田川伸一郎のブログ

千葉県の中学校バンド

今日は、県内の中学校にお伺いしてきました。
初めてお招きいただいた学校です。


このブログを読んでくださっていた顧問の先生からのメールでいただいたご縁でした。

驚いたことに、こちらの先生は、中学校時代に私のレッスンを受けたことがあるということなのです。
しかも、それは、北海道の函館の中学校だというのです。
その時のことをまだ覚えていてくださり、メールにも書いてくださってありました。

私は、記憶をたぐり寄せ、学校名や曲名から、その日のことを思い出しました。
あの中にいた生徒が、千葉県で先生になって、吹奏楽を指導し、私を講師として呼んでくださろうと...

時を越えた「つながり」の奇跡に感動しました。


何度かのメールや電話でのやり取りをさせていただき、レッスンに伺うことに決まりました。

このバンドは、3人の顧問の先生でご指導されているようですが、合奏の指揮は主顧問の先生が中心となり、パート練習やアンサンブルの練習には、他の顧問の先生もご自分のお得意な楽器の技や知識を駆使して、ご指導されているそうです。

また、学区の小学校すべてにバンドがあり、経験者が多いのもうらやましい限りです。

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今日は、お昼をはさんで、約4時間のレッスン時間をお約束してありました。
送られてきたスコアは2曲。どちらも、中学生には難しい曲でした。
「えっ!この時期にこんな曲大丈夫かな」...ちょっぴり心配でした。

バンドの実態も先生のご指導の感じもわかりませんので、まずは、「基礎合奏」を聴かせていただきました。

音楽室に入ると、すでに生徒さんたちだけで「「ハーモニートレーニング」をしていました。

とても緊張感ある練習の雰囲気でした。

リーダーの生徒さんたちがコメントし、皆が「はい!!!」と元気よく返事を返して修復練習をしていました。

あいさつもそこそこ、リーダーさんが、「田川先生、今の演奏に何かご指導お願いします」と...
おぉ、いきなりそう出るか...

「まあ、アドバイスは1日かけて、少しずつ。でも、今の演奏に関して言うならば,,,もしかして、緊張してた?本当はもっと伸びやかな音が出るバンドなのかなって思いましたよ。今のは、ちょっと縮こまっていたような...そんな気がするんだけど...」


こんなストレートに「練習」という雰囲気で始まりました。

しかし、しっかり私のペースでおしゃべりさせていただき、皆の心をゆったりとほぐし、それから音楽です。
ここは、変えられません。


そして、顧問の先生による「基礎合奏」の練習を見せていただきました。

「バランス練習」と「ハーモニートレーニング」です。

バンドの音を注意深く聴かせていただきましたが、それと同時に、顧問の先生のご指導の言葉にも関心を持って拝見させていただきました。

「あ~、緊張するなぁ」
顧問の先生は、生徒さんたちよりも緊張していた様子でした。

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しばらく拝見させていただいてから、私流のやり方で、同じメソードを練習させていただきました。

違うサウンドをこの音楽室で出してみたいと願いました。

基礎合奏ができるだけ曲の合奏に通じるよう、子どもたちの「感覚」の中に成果が入り込むようなアドバイスをさせていただきました。


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ハーモニートレーニングでは、途中に「歌う活動」を取り入れました。

皆、とても大人っぽく良い声で、しっかり響かせて歌うことができます。
そして、自分の吹いている音を声に出すことがとても上手です。

先ほどとは違う伸びやかなサウンドが響き始めました。

「やっぱり始めに聴かせてもらった音は、君たちの一番の音じゃなかったね。こんなに伸びやかな音が出るじゃないか。」

皆、顔がニコニコしてきました。


そして、いよいよ曲の練習。

手ごわい曲が2曲並んでいます。



1曲目は、練習期間もある程度確保できていたようで、難曲にもかかわらず、楽譜を音にすることはある程度出来ていました。

何かもやもやした感じが続いている演奏だったので、それを解決する糸口をできるだけシンプルで簡単なところから見つけ出し、ポイントをしぼってレッスンしていきました。

それは、「拍子感の共有」です。

目で追い、頭で理解してしまっている「拍子」の持つ生命力を、声で、身体で、手で...身体にしっかりと叩き込んでいきました。

場面による「拍子感の違い」を理屈ではなく、感覚でとらえてから演奏すると、それだけでも、さっきまでとは違う音楽の躍動が出てきました。

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「君たち、反応いいねぇ!」...何度もほめるチャンスがありました。

その度に、音が「生き生き感」を増していきました。


お昼をはさんで2曲目。さらに手ごわい曲です。

こちらは、練習期間も短いらしく、速い部分がまだ「崩壊状態」でした。

先生の計算では、音符は何とか並んで、その上のことをレッスンという計画でいらしたのかもしれませんが、まだその段階にたどり着いていませんでしたので、あえて、この「速い部分」を組み立てていく「トレーニング」の仕方を提案させていただきました。

ここでは、打楽器のメンバーを主軸に「スネアメトロ」を使って、「拍感」(ビート)を裏拍までしっかりと感じて演奏していく練習方法で進めさせていただきました。

ゆっくりのテンポからだんだん速く...

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音符をしっかり拍に「はめ込む練習」が続きました。

低音楽器の発音が遅く、「感じているテンポ」と「音が出ているタイミング」が一致していないことも見えてきました。

テンポにぴったり合わせて吹こうとすると、微妙に発音が遅れ、自分でも気づかないほどの誤差で遅く発音してしまっていることが結構あるのです。

だんだんテンポがそろい、アンサンブルが整ってくると、皆の意欲はますます上がっていきました。

トランペットには高音が多く、かなりしんどいはずなのですが、バテるよりも、ますます音が良くなり驚きでした。

私流のやり方で、2曲の練習の進め方を、ポイントを絞って徹底させていく指導過程を、顧問の先生にはご覧いただきました。
先生は、楽譜やノートにどんどん書き込みをしながら、勉強されていました。

まだ先は厳しいですが、手立てを工夫しながら、楽しく正確に練習していってほしいです。


レッスンの最後は、合唱です。

お持ちした混声三部合唱の楽譜を配り、最初の1小節の音だけピアノで確認してから歌い、あとは、何も手伝わずにア・カペラの曲をいきなり合わせて音を取らせていきました。

1回、2回、3回...くり返して歌い続けていくと、とうとうピアノを使わずに、曲が完成しました!

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それにしても、発声がいいこと!

女子の声は、とても大人っぽく深い響き、男子の声は張りのある青年らしい響きでした。

そして、楽譜を読んで、音を取っていく力。ハーモニー感...

これは、副顧問である音楽の先生のすばらしい「授業」で培われた「子どもたちの財産」だと思います。

中学生としては大変立派な合唱力が備わったバンドで、とてもうれしくなりました。


これからも、練習の中に「合唱」を取り入れていただけたら...


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お別れの集合写真の時には、朝の少し緊張した表情はいずこへ、みんな最高のニコニコ顔でした。
「いつもと違う練習の仕方をして楽しかった!」「時間と共にとても上手くなっていった気がしてうれしかったです!」

改めて、君たちにひとこと...「みんな、反応がいいねぇ! すばらしい!」

「もう少し一緒に練習したかったなぁ...」 そんな思いを残しながらお別れしました。

そう思わせてくれたのは君たちです。

これからも、寒さに負けず、生き生きと活動していってください。


またお会いできたら!

お招きいただき、ありがとうございました。




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| | 2013-12-25(Wed)21:58 [編集]


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| | 2013-12-26(Thu)18:41 [編集]