田川伸一郎のブログ

神奈川県の高校バンド

昨日は、神奈川県の高校バンドにお伺いしてきました。
昨年の11月末に初めてお招きいただき、昨日は3回目のお伺いとなりました。


このバンドの顧問の先生は、いつもバンド指導を「教育」の一環として考えられ、生徒たちがより豊かな学校生活を送れるための部活動を運営したいと願っていらっしゃいます。

生徒さんたちへの愛情の深さゆえ、ご自分にとても厳しく、時には必要以上にご自分を責めてしまわれることもあるほどです。

私は、バンドのレッスンだけでなく、あえて顧問の先生のお悩みに寄り添い、共に考える時間をたっぷり取って、先生がご自分の理想の教育に向かえるよう、アドバイスさせていただいています。


25032801.jpg  25032802.jpg

25032803.jpg  25032804.jpg


このバンドは、4月に定期演奏会を迎えます。

その定期演奏会が1年間のゴールで、その演奏会をもって新3年生はほとんど全員が引退します。

先生も生徒さんたちも、自分たちが納得できるゴールを迎えようと、日々とても熱心に練習や準備を重ねています。


定期演奏会では、合唱も発表します。

このバンドでは、きちんとした発声練習を含め、合唱を練習メニューに置いています。

今練習している曲も、とても立派に歌えてきています。

最終段階で、もう一度、「歌詞」に戻り、歌詞を身体全体を使って表情豊かに朗読する練習をしました。

5032805.jpg  25032805.jpg

こういう練習には慣れていないため、歌詞の「語感」を生かしたり、大げさに語ったりすることが、なかなかスムーズにはできませんでしたが、具体的な表現例を示すことで、だんだんと豊かな表現になっていきました。

そして、合唱に戻ると、音楽の表情にドラマが見えていました。

「伝わる合唱」になってきたと思います。


合奏では、オープニングに演奏する式典風のマーチを練習しました。

冒頭はコラール風の曲想になっています。

各声部の楽譜が要求している自然な歌い方を細かく確認しながら、フレーズの運び方を勉強していきました。

すると、四声部が重なった時の立体感と一体感がぐんと増し、とても豪華な出だしになりました。


四拍子の主部は、拍節感のとらえ方の違いにより、表現がどう違ってくるかを、皆で考え、工夫しながら、勉強を進めました。

私が様々な歩き方を見せ、この曲にふさわしい歩き方をヒントに、演奏の仕方を考えていただきました。

25032806.jpg  25032807.jpg
「この歩き方を演奏に結びつけるには、どのように拍を感じたらいいだろうか?」
私が答えを言うのではなく、生徒さんたちに「ああでもない、こうでもない」と、試していただきながら答えを探見つけていきました。



また、特徴的なリズムを正確に演奏できるよう、そのリズムをスネアドラムで打ち続けてもらい、皆でリズムに対する意識を強めました。

25032808.jpg
「スネアドラムのリズムをしっかり聴いて、リズムを当てはめていこう!」


定期演奏会の1曲ということだけでなく、「学びのための教材」として、「コラール」と「マーチ」という大事な曲種が同居した曲を選んで、それをきちんと練習させていらっしゃる顧問の先生の見識。
そして、真っ向から「音楽」に取り組み、演奏の質を上げて演奏会に臨もうとする生徒さんたちの誠実な態度。

このバンドの真摯な活動姿勢には、今回もまた、胸を打たれました。


2年生とのレッスンは、昨日が最後でした。
たった3回のレッスンでしたが、とても仲良くしてもらい、とても嬉しかったです。

終わりのあいさつの時、前回のレッスンで教えてあげたアカペラの合唱曲を歌ってくれました。
すると、2年生が次々にポロポロ泣いて...

「もう会えないなんて、悲し過ぎます...」と、話してくれた生徒さんもいました。

私は、十分お役に立てたかどうか心配していたのに、生徒さんたちはこんな風に思っていてくれたのでした。

きっと、毎回のレッスンの後、顧問の先生が、「田川先生にレッスンしていただいてよかったね。とても勉強になったし、君たちのいい所をたくさんほめていただいて...」と、私が残したわずかなことを何倍にもふくらませてくださっていたのだと思います。

顧問の先生のそんな日々の言葉かけが、感謝の思いに溢れた、心豊かな生徒さんを育てているのだと思います。


25032809.jpg

このバンドとの出会いに、心から感謝しています。

来年度も、お招きくださることになり、とてもうれしいです。
私も、顧問の先生と生徒さんたちからたくさん勉強させていただきます。

心に残る定期演奏会になりますように、お祈りしております。






このバンドにはブログがあります。
昨夜、生徒さんがこんな記事に書いてくれてありました。



練習お疲れさまでした。高二のTです。

今日は田川先生がいらっしゃいました。

田川先生からは合奏と合唱のレッスンを受けました。

合奏で田川先生から教わった表現の仕方は、自分が今まで考えもしなかったようなものばかりで、とても勉強になりました。

合唱では、歌詞の¨朗読¨を通して改めて曲のメッセージに立ち返り、それに合わせた表現、表情をつけて歌う練習をしました。

どちらのレッスンも自分にとって新しい発見の連続で、とても充実した時間でした。


いままで自分達は三回田川先生からレッスンを受けてきました。

どのレッスンでも田川先生は常に優しく、そして熱く指導して下さいました。

それだけに、自分達高二が田川先生からレッスンを受けるのは今日が最後だと聞いたときは正直とても寂しかったです‥

田川先生との出会いは、自分にとって、そしてこのバンドにとって本当に大きな成長の糧となったと感じます。

本当に、本当に感謝です。



心のこもったあたたかいメッセージ、ありがとうございました。



25032810.jpg
学校の前の歩道の景色が、昨日は特に優しく暖かく感じられた日でした。




スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2013-03-29(Fri)19:24 [編集]