田川伸一郎のブログ

札幌市の小学校・高校バンド

札幌では、小学校と高校にもお伺いしました。

はじめに、小学校バンドをご紹介します。
このバンドには、ちょうど1年前にお伺いしました。


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ブリティッシュブラスバンドとして活動しているバンドです。
顧問の先生は、ご自身もチューバを吹かれるという、ブラスバンドが大好きな、そしてかわいい子どもたちと音楽をすることが何よりも幸せそうな、やる気いっぱいの若い男の先生です。

休日練習のはじめには、まず「身体と心をほぐす」ために、楽しくゲームをしているそうです。
私も、1つゲームを教えてあげて、一緒に遊びました。

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楽しいゲーム!             6年生は少ないですが、このバンドの大切な「柱」です。
                        飾りまで作って歓迎してくれてありがとう!


昨年度、『基礎合奏』のポイントや進め方を、ゆっくりレッスンさせていただきましたが、先生は、学んだことをきちんとやり続けておられました。
「目的」や「ポイント」を見失わずに、さらに、子どもたちの実態に合わせた「上の目標」も与えて、深化させておられました。
当然のことながら、子どもたちの奏でるサウンドは、昨年初めて聴かせていただいた時よりも、ずっと良くなっていました。

すばらしいです!

レッスンに伺ったのは、2回目ですが、先生は、コンクールの演奏のCDを送ってくださったり、練習上の課題や喜びを伝えてくださったりして、バンドの「今」を知らせてくださっていました。
私も、演奏へのコメントをお返ししして、「遠隔アドバイス」をさせていただいてきました。

このバンドは、もうじきかなり大きなステージに立つことになっています。
今年度練習してきたコンクール曲を、大舞台で聴いていただくのです。


「小学生」というくくりで考えた時には、このバンドの演奏は、十分「合格点」に達していると思いました。

先生に、「どうしますか?小学生ということを考えないで、本格的なレベルを目指しますか?」と問いかけました。
「はい、お願いします。やります!」と、相手が「小学生である」ということは考えないで、純粋に、この曲の「命」を表現するレッスンを始めました。

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コンクールで演奏して良い成績を残したほど、長い期間、一生懸命練習した曲です。
先生も子どもたちも、「この曲は出来ている」と思いがちです。

でも、音楽は、そんなに浅いものでも甘いものでもありません。

特に、「単色」になりがちな小学生のブラスバンドの演奏に「色彩」をつけること。
「平面」になりがちな演奏に「立体感」をつけること。
「音の方向性」、「音楽の方向性」、「フレーズの方向性」を、皆で一致させること。
音楽で「語る」こと。音楽で「訴える」こと。
子どもの音楽に「自発性」を持たせること。
大人のような「響き」をつけること。
・・・


限られた時間に、何とか「小学生レベルではない音楽」に近づけようと、汗まみれになって「指導」しました。
「アドバイス」ではありません。「指導」です。
子どもたちをここまで育てられるすごい指導力をもった先生に、「音楽づくりの一例」を徹底して見ていただきたかったのです。

学校に勤めている時の練習が、ふとよみがえりました。

とても難しいことを要求される練習、そして、なかなかOKが出ない練習でしたが、子どもたちは、必死でついてきました。
一度の休憩時間もなく...

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そして、音楽は「変容」し始めました。

先生も、私の「本物を目指した音楽づくり」と子どもたちへの「妥協のない姿勢」に、何かを感じられたようでした。
レッスン後、しばらく、「はぁ...そうですよね。うん...。あぁ...。」と、天井を見たり、深いため息をついたりされていました。
それは、すべて、先生ご自身が「変容」される準備でした。

「先生、やります!!!」
いつものニコニコ笑顔が、少し険しい「闘志の表情」になっていました。
いつもとは違う雰囲気の練習をやり終えた子どもたちの顔は、満足感でいっぱいの「笑顔」でした。

子どもたちの可能性に線を引かないこと。
子どもたちの音楽に、安易に妥協しないこと。
そのために、先生ご自身が音楽を深くとらえること。


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先生、子どもたち、がんばれ!!!
大舞台が待っています!!!  最高の「音楽」を!!!






札幌市でお伺いした高校バンドです。

このブログを通して初めてレッスンのご希望のメールをくださった顧問の先生の文章は、何ともていねいで温かく、「指導に燃えている」というよりも、「ゆったりと生徒さんたちを包み込んでいらっしゃる」というような印象を受けました。

お目にかかったこともない先生ですが、メールの文章だけでもそれがわかる気がしました。

今回、他の3校と共に、ご依頼にお応えさせていただくことになりました。
初めてお会いした先生は、やはり予想どおりの男の先生でした。

こちらのバンドの今のメンバーは、40名近い中、1年生が3分の2以上を占めていました。
初心者もたくさんいますし、男子もたくさんいました。


「なぜ、吹奏楽部に入ったのですか?」
初心者の男子数名に聞いてみました。

「えぇ、部活見学に来てみたら、そのまま抜けられない感じになって...」
「やめさせてもらえなかった? ひきずりこまれた?(笑)」
「いや...。って言うか、何かもうここでやるんだって気持ちになって...」

そんなふうに、何だか「居たくなる場所」に思える雰囲気が、このバンドにはあるのだと思います。

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その雰囲気を作っているのが、顧問の先生の温かさなのでしょう。

このバンドでも、『基礎合奏』と『マーチ』の練習を見てほしいというご依頼をいただきましたが、はじめに見せていただいた生徒さんだけの『基礎合奏』にも、温かい雰囲気は表れていました。

前に出て仕切る「リーダー」の女の子の言葉や口調が、とてもほのぼのと優しいのです。
「~してください!!!」 「はい!!!」 ではなく、
「~しようね。」 「はい!」 という感じなのです。

もちろん、指摘の内容はとても的確です。

初心者も多いことを意識しているのかどうかはわかりませんが、こんな穏やかな雰囲気でリードしてくれているから、皆が落ち着いた表情で練習に取り組み、音楽室にはとても温かいサウンドが溢れていました。

一通り見せていただいた後、先生のご指導で『基礎合奏』をしていただくことにしました。

ひとつひとつの練習の「目的」を、生徒さんたちにどんどん指して話してもらい、最後に先生にお話ししていただく形で、確認していきました。

1つの「目的」についての答えに、内容は同じでも様々な言葉で答えてくれたのが良かったと思いました。
そして、先生の「ひとくくり」でまとめ...

「わかりません。」と、正直に答える生徒さんも...
「正直でいいねぇ。まず、わかりませんと言える雰囲気がいいよね。」 

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先生のお話では、日頃の練習では、「指示してしまう」ことが多く、「考えさせること」「話させること」「待つこと」が足りなかったかもしれないということでした。

日常、先生方は校務お忙しい中でご指導されていらっしゃいますから、一方的に指示して生徒を動かすことが最も早いというのは当たり前のことです。

だからこそ、こうやって外部の人間が入った時にでも、日頃と違う練習をするのが新鮮に感じられるのだと思います。

少々、やりづらそうにしている生徒さんもいましたが、「問いかけ式」の練習を続けました。

もうひとつ、おそらくこの生徒さんたちには慣れないであろう「身体で音楽を感じて表現する。」ということにも挑戦しました。

『基礎合奏』での「リズムトレーニング」の時に、「四分音符」「八分音符」「三連符」「十六分音符」のそれぞれの「性質」を、身体で表現してとらえてもらいました。


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はじめての「体験」ですから、生徒さんたちはキョトンでしたが、こちらのパワーに負けて、動き始めました。
そして、たくさん動いた後の「リズムトレーニング」の音が、生き生きしていることを実感して、笑顔になりました。

『マーチ』の練習では、打楽器に主導権を持たせ、皆にも、「裏拍付き足踏み」を練習してもらいながら進めました。

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やる時は真剣に! でも、とても個性的で楽しい打楽器パートの皆でした!

このバンドのトランペットパートの1年生と話していたら、何と小学校がとても上手な学校で、たまたま私は、彼が出ていたステージを聴いていたことが判明しました!

「どこかでつながっているんだね! 音楽ってすごいよね!」と話しました。

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音楽と皆さんを結びつけてくださった先生...
音楽のすばらしさと温かさを、自らのお人柄をもって伝え続けていらっしゃる先生...

そんな先生と共に、これからもがんばってください!



2校の先生方、お招きいただき、ありがとうございました!




旭川から札幌への5日間の旅は、たくさんの出会い、たくさんの感動と共に終わりました。

お世話してくださった先生方、楽器屋さん、本当にありがとうございました。




昨夜帰宅し、今日は朝から、東京ブラスコンコードの練習に行ってきました。
午後になったら、さすがにフラフラしてきました。

明日も、県内の小学校でレッスンです。

そして、明後日は、苦手な「人間ドック」です。
こんな状態で行ったら、結果は...おそろしや...です。




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| | 2012-01-16(Mon)07:32 [編集]