田川伸一郎のブログ

日本管打・吹奏楽学会「吹奏楽クリニック」

今日は、尚美ミュージックカレッジ専門学校で開催された日本管打・吹奏楽学会主催「2016年度吹奏楽クリニック」に行って来ました。

IMG_0001_convert_20170204184603.jpg  IMG_0006_convert_20170204184747.jpg

個人的に、毎年、とても楽しみにしているクリニックです。
例年、1日がかりのクリニックですが、今年度は午後からの開催でした。

内容はこんな感じです。

O_yPuxfLYHvm2bC1486201424_1486201460.jpg

中高校生も、楽器のレッスンを受けに、たくさん来ていました。

開講式です。

IMG_0003_convert_20170204184635.jpg

毎年、打楽器講師の渡辺由美子先生が、ステージの上から目を合わせてくださり、笑顔で会釈してくださるのがとてもうれしいです。
尚美だけでなく、全国各地の学校を飛び回って打楽器のご指導されている先生です。

以前、北海道のある高校で、「打楽器上手いなぁ!君たち、もしかしたら...渡辺由美子先生に教えていただいてる?」
「はい!どうしてわかるんですか?」 「それがわかるんだなぁ!由美子先生マジック!」と話したことがあります。

指導法もお人柄も、とても素晴らしく、素敵な先生です。
お話しする機会は少ないのですが、私のような者にも、とても丁寧に接してくださいます。

そんな渡辺由美子先生の打楽器講座も受けたいのですが、私の受講は作曲家の天野正道先生による「課題曲アナリーゼ講座」

まだ楽譜が届いて間もない時期に、「指導法」ではなく、それぞれの曲について、作曲家目線から見たコメントをいただくのは、とても興味深いことです。

特に、「和声」については、ピアノを弾きながら解説してくださるので、理論だけでなく感覚として「なるほど」と納得することが出来ます。

IMG_0004_convert_20170204184658.jpg  IMG_0005_convert_20170204184721.jpg


今年の課題曲は、マーチ以外の3曲は、表題付きの「描写音楽」ではなく「純音楽(絶対音楽?)」であることが、とてもうれしいと、まずおっしゃっていました。

「なぜマーチが4拍子なんでしょうねぇ。曲の作りや特性も似ていて『課題曲マーチ』はこうでなければと、過去のマーチから学習してしまっているのでは...」というコメントは例年と同じでしたが...

課題曲Ⅰ『スケルツァンド』については、作曲者の江原大介さんも出席されており、天野先生から「江原君、ここはどういうつもりでこうしたの?」と投げかけ、それに答えていただきながら進む場面もあり、なかなか楽しかったです。
この曲は、モチーフの操作や和声の緊張感を意図した転調の面白さや各所に見える統一感がとても良いと、天野先生はおっしゃっていました。
クラシック音楽のセオリーをきちんと理解して作曲しているのが分かると...
休憩時間に、部分的な打楽器のニュアンスについて、江原さんに質問しましたが、とても細かく説明してくださいました。

課題曲Ⅲ『インテルメッツォ』は、初めて聴いた時から、「さすが保科先生!」と思ったほどすばらしい作品で、楽譜を読み解いていくと次々に見えてくる奥深さがたまらないです。
天野先生の解説で、ますます「なるほど。ああそうだ。んんん、いいなぁ」と分かることも多く、サウンドの色彩や弱音の美しさ、微妙なバランスの変化を、コンクール会場でどれだけ表現し切れるかということが「音響的」にもとても難しい曲だなぁと思いました。
他の曲もそうだと思いますが、この曲をやるなら、「ホール練習」が絶対必要という気がします。
そして、ちょっと長い...自由曲でバンドの力をたくさん見せたいバンドは、やはり短い曲を選ぶのかなぁ。
仮に、コンクールでは演奏しないとしても、ぜひ中学生や高校生に勉強してもらいたい超一流の作品です。

課題曲Ⅴのメタモルフォーゼ~吹奏楽のために~は、まず読譜の仕方から教えてくださいました。
15/32拍子、9/64拍子をどう取るか?などなど...
多用する打楽器の選び方なども、毎年出席されてい百瀬和紀先生からもレクチャーがありました。
私には、アナリーゼの前に、まずこの細かい楽譜を見る「視力」が必要です。
目を凝らして読み取った後も、「64分休符が2つと付点32分休符がひとつ並んで、その後に付点32分音符があるんだから、ええと、どうなるんだ?」という感じですから、全曲を通して完全に読譜し、まして、指揮をするなんてことは、私には無理無理。
聴いていると、とても楽しく、特に、調性感のない場面に突然調性感が見える所など、とても素敵だと思いますが、この楽譜を読み込んで、ぴったり合うように演奏出来るようにし、さらに、難しい自由曲を演奏するというバンドを想像すると、その練習過程は気が遠くなる感じです。
でも、きっと「強い高校バンド」などは、それをバッチリやってしまうんだろうな。

マーチの2曲も、例年に比べてとても自然な作りということで、それぞれの曲の持つ良いアイデア、しかけ、大事にしたい所、要注意点などをきめ細やかに教えてくださいました。


新年度に入ると、きっとあちこちで、「課題曲クリニック」が行われると思います。
演奏技術上のクリニックもとても勉強になりますが、指導者としては、まず「楽譜を読み解くこと」が大切です。
その点からも、私のような無知な人間にとっては、作曲家の先生の講義はとてもとても勉強になることばかりです。

今日勉強したことをしっかり消化し、さらに自分なりの分析を深めて、レッスンに伺う学校の皆さんのために、少しでもお役に立てるよう努力したいと思います。


それから、今日は、日本管楽合奏コンテストで『アンドレア・シェニエ』の感動的な演奏を披露され、私を涙ボロボロにさせてくださった埼玉県朝霞第一中学校吹奏楽部顧問の外﨑三吉先生も勉強に来られていたので、初めてご挨拶と感動させてくださったことへの感謝の気持ちを伝えさせていただきました。
先生は、コンテストの時の私のブログを見てくださったようで、「こちらこそ、ブログであんなに褒めてくださり、ありがとうございました。皆で喜んでいました」とおっしゃってくださいました。
お話し出来てうれしかったです。
やはり、こうして講習会にいらっしゃる勉強家の先生なんだな。
今年もきっと感動の演奏を聴かせてくださることと思います。 期待しています!


今日は「立春」・・・風は少しあったものの、青空の東京は暖かかったです。
「春」は近い...と、思いたいです。

良い勉強が出来た一日でした。
ありがとうございました。

スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2017-02-05(Sun)16:59 [編集]