田川伸一郎のブログ

何事も、素直が一番!

昨日は、1月の都小音研・中央Aゾーン大会で「感動の研究演奏」をしてくれた中野区立桃園小学校にお伺いさせていただきました。

ゾーン大会から約3週間ですが、何だか遠い昔のことのように、駅から学校までの道を感慨深く歩きました。

昨日のお伺いは、「東京都小学校管楽器演奏会」に出演するブラスバンド部のレッスンのためでしたが、6年生の授業を6時間目に入れていただき、あの研究演奏をしたすばらしい子どもたちにサプライズ再会する機会を作っていただきました。

6時間目が始まって少し経った頃、こっそり音楽室のドアを開けて、音も立てずに入ると、一番後ろの大きい男の子たちが気づき、「えっ?」という顔、そして、次々に「電信」が送られ、先生が、「〇〇君、どうしたの、ニコニコして。何かいいことありましたか?」と訊ねると「はい!田川先生が・・・」
そこで、ジャーンと登場し、「こんにちは!」と前に行きました。
みんなびっくり!

授業は、もう合奏ではありません。
卒業式に向けての合唱の練習でした。
邪魔してはいけないので、私は前方で椅子に座って、黙って授業を参観していました。

思えば、この6年生たちの合唱は、初めて聴きました。
合奏の響きと同じく、柔らかく優しい声、そして、真面目な歌い方でした。

ゾーン大会の後、都内の中学受験モードになり、この学校の6年生も多くが受験したようですが、結果が出た今、そのことで落ち着かない雰囲気は全く無く、あの研究演奏の練習の時と何も変わらない学習態度でした。

賢く、本当に立派な子どもたちです。

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まだ音取りを終えて、合わせ始めた段階の合唱でしたが、しみじみと歌い上げる子どもたちの歌声にまたまた感動。

授業の最後に、当日の演奏へのねぎらい、私からの賞賛、そして、会場の先生方から聞いたたくさんの褒め言葉をお伝えしました。
また、私学・都立・区立の様々な中学校に進んでいくであろうことを考え、「どこの中学校に進むかではなく、どんな中学生になるのかが一番大切なこと。どこの中学に行ったからって、それで人生が決まるわけじゃない。そこから自分自身がどう生活していくかで決まっていくんだよ。」というお話をしました。

先日渡した「忘れるなこのひとこと いつかきっと役に立つときが来る」のプリントを大切にとってあり、毎日見ているという子や、コピーして1枚は自分できちんとしまい、1枚は冷蔵庫に貼ってあるという子もいました。
それぞれの形で大切にしていてくれて、うれしかったです。

6年生でこんなにすがすがしく、素直で、受容の心を持った「集団」は、どこの学校でも見られるわけではありません。
個人的には良い子がいても、「集団」になると別ということも多いのが現実です。
私が担当させていただいたのが、この子どもたちで本当に良かったと改めて思いました。

皆、自分自分の良さに自信を持ち、胸を張って良い卒業式を迎えてほしいです。
もちろん、学年全員であのステージに立ったことも誇りとして...


そして、放課後、昨日の目的であったバンドの練習です。

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5時半までの特別延長練習だったのに、学校を欠席した1名以外は、欠席も早退もゼロ。
「今日、本当は塾や習い事だったけれど、休んで練習に来ている人?」と聞くと、数名手を挙げました。
こういう大切な時には、きちんと練習を優先に出来る子ども、そして、それを理解してくださる保護者の方々。
これを本当に「賢い子」「賢い親」と言います。

都心のど真ん中の小学校でも、自分ひとりのことではなく、全体のことを優先して考えられることが、とてもすばらしいです。
イメージとして、「いえ、塾の方が大切ですから」と帰ってしまう子がいるのではと思ってしまいますが、それは勘違いでした。

それこそ、「忘れるなこのひとこと」の中に、「自分の事より全体のことを大切にしろ。自分ひとりの事ぐらい、あとでどうにでもなる」という言葉があります。
まさに、それをやってくれている子どもと保護者の皆さんです。

放課後、私は準備の様子を見るために、音楽室で座って待っていました。
皆、猛ダッシュで音楽室にやって来て、椅子を並べたり譜面台を並べたり打楽器を移動したり、自分の楽器を出して基礎練習を始めたり...無駄なおしゃべりなどせず、黙々と進めていくことに驚きました。
パートの人が揃うと、リーダーが中心になってチューニング。 他の教室にも散って、しっかり合わせていました。
そして、全員集合してはじめのあいさつです。
ここまでの行動だけでも、小学校バンドとしては言うことないほど立派!

管楽器演奏会で演奏する曲のうち、まだあまり出来ていないという1曲を重点的に練習することにしました。

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顧問の佐伯先生の指揮で演奏です。

音圧の一定した、基礎練習をしっかりしていることがわかる、とてもしっかりしたサウンドの演奏でした。
そこをスタートに、基礎練習の音を曲にそのまま持ち込むのではなく、様々な音色やタンギングの種類、強弱、バランスなどに気をつけて、聴いてくださる方がワクワクするような演奏に仕上げていこうと「めあて」を設定し、レッスンをスタートしました。
「みんなが毎日しっかりやっている基礎練習の応用編だよ!」と。

そのために、楽譜に書いてある音程やリズム、長さだけでなく、様々な記号やヒントになる発想記号の言葉にもしっかり目を向けて演奏することをアドバイスしました。
私が話すと、みんなすぐに筆記用具を持って、どんどん楽譜に記入していきます。しかも、だらだら書かず、速い!
さらに驚いたこと...演奏途中、私が演奏を止めて、どこかのパートを取り出して練習する時、そのパートは私の注意を聞いている間も、ずっと楽器を構えたままです。普通、小学校では、私が止めると、すぐ楽器を下ろし、その後は、よそ見か手いたずらが多いのですが。
楽器を構えたままなので、注意の後、「ではもう一度」と練習する時のスタートがすぐ出来、限られた練習時間が有効になります。
どれもこれも、日頃からの先生のご指導の積み重ねで身についた「行動学力(と私は呼んでいます)」です。

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ディズニーの名作のメドレーは、手を替え、品を替え、どんどん変化がついて来ました。
場面ごとの音色の変化や拍の感じ方の変容は、特にすばらしかったです。

他のパートが指導を受けている時にも、ボーッとしておらず、私の話も仲間の音も、良く聴いています。
なので、たとえば、伴奏の音色やタンギングの種類を変えると、旋律パートもそれに合わせて、吹き方を自分から変えようとします。
これが「表現の工夫能力」です。
ある場面でトランペットの音色が、急激に柔らかくなっていったことには、私は大拍手でした。
こういう力を持った子どもを、小学校バンドで育てたいものだと改めて思いました。

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顧問の佐伯先生が、「わずかな時間でこんなに変われるなんて、私、いつも何をやってんだろうと思いました。感動して泣きそうでした」と謙虚に話しておられましたが、そんな子どもたちに育てていらっしゃるのは、先生ご自身です。

見学に来られていた校内のたくさんの先生方、保護者のみなさまも、一緒に楽しみながら勉強してくださいました。
そんなたくさんの温かい眼も、子どもたちの優しい音楽と心を育てている桃園小学校ブラスバンド部です。


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吸収力が豊かで、どんどん自分を塗り替えることが出来、休憩無しの練習でも飽きた様子ひとつ見せない君たち...
佐伯先生の日頃の音楽授業の組み立て方やバンドのご指導はもちろん、学校中の先生方の「心の磨き方」のすばらしさが、君たちの持てる力を存分に引き出し、伸ばしてくださっていることを実感しました。
寒い毎日ですが、都の演奏会に向けて、出来るだけの努力をし、レッスンの成果を講師席の田川先生まで届けてくださいね!
がんばれ、中野区立桃園小学校ブラスバンド部! (指導 佐伯麻子先生)



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研究演奏に向けての授業でも、ブラスバンド部の練習でも、一緒に勉強出来て、
6年生たちとこんなに仲良くなれてうれしかったです。
小学校最後に、大好きな音楽の大イベントがあって本当に良かったね!
そして、みんなの先生が佐伯先生で良かったね!



やはり、「何事も、素直が一番!」と痛感した桃園小学校の子どもたちとの「時」でした。

4.5年生部員の皆さんは、来年度もぜひお会いしましょう!


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| | 2017-02-10(Fri)20:05 [編集]


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| | 2017-02-10(Fri)22:24 [編集]