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田川伸一郎のブログ

神奈川県の小学校バンド

今週お伺いした神奈川県の小学校バンドです。
毎年、2校でチームを組んでレッスンにお招きくださいます。


この2校は、先生方が仲良しなのはもちろん、子どもたちの交流も盛んで、合同練習をしたり、一緒にコンサートをしたりと、音楽を通した仲間づくりを大切に活動されています。

そして、2校共とも、平日の練習は、「朝の10分間」だけ!
コンクールなどの本番前は、放課後も「特別練習」としてするそうですが、年間を通しての放課後練習はありません。
土日に練習日を設けて、合奏練習をしているそうですが、一般バンドとは違い、楽器の基礎技術を身に付けるところからのスタートですから、いくら土日にまとまった練習時間があると言っても、朝の10分だけではどうにもならないと想像するのですが...

それを、行動の速さ、子どもたちの意識の高さ、集中力、無駄のない練習システムでやってのけてしまうのですから、驚きの一言です。
こっそり朝の練習を覗いて見てみたい気持ちです。

神奈川県の小学校の吹奏楽コンクールは、今年度は参加わずか9校ということですが、それでも今年は増えたとのこと。
んんん...千葉県の吹奏楽コンクールの小学校の参加総数123校(県内部門・県代表選出部門の合計)とはとても差が大きいです。
コンクールがバンド活動のメインでないことは言うまでもありませんが、バンド活動をやっている学校はもっともっとあるのにコンクールには出ないというのは、何か訳があるのかなぁ。

そんな中、こちらの2校は、練習時間が少ない中、コンクールにも出場して頑張っています。
夏休みのこの時期、東関東大会に出場出来るかどうかは別として、あくまでも「勉強の機会」として、早くからご予約くださり、コンクール結果に関係なく、レッスンを受けていらっしゃいます。

「練習時間が極端に少ないから」...十分に言い訳させてあげたい気持ちで伺いますが、2校とも、そんな言い訳が必要ないほど、質の高い練習や立派な演奏をしています。

そして、子どもたちの学習意欲の高さや活気には、いつも驚かされます。
短時間で活動しているとは思えないほど、チームワークもよく、基本的な躾けも行き届いています。

また、何より大切な「子どもらしさ」に溢れています。
人懐っこく、年に1~2回しか会わない私にも、「知らないオジサン」ではなく、「とっても仲良しな先生!」という笑顔で遠慮なく付き合ってくれます。

「あれ?君、去年会ったっけ?」
「いいえ、初めてです。今年入ったばかりですから!」
「そうなんだ~。前から知っているみたいに気軽に話すからさ。」
「会うのは初めてですが、先輩たちや先生から、田川先生の話をいっぱい聞いているから、前から会っていたようなもんなんです!」
「あぁ、そう...」
初めて会った4年生部員との会話です。

改まった態度とか、こわばった緊張感とかではなく、初めて会った子どもたちまでが、一瞬にして私の心の中に入って来てくれるのです。
私も、子どもたちの中にスッと入れる気がします。
それでいて、行き過ぎた失礼や悪ノリもなく、きちんとした礼儀正しさも兼ね備えています。

バンド同士の交流で、他校の先生方や友達と仲良くなる「人間力」を身につけているのかなと思います。

いずれにしても、先生方の育て方がとても良いことの証です。


そんな2校の皆さんと過ごした1日は、宝物でした。


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こちらのバンドは、部員は100名位いるそうですが、コンクールに出るための条件(7月の放課後練習や土日、夏休みの練習にしっかり出られることなど)をクリアし、さらに、本人が「コンクールに出たい」という意思を持ったメンバーでコンクールに出場しているそうです。
塾や習い事、家族旅行などを優先したい部員は、コンクール出場を希望せず、朝の10分練習で楽器を楽しみます。
顧問の先生方も、楽器経験者の先生方数名で固められており、さらに、年間を通して楽器別の外部講師の先生や全体指導をされる講師の先生も入っておられ、平日の練習時間の短さ以外は、小学校とは思えないほど恵まれた環境にあります。(本来、私など無用のバンドなのです。)
今回は、様々な先生方からの独特のアイデアで、楽譜が本来求めている演奏から離れてしまっている現状を見つめ、まず楽譜に忠実に演奏することで作曲者の意図や願いを理解し直すという勉強をしました。
「くせ」になっていて、なかなか直らない謎の吹き方や、楽譜とは違う(根拠のない)表現を正すことには、とてもエネルギーがいりましたが、作品への敬意を持って、「今日は楽譜どおりに演奏しなさい。それが出来た上で、楽譜にない工夫をしなさい!」と、先生にも子どもたちにも執念で向き合いました。
すると、今までの混乱した響きとは違う、立体感や色彩感や緊張感が生まれて来ることに、先生も子どもたちも気づき、「そうか、こういう曲だったのか...」と、今さらのように曲が持つ価値に気づいたようでした。
これからどのように作品と向き合い、どのようにアナリーゼを深め、子どもたちに落としていくかは、顧問の先生方にかかっています。
子どもたちは、先生に言われたとおりに演奏します。 
全ての責任は先生方にあります。 先生方の深い勉強に期待しています。



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こちらの小学校も、平日の練習時間は朝の10分程度です。
昨年度まで指揮をされていた先生や副顧問をされていた先生が転勤され、代わりの先生は転勤して来られず、一時は、存続の危機?に、どうなることかと心配しました。
子どもたちや保護者の方々の熱い思いが、校長先生方を動かし、転勤された前任の先生が、外部講師として指導指揮をするという形が認められました。
もちろん、転勤先のお仕事がある訳ですから、朝は子どもたちだけでの練習を続け、前顧問の先生が土日に来校して指導するという形で活動しています。
こういう形の活動は、保護者の方々の見守りやお手伝いが基本ですし、指導は出来なくても様々な手続きなどをしてくださる当校の先生方のお力無しには成立しません。
温かい大人たちの心が集まって、何とか子どもたちの活動が存続している今年度です。
このバンドの練習場には、エアコンがありません。そして、周囲からの苦情のため、窓を開けて練習することも禁じられています。
子どもたちは、こんな厳しい環境の中でも、心から音楽を楽しみ、汗をダラダラ流しながら、練習に向かっています。
私も、この学校に行く時には覚悟しています。 でも、へっちゃらで乗り越えている子どもたちと一緒にいるだけで、自分も乗り越えられることに気づき、子どもってすごいなぁと改めて感心しています。
保護者の皆さんは、扇風機や、クーラーボックスにたくさんの保冷材を用意して、子どもたちの体調管理に万全の気遣いをしてくださっています。
演奏では、つい旋律中心に作ってしまいがちになっていることを改め、低音やハーモニーの動きや働きに皆で耳と心を傾け、その上に旋律が展開されているのだということを勉強し直しました。
当然のことながら、曖昧な音程やにごったハーモニーに気づかずに演奏していた箇所も見つかり、全体のサウンドもすっきりしたり、豊かになったり、バランスが整えられたりと、良いことばかりでした。
3時間のレッスンで、まとまった休憩は一回だけでしたが、子どもたちの集中力も根性もすばらしかったです!
私は、ひとり、めまいがして途中座り込んでしまいました...。 完全にオジサンの負けでした。
これからも、大人の方々の様々な側面からのサポートによって、この素晴らしい活動が存続することを願っています。



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レッスンの後は、楽しいお食事会でした。
皆さん、子どもが大好き、音楽が大好き!
そんな先生方とのひとときは、幸せでした。

これからも、学校を隔てて、先生方も子どもたちも仲良く活動していってください。


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| | 2018-08-24(Fri)19:52 [編集]


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| | 2018-08-29(Wed)01:25 [編集]