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田川伸一郎のブログ

まゆみ先生 たんぽぽコンサート

日曜日、福島から戻り、緒形まゆみ先生の還暦記念コンサート『まゆみ先生たんぽぽコンサート~60th Anniversary~』にお伺いしました。

会場は、ルネ小平。 
以前、緒形先生率いる「小平青少年吹奏楽団」の演奏会を、何度も聴かせていただいたホールです。
今回は、大ホールではなく中ホールでしたが、小平駅からホールに向かうだけでも、懐かしくてぐっと込み上げるものがありました。

そして、雨...緒形先生もブログに書かれていましたが、緒形先生の演奏会は雨が多かったです。
阿佐ヶ谷中学校の演奏会が行われた「国立オリンピック記念青少年総合センター」までの道のりを、新浜小の子どもたちとびしょびしょになって歩いたのを思い出します。
今回も、見事に雨でした。 緒形先生らしくて、良かったです。(笑)

入口付近では、阿佐ヶ谷中学校の保護者の方々、卒業生の方々が声をかけてくださいました。
緒形先生が阿佐ヶ谷中学校で顧問をされていた頃、先生は部員たちを新浜小の練習見学に連れて来てくださったり、私が阿佐ヶ谷中の練習見学をさせていただいたり、新浜小の子どもたちと演奏会を聴かせていただいたりと、大変お世話になっていました。
阿佐ヶ谷中の暑い体育館で、三善晃の『交響三章』という超難曲と格闘する緒形先生と部員たちを、私は黙って応援し続けていました。
その頃の保護者の方々や部員の方々が、まだ私のことを覚えていてくださったのです。

ロビーでは山梨大学の学生さんたち、今回のコンサートの事務局長の加村さん(瑞穂中学校卒業生)も、声をかけてくださいました。

演奏前から、とても温かい気持ちになりました。

今回のコンサートは、緒形先生の学校での教え子さん方だけでなく、緒形先生とご縁のあった「ゆかりの方々」によるコンサートです。

コンサートのパンフレットです。

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「私たちの願い
この演奏会が"たんぽぽ"となり、
集われたすべての方々に
"ご縁"という"綿毛"が広がりますように・・・」


と書かれていました。

このパンフレットからも、コンサートの温もりが伝わってきました。

先生が顧問・指揮者としてご指導された小平第二中学校、小平第六中学校、瑞穂中学校、阿佐ヶ谷中学校、羽村第一中学校、小平青少年吹奏楽団、山梨大学...これらの団体から一団体も欠けることなく、約70名の方々が集まり、たった2回の練習(と、自主練習)で開催されたコンサートです。

どこか1校の卒業生だけだったら、実施もある程度楽だったかもしれません。
これだけのバンドの方々が心ひとつに演奏会を開催されるということは、想像するだけでも気が遠くなりそうです。

緒形先生が主に教えられたのは、当時の「中学生」です。
その「中学生」が、時を越え、学校の垣根を越えて、こうしてつながり、演奏会をやってのけたのですから、その思いがどれだけ深く、強いものであったことか。

練習会場を提供してくださった小平第六中学校の現顧問・今津和則先生にも敬服です。


コンサートのプログラムです。

第一部
♪ アルメニアンダンス・パートⅠ
♪ プロモーション・マーチ
♪ 吹奏楽のための第一組曲 (ホルスト) *小平二中卒業生のプロ指揮者・野崎知之さんの指揮で
♪ プロ奏者による特別ステージ
・和田貴嗣さん(小平六中卒業生・クラリネット)
・OTTS with K (阿佐ヶ谷中卒業生・大浦友裕さんとお仲間たちのボーカルアンサンブル)
・Jazz Trombone Quartet VOLTZ (小平青少年吹奏楽団出身・三塚知貴さんとお仲間)

第二部
♪ オーメンズ・オブ・ラブ
♪ 憧れのハワイ航路
♪ 涙そうそう
♪ 卒業写真
♪ オリエント急行


わずか2回の練習。しかも、何十年ぶりに楽器を演奏した方もいらしたとのこと。
心と心が結び合い、緒形先生の音楽の作り方、運び方を知っているからこそ出来る演奏でした。

緒形先生の指揮姿には、しみじみとした幸せが溢れていました。
先生の指揮の元、メンバーの心が紡ぎ合わされて溢れ出す豊かな音楽。
じ~んときました。

「還暦祝いのコンサート」と言っても、大げさなお祝いのセレモニーは無く、音楽を主に、いつもながらの緒形先生の楽しいトークでなごやかに進められました。

ステージに集った方々の演奏、そして、会場に集った多くのお客様の温かい拍手と笑顔が、何よりの「還暦祝い」だったと思います。


コンサートからの帰りに、改めて考えました。

教育の「結果」や「答え」は、こうやって時間を経て出ることがたくさんあるのだと...

緒形先生の教え子さんたちは、こうして、「緒形先生の指揮で演奏しよう。それが緒形先生への最高の感謝とお祝いなのだから」と、集まって演奏されました。
これが、緒形先生の教育の「答え」なのです。
長い時を経て出た「答え」です。

現職時代の緒形先生のご指導は、温かく楽しく、そして、とても厳しいものでした。
そのご指導を真正面から受けとめ、先生について行った中学生たちの心に育ったものは、こんな「人としての力」だったのです。
緒形先生が育てた大きく豊かでたくましい「人間力」です。


今の教育は、「答え」を急ぎ過ぎです。
今の教育は、「数値で分かる結果」を求め過ぎです。
その上、「心を育てる」という、教育で最も大切な使命の具現に最適な「部活動」を潰しにかかっています。

今、学校では、先生方に「目標申告」という書類を書かせ、その内容も、「何を、どれだけ、いつまでに、何%の子どもに身につけさせるか」などと、「数値での結果」を要求しています。
そして、それが出来たかどうかを自己評価させ、ひとりひとり「校長面接」という形で指導を受けます。

「道徳」でも成績評価をすることになり、多分、「先生が求めている発言が出来る子」が良い成績を得ることになっていくと思います。たとえ、心の中で真逆のことを考えたり、陰で真逆の言動を取ったりしていても。

若い先生たちは、昔の教育現場では考えられなかったほどの書類の山、上からの「お達し」、訳の分からない保護者からのクレームなどと格闘し、子どもたちと触れ合う時間を奪われ、「部活動」にかける大きな喜びなど感じられない日々を送らざるを得ない環境で、「教職」という職業に向かい合っています。

厳しい部活には部員が集まりにくくなっているとも聞きます。
練習量も少なく、苦労もしない部活には、溢れるほどの部員が集まるとも聞きます。
世間の「ブラック部活騒ぎ」がそのような子どもを育ててしまっているのです。

せっかく教壇に立ったにもかかわらず、描いていた夢を奪われ、若くして職を辞する先生。
心と身体を掻き乱され、休職や退職を余儀なくされるベテランの先生。

理想論ばかりで、現場の本当の願いや苦しみをカバーしようとしないお偉方や、マイナス面ばかりをクローズアップして騒ぎ立てるマスコミ。
しっかりとした「人間力」を育ててもらえず、いきなり、厳しい社会に放り出される子どもたち。
その結果、社会で適応出来ないと、「ダメ人間」などと過酷なレッテルを貼られ...

そう育ててしまった責任は誰が取るのでしょうか。
全てが、時を経て出た教育の「答え」なのに...


話をコンサートに戻して...

この『たんぽぽコンサート』は、「ブラック部活」などというおかしな言葉など存在しなかった良き時代に、全身全霊をかけて子どもたちを育てて来られた緒形先生の「教育の証」です。
先生への最高の贈り物になったことと思います。

また、緒形先生の還暦をお祝いするだけでなく、このコンサートのコンセプトどおり、そこに集った全ての方々が、それぞれの出会いを振り返り、感謝し、「豊かに生きる」ということがどういうことなのかを考えるきっかけになったと思います。

「教育」というものの大きさ、凄み...個人的には、温かい音楽会からも、とてつもない「教育の威厳」を感じました。

緒形先生と出会った教え子さん方、「ゆかりの方々」の大きな幸せと共にいられたことへの感謝と共に...


コンサートを企画された野崎知之さんはじめ実行委員会の皆様、関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。

この機会を通して得られた「ご縁」をこれからも大切にしていってください。

緒形まゆみ先生、最高の「還暦祝い」、本当におめでとうございました。

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先生、ますますお元気でご活躍ください!
そして、これからもよろしくお願いいたします。


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| | 2018-06-13(Wed)06:48 [編集]


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| | 2018-06-13(Wed)22:30 [編集]