田川伸一郎のブログ

福島県の中学校バンド

先週の金曜日から昨日まで、福島県にお伺いして来ました。
5校の中学校からのお招きをいただきました。


福島県を含む東北支部の吹奏楽コンクールの出場部門規定は、「前年度の1、2年生の部員数が、中学校21名以上、高校26名以上いる場合は、翌年のエントリーは大編成の部」と決められています。

毎年、先生方からお話を伺う度に、この規定は厳し過ぎるなぁと感じています。

小学校にバンドが無く、全員初心者で入部して来る中学校でも、2学年で21人いれば全日本の課題曲と自由曲を演奏して、大編成の部に出場しなければならないのですから、実質21名で演奏という場合もあり得るわけです。
しかも、21人と言っても、「21人馬力」と言える場合はまれですし、打楽器の人数が4人だとすると管楽器は17人。
自由曲は小編成の曲を探すとしても、人数の多いバンドと「課題曲」を比較されるのは厳しいものがあります。

大勢の部員がいるのに、上位大会への代表を目指すために、あえて人数を絞って小編成の部に出るのは考えものですが、せめて東日本大会の規定の30名を越える「31名以上いる場合は大編成」という規定だったらなぁと思います。

2学年で21名なら、編成や力に合った曲を選んで小編成の部に挑戦し、東日本大会を目標にして頑張る方が、「夢が現実的」だと思います。
「ちょうど20名だから来年度は小編成の部で!」と思っているところに、1名途中入部者が入って来ただけで全ての運命が狂ってしまうのですから、本当は喜ぶべき途中入部者も「ありがた迷惑?」という感じです。

主役である子どもたちのことを最優先して考えたのではなく、大人の都合で出来た規定のような気がしてなりません。
少なくとも現場の先生方が「厳しい、辛い」と感じている規定が敷かれていることを気の毒に思います。

また、東北支部では、小編成の部の出場人数の最大を中学校25名、高校30名としています。
中学校では、東日本大会の規定である30名で出られないことにもなっており、これも謎です。

東北支部の先生方が長い時間かけて話し合い、「子どもたちのためにはこれが一番良い」と考えて決められた規定なのでしょう。
他支部の人間がとやかく言うことではありません。

おまけに地区大会がとても早く、夏休み前に最初の地区大会は終わってしまいます。
夏休みのコンクール練習が出来ないのもきつそうです。

でも、その規定や時期を受け止めて準備を進め、最善を尽くそうとしていらっしゃる先生方と子どもたちには敬服です。


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緑いっぱいの自然溢れる環境の中、ほのぼのとした生徒さんたちが集う村立の中学校バンドです。
全員初心者でスタートしますが、入念な基礎練習がシステム化されており、1年後、2年後には、びっくりするほど上手になっていることに驚かされます。
学校に着いた時、リーダーの指示で、1年生のレベルに合わせた丁寧な基礎合奏が進められていました。
この基礎合奏も、先生のご指導でシステム化されており、生徒だけで進められるように、明確な手立てが講じられていました。
小編成の部に出られる編成なので、この編成に合ったアレンジ曲1曲を生徒さんたちの力に応じてさらに工夫しながら演奏を作っていました。
基礎合奏で付けた正しい感覚が、曲の中のあちこちで生かされていることがうれしかったです。
この学校の環境ぴったりの大自然を模した曲は、広い窓から見える青空まで響いていくようでした。



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今年は、2、3年の部員が19名なので、規定内で小編成の部に出場です。
今は、1年生も全員交えて練習していますが、吹奏楽コンクールには1年生は6名加えて小編成の部の規定最大人数25名で出場します。(なぜ30名出られないのかが、やはり謎です。)
顧問の先生今年度から「教務主任」も務められ、大変お忙しい中、それでもわずかな時間だけでも部員たちと課題や評価を共有して、生徒さんたちのモチベーションを十分に保ちながら練習を進めていらっしゃいます。
また、独自の方法で基礎合奏をされ、シンプルではありますが、実に音楽的な基礎合奏をされています。
今年は、課題曲を練習しなくて済むので、このバンドの編成や個性にぴったりのアレンジ曲を丁寧に練習しています。
それぞれの場面の魅力の出し方や拍感のとらえ方、色彩感の出し方など、様々な工夫を一緒に考えていきました。
1年生も含めて、返事が最後の最後まで歯切れ良い気合いに溢れ、皆のやる気の高さに圧倒されました。



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地元の小学校に転勤して来られた熱心な先生のおかげで小学校の吹奏楽部が盛り上がり、経験者の1年生や音楽を好きに育ててもらった初心者の1年生がたくさん入り、ここ数年で最高の部員数となりました。
全校生徒137名という小さな学校ですが、そのうち35名が吹奏楽部員という入部率です。
1年生も、経験者はけっこういい音で演奏に加わり、普通に課題曲と自由曲を演奏していました。
顧問の先生は、生徒たちの心の声に耳を傾け、ご自分の指導や関わりを常に最善のものにしておきたいという判断力をお持ちです。
そんな先生のご指導のおかげで、生徒さんたちも自分たちの思いや考えを大切にして活動するチームに育っています。
お手伝いさせていただくようになった数年が経ちますが、今年の明るさは今までで最高!
ひとりひとりの個性がそのまま輝きにつながっている部活...最高です。


 
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学校規模も大きく、部員数も多く、小学校で吹奏楽をやっていたという1年生もいるという恵まれたバンドです。
コンクールメンバーも2、3年生中心で組むことが出来、ぎりぎりの人数で大編成に出ている学校から見ればうらやましいほどだと思います。
そして、この部活のメンバーは、とっても明るくはつらつとしていて、笑顔と元気が絶えません。
もちろん、皆の音もキラキラ輝いています。
初心者で入部した1年生のひとりが、休憩時間に「あぁ、私も早く先輩たちと一緒に演奏したい!」とプチ叫びをするほど、先輩たちはあこがれの存在です。
課題曲の『マーチ・シャイニング・ロード』では、場面ごとのイメージを、皆が集めた写真画像で共有して勉強していました。
「なるほどそう来るかぁ」と思う写真もあり、とても参考になりました。
下の音楽室からは合唱部の美しい歌声が響き、窓の外からは「うぐいす」の鳴き声も聞え、音楽と自然でいっぱいの学校だなぁとうれしくなった半日でした。


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皆でイメージした「マーチ・シャイニング・ロード」です。


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顧問の先生は、赴任2年目。このバンドと私のお付き合いも2年目です。
もうすっかり先生のカラーになった生徒さんたちは、よく話し、よく笑い、元気良く奏でます。
今年のチームは、2、3年生で21人...本当にぎりぎり1名の違いで小編成の部には出られない人数です。つまり大編成としては最少人数で奮闘しなければならない状況です。
1年生は初心者ばかりですが、とりあえず合奏に加わり、ほんの一部の吹ける場所だけ音を出しています。
横で見学しているよりは、「参加している感」を味わえているようで、先輩たちと一緒に、すごい気合いで返事をしていました。
2、3年生は、去年の秋にお伺いした時からぐんと成長し、先生の適切なご指導のおかげで、人数に見合った音量と良い音色で、無理のないサウンドを響かせていることに感心しました。
そう、大編成の部だからと言って、50名に負けない音量を出そうする必要はないのです。
良い音で、良い音楽を...。それがこのチームのやり方です。



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楽しい夕食会には、新卒2年目という若い高校の先生も初めてお越しくださいました。
また新しいご縁をいただき、とてもうれしかったです。
ちなみに、先生の高校は、私の拙アレンジによるバルトークの『舞踏組曲』を演奏されるそうです。
事前に伺っていたので、鎌ヶ谷高校の昨年度の東日本大会のBlu-rayをお持ちし、貸して差し上げました。
「明日、生徒と一緒に観て勉強します!」と喜んでくださいました。
若い力で頑張ってほしいです。


次に福島へお伺いするのは、「合奏祭」前の9月です。
一段と成長した演奏を楽しみにしています。

そして、来年の6月のご予約までいただきました。(早っ!)
2日間、ホールを押さえ、ホール練習レッスンをとのことです。
やる気いっぱいの先生方、すばらしい!

まずは、良い夏コンを迎えられますように...お祈りしています。
お招きいただき、ありがとうございました。


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| | 2017-06-05(Mon)20:05 [編集]