田川伸一郎のブログ

音楽を続けたいから...

今日の午後、とてもあったかい、素敵なバンドのコンサートに行って来ました。

ウィンドアンサンブル“con brio”というバンドの記念すべき『第1回わくわくコンサート』です。
地域でのボランティア演奏をしながら育ち、結成5年目にして初めてホールでのコンサートの開催です。



会場は、東急田園都市線『市ヶ尾』駅からほど近い場所にある青葉公会堂というホールでした。

このバンドは、「ママさんブラス」(パパもわずかに)です。
つまり、子育てや家事、あるいは仕事をこなしながらも、「吹奏楽をやりたい!」という主婦が中心のバンドです。

活動日は、毎週木曜日の午前中です。

小さいお子さんを連れての参加もありということで、互いに許し合って、支え合って、活動されているそうです。
これは、なかなか普通の一般バンドではできないことです。

子育てが大変な時期にも、「吹奏楽をしたい」という思いを持った女性たちには、とても良い気分転換の場所であり、「自分磨き」ができる場所でもあると思います。

「ママさんブラス」は、色々な地域にいくつかあるようですが、この“con brio”には、「単に『楽しく』だけでなく、やはり少しでも上手になりたい。限られた条件の中でも、演奏が上達していくことを楽しみとして練習していきたい。」という気持ちの方々が属しているそうです。

そして、このコンサートの知らせをくれたのは、私の新卒時代の学校、千葉市立犢橋小学校の教え子のKさんでした。
彼女が6年生の時、A.リードの『吹奏楽のための第二組曲』を演奏して、TBSこども音楽コンクールで「全国一位」に選ばれました。
皆でリヤカーを曳き、廃品回収をして少しずつ揃えた大切な楽器で演奏した感動のステージでした。

その彼女が40歳を越え、子育てをしながら、このバンドで、小学校時代と同じアルトサックスを演奏しているのです。


そして、このバンドのトレーナー兼指揮者は、課題曲『勇者のマズルカ』を作曲された三澤慶さんだというのです。

全日本吹奏楽コンクールが終わった後、彼女からの連絡が重なり、三澤さんとのコンタクトを取ってもらいました。
北海道北斗市立上磯中学校吹奏楽部の『勇者のマズルカ』の演奏をコンクール会場で聴かれ、三澤さんがとても感動してくださっていたという話を聞いていたので、お礼を申し上げました。

三澤さんも、上磯中学校の中條先生のご指導のすばらしさや子どもたちの演奏のすばらしさを心からほめてくださり、また、アドバイスをしてきた私にもありがたいお礼のお言葉を頂戴いたしました。

また、私のブログも読んでくださっており、上磯中学校のレッスンや全国大会出場についての記事を喜んで下さっていました。

「ぜひお会いしてお話ししたいですね。」というお互いの気持ちが、早くもこのコンサートの会場で実現しました。


ちょうど開演の時刻に、到着し、最初の曲から聴くことができました。

《プログラム》

~第一部~ 
ディズニー・クラシックス・レビュー
楽器紹介「森の音楽家」 (福島弘和作曲)
うさぎのパンツはいいパンツ!? (三澤慶さんのアレンジ、とっても楽しい曲でした)
アフリカン・シンフォニー

~第二部~
鷲の舞うところ (ライニキー作曲)
リベルタンゴ (三澤慶さんのフリューゲルホルンソロによるフューチャーでした。酔いしれました...)
古いアメリカ舞曲による組曲より (ベネット作曲)

~アンコール~
オブラディ・オブラダ
ブロックM



会場には、ステージのママを応援しているような様子のパパ、お子さん、おじいちゃんおばあちゃん。
そして、ママ友たちとその子どもたち。
出演者とは直接関係なさそうな一般の音楽好きな方々。
ヘルパーさんに連れられたお年寄りの方々もいらっしゃいました。
地域の方々...

予想していたよりもずっとたくさんのお客様でした。
そして、彼女から聞いていたよりも、ずっと上手な演奏でした。

客席には小さいお子さんが多いだけに、少々声はしていましたが、曲が進むにつれて、黙って聴いているから不思議です。
こういう場があるから、「大きくなったら、すいそうがくやりたいな」という気持ちも育つのでしょう。


そして、三澤慶さんのご指導が、このバンドのメンバーの「夢」にぴったりであることが感じられました。
豊かな音楽性とトランペットや指揮の技術だけでなく、ウィットに富んだお話ぶりやアレンジから、この「女性集団」ととても上手に付き合い、ユーモアの中でしっかりと音楽的要求も伝えられていることが伝わってきました。

そして、ステージと客席を上手につなぐ話術はさすがでした。
にこやかな笑顔も、とても感じ良かったです。


Kさんの楽器を吹く表情、音楽への身体の乗り方が、小学校時代の彼女と何も変わっておらず、思わず、タイムスリップしてしまいそうでした。
約30年前のことでも鮮明に思い出しながら、聴いていました。


そして、終演後...

Kさんとの再会です。確か、中学校時代以来です。

ロビーで思わず、抱き合って涙でした。
周りの方々はどう思ったことか...

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彼女のお子さんは、小学校2年生。音楽ではなく、野球をしているそうです。
ご主人はスタッフとして、ステージの片付けをされていました。
家族みんなに応援してもらい、ママ友たちにも応援してもらい、Kさん、幸せですね!



このコンサート、裏方は多くの「パパ友」がされていました。
受付などは、お子さんたちだったり...
家族みんなで、「音楽を続けたいから...」というママの願いを支えてあげている温かさが溢れていました。



そして、三澤慶さんともお会いすることができました。

「こういうママさんバンドを温かく育てることで、子どもさんも音楽に興味を持つきっかけになりますし、様々な難しい条件に、自分の力でどう対応するかというとてもいい勉強をさせてもらっているんですよ。自分の手法のうち、これはこのバンドで通用する、これは通用しないという勉強もできます。ありがたいです。」と、とても謙虚にお話しされる三澤さんは、本当にすばらしい方だなと思いました。

もちろん、上磯中学校の『勇者のマズルカ』についても、改めてたくさんおほめくださいました。
三澤さんは、フェイスブックに「私の作品を育ててくれた上磯中学校の演奏でした」とまで書いてくださったそうです。

上磯中学校での『マズルカ』の勉強がどれだけ楽しく深いものであったかを、私もお伝えしました。

『侍BRASS』の演奏や作曲、『マズルカ』他の作品の作曲で有名な三澤慶さんが、一方では、こういったアマチュアバンド、しかも子育てしながらのママさんバンドを、小さい子どもさんたちの騒ぎ声、泣き声の中でご指導され、それを「大切なこと」をおっしゃっていることなど、ほとんど知られていないと思います。

想像ではありますが、他のお仕事ほどの「稼ぎ」もこのバンドのご指導には期待されていらっしゃらないのでは...。状況からして、そんな「金持ちバンド」のようには思えませんし(失礼!)

それでも、こんなに真剣に献身的にご指導を続けられていらっしゃることがすばらしいと思いました。


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このバンドのトレーナー兼指揮者を勤められる三澤慶さんです。
とても柔和な表情の中に、強く熱い信念をお持ちの方です。

ぜひまたゆっくりお会いしたいです。
これからも、よろしくお願いいたします。




今、学校でバンド活動している児童・生徒の皆さんが、大人になっても、こんな風に音楽を続けていけたら...

まずは、「音楽を続けたいから...」という思いを強く持ち続けられる大人になってくれれば...

今日のステージを見て、「この人たちは、学生時代に、とても良い指導者に出会った幸せな人たちなんだな」とつくづく思いました。

そして、ママさんたちの「音楽を続けたいから...」の気持ちを大切にしてくださっているパパさんたちにも拍手!!!

良いパパさんと一緒になれて良かったですね!
Kさんも!


がんばれ! 日本中の「ママさんブラス」!


ウィンドアンサンブル“con brio”のHPはこちらです
http://conbrio0903.web.fc2.com/



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| | 2013-11-18(Mon)16:43 [編集]


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| | 2013-11-18(Mon)17:27 [編集]


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| | 2013-11-18(Mon)21:21 [編集]


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| | 2013-11-18(Mon)22:06 [編集]