田川伸一郎のブログ

実りの1年の終わりに

昨日は、先日の「全国小学校管楽器合奏フェスティバル・東日本大会」でも素晴らしい演奏を聴かせてくれた習志野市立実花小学校吹奏楽部の今年度最後のレッスンでした。

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今年度の部員は、4年生から6年生までの67名。
今までで最多の人数でした。

昨年の4月には、前年度の優秀だった6年生が抜けた穴が大きく、正直、「どうしよう...」という音だったのですが、その後の先生と子どもたちの努力は、大きな実を結び、夏休み前にはびっくりするほど良いサウンドになっていきました。
地道な基礎練習、そして、私が言ったとおり「コラール」の練習を欠かさず続けたことも偉かったです。

67名も子どもが集まれば、当然、それだけの「個性」が集まるわけです。
ひとりひとりの良さにも難点(?)にも、先生はしっかりと寄り添い、子どもの目線に立って指導を続けて来られました。


顧問の村山和幸先生は、私が幸町第三小学校に勤めていた時の教え子です。
前に出て目立つタイプではありませんでしたが、気持ちが優しく、仲間のことを思いやれる子どもでした。
仲間には「かず君」と呼ばれていました。

高校時代に、彼が進路選択に悩んでいた時、「一度きりの人生なんだから、自信があるとかないとかではなく、本当に生きたい道を生きなさい」とアドバイスした私の言葉に触発されて、彼は、「僕は、田川先生のようになりたい。小学校の先生になってバンドを指導したい」と心に描いていた夢に向かって猛進し始めました。
彼が大学を出た時代は、今に比べてずっと教員採用が少ない時期でしたが、彼は諦めずに「講師」として働きながら採用試験を受け続け、ついに数少ない「本採用」に合格したのでした。

本採用2校目の習志野市立東習志野小学校で初めてバンド指導にかかわらせてもらい、夢だった音楽専科にもなれ、3校目の実花小学校では、驚くほどの指導ぶりを見せてくれています。

音楽以前の「心の指導」には、私がそうしていたように、一番力を入れています。
だから、個性豊かな67名もの子どもたちが、素直な心で先生の指導について行くのです。

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子どもたちがいつもそばに置いている「心のしおり」は、私が現職の時に作って子どもたちに持たせていたものを彼がアレンジして作り、同じように持たせています。
「ひとりじゃないよ」という言葉には、「辛くても苦しくてもひとりじゃないよ」という意味と「ひとりでやっているんじゃないのだから、いつも仲間のこと、全体のことを考えなさい」という2つの意味があります。
この「心のしおり」の中には、吹奏楽部員として大切な「心の持ち方」が綴られています。



昨日は、来週末におこなわれる「さよならコンサート」に向けての練習でした。
一昨日まで、5年生は鹿野山という所での2泊3日の宿泊体験学習に行っていたにもかかわらず、だるそうにもせず、とても元気でした。

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コンサートでは、かなり多くの曲を演奏します。
1年間かけて、少しずつレパートリーを作って来ているので、コンサート前になって慌てて楽譜を配ってということはありません。
おまけに、村山先生は、合奏前の「個人テスト」を徹底しているので、合奏での「音ミス」がありません。(この方法も田川流を受け継いでくれています!)
ひとりひとりの力やつまずきを、しっかりつかんだ上で適切に指導を進めています。

今年度は、まさかの「激戦の東関東大会突破」、まさかの「東日本学校吹奏楽大会・金賞」、まさかの「日本管楽合奏コンテスト全国大会・最優秀賞・ブレーン賞」、そして、まさかの「ミューザ川崎シンフォニーホールでの演奏」と、4月には考えられないほどものすごい結果を出すことが出来ました。
そのひとつひとつの「ものすごい結果」によって、「つまらないプライド」を持った子どもになってしまうのではなく、「感謝の心」と「謙虚さ」を持った、心から音楽を愛する子どもたちに育っていることが何よりうれしいです。
「さよならコンサート」に向けてのどの曲にも、全力で取り組み、心を込めて練習し、演奏しているのがよくわかります。

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昨日は、子どもたちにもたくさん話をしました。

プライベートな話になりますが、村山先生にはお子さんが3人いて、一番上の男の子は、6年生で某小学校でホルンを吹いています。
お子さんが出る音楽会やコンクールと、日が重なると分かっていても、村山先生は自分の子どもの演奏を聴きたいのを我慢し、実花小学校の子どもたちのことを優先して、本番や練習を設定していました。
実花小学校の子どもたちは、そんな事は知りません。
だから、あえてお話ししました。 「村山先生は、自分の子どもの演奏を聴くよりも、君たちの大切な経験を優先してくださっていたんだよ。ありがたいね。君たちのことをそれほど思ってくださっているんだよ」と...
子どもたちはみんな驚いた顔やありがたそうな顔をしていました。
(ちなみに、そのお子さんは、そんなお父さんの生き方に影響されているのか、「将来は先生になって指揮をするんだ」と話しているそうです。それもすてきです。)

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村山先生と子どもたちの「心の絆」、そして、日々の努力で育まれた音楽と経験の数々は、
先生にとっても子どもたちにとっても、一生忘れ得ぬ「宝」になることだと思います。



私のレッスンの日は、いつも「6時までの特別練習」です。
この1年間、月に一回は、お伺いしていたと思います。
普段の5時までの放課後練習には、塾や習い事で全員が揃うことはまずないようですが、私のレッスンの日には、体調不良の欠席以外は、塾や習い事を調整して全員が出席してくれています。
そして、安全に下校出来るよう、保護者の方々がお迎えに来てくださいます。
このような保護者の方々のありがたいご理解とご協力、そして、そのようなしっかりした体制を見極めた上で「特別練習」を許可してくださる校長先生の懐の深さ...本当に賢明な大人たちに育まれている幸せな子どもたちです。

先日書かせていただいた「部活無用論」「部活はブラック」のようなことを短絡的に言っている方々に、こういう賢明な大人たちの中で育つ心豊かな子どもたちの姿を見せてあげたい気持ちです。


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今年卒業する6年生たちです。 
4年生から3年間、どんな苦労も乗り越えて、最後まで頑張り通しました。
みんな、村山先生の教え子でよかったね!
今年の6年生部員は、全員が地元の習志野市立第四中学校に進学する予定だそうです。
この中学校の吹奏楽部には、実花小学校吹奏楽部の卒業生もたくさん入部しており、昨年度も今年度も東関東吹奏楽コンクールで金賞を受賞した他、マーチングでも東関東大会で金賞を受賞するほど活発な活動をしています。
小学校でこれだけ頑張れた君たちなのですから、ひとりでも多く中学校でも吹奏楽部に入部して、さらに上手になり、さらに深い音楽に触れて成長していってくれたらと願っています。


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「3年間、私たちのために熱心に教えてくださりありがとうございました」
...たくさんのメッセージが書かれた色紙をいただきました。
6年生のみんな、ありがとう! 大切にします。 



「さよならコンサート」、そして、本当に最後になる3月5日の「ならしの学校音楽祭」...
今年1年の思いを込めて、心ひとつにがんばってください!

4、5年生のみんな、4月にまたお会いしましょう。
そして、来年度も1年間、村山先生や仲間たちと共にがんばりましょう!

実花小学校吹奏楽部の子どもたちの1年間の努力に、心から拍手!
村山先生、よく頑張りました!
校長先生はじめ先生方、保護者のみなさま、本当にありがとうございました。


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| | 2017-02-17(Fri)19:12 [編集]