田川伸一郎のブログ

笑顔と活気と素直さと...

今日の午後は埼玉県の小学校バンドにお伺いしました。
金管バンド編成の学校です。



今日は、特別練習ということで、3時過ぎから6時半までの練習でした。
校長先生のご理解、保護者の皆さんのご理解の深さに感心しました。


音楽室の近くでバンドの子どもたちと会うと、何とも言えず「自然な」口調、そしてとても温かい声であいさつをしてくれました。

ある程度そろったところで、「輪番制」のリーダーが前に出て指揮をし、全員で基礎練習を始めました。

仲間の指示にも、「はい!!!」と元気よく返事をします。

姿勢も、視線もよく、とても澄んだ、スピードのある音が出ています。

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基礎練習が終わったあと、改めてごあいさつをしました。

この学校の子どもたちは、ひとりひとりの「思い」を「自分の言葉」にして、明るい表情で話せます。

私に対しても、「紙に書いた」ようなあいさつや「覚えてきた」あいさつではなく、その時思いついた言葉で、話をしてくれます。
先生が、次々に「抜き打ち」で指名して、このバンドについての紹介をするようにおっしゃいました。

「みんな、笑顔が輝いていて、とても明るいバンドです。」
「いつも気持ちよくあいさつや返事ができるバンドです。」
「本当に音楽が好きで、金管バンドが好きで、けじめをつけて一生懸命練習するバンドです。」
・・・

指名された子が、自分の考えを生き生きと話します。
そして、笑顔で話すので、声がとてもきれいなのです。

私の話にも、それぞれの表情や言葉で反応しながら、気持ちを傾けてくれます。
私を見る表情も、にこやかにほほえんでいます。

しつけられたルールではなく、心の中から湧き出る笑顔と「聞く」心...

こんな子どもたちに出会うと、私は話が止まらなくなります...

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楽しい雰囲気でたくさんおしゃべりをした後、曲の練習に入りました。

先生の指揮で聴かせていただきました。

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豪快なサウンドで、骨太な音楽が奏でられました。
子どもたちがみんなみんなともかく一生懸命吹き、叩いています。


何気なく見て回ると、楽譜は「努力の証」、書き込みだらけでした。

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きれいな声、笑顔で出会った子どもたちのイメージとは違った力強い音でした。


通して聴かせていただいた後、今日のレッスンの「めあて」を決めました。

・初めから最後まで、同じサウンドのまま、「強い弱い」「速い遅い」に頼った演奏になっているので、もっと「音色の変化」や「表現の仕方」を変えて、「色彩感」のある演奏にしていくこと。
・みんなが同じにがんばっているため、バランスが崩れているところがあるので、力の加減をしてバランスを整えること。



そして、私の指導で練習を進めさせていただきました。

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練習内容は、「めあて」として立てた内容のレベルを大きく越えて、

・「緊張感」を増すための、楽譜にない強弱表現
・フレーズ感や音程感を意識した「旋律奏」
・音色のブレンドによる「豊かさ」の増幅
・生き生きした伴奏の表現
・部分部分の細かい「ニュアンス」の表現
・音楽の「重心」を意識した運び
・・・・


と、どんどん広がり、深まっていきました。

子どもたちは始終、にこやかで、前向きで、センス良く反応していました。

何より楽しいのは、全員に対して問いかけた時に、あちこちから、はっきりした声で「意見」が聞こえたり、手を挙げて発言する子がいたりすることでした。

だから、練習の「雰囲気」が沈滞しません。
常に、活発な雰囲気が持続されます。

大きい男の子も、「田川先生、すごい。汗びっしょりかいてる...。僕、スポーツやってるから、汗かいてやるのっていいなと思います。音楽でも汗かいて...」と、話しかけてくれます。

こういう自然な会話が、練習のちょっとした合間に子どもたちの方から出てくるのです。
そして、「ありがとう。君はいい子だね。」と頭をなでなですると、素直に、「やったー!」とニコニコして喜びます。
6年生の大きい男の子が、しらけず、子どもらしい笑顔でこうやって明るく反応するので、バンド全体もますます明るい活気を帯びてきます。

「いいバンド」の雰囲気を「自分が」作り出そうと、皆がそれぞれにできる形で発信しているように思えました。
そして、他人の「思い」を素直に受け入れる気持ちが豊かに育っている子どもたちだと思いました。


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「やったー!!!」と、子どもらしいさわやかな表情で。

音楽もさることながら、こんな「さわやかな雰囲気」を作られる先生の人間教育に敬服です。

「バンドに入ったら、性格変わったよ!という人?」
「ハーイ!!!!!!!」 みんながまた笑顔で手を高く挙げます。

「みんなの先生は最高だよね。」
「はい!!! もう、大好きで~す!!!!!」と。

先生も、ニコニコしておっしゃいます。
「私も、この子たちが大好きです。本当にいい子たちなので、私もこの子たちのためなら、いくらでも頑張れます!」と。
子どもたちもうれしそうです。


こんな「先生の愛」に満たされた、活気ある子どもたちの「音楽」は、ちょっとしたアドバイスで、どんどん「変容」していきました。

ひとつひとつの指示が、どんどん子どもの中に入っていくのです。
だから、次々、新しいことを伝えていけるのです。

私が手で表現すると、子どもたちも真似して動かします。
私が歩いて表現すると、子どもたちはイスに座ったまま、私の表現を真似します。
しかも、1つのパートのためにやっていると全員が一緒になって真似をします。

すべての課題を、全員で共有しながら前に進んでいるのです。
きっと演奏だけでなく、部の中の様々な課題や問題を皆で「自分のこと」として共有しているのでしょう。
だから、こんなに明るいさわやかな「空気」が生まれるのです。


何よりも、「子どもであること」に誇りをもって生きている子どもたちでした。
これからも、「笑顔」と「活気」と「素直さ」を大切に、がんばってください!

お招きいただき、ありがとうございました。


















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