田川伸一郎のブログ

響け! みんなのハーモニー

昨日は、「2017全国小学校管楽器合奏フェスティバル東日本大会」を聴きに行って来ました。

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このフェスティバルは、全日本小学校管楽器教育研究会が主催し、全国6ブロックごとに各地区主管で開催されているイベントです。


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この大会の前身である「金管バンドフェスティバル」は、昭和52年にヤマハさんの呼びかけで始められたものでした。
その後、主催が小学校管楽器教育研究会に移ると共に、全国各地で開催されるようになり、現在のブロック分けになっています。


今年の東日本大会の会場は、「ミューザ川崎シンフォニーホール」というすばらしいホールでした。

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出演したのは、1都10県からの20校に、特別演奏で参加した北海道からの代表1校の21校でした。
コンクールではないので、各都県の選び方により、予選的な大会を開催している場合、前年度の管楽器演奏会を予選的に扱っている場合、単に話し合いで決めている場合など様々です。


今回の出演校です。

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金管バンド、吹奏楽、ステージドリル、数校の合同バンド、ビッグバンドスタイルのバンド、踊りが付いたりお話が付いたり...形態も、表現スタイルも様々で、とても楽しく興味深い演奏の連続でした。


私が、個人的に「特に感動した学校」を書きたいと思います。

・長野市立昭和小学校金管バンド部(81名)
「これだけ多くの人数の金管バンド、きっと大きな音(爆音)での演奏かな」と思いきや、理性あるまとまったパートごとの音色、絶妙なバランス感覚、何より「歌がある演奏」でした。先生が何をしたいかがはっきり分かり、それが子どもたちに伝わってバンド全体が一つの「表現体」になっていました。ひとつひとつのフレーズに対する子どもの思いが伝わって来るハートの演奏でした。練習時間は少なめのようですが、これだけひとつになった音と音楽を作り上げた先生と子どもたちに拍手!「楽器で歌うバンド」でした。

・札幌市立南月寒小学校吹奏楽部(35名)
このバンドは、ビッグバンドスタイルの編成と吹奏楽の編成の両方で演奏しました。中には、ビッグバンドスタイルの時には違う管楽器(異種楽器)に持ち替えている子もいました。とてもセンス良いノリの演奏でした。2曲目は、吹奏楽の座奏で八木澤教司さんの『ピリ・レイスの地図』を確かな技術に裏付けられた音楽性高い演奏で聴かせてくれました。特にゆったりとした八木澤コラールを伸びやかに演奏する子どもたちの姿と音楽に感動。はるか北海道から出演された価値十分の心に響く演奏でした。

・長岡市立日越小学校金管バンド部(43名)
地元に伝わる「悠久太鼓」を伝承する「悠久太鼓部」とコラボしての『和太鼓とバンドのための狂詩曲』は、太鼓の子どもたちの見事な太鼓パフォーマンスが効果的に光り、金管楽器との主役・脇役の転換もきめ細やかに考えられて、この曲の良さが生まれ変わったように鮮やかに表現されていました。金管の技術的な力は、正直ものすごく高いという訳ではありませんでしたが、やはり子どもたちがどう表現したいのかという意思をしっかり持っている演奏は技術以上に心に響くものです。地域文化への誇りすら感じる気高い演奏でした。

・習志野市立実花小学校吹奏楽部(67名)
我が教え子の村山和幸先生の指揮による『スピリティッド・アウェイ~千と千尋の神隠しより』は、この曲の世界観とこのバンドのサウンドと音楽性が、ミューザ川崎というすばらしいホールのロケーションや音響とぴったり一致して、まさに会場全体の空気すら変えてしまうような演奏でした。内輪話をすると、ここのところのインフルエンザの流行で練習が思うように出来ないまま本番を迎えてしまったのですが、今年度はたくさんの大きな本番を経験して来たせいか、皆、ステージに上がるとスイッチが入って練習の成果による「音楽」が自然と湧き出てくるようでした。


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習志野市立実花小学校吹奏楽部 (指揮 村山和幸先生)


昨年も感じたことですが、「子どもらしい豊かな表現」を、「演奏そのもの」ではなく「大人に仕込まれた演出」に頼り過ぎている学校がいくつかあったのは残念でした。

音楽がBGM的に扱われ、始終、他の児童の演技が続いているステージは、どうも学芸会的な印象を持ってしまいます。
動きや演出が、子どもたちの純粋な音楽表現を邪魔している場面もありました。
中には、いかにもバレエを習っていますというような子が踊り続け、「主役は誰なの?」と思いたくなるほど、音楽がバックに引っ込んでいるバンドもありました。

「コンクールではないから」、「フェスティバルという名の大会だから」と言って、わざわざ「取って付けたような演出」をしなくても、演奏そのもので「小学生ならではの豊かな表現」は出来ます。

また、その音楽が求めているものにふさわしい自然な動きを加えるならば、それは表現を豊かにする本来の「演出」と言えます。

練習時間が短くなりつつある昨今、「演出の練習」に使う時間を「演奏そのものの練習」に回し、このフェスティバルでの発表は、あくまでも「音楽」を重視したものであってほしいと改めて思いました。
ひと昔前に大流行した「演出合戦」はそろそろ終わりにして、「音楽そのもの」で子どもらしい豊かな表現、個性溢れるステージを作り上げる研究やご指導をしていただきたいなと感じました。

しつこいようですが、動くことや演出が悪いと言っている訳ではありません。
「先に音楽ありきの発表」をしてほしい、まずは、子どもが「音楽そのもので表現する力と心」を身に付けてステージに立てるように導いてあげてほしいということです。

来年度の東日本大会は、「横浜みなとみらい」での開催だそうです。
来年も、必ず聴きに行きたいと思います。


昨日は、お天気も良く、少しだけですが暖かく、このすばらしい会場で演奏出来たことは、これまでたゆまない努力を続けてきた子どもたちへの最高のご褒美になったことだと思います。

運営に当たられた小管研関係の先生方、ご協賛くださったヤマハミュージックジャパンの皆様、そして、何よりすばらしい演奏を聴かせてくれた21校の皆さん...本当にありがとうございました。


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| | 2017-02-12(Sun)09:47 [編集]


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| | 2017-02-19(Sun)15:25 [編集]