正律で合わせると余計濁ってしまいますから、平均律の方がいいんです。吹奏楽を指導される方は、何でも純正律がいいと思っていらっしゃいますが、そうではないんですよ」という箇所もあり、その理由も納得でした。

また、そういう音づくりのことではなく、ハーモニーの分析や理論的な解説もいただきました。

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音源を聴くのは一回だけ。後はひたすら解説です。 時には、ピアノでハーモニーの分析や解説をしてくださいました。


最近の若い作曲家の方は、パソコンソフトで作るから、バランスや楽器の特性、倍音の響き方などについて、あまり考えずに音を並べてしまう。だから、こういう曲が生まれてしまうのですというお話もありました。

良い作品を作る人は、必ず「スケッチ」をしっかり作ってから、それを各楽器に散りばめていくとのことです。
いきなり、パソコンのスコアにマウスで音を置いていくから、実際の音と違う音響で曲が出来上がってしまう...
残念ながら、今回の課題曲の一部には、そのように作られたと思われる「欠陥」が散見していました。
でも、楽譜をいじることは「違反」ですから、どうにもなりません。

昔の課題曲は、特に公募した作品などは、一流作曲家による「補作」がされていたのですが、今は、そういうシステムがなく、「欠陥」を抱えたまま、課題曲として出てしまいます。

ううむ...です。

絶賛する課題曲の解説は、「ここは本当によく考えられていますよね」と、なかなか気づかない箇所の「作曲家の配慮やアイデアのすばらしさ」も教えていただき、「専門家の視点はすごいな」と感動しながら、理解することが出来ました。

一日、「なるほど~、そうか...」というお話ばかりでした。


そして、ナイショのお話ですが...
課題曲の音源は、まずCDを録音し、翌日、演奏を修正してDVDを録画するそうです。
また、CDはデジタル編集でつなぎ合わせることもあるそうですが、DVD録画は、ミスがあると始めからやり直しなので、緊張感も高まるそうです。
そして、CDよりもDVDの方が良い演奏が聴けるとのこと。


今年の夏に向かって、たくさんの学校が、これらの課題曲に取り組むことになるのでしょう。

「ひと夏かけてコンクール曲に取り組むのですから、ただその曲が上手く出来るようになったではなく、曲を通して『音楽を学べる』ということを大切に、選曲してほしい」というお話も印象的でした。

今回勉強させていただいたことを、コンクールに向けての練習で、先生方にお伝えしていきたいと思います。

天野正道先生、ありがとうございました。

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| | 2016-02-08(Mon)19:50 [編集]