田川伸一郎のブログ

9ヶ月の成長を実感して

昨日は、県内の中学校へお伺いしてきました。
土曜日に学校行事があり、その代休で朝からのレッスンでした。


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このバンドには、今年の1月からお招きいただいています。

顧問の先生は、ベテランの女性の先生で、授業や学校全体の音楽レベルアップ、音楽と生徒指導とのリンクを常にお考えになっており、その中核にこの部活を据えていらっしゃいます。

先生が赴任された4年ほど前、このバンドは廃部寸前の「数名」での活動だったそうです。
それを必死に建て直し...
と同時に、学校全体も音楽でいっぱいの学校になっていきました。

そんな先生のご努力が大きく花開き、今年度はコンクールでも今までに無い良い成績を収めることができました。
また、校内合唱祭(合唱コンクール)を初めてホールを借りて、1日開催にし、さらにその後半に、吹奏楽部のコンサートの時間を確保していただけたということです。
単に審査集計の間の「場つなぎ演奏」ではありません。
たっぷりと時間をいただき、コンクール曲から様々なレパートリーを演奏させていただけることになったのです。
3年生は、このステージを「引退演奏」と考えて、ラストスパートに燃えています。

先生が、単に「バンドのレベルを上げること」や「コンクールで良い結果を出すこと」だけに夢中にになってきたわけではなく、学校全体の教育活動の中での音楽科の役割を十分に遂行し、先生方の共感を得てきたことがわかります。

今回のレッスンは、「このメンバーとしての最後の学びを」ということでご依頼をいただきました。

近々おこなわれる市内音楽会や合唱祭でのコンサートでも演奏する今年度のコンクール自由曲の最終勉強がメインでしたが、この半年間の学びの定着や応用の確認のため、お持ちした『ふるさと』の楽譜を使って、初見合奏しながらの勉強から入りました。

・フレーズのまとまりを生かして表現すること
・曲の構成を理解して、気持ちの持って行き方を共有すること
・サウンドに変化をつけるために、基礎合奏での学びを生かすこと
・ゆっくりの曲でもスピード感を大切にし、さらにたっぷりと味わって演奏すること
・ハーモニーのバランスを調整しながら演奏すること
・・・・



最近、中学校や高校のレッスンで「ふるさと」を使うことが多くなっていますが、初見合奏の時、あえて指揮をしないことも多いです。
そのバンドが自然に共有している「テンポ感」、特に、こういうゆっくりの曲をどういうテンポで演奏するかということが、とても興味深いからです。

ものすごく「まったり」演奏するバンドから、「さらり」と演奏するバンドまで...
一音一音「後押し」する「勘違いの美学」をもったバンドにも出会います。

この「ふるさと」という曲(私が作ったアレンジ譜です)は、シンプルながら奥深い勉強ができる教材です。

昨日の中学校は、どちらかというと「さらり」型でした。
特にすばらしかったのは、普通、旋律に比べて低音群が遅くなったり、ボテボテしてしまったりするものですが、低音の進みがとても心地良く、すばらしかったです。

また、音楽の授業での学びもしっかりと身についており、曲の構成やフレーズのまとまりなどに関する発問には、とても良い反応がありました。

それにしても、初めて伺った時のこのメンバーの音や表現が、9ヵ月後にこんなすばらしい変容を遂げるとは。
音楽室に溢れる響きに「隙間」がないのです。
たっぷりとした響き、豊かな低音の上に乗る他パート。
以前は、もっとザラザラした音でした。

感動で、褒めてばかり...先生は、「えーっ?!そうですか~?よくわかりませんが...」
「子どもの背丈と一緒で毎日見ているとわからないんですよ。たまに会うと、『大きくなったね!』とわかりやすいじゃないですか。」
みんなニコニコでした。

前回のレッスンは、7月末でした。
あれから3ヶ月の間にも変容していました。

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指揮をせずに「ふるさと」の合奏です。 発問形式で、意見を出し合いながら、演奏の質を上げていきます。


「ふるさと」の後は、コンクールの自由曲の最終勉強でした。

顧問の先生の指揮で一度演奏していただきました。
先生が大好きな「オペラ物」の曲です。
始めた頃は、少々心配もありましたが、コンクール直前になって、とても美しい「歌」になり、コンクールでも会心の演奏ができたようでした。

そして、さらに高まった技術で演奏できるようになり...
この曲とも、もうあと少しでお別れです。
これはこれでいいのでは?とも思いました。

でも、せっかく「最後の勉強に」とお招きいただいたレッスンです。

「では、今日だけの演奏を勉強しましょう。今から田川先生の指揮で演奏してもらいますが、いつもと違う点もあると思いますが、今日は僕について来てください。明日からは、また顧問の先生のされるとおりに演奏してステージに上がってください。」

そう前置きして、私なりの解釈や表現の仕方を自由にさせていただきました。

もう十分に練習してきた曲ですので、技術的にはしっかり固まっていますが、逆に、表現も「決まりごと」のようになってしまっている部分もありました。

もう一度解きほぐし、味わい、感じ直し、歌い直し...
そんなこともさせていただきました。

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本気になって、大汗かいて指揮をしました。「いつもどおり」の演奏に慣れていた皆は、もう一度新鮮な気持ちで、夢中になって演奏していました。


練習後、顧問の先生も、拍手!でした。

「コンクールの後、様々な行事もあり、他の曲の練習が中心になっていて、たまにコンクール曲をやっても、『くずれないように』という感じの練習になってしまっていたのが現実です。もう一度、新しい気持ちで感動して演奏している生徒たちの様子を見て、やっぱりこのタイミングで来ていただいてよかったと思いました!」と、先生はお話しくださいました。

市内音楽会や合唱祭コンサートでは、顧問の先生の指揮の元、最後の感動を味わいながら演奏してください。


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レッスンのあと、ものすごいサクソフォンアンサンブルを聴かせてくれました。
またまた感動、ありがとう!



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またどこかでお会いできたら...
最後の最後まで真剣に努力し続けている3年生たちです。
後あと少しの部活動、一瞬一瞬を楽しみ、心に刻みながら活動してください。

そして、引退したら、部活で身につけた「集中力」を一気に勉強に傾けて!

がんばれ!!!



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| | 2013-10-23(Wed)19:11 [編集]