田川伸一郎のブログ

岐阜県の中学校バンド

木曜日は、午前から埼玉県で2校のレッスンをこなし、夕方、大急ぎで東京駅へ。
東海道新幹線「のぞみ」に乗り込んで、名古屋へ向かいました。
名古屋でさらに乗り換えて、岐阜県へ...


岐阜県へのお招きは、昨年の10月以来2回目となります。
その時には、3年生が引退した後の新チームでの練習のお手伝いをさせていただきました。

岐阜県の中学校では、部活動に対する学校の考え方や取り組みが他県と大きく異なり、「なるべくやらない方向で」というお達しがあります。
特に、冬場は、放課後の練習は全くないそうです。
でも、どうしても活動したい部活動は、保護者が運営する「クラブチーム」として活動し、学校から切り離した活動として行っている学校が多いそうです。

運動部の場合は、校庭や体育館が、市や町の「公共貸し出し施設」として登録されているので、その「クラブチーム(メンバーは部活と同じです)」の名前で借りて、保護者の運営の元、教師は「監督」のような立場で関わるとのこと。
先生方が関わるのは、勤務時間外となるので、それまでは保護者のみの監督でおこなわれ、盛んなチームは夜まで活動しているそうです。

「音楽室」は、そのような「公共貸し出し施設」になっていないため、冬場にあるアンサンブルコンテストの練習などは、やはり「クラブチーム」として、学校外の公民館などを使っておこなっているそうです。

今、全国的に「部活動のあり方を見直すように」「教師の負担を減らすように」との話題が伝えられていますが、岐阜県はその意味では「先進県」なのかもしれません。

「クラブチーム」としても活動する特別な部活動以外は、どの部もかなり練習量が少ないそうですから。

それがいいのか悪いのか、結論を出すことは出来ませんが、少なくとも、中学校時代という成長のエネルギーや個性が花開く時期にこそ、打ち込めるものを思い切りというのが、私の正直な気持ちです。

また、小学校では、バンド活動をしている学校は、岐阜県内ではゼロだそうです。
今の時代にです...ううむ。 残念...


そんな岐阜県のバンド事情がありながらも、こうして私にお声かけくださり、レッスンを熱望してくださる先生やバンドが存在するということを、とてもとてもうれしく思います。

厳しいスケジュールの中でしたが、そんな先生方と子どもたちのために、今回のお伺いを決意した次第です。

お伺いした中学校は、2校です。
1校は、全く初めての出会いをさせていただきました。

もちろん、コンクールに向けてのレッスンです。
岐阜県のある東海地区、そして北陸地区では、「全日本吹奏楽連盟」主催の吹奏楽コンクールの他に、この地区独自の「中部日本吹奏楽連盟」主催の「中部日本吹奏楽コンクール」という大会があり、両方の大会の地区大会や県大会が、この時期に開催されます。

精一杯練習した曲を発表出来るチャンスが2回あるということで、両大会への思いは同じように強いそうです。

2校にお伺いし、年間を通しての他地区よりも練習量が少ないハンディを全く感じさせないすばらしい演奏に、心から感動し、優れた指導者の先生と、ひたむきに努力している生徒の皆さんに賞賛の言葉と拍手を贈りました。


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全く初めてお伺いさせていただいた中学校バンドです。
このバンドは、平日は部活動として活動し、土日は「クラブチーム」として、保護者の運営の元、地域の指導者の方のご指導で練習するというスタイルをとっているそうです。
2つのコンクールも、同じ曲を顧問の先生が指揮して出る「中日コンクール」と、地域指導者の方が指揮して出る「吹奏楽コンクール」というように、おふたりの指揮者が交代して振られるとのこと。
私の感覚では、「あり得ない!」という気がしますが、それを当たり前だと思って活動している生徒さんたちは、指揮者によって、しっかり演奏の仕方を変えているそうです。
そして、顧問の先生と、地域指導者の方の人間関係も最高に良いのです。
レッスンさせていただいて驚いたのは、おふたりの指揮者の先生のご指導で作られた曲を、私が指導するということは、生徒さんたちにとっては、3種類目の演奏をしなければならないということです。
さぞかし大変だろうなと思って始めたのですが、ちょっと指揮を変えたり、指示や解説をしたりすると、すぐにそのように演奏出来てしまうのです。
つまり、ものすごい「柔軟性」があるということです。
また、技術的な指示ではなく、「イメージ」を伝えると、音色や表現が激変することにも驚きました。
「こんなすごい中学生が世の中にいるんだねぇ!」と何度も褒めまくり...
先生方の的確なご指導、先生方のおっしゃることが違っても、その先生のご指導のとおりに演奏できる力、素直で開いた心、豊かな感性...様々な面で衝撃的な出会いでした。
見学に来られた先生も、「田川先生の指導をまっすぐに受けようとする生徒たちの表情と、どんどん変わっていく音楽に、涙が出そうでした」と感激しておられました。
もちろん、おふたりの指導者の先生も...
何より、生徒さんたちが、「私たちは、半日という短い時間に、こんなに変われる可能性を持っているんだとわかり、これからの練習で、もっともっと変わっていけると思い、うれしくなりました。これからますます頑張ります!」と、次々に感想を述べてくれたことがうれしかったです。
そう、君たちの可能性は限りないものがあります。
おふたりの指導者の先生方のご指導の元、ぐんぐん伸びていってくださいね!



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こちらの中学校の皆さんとは、昨年の10月に出会い、今回は二度目の再会となりました。
ともかく、よくしゃべり、よく笑い、よく反応し、よく音楽する生徒さんたちです。
顧問の先生の専門教科は、音楽科ではなく国語科です。
吹奏楽の指導は、ご自身で猛烈に勉強して来られたそうです。
先生のご指導の根幹には、「人間教育」を大切にする心があります。
生徒さんたちも、先生のそんなお考えを良く分かっていて、先生の教育の「心」について行っています。
楽しみにしていた再会...このチームは、A部門に出場するため、課題曲(しかも、中日の課題曲は別なので、2曲あります。)と自由曲の3曲に取り組んでいます。
今回は、全日本の課題曲と自由曲を聴かせていただきました。
初めの一回通しを聴いて、10月からのあまりの変容に、心が震え、言葉も出ないほど感動してしまいました。
自由曲は、全国大会でもよく演奏される大曲です。
技術的にも音楽的にも大変な曲です。
少ない練習量を補うために、楽器を持ちだして、公民館を借りて練習したり家に楽器を持ち帰って練習したりと、時間を作り出してさらって来たというお話を先生から伺い、本当に感動しました。
先生も生徒さんたちも、猛烈なやる気に満ちているこのチームのために、私は、曲の中身・音楽についてのレッスンをがんがんさせていただきました。
勉強熱心な先生のために、指揮についても遠慮なく...
限られた時間しか一緒に「音楽」出来ません。 1分1秒も無駄にせず、夢中で伝えました。
技術的なことよりも、「音楽」としての説得力を増すためには、どうしなければならないか...
聴衆に訴える音楽とはどういうものなのか...
みんな、とてもよくついて来てくれました。そして、「音楽」が変わりました。
今回は、市内にあるホールでの練習でしたが、このホールは、空いている日は吹奏楽の練習に「無料」で使わせてくださるのだそうです。
部活動を取り巻く学校内の条件には難しい面があっても、周囲の条件や保護者の方々の協力には抜群に恵まれています。
その中で、これだけの努力をしている先生と生徒さんたち...
今の顧問の先生が赴任されてから、息を吹き返したように急成長しているこのバンドです。
まだまだ、ぐんぐん伸びていけそうです。
さらにさらに、みんながんばれ!




2校のレッスン後、最寄りの駅まで送っていただき、電車で名古屋へ、そして、また新幹線で東京へ。
かなりすごいスピード日程の2日間でした。

前回、「次にいらした時には、ゆっくり観光していただいて...」とおっしゃってくださっていた先生のお言葉は、今回も実現できず。
次回、もしまたお招きいただける機会があったら、その時こそ、もう一泊して、岐阜を堪能したいと思います。
絶対に!

でも、お昼に出していただいた、こちらの名物「あんかけカツ丼」は、最高でした。
とろ~り感やお出汁の味が普通のカツ丼よりずっと深く...
う~ん、美味しかった! ごちそうさまでした。

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前日の埼玉2校から始まって、昨夜までの岐阜の日程は、身体にはかなり堪えましたが、心は爽快さいっぱいでした。

先生方、子どもたちのおかげです。

本当にありがとうございました。

またお会い出来る日まで...お元気で!



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| | 2016-07-30(Sat)08:01 [編集]