田川伸一郎のブログ

宮崎県の小学校バンド

先週の金曜日から昨日まで、宮崎県にお伺いして来ました。
宮崎県からのお招きは初めてでした。


九州地方北部に甚大な被害をもたらしている大雨...ハラハラしながらの出発でしたが、無事に帰って来られました。
同じ九州とは思えないほど平穏な宮崎でした。
神様のおかげです。

このありがたい出会いは、ブログを通してのご縁でした。
6年半ほど前の2月、宮崎県のある先生から、ブログ経由でメールを頂戴し、県外研修視察の予算が出て上京出来ること、研修の主である公開研究会への参加とは別に、千葉県の小学校の吹奏楽部を参観したいこと、そして、私に会って話したいこと...
先生の熱い思いが綴られていました。
その後、お電話でお話しし、私の教え子である村山和幸先生の学校(現・習志野市立実花小学校。当時は習志野市立東習志野小学校)にお願いして、見学を受け入れてもらうことにしました。

私は、羽田空港まで先生をお迎えに行き、東習志野小学校へお連れし、見学していただいたあと、村山先生も一緒に、3人でゆっくりお食事しました。

その時、「田川先生、いつか宮崎にご指導にいらしてください。その機会を私が作りたいと思います。必ず...」
そうおっしゃってくださった先生のお言葉が今回実現したのです。

その日のブログ記事です。
http://schoolbandsupporter.blog24.fc2.com/blog-entry-177.html

先生は、「今年こそ!」と、昨年度末から県内の先生方に声をかけて希望を取りまとめてくださり、早い時期からご予約をくださいました。

宮崎県には、もうおひとり以前からお付き合い(と言ってもお会いしたことはないのです)させていただいている先生もおり、現職時代に2回練習見学のご希望があったのですが、ちょうど互いのタイミングが合わず実現出来ませんでした。
今回のお伺いでは、もちろんその先生の学校もレッスンを希望され、お会いすることが出来ました。

宮崎県内で5つの小学校バンド(うちひとつは2校合同バンド)のレッスンをさせていただきました。

同じ地区ではなかったので、現地での移動も大変でしたが、送ってくださる車内での話しも、とても有意義なものでした。

宮崎県の小学校の管楽器活動は、「盛ん」とまではいかず、若い指導者もなかなか育たない状況にあるそうです。
今回お伺いした学校の先生方も、ベテランの域にあられる方々ばかりでした。

教員経験はベテランでも、バンド指導は今年が初めてという先生もいらっしゃいました。
子どもを愛する心、音楽を大切にする心は、とても深いものがあり、先生方のお話は、心に染み入りました。

他の小学校の先生方、中学校、高校の先生方もそれぞれの地区のレッスンを見学にいらしてくださり、お知り合いになれてうれしかったです。


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宮崎での記念すべき一校目のレッスン校でした。
音楽室近くに行くと、会った子どもたちが「こんにちは!よろしくお願いします!」と、とても気持ち良くあいさつをしてくれました。
管楽器の丁寧な基礎合奏中、先生はひとりひとりの音をそばで聴きながら、注意やアドバイスをされていらっしゃいました。
簡単な音型を一人ずつ吹く練習もありましたが、待っている他の子どもたちもじっと耳を傾けている様子が印象的でした。
曲の練習では、「どう思う?」「どうしたい?」という感受や願いを引き出し、その根拠を楽譜からとらえていく指導法を実演しました。
打楽器の奏法も、ただ「打つ」ではなく「歌う」ことにより、リズムの躍動感や音色感まで変わることを皆で勉強しました。
私からの次々の発問にも皆生き生きと答え、自分たちの思いを深めていくことにより、技術を越えた音楽性が生まれました。
日頃からの先生の育て方の良さをひしひしと感じるバンドでした。
作曲者に聴かせてあげたいレッスンでした。(作曲者が見たらうれしいだろうなと私は勝手に思いました。)



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このバンドは、隣同士の小学校で合同バンドの形の活動をしています。
合同が当たり前になっているだけあって、何のわだかまりもなく、みんながひとつのチームとしてまとまっていました。
基礎練習がとても良いようで、ひとりひとりの音がよく磨かれており、人数以上の豊かでたくましいサウンドが響いていることに驚きました。
このバンドでは、私の方で指揮させていただき、テンポ設定、フレーズのまとめ方、音型の揃え方、タンギングの種類など、音楽のテンションやスピード感に変化をつける試みをしました。
いつもと違う演奏を目指した練習になりましたが、皆、とても良く反応して、少し速いテンポにもついて来て、とてもエネルギッシュな演奏になりました。
他の中学校と高校の先生方が見学に来られていましたが、「この子たち、どうしてこんなに変われるんでしょう。小学生ってすごいんですね」と感動されていました。
日頃から、先生が正しい技術や集中力を育てていらっしゃるからです。
これからも、2校仲良く、楽しい音楽活動を続けてくださいね。



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こちらのバンドの先生が、私を宮崎とのご縁をつないでくださいました。
今の学校には転勤2年目ですが、子どもたちも保護者もすっかり先生のファンになり、元気いっぱいに活動されていました。
レッスンに気合いを入れようと、本番用のユニフォームを着て迎えてくれ、びっくりしました。素敵なユニフォームです。
伝統あるこのバンドは、実力も選曲もグレードが高く、とても良い音と表現で初演奏を聴かせてくださいました。
「これだけ出来たら、小学生としては十分じゃない?みんなこれ以上上手くなりたいの?」「はい!」「じゃあ、やりましょう!」とスタートしたレッスンでした。
曲の細部にわたり、ちょっとした縦のずれ、アタックの変化、バランスの調整、色彩感の変化、和音の響かせ方、ソロの演じ方、フレーズの運び方、打楽器の効果的表現など、遠慮なく切り込んでいきました。
先生は、「何の打ち合わせもしていなかったのに、私が悩んでいた箇所を全部取り上げてくださり、直していただきました。全て見通されているみたいで、びっくりしました。先が見えました!」ととても喜んでくださいました。
子どもたちも、まだまだ上手くなれるという喜びいっぱいの笑顔でレッスンを終えました。


そして、この学校の「秘密兵器」をご紹介します。
1年生のかわいいR君がチャイムを演奏するための「演奏台」です。ちゃんとペダルも踏めます。
保護者の方の手作りだそうです。すごいです。

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この演奏台、あっぱれ!です。 
そして、かわいくてかわいくてたまらなかったR君。みんなのマスコットみたいでした。 
でも、この難しい曲のチャイムをちゃんと演奏するんです。 待っている間は、きちんと気をつけしていました。
演奏台同様、あっぱれの1年生でした。


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この学校の先生は、お会いするのは初めてですが、これまでも、お電話やお手紙でお付き合いさせていただいて来た方です。
レッスン前、先生は子どもたちに、「ずっとお会いしたかった田川先生に今日いらしていただき、先生は夢のようです。宝物のような時間です。感謝してしっかりご指導を受けましょうね」と、とても丁寧に真剣に語りかけてくださいました。
そんな先生のご指導を受けて育っている子どもたちは、先生と同じように謙虚で、ちょっと何かをしてあげただけでも「ありがとうございます」と言葉に出来るとても気持ちの良い子どもたちでした。
この学校は、スペシャルアレンジのオーケストラ曲に取り組んでいます。このバンドの編成と実態にぴったり合わせたアレンジで、皆、曲の味を楽しみながら練習に取り組んでいました。
先生は、曲の前半を数枚のイメージ画に書いて見せ、場面の雰囲気の違いを伝えていらっしゃいました。
それを受けて、私からは、奏法やアタック、音型の違いなどを具体的にアドバイスし、先生の願いが音として表現出来るように導きました。
また、楽譜に書かれた強弱記号の意味合いや表現の仕方を工夫することで、ぐっと大人な雰囲気の演奏になりました。
クラリネットパートは4年生と3年生の3名だけ、ホルンパートは3年生1名だけという厳しい状況でしたが、それでも正確で良い音を出して表情豊かに演奏していることに驚きました。
先生の日常のご指導を見学させていただきたいほど、音づくりに信念を感じるバンドでした。



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この学校の顧問の先生は、今年度着任されたばかりの、しかも吹奏楽指導が初めてという先生です。
教師経験としてはベテランである先生は、この学校の吹奏楽部の子どもたちの頑張り、素直さに勇気をもらって、日々のご指導に情熱を注いでおられます。
とまどいやお悩みもあるようですが、ひとつひとつ乗り越え、勉強し、子どもたちのためと歩まれるお姿は、まさに「教師の鏡」でした。
子どもたちは、「超」が付くほど明るく元気、子どもらしく...かわいい低学年の部員からたくましい6年生までが家族のように関わり合いながら活動していました。
練習していた曲は、前任の先生が残してくださった曲のようですが、テクニックも音楽性も少々難しい面もある曲です。
そのひとつひとつのハードルをどう乗り越えるかということを細かく練習していきました。
細かい音符のタンギングの仕方、快速なテンポの中での音の軽重、リズムの生かし方、ゆっくりな部分の推進力とフレーズ感の付け方...さわやかで聴きやすい演奏に近づき、各々の課題も見えました。
吹奏楽指導1年目とは思えない先生の指導力は、「指導技術」以前に大切な「子どもと音楽を愛する気持ち」から生まれるものなのだと確信しながらレッスンを終えました。



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話題は尽きず、笑いも止まらない楽しい先生方でした。
子どもたちへの愛情、音楽への情熱、仲間同士の思いやり...
一緒に過ごさせていただいた時間は「幸せ」の一言でした。
「田川先生、来年もぜひいらしてください!」と、早くも来年のご予約までいただきました。
すてきな出会いをさせていただき、心から感謝しています。

お招きいただき、本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。


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| | 2017-07-10(Mon)20:11 [編集]


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| | 2017-07-10(Mon)22:22 [編集]