田川伸一郎のブログ

富山県から~その1・中学校バンド~

金曜日の研究会のあと、上野から上越新幹線と特急を乗り継いで、富山へ向かいました。

日本海側の強風で、糸魚川付近で列車は一時運転見合わせ。
区間によっては単線のため、片方が止まると上り下り両方が走れなくなります。

途中何度も車内放送が入り、状況説明がありました。
乗務員さんは、検札の際に、ひとりひとりの乗客に「お客様、大変お待たせいたしまして、申し訳ございません。」と頭を下げて...

たまたまかもしれませんが、私の乗っていた車両のお客さんは、皆さんとても静かでした。
食ってかかる人もおらず...
乗務員さんの誠意も伝わっていたのだと思います。

夜の10時過ぎ、約1時間遅れで無事に到着しました。
 

今回は、土曜日に中学校2校、日曜日に高校2校にお伺いさせていただきました。 
中学校と高校の1校ずつは、初めてのお招きでした。

この記事では中学校バンド、次の記事では高校バンドの練習の様子をご紹介します。



1校目の中学校バンドです。

初めてお招きいただいたバンドです。

顧問の先生は、この学校に赴任されて2年目という、とても穏やかで、なおかつ熱い女性の先生です。

020_convert_20131215071034.jpg

管楽器や吹奏楽のご経験がないまま教員になられた先生は、新任の頃からとても熱心に勉強され、良き先輩の先生方のアドバイスや、外部講師の先生のご指導をいただき、それをご自分の力にして、歩んで来られています。

ご自分なりのお考えがしっかりと見えて来た昨今、だからこその葛藤も生まれてきているようです。

今の日本の教育、吹奏楽のあり方、そして、コンクールというもの。
その中で、ご自分の考え方を生かしつつ、どう子どもたちを率いてあげたら、子どもたちにとって最高なのか...

子どもたちの目線で物を考え、ご自分の「やり方」を模索されていらっしゃいます。

今回は、そんな先生のお気持ちに寄り添い、一緒に考えて差し上げられる機会になればと思いました。

先生のご希望に添い、私流の「心のアプローチ」「基礎合奏の効率化」「マーチの練習方法」「楽しい合唱」を見ていただき、具体的な指導方法から、先生の葛藤解決の糸口につなげていけたらと願いました。


生徒さんたちは、とても自然体で、ゆったりと呼吸できる「空気」の中にいました。
先生が作られている素敵な「空気」なのです。


「心のアプローチ」は、1時間にも及んでしまいました。
しかし、先生も生徒さんたちも、とても良い表情で、私の話を聞いたり、自分の考えを述べたり、友達の話に反応したり...
時間をかけただけある有意義な時間だったと思います。

「基礎合奏」では、機械に頼らず、イメージと耳を駆使して音を変えていくトレーニングの仕方を実演させていただきました。

012_convert_20131215070731.jpg  013_convert_20131215070756.jpg

014_convert_20131215070818.jpg  015_convert_20131215070843.jpg
基礎合奏での打楽器は、目的にあった響きが必要です。

021_convert_20131215071056.jpg  016_convert_20131215070905.jpg 
「マーチ」では、「拍感を共有する練習」を中心に、生き生きとした進みのある演奏を求めました。 

018_convert_20131215070947.jpg  017_convert_20131215070926.jpg
お持ちした短い混声三部合唱のア・カペラ曲を使って、初見合唱です。
短い時間でしたが、「ラ」の発音で音取り完了。 この先は、先生一緒にやってみてくださいね。
男子も良い声で歌っていました。


先生は、初めて私に会う生徒さんたちに、「どんな先生が来るのか」を少しでも理解させようと、私のブログをいくつか選んで印刷して配り、読み合ってくださったそうです。

私のレッスンの流れにスッと入って来てくれたのも、先生のそんなご配慮あってのことです。

先生は、レッスン後、そしてメールでも、喜びと感動、発見...様々なお気持ちを伝えてくださいました。

先生が、ご自分の進むべき道を定められるために、私との3時間がほんのわずかでもヒントになったならば、こんなにうれしいことはありません。

019_convert_20131215071012.jpg
「あるがままの姿と心」を見せ、自然体でレッスンを受けてくれた皆さん。
君たちに「最高の中学校生活、最高の吹奏楽活動」をプレゼントしてあげたいと、日夜、君たちのことを真剣に考えてくださっている顧問の先生のご指導を受けられ、君たちは本当に幸せですね。
これからも、そんなすばらしい先生と一緒に、君たち自身が最高の中学校生活、吹奏楽活動を作り出していってください!
君たちの笑顔、すてきです!




2校目の中学校です。

11月にもお伺いした学校です。

あれから約3週間。しかも、期末テストの関係で10日間は練習できず。
平日の放課後は、45分練習できるかできないか。
顧問の先生は、3年生の担任で、ほとんど練習には付けず...

よくある「お家の事情」を承知の上で、たくさんの宿題を出しておきました。

何が出来ていて、何が出来ていないかを検証するレッスンでした。

002_convert_20131214234612.jpg

前回出した「基礎合奏」の課題...見事に改善されていました。

時間はかけられなかったようですが、先生のご指導も入り、「小さな繰り返し」が効を奏したようでした。

003_convert_20131214234636.jpg  001_convert_20131214234544.jpg


「合唱」...前回、楽譜を渡して、ざっと練習したア・カペラの2曲を、しっかり歌え、しかも、暗譜していました。

声や口の形も、向上していました。
生徒のリーダーが中心となって、自分たちで練習したそうです。

以前は、正直、「歌えるバンド」ではなかったのです...

すばらしい変容です。

006_convert_20131214234747.jpg  007_convert_20131214234809.jpg


期待して聴いた「曲の合奏」...残念ながら、うむむでした。

お家の事情はわかります。
先生のお忙しさもわかります。

前回の私のレッスンを参考に、先生ご自身の解釈をまとめておくという「先生の宿題」ができていなかったことが、すべての原因です。

「みんな、先生の勉強が足りず、すみませんでした。」と、生徒さんたちにしっかり謝られた先生。

すると、「僕たちも、もっと先生がどう演奏させたいのか、どんな表現にしたいと考えているのかを、どんどん先生に聞き、コミュニケーションをもっと取らなければならないと思います。」と発言した生徒さんがいました。

先生に、「この1年で、何が一番変わりましたか?」とお聞きした時...
「前は、私の指示どおりに黙って動く子どもたちでした。今は、自分たちで、どんどん話し合い、自分たちでやってみようとする子どもたちになりました。」とお答えくださいました。

生徒さんの「深い発言」も、そんな成長の証なのかもしれません。

先生が変わることで育った「生きる力」だと思います。


レッスンの予定にはなかったのですが、1月にあるアンサンブルコンテストに向けて、全員がグループを作って取り組んでいるという「アンサンブル」を聴かせていただくことにしました。

全部で9チームのようですが、2チームはパスして7チームが発表してくれました。
先生のご指導は、まだ全く入っていないそうです。
自分たちで、時間をつくり、話し合い、練習を進めてきたアンサンブルです。
その割には、とても上手で驚きました。 先生もびっくり...

004_convert_20131214234659.jpg  005_convert_20131214234723.jpg


小さなことですが、前回、お弁当の時、「男子グループ」「1年女子」「2年女子」という3つの「島」に分かれていました。
私は、自分の学校での「お弁当の食べ方」を話しておいたら、今は、適当にシャッフルしながら、小さな「島」をたくさん作って食べているそうです。
これも、私の話を聞いて、生徒さんたちが決めたことのようです。

009_convert_20131214234857.jpg  010_convert_20131214234920.jpg
美味しいお弁当を食べながら、ワイワイと...大切なコミュニケーションの場です。

008_convert_20131214234831.jpg

「昨年の今頃は、今年のコンクールに向けてのことばかり考え、それを中心に部活を進めていました。でも、今は、今の子どもたちをしっかり見つめ、今何をしてあげたらよいか考えています。この子どもたち、どう育っていくかなと楽しみで仕方ないんです。今は、来年のコンクールのことよりも、もっと身近なことを考えながら、子どもたちと向き合っています。」

こんな言葉を聞けるようになったのがうれしいです。

今、先生も生徒さんたちも、「伸びたい!!!」という意欲でいっぱいです。

その調子! 寒さに負けず、ふぁいと!



スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2013-12-17(Tue)20:39 [編集]