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Author:schoolbandsupporter
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        ようこそ!
小学校教師として、30年間、音楽専科や学級担任、そしてバンド指導にかかわってきました。現在は、フリーの「スクールバンドサポーター」として、小中高等学校のバンド活動を、顧問の先生や部員たちの願いや悩みに寄り添いながら、これまでの経験を生かしたアドバイスで支援させていただいています。

東京都品川区立日野中学校、都立小山台高等学校で吹奏楽部員(パーカッション)として活動。
千葉大学教育学部音楽科卒。
千葉市立犢橋小学校、千葉市立幸町第三小学校、市川市立大柏小学校、市川市立新浜小学校、市川市立真間小学校に勤務。
在職したすべての学校で、吹奏楽部を設立、または継続指導し、5校すべてを「TBSこども音楽コンクール」「全国学校合奏コンクール」「日本管楽合奏コンテスト」等で計14回の全国一位に導いた。
「日本管打・吹奏楽学会」会員

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生きてさえいれば
今日、5月13日は大柏小学校で教えたある子どもの命日です。

大柏小ではファゴットを担当し、探究心ある、とても個性的な魅力と音楽性が光る少年でした。
「エル・カミーノ・レアル」を演奏し、浜松アクトシティでの「全日本小学校バンドフェスティバル」に出場したり、「TBSこども音楽コンクール」で全国一位を受賞したりした年の6年生でした。

中学1年の冬、大きな病気が見つかり、約1年3ヶ月の闘病の末、中学3年を迎えたばかりの5月13日、彼は天国へと旅立ちました。
その月日のほとんどが入院生活で、院内学級では勉強していたものの、多くの仲間たちと進学した中学校には登校出来ず、たくさんのやりたかったことを何も出来ないまま、短か過ぎる人生を終えました。


私は、時間を見つけてはお見舞いに通い、励まし続けました。
山梨県の甲府にある病院に入院していた時期には、そこまでお見舞いに行きました。

本当は辛くて悲しくて仕方がなかったはずなのに、いつも、「先生、ありがとうございます!」と、とびきりの笑顔で私を迎え、本やテレビで得た様々な知識や情報、季節の移り変わりから感じたことなどを生き生きと話してくれました。 
病院にいても、あの探究心や人懐っこさを保ち続け、「この元気なら、明日にでも退院して学校に行けるのでは」という錯覚すら覚えたほどでした。

それでも、ひとりぼっちの時、たまにベッドで涙をこぼしていることがあるらしいと、ご両親がそっと教えてくださいました。
ご両親や私には辛さを隠し、いつも笑顔でいてくれる彼のたくましさや心づかいを知りました。

時には、突然、小さな子どものようになって、「あぁ、みたらし団子が食べたいなぁ。ねぇ、先生、みたらし団子、食べたいよ~」と甘え、お母さんに「先生に何言ってるの!すみません。気にしないでください。」となだめられることもありました。
「だって食べたいんだよ~。みたらし団子。」
「分かった!待ってろよ。今、買って来てやるからな!」と、私は東京の街に飛び出し、面会時間の終わりと勝負する如く必死に走り回って、みたらし団子を探しました。
「おいしいよ~!先生、ありがとう!」と、うれしそうにみたらし団子をほおばる顔に、笑顔でガッツポーズを返しました。

病状が悪くなってからは、ほとんど毎日、勤務後に東京の病院まで通いました。
病室の気配によっては、あえて入らずに、心の中で「がんばれ」と励まして、そのまま帰って来ることもありました。


ご両親のお考えあって、お骨はお墓に入れず、ずっと家の祭壇に祀られています。
あれから22年間、私は毎年の命日にお線香をあげに伺い続けています。

学校に通うことも、やりたいことも出来なかった中学校時代を、それでも笑顔で耐えて生き抜いた姿を思い出し、改めて彼を讃え、時には彼に強く励まされています。

私自身が辛くてどうしようもない時、お線香をあげ、遺影を見つめて語り合っていると、「生きてさえいれば、いつかきっと笑顔になれるから! ね、先生。 今は辛くてもさ!」と、まるで彼が先生になったように私に教えてくれます。


今日の命日は、また彼にたくさん励まされて帰って来ました。

そう、「生きてさえいれば」...と。


ありがとう... 天国の矢口昇吾君。


今、辛くて辛くてたまらない日本中の吹奏楽を愛する子どもたちに、君の思いを伝えていくから。

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日記 | 23:52:58 | トラックバック(0) | コメント(0)
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