田川伸一郎のブログ

日本管楽合奏コンテスト全国大会・小学校部門

昨日は、先日と同じく東京文京シビックホールで開催された「第22回日本管楽合奏コンテスト全国大会・小学校部門」に行って来ました。

北は北海道、南は熊本県から集まったのは34校の小学校バンドです。
出場校の顔ぶれが例年と少し違い、全国大会初出場の学校も多く、とても興味を持って出かけました。

小学校では、特に宿泊を伴っての遠征は、引率や健康管理、もちろん経費の点など、中学生以上のリスクがあります。
学校によっては、教員の引率が足りず、保護者の方も多数同行して舞台裏を手伝っている学校もあります。

県や市によって違うと思いますが、吹奏楽連盟の「吹奏楽コンクール」には補助金が出るけれど、「管楽合奏コンテスト」補助金が出ないという話も耳にし、内閣府や文部科学省が後援に入っていることや内容のすばらしさがもっと認知され、行政的にも認められた大会になればと思います。

いずれにしても、出場出来るのは、厳しい録音審査を通過したわずかな学校だけです。(応募数が知らされないのが残念ですが)
私の関わっている学校でも、「どうしてあの学校が落とされたのだろう」と思うほど上手な学校も落選していますから、演奏そのものだけでなく、録音技術も大きく関係し、合格するのはとても大変なコンテストだと思います。
全国大会のステージに立てたのは、そのどちらもクリアーした抜群の団体ばかりということになります。

先生方は、きっと演奏のことよりも、遠征のための様々な手配や準備に追われ、音楽に集中出来たのはステージの上だけなのではと、そのご苦労を思うばかりでした。


前日には、中学校部門の時と同様、北海道から参加の函館市立日吉が丘小学校金管バンド部の練習会場に激励に伺って来ました。
偶然にも、前回の2つの中学校と同じホテルでした。


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朝、6時過ぎに函館駅に集合して、北海道新幹線で東京まで上京し、地下鉄に乗ってホテルに着いたという皆さんです。
3年生の子どもたちもいますが、皆、少し疲れをうかがわせながらも、集中して練習に取り組んでいました。

前には、保護者・家族の皆さんからのエールの「折りたたみ応援幕」が飾ってありました。
保護者会の皆さんで考えて作ってくださったそうです。

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1枚1枚のカードには、愛情溢れる応援の言葉が書かれており、ジーンとしました。

この学校は、毎年のように出場しているので、先生と高学年の子どもたちは、会場での動き方は経験済みで、気持ち的には少しゆとりがある感じでした。
演奏も、夏よりぐっと上手になって、感心しました。
たくさんたくさん激励して帰りました。


そして、昨日のコンテスト当日。

34校と、昨年度グランプリ校船橋市立高根東小学校の特別演奏を全て聴かせていただきました。

全て違う曲でした。つまり、複数校が演奏した曲が一曲もありませんでした。
そして、中学校や高校にやや見られる「流行りの曲」という選曲ではなく、本当に探しに探したその学校に合った曲を演奏していることがわかりました。

私自身が高校時代に演奏したことがあるC.ウィリアムズの『献呈序曲』を聴いて、よくこんなに古い曲(しかも名曲)を探し出したなとびっくりしました。
学校独自で作曲家の福島弘和さんに委嘱した新曲もあれば、小学生には手が出せないと思うほどの「難曲」もありました。
そんな多彩な選曲でしたが、共通して言えるのは、どの学校の演奏にも「無理矢理感」がなく、子どもたちが楽しんで演奏している姿が見られたことでした。
それほど充実した指導を受けて、子どもたちがステージに立てたということです。
また、人数があまり多くない編成でも、ひとりひとりがしっかりとした音と意思を持って演奏している学校も、とても好印象でした。

学校現場は忙しくなるばかりなのに、その中で通常の校務の他にこれだけのご指導をされ、このステージに子どもたちを率いて来られた先生方...昔は私も平気で同じことをしていたのですが、今の体力と気力を考えると、「とても無理...」と自信が無くなります。

私が現職で吹奏楽部を指導していた頃より、ずっとずっとレベルも上がっています。
どうやってご指導されていらっしゃるのだろうと、私が教えていただきたくなるほどのレベルです。

ここに至るまでの先生方と子どもたちの努力、乗り越えたであろう様々な困難を思うにつけ、頭が下がる思いです。

「最優秀賞」と「優秀賞」の評価がありましたが、私から見ればすべての学校が「最優秀賞」です。

みんなみんな本当に素晴らしかったです。


そして、今年度の最優秀グランプリ・文部科学大臣賞は、千葉県柏市立酒井根東小学校が受賞しました。

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柏市立酒井根東小学校吹奏楽部 (指揮 戸塚千穂先生)
『トラジチニ・ソナタ・ナ・ジュレバカ・イ・プウォーヴェ』 (天野正道 作曲)

東関東大会以後、この管楽合奏コンテストを目指して、サウンドも表現もじっくり練り直してのステージでした。
難しい曲でしたが、この曲の魅力が子どもたちの心の中にしっかり宿った演奏になりました。
ここまでご指導された戸塚先生は、「音楽の魔法使い」のようです。
おめでとうございました!



北の大地から出場した函館市立日吉が丘小学校は、「優秀賞」をいただきました。
前日の移動の疲れも何処へ、練習の成果を十分生かした立派な演奏が出来ました。
去年は「最優秀賞」だったので、6年生はちょっと「涙」でしたが、「いい演奏だったよ!がんばったね!」と保護者の皆さんに褒められて、すぐにいつもの笑顔を取り戻しました!
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函館市立日吉が丘小学校金管バンド部 (指揮 寺澤春佳先生)
『素晴らしき3つの冒険』 (P.スパーク 作曲)



我が街、我孫子市の子どもたちも全国大会のステージで堂々と演奏出来ました。
これまでよりぐっと柔らかくなったサウンドに拍手! 誇らしい気持ちで聴いていましたよ!
「優秀賞」をいただきました。
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我孫子市立我孫子第四小学校吹奏楽部 (指揮 笠井明子先生)
『静寂と躍動~天竜川の船大工~』 (内藤友樹 作曲)



昨日も、主催者の皆様はじめ、市立柏高等学校吹奏楽部の皆さんが、献身的に運営に力を注いでくださっていました。

そして、太田井稔先生の温かい司会のおかげで、「コンテスト」ではなく「コンサート」のような会場の雰囲気にしていただけました。小学生へのインタビューも、うまく各地の特徴を引き出せるように優しく導いてくださっていました。

綿密な運営スケジュールの立案と実行により、幼い子どもたちも安心して演奏出来るように心配りをしてくださった主催関係者の方々に心から感謝申し上げます。

このステージで演奏出来た喜びと感動を胸にそれぞれの地へ帰り、子どもたちがさらに音楽で生活を豊かにしている姿を思い浮かべながら、帰途につきました。


全国大会に出場した小学生の皆さん、本当におめでとう!
これからの生活や音楽で、皆さんを育ててくださった先生方や保護者・地域の方々に感謝を伝えていってくださいね。

そして、ここまでご指導された先生方...本当に本当にお疲れ様でした。
未来に向かって歩む子どもたちのために、ありがとうございました。
今後の益々のご活躍をお祈りいたします。



審査結果の詳細は、下記「日本音楽教育文化振興会」のHPをご覧ください。
http://www.jmecps.or.jp/

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| | 2016-11-04(Fri)20:57 [編集]


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| | 2016-11-06(Sun)12:07 [編集]