田川伸一郎のブログ

全日本吹奏楽コンクール

金曜日から昨日まで名古屋に滞在しておりました。

名古屋国際会議場で開催された『第64回全日本吹奏楽コンクール』の中学校・後半の部を聴かせていただきました。

金曜日は、北海道北斗市立上磯中学校吹奏楽部の練習会場へ。

東京から名古屋へ新幹線で移動しましたが、東京駅の新幹線ホームで、はちまきを絞めた中学生軍団と遭遇...
制服にはちまき...持ち物に学校名が書いてあり、「全日本吹奏楽コンクール」に出場する中学校だとわかりました。
ちょっと不思議な光景でした。 はちまきを締めて新幹線に乗るんだ...気合い? 決闘モード? 
練習中なら、まだわかるのですが...
その学校その学校のやり方には様々あるのですね。

上磯中学校の練習会場は、刈谷市にあるホールでした。
刈谷駅からバスで1時間位かかる場所でした。
吹奏楽部の皆は、木曜日からそのホールで練習していましたから、私はひとりでたどり着かなければなりません。
ネットで、バスの時刻表も十分に調べ、初めて乗るそのバスに乗車。

「あの...乗車券とかは?」 乗車口に何も無く、料金箱も見当たらないので、運転手さんに尋ねてみました。
「ありませんよ。このバスは、無料ですから...」
「えぇぇぇぇぇっ!」

1時間も乗せていただくバスなのに、無料?
市の巡回バスのようでした。 
そして、ワンマンバスではなく、運転手さんの他に車掌さんもいて、「お降りの方は、手を挙げてお知らせください」と。
何とものどかなひとときでした。
刈谷市のホールは、終点でした。
無事に着いて、ほっ。

ホールでは、午後の練習が始まったところでした。
部員の皆さんとは、8月以来の再会です。

今年は、5月に浜松でのバンドクリニックにも出演し、コンクールの課題曲と自由曲が決定したのは、6月に入ってからでした。
皆さんに、「冗談でしょ?」と言われますが、本当の話です。
バンドクリニックが終わってから、私から『華麗なる舞曲』か『火の鳥』のどちらかでいけば?と提案させていただき、それから楽譜を手配して、届いてから練習開始。
課題曲も、ⅡかⅢでいかがですかと提案して、それはすぐに練習開始。
6月前半にお伺いしたレッスンの際に、4曲全てを聴かせていただいて、顧問の中條先生と相談。
その場で、課題曲Ⅲと『華麗なる舞曲』に決定し、生徒さんたちに発表しました。

それからの猛練習で、地区大会、全道大会を抜けて全国大会までたどり着いたのですから、先生と生徒さんたちの努力の凄さは想像に難くありません。
でも、上磯中学校吹奏楽部の練習時間は、特別長いわけでもありませんし、他の部活と同じ完全下校時刻の中でおこなっています。
いかに無駄のない効果的な練習をしているかがわかります。
そして、真剣な中にも、とても和やかで柔和な雰囲気が溢れています。
これは、中條先生のお人柄がもたらす雰囲気なのかもしれません。

前日のホール練習でも、その雰囲気はそのままでした。
そこには、純粋に皆で音楽を楽しむ姿がありました。

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前日ですので、あまり吹き過ぎて疲れないようにと、私のアドバイスは、最終的なハーモニーチェックやバランスチェック、そして、アンサンブルのチェックでした。

『華麗なる舞曲』の中間部のクラリネットソロの部分では、指揮に合わせて練習するのではなく、自分たちでアンサンブルして味わいを深めました。

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前日の練習も、穏やかに和やかに楽しみながら終了。
実に、自然体で音楽的な時間でした。
余計なピリピリ感はゼロ。
全国大会に出場する他の学校の前日練習ってどんな雰囲気なのか見てみたいと、朝見た「はちまき集団」を思い出しながら、考えていました。

そして、コンクール当日の午前中も、いつもと変わらぬ自然体の練習。
皆も、とても良い雰囲気をつくっていました。
伸び伸びと音楽をする上で、とても大切なことです。

そして、会場へ。

今年度、この全国大会を目指してA部門に出場した中学校は、全国で2866校にもなります。
その中で、全国大会のステージに駒を進めたのはわずか30校。
もうそれだけでも、全ての学校が全国の頂点にある学校ばかりです。

私が聴かせていただいたのは後半の部だけですが、どの学校の演奏も本当にすばらしく、その学校その学校のここまでの道程を思うと、胸が熱くなる思いでした。
どの学校にも、力を込めて拍手を贈りました。

最近の高校の部は、なかなか初出場という学校が見当たらなくなりましたが、中学校の部には3校ありました。
また、初出場と変わりない33年ぶり2回目とか、20年ぶり2回目という学校もありました。
若い先生が率いるバンドも増えました。
きっと、ご自身も中学校や高校時代にこのステージを目指して頑張った経験をお持ちの先生なんだろうな、「先生になって、生徒を全国大会のステージに連れて行きたい」...そんな夢を持って教師になった先生もきっといらっしゃるのだろうなと、想像をふくらませながら先生の後ろ姿を見つめていました。


そして、プログラム13番、上磯中学校の登場です。

中條先生も、部員たちも、本番になると、緊張よりも喜びが増すのか、練習以上の演奏をし、オーラが倍増するから不思議です。
少々のミスなど気にもせず、本当に伸び伸びと演奏しているのがわかります。
多くの部員が小学校時代から、大舞台をたくさん踏んで来ているだけあって、舞台慣れしているのかもしれません。
聴いている私も、ドキドキより、彼らのたった一回の本番を楽しみながら聴いていました。

「コンクールではなく、コンサートをしよう」...そんな合言葉が、実現しているような演奏でした。
『華麗なる舞曲』は、まさに音が踊っているような演奏でした。
終曲後、会場からの割れるような拍手と歓声。

みんな満足感でいっぱいの姿と表情で、退場していきました。

そして、審査結果発表。

3番に演奏した我が千葉県の柏市立酒井根中学校は、圧倒的な「酒井根サウンド」で堂々のゴールド金賞。
そして、上磯中学校も、見事、「ゴールド金賞」を受賞しました。

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おめでとう! 中條淳也先生・上磯中学校吹奏楽部の皆さん!
校長先生も、北斗市の教育長さんも会場までお越しくださり、喜びを共に味わってくださいました。


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中学校最後のコンクールを、全国大会金賞で飾れた3年生たちです。
小学校3年生から続けて来ている部員もたくさんいます。
中條先生はもちろん小学校の先生方にも感謝ですね!


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中條淳也先生、本当によくご努力されましたね!
先生の指導力には脱帽です。



夕食では、みんなでお茶で乾杯でした。

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全国大会に出場された30校の中学校の皆さん、2866校もの参加校から選ばれた「奇跡」のようなチームばかりです。
そして、全国大会には出場出来なかったけれど、日々コツコツと練習を続け、夢を持って歩み続けた中学生の皆さん。

コンクールですから「結果」も大切かもしれませんが、コンクールに向かう過程で得たものこそが、本当に大切なものだと私は思います。

コンクール通して、何を学び、どんな心が育ったのか...

それが、金賞以上に大切なものです。


全日本吹奏楽コンクールの結果の詳細は、下記「全日本吹奏楽連盟」のHPをご覧ください。
http://www.ajba.or.jp/i/


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| | 2016-10-24(Mon)20:39 [編集]


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| | 2016-10-26(Wed)18:34 [編集]