田川伸一郎のブログ

熊本県・天草市の小・中・高校バンド

8月15日から17日まで、熊本県天草市にお伺いしてきました。

本当は、熊本空港から「天草エアライン」のプロペラ機に乗って30分で着くのですが...
15日は大雨。
「フライトは2時間以上は遅れます」と...
「2時間以上待てば、必ず飛ぶのですか?」
「いえ...フライトできない場合もあります。」

え゛ーーーーっ。

不安のまま待つのは辛いので、キャンセルしてバスで行くことにしました。
ともかく、100%たどり着けるので...
約3時間、バスに揺られて、やっと天草のホテルに着きました。 ふーっ。

でも、すごい「ごちそう」と大好きな「温泉」、そしてお迎えしてくださった先生方の「笑顔」が待っていてくれたので、疲れも吹き飛びました。


小学校は、昨年度にもお伺いした学校です。

でも、今年は、昨年とは事情が違います。
顧問の先生が転勤され、新しい先生がご指導されているのです。

生まれて初めてバンド指導や指揮をなさっているという20代の若い男の先生です。

何もかも手探りで歩んできた4月からの道のり...
幸せなのは、校内のスタッフが昨年度から引き続いていらっしゃるということ、前顧問の先生や周りの方々がたくさん助け、先生もそれをひとつひとつご自分の指針や力にして来られたことです。

若い先生を皆で育てようという「心」がすばらしいです。
そして、全ての「愛情」をまっすぐに受け止められる先生の「謙虚さ」と「素直さ」...

壁に貼ってあった「バンド通信」には、先生の思い、お世話になった方への感謝がびっしりと書かれていました。
そんな新しい先生と一緒に、子どもたちはコンクールを目指して練習に取り組んでいました。

小学生には、どこまで要求して大丈夫なのか。
小学生には、どのようにして「音楽」を伝えればいいのか。
小学生には、どのように向かい合えばいいのか。


私の指導を見ていただく中で、先生に「小学生に本気でぶつかっていく勇気」を持ってもらえたらと願いました。

1コマ(約3時間ずつ)のレッスンを2日にわたって2コマさせていただいたのですが、この小学校が取り組んでいる日本の作品に求められる「テンポのゆれ」「間の取り方」「楽譜に書けない旋律の運び」...を、2日目にはしっかりマスターされていることに驚きました。
はじめに聴かせていただいた時には、「楽譜どおり」に拍子を取るような指揮だったのが、私の「音楽を振る指揮」を真似て、立派に「音楽」を振れるようになっていました。

ものすごい「学習力」を持った先生です。

子どもたちにもそのことをしっかり伝え、「こんなすばらしい先生が指導してくださっているんだから、いい演奏が出切るも出来ないも、すべて君たちのやる気と本気にかかっているね。」と、気合いを入れました。

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子どもたちの「眼」も「音」も「音楽」も、2日間で見事に変容しました。
そして、誰より「変容」できたのは、先生ご自身だったかもしれません。


空港の展望デッキにまで上がって、両手を振って私を見送ってくださった先生が、夜、こんなメールをくださっていました。
若い先生の変容は、本当に嬉しいものです。

田川先生、2日間のレッスン、ありがとうございました。先生の魂のこもったご指導が目に焼き付いています。先生が子どもたちに本気でぶつかっておられる姿を見て、心が揺さぶられました。
同時に、自分の日頃の指導の甘さを痛感いたしました。
「絶対にできる」というメッセージを伝え続けます。そして、子どもたちに「もっともっと伸びたい」という欲を持たせられるよう、自分自身も目標を高く掲げ、子どもたちに求めていきます。
吹奏楽指導者として、そして教師としても、たくさんのことを学ばせていただきました。
これからの練習のエネルギーもたくさんいただきました。
縁あっての田川先生との出会いに心から感謝しております。
コンクールに向けて、納得の演奏ができるように、子どもたちと共にがんばります。
・・・・



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やる気いっぱいの新しい先生、温かく支えていらっしゃる先生方...
君たちは幸せな子どもたちですよ! 先生方の上を行く「本気」で練習に取り組んでください!
応援しています!  がんばれ!





中学校バンドも、昨年度に引き続きのお伺いでした。

このバンドは、ともかく「気合い」「元気」「笑顔」、そして心から音楽を楽しんでいるすばらしいバンドです。
先生の厳しさと優しさが生徒たちにしっかり伝わっており、固い絆で結ばれたチームプレーをしています。

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この学校も、コンクールに向けてのレッスンでした。

本番を間近に控えたレッスン...
まず、課題曲と自由曲を続けて、本番モードで演奏していただきました。

その後、生徒たちは、その12分間の演奏を自己反省する時間。
先生と私は、「作戦会議」の時間にしました。

「今、改善できること。」
「今日、やってしまいたいこと。」
「演奏自体を極力いじらないで、しかも、表現を変容させること。」
・・・


真剣に話し合って、「印象に残る演奏づくり」を目指してレッスンを進めることにしました。

課題曲のマーチでは、「バランス」「フレーズの歌い方」「音楽のさわやかな進ませ方」「吹いているつもりではなく、そう聴こえるようにするための吹き方」...など、課題曲がより「生き生きとした鮮やかな、それでいて自然なマーチ」の演奏になるよう、練習しました。

先生は、小さなことでも、「うんうん」「そうか」「なるほど」と、確認や納得、発見をされていらっしゃいました。
そんな先生の姿に、生徒さんたちも、どんどん吸収して、自分たちの演奏を自分たちで変容させていきました。


この学校の自由曲は、中学生としては、かなりグレードの高い曲です。

その難しい曲をとても良く演奏しているので、さらに、構成をがっちりと、立体感や緊張感を増幅させるためにはということで、アドバイスをさせていただきました。

楽しい雰囲気で練習した課題曲とは違い、かなりの「真剣勝負」です。

楽譜の裏にある作曲者の意図を理解して、表現を練り上げていきました。
音楽で「対話」するという難しく、深い練習も...

コンクールまでの「課題」や「目標」をしっかりとつかむことができた3時間になったようです。


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やる気もチームワークも抜群のバンドです。
コンクールに向かって、最後の最後まで、自分たちの「表現」を練り上げ、聴いてくださる方々の心に残り続ける演奏をつくり上げてください。

君たちのパワーと笑顔が大好きです!




高校バンドには初めてのお伺いでした。
顧問の先生とも初対面でした。


このバンドは、コンクールが終わり、1・2年生の新体制で、気持ちも新たにスタートしたばかりです。
部長さんは、私が部の様々なことについて質問すると、てきぱきと答えてくれる、とても頼りがいのある女の子でした。

顧問の先生からは、新しいバンドの「基礎」を育てるという目的で、バンドの良いサウンドを育てるための「基礎合奏の仕方」、そして、合奏練習の基本として「マーチの練習の仕方」をというご希望をいただいておりましたので、その内容でレッスンを進めさせていただきました。


「基礎合奏」については、私も自分なりのメソードを持っていますが、それをご紹介するよりも、まずは、その学校でやっている「基礎合奏」の目的や価値を生徒さんたちと理解し直し、より効果的なものにしていくことが最適と考えています。

その上で、加えた方がよいことがあれば、具体的に紹介させていただいています。

大事なことは、「基礎合奏」が、「いつものあれ」という感じの「無目的なもの」にならないようにすることです。

このバンドでも、とてもしっかりしたインスペクターさんの仕切りで、この学校独自の「基礎合奏」をしていました。
その中で、「ブレスの意味」や「強弱の幅」についてのアドバイスをさせていただき、練習効果を深め、高めることができました。

私からは、ハーモニートレーニングのメソードをお配りして、具体的な練習の仕方について指示させていただきました。
ひとりひとりの「音」や「耳」がとても良いので、ハーモニートレーニングもスムーズに進みました。

今後の課題も見つかりました。


途中、ちょっぴり眠そうな生徒さんも...
「レッスンがつまらないのかな? 申し訳ないな...」と思っていたら、何と、この学校は、翌日から夏期講座(全員参加)が始まり、同時に、翌日が「夏休みの宿題提出日」なのだそうです。

皆、夜中まで勉強していたようです。
それは眠いはず...大変だな...
事実上、夏休みは今日で終わりなのです。
北海道の学校なら、小学校も2学期ですが...

でも、部活は休まず(サボらず)、しっかり練習するすばらしい生徒さんたちなのです。


「マーチの練習の仕方」では、コンクールで演奏した『南風のマーチ』を教材としてレッスンを進めました。
「旋律の運びと受け渡し」、「頭打ちと後打ちのアンサンブル」、「アフタービートを感じて演奏することの大切さ」などを、演奏を通して、検証していきました。


言葉では、「ビートを感じて」ということがよくありますが、ビートを感じて演奏する、特にアフタービートを感じて演奏するというのはどういうことなのかを「足踏み」を使って、身体で理解していただきました。

この「足踏み」は、普通の足踏みではありません。
足踏みの中に、アフタービートの「上げ」を加えたものです。

なかなか難しいようで、どの学校でも大騒ぎ...

この学校では、トランペットの男の子2名が、すばらしく上手で、机に乗って皆の手本になりました。
ご褒美に写真を載せてあげましたよ!

これをマスターし、足踏みしながら演奏すると、マーチが「シャキッ」とします。
普通の足踏みをしながら練習しているバンドは多いのですが...


コンクールが終わったばかりにもかかわらず、新しい体制での「今」を大切にご指導されていらっしゃる顧問の先生、。
特に、「マーチ」を教材としてという姿勢がすばらしいです。

来年度のコンクールでは、もし課題曲の「マーチ」を選ばれたならば、練習の仕方がいっそう綿密に、そして楽しくなることでしょう。


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とても慎ましく、真面目に音楽と向かい合う高校生たちの姿がとても爽やかでした!
「文武両道」...勉強も大変だと思いますが、これからも「基本」を大切に伸びやかな音楽活動をしていってください!





校舎の中を、カニさんが歩いていました。

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さすが、天草です。


観光をする時間は、まったくありませんでしたが、帰りの「天草エアライン」からの眺めは素敵でした!

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もう、来年の夏のレッスン予定について話し合いを始めてくださっている先生方。
私も、もっともっと勉強し、パワーアップして伺えるようにしますね!

お招きいただき、本当にありがとうございました!






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| | 2011-08-18(Thu)21:24 [編集]


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| | 2011-08-18(Thu)21:56 [編集]


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| | 2011-08-19(Fri)00:00 [編集]


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| | 2011-08-19(Fri)15:49 [編集]