田川伸一郎のブログ

福島県から~その2・再会~

日曜日には、中学校2校と高校1校に伺わせていただきました。
この3校は、この地区にお伺いするたびにお招きいただいている学校です。


どの学校の生徒さんも、雪が積もって大変な中、必死に登校し、レッスンを受けてくれました。
学校の敷地内も雪で歩く道もないほど。
学校に着くと、出勤していた先生方と雪かき作業もしていたそうです。

他の部活の多くが中止になっている中、登校した吹奏楽部の生徒さんたちは、先生方にはありがたい「力」だったようです。
こういうボランティア活動も大切です。

中には、「朝、ドアを開けたら、雪の山でそこから前に進めなくて...。家から出るために苦労していました...」と、ぎりぎりに駈け込んで来た生徒さんも。
「車で送ってもらったの?」
「いえ、車も全く動けなかったので、2キロ歩いて来ました。」
こんな大変な雪道を2キロも歩いて...


3校の皆さんは、それぞれ、自分たちに合った曲を練習し、その中で基礎的な力も高めていくという練習方法でこの時期を過ごしています。
「冬場は基礎だけ」というつまらない過ごし方をせず、ちゃんと音楽しながら基礎力を上げているわけです。


全国のバンドと関わらせていただくと、なぜかその地区の特徴というか、冬場の過ごし方には、その地区特有のやり方があります。

・アンサンブルやソロのコンテストに燃えて、他のメンバーはテンションが低い地区。
・冬場は、ほとんど「冬眠状態」が普通になっている地区。
・夏に「ゴールド金賞」を取るには、この時期は、基礎練習や基礎合奏のみで、曲は全くやらないという地区。
・曲をたっぷり練習し、その中で基礎的なことを取り出して、意識を持って基礎練習に励む地区。
・来年度のコンクール曲を決めて、ゆっくり譜読みに入っている地区。

「学校によって」というよりも、その地区にいくと同様の傾向があるから不思議です。
やはり、先生方の交流で、他を意識した活動の仕方になるのでしょうか。

私個人の考え方ですが、スクールバンドは、1年中、「音楽」をしていてほしいなと思います。
曲の難易度にはかかわらず、合奏ができなければ合唱でも、アンサンブルでもいいですから、「冬場は基礎だけ」という辛さを当然とするような活動はしないでほしいと願います。
朝起きるのも辛く、どこかネガティブになりがちな冬場だからこそ、「音楽」で心だけでも温め合ってほしいのです。
そして、「基礎」の中には「表現の基礎」という大事な分野もあるということを忘れないでほしいです。


福島県のこの地区の冬場は、まさに「音楽中心主義」の活動で進んでいます。
レッスンの時も、「基礎はいつもやっていますから、すぐ曲を見ていただけますか?」と進んでいきます。

「どんな基礎をどのようにやればいいか」ということでは、しっかり学びを得てくださっているので、私があえて関わる必要がないということでもあります。

3校それぞれが課題を持ち、めあてを持ち、今できる範囲で精一杯「音楽」していました。

音楽している中で、「ほしい基礎技術」も見えて来ました。
チームとしての課題も見えて来ました。
そして、今のチームのすばらしさも見えて来ました。

「今」をしっかり見つめて歩むすばらしいバンドばかりです。



1校目の中学校バンドです。

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3年生が抜けて、このバンドとしては人数がとても少なくなってしまいましたが、それでもすごい「大曲」を取り上げて、レベルアップに励んでいます。
この人数でこの曲?と心配しましたが、ひとりひとりが本当によく練習し、上手なので、意外にも響きの隙間があまりなく、曲の味は出せていました。
進路の決まった3年生数名がお手伝いで加わってくれてはいましたが。
先生は、この時期に色々な「大曲」を経験させて、夏のコンクールの自由曲の候補にしたり、どんな曲が子どもたちに合っているかを検討したりしていらっしゃいます。
譜面台を2本立てて、1本にはパート譜を、1本にはスコアを置いて、時にはスコアを見て、足りないパートを補いながら演奏している生徒さんもいました。先生から指示があると、すぐさま移調して吹いているのでしょうか。
生徒さんたちのけなげな練習の姿に、私は思わず、「みんな、どうしてそんなに頑張れるのですか?」と不思議な質問をして、皆を困らせてしまいました。
「日本中に、頑張れない中学生、頑張りたくない中学生もたくさんいると思うんだけど、そんな仲間に君たちなら何て話してあげる?」皆、天井を見上げるように考えてくれていました。
でもさ...頑張り過ぎて、身体も心も疲れないようにね!
「音楽が大好きだから大丈夫で~す!」と返って来ることはわかっているけど。
君たちはすばらしい!!!!




2校目の中学校バンドです。

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こちらのバンドも、今までになく人数が減ってしまいましたが、無理をせず、この編成に合った曲を選んで、丁寧に練習しています。
このバンドの良さは、いつお伺いしても、テンションが変わらず、そして、いつもいつも明るいことです。
日々の生活の中では、きっと色々なことが起きているのだと思いますが、それを練習の雰囲気には持ち込まず、「良い気分で練習しよう」という皆の意識か伝わって来ます。
先生の明るさや温かさが、こういう雰囲気を作っているのかもしれません。
発問に対する活発な反応、歌ったり動いたりという私のレッスンにもすぐに反応でき、音楽が動き出します。
そして、私のつまらないギャグに対する反応も、予想以上!
君たちのおかげで、私の「オジサンギャグ」も磨かれました。
そして、レッスンが終わると、楽譜ファイルを持って長い行列...「先生、サインください!」の列です。
「前までは、3年生だけと言われたので、もう3年生が引退したので、私たちもいただけるかなと思って...」
「確かに!じゃあ、書いてあげよう。」
トランペット君は、「先生、そのペンではなく、僕のペンでサインお願いします。」
書いてあげると後、サインよりも、「おぉぉぉぉぉ、田川先生が握ってくれたペンだぁぁぁぁぁぁ」と興奮して、崇め奉っています。それを皆で大笑い。
わざわざ色紙を持って来た女の子も! 特別に、「〇〇さんへ」と書いてあげました。
そんな様子をニコニコしながら見守ってくださっているあったかい顧問の先生のことが、みんな大好きなんです。
「でもみんな、もうちょっと音程良くしようねぇ」
「はい!!!すみません!!!!」 
今回も、楽しい時間をいただき、ありがとうございました。




高校バンドです。

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現在の部員は15名。少ない人数ですが、ひとりひとりがしっかりした意思を持って活動に参加しています。
顧問の先生は、赴任2年目です。
初めてお伺いさせていただいた昨年の今頃は、まだどこか、ためらいがちにご指導されていた感じがありました。
この学校の生徒さんたちの持つ何かとても素敵な素質、一生懸命な気持ちがわかり、それを引き出す活動の仕方や選曲の仕方がわかり、皆の力が開花してきたことで、先生も生徒さんたちも共に自信を持てたのだと思います。
昨年の夏のコンクールに向けての取り組みで、技術だけでなく、先生の音楽性をこのバンドの生徒さんたちに伝えることに努力され、生徒さんたちも、先生が伝えようとすることに真剣に心を寄せました。
そして、大きく大きく成長しました。
3年生が引退して今のチームになってからは、先生も生徒さんたちもますます自分の思いを積極的に出していくような活動を目指してきました。
生徒さんたち同士も、言いたいことをしっかり伝え合って...
人間的に大きくなると、音楽も変わります。
今回のレッスンでは、先生と生徒さんたちが信頼関係と音楽性でつながり合って、表現を高め合っている姿に感動しました。
みんなみんな、大きく育ちましたね。
4月には、1年生があこがれて入部してくるようなチームの雰囲気で迎えてあげてくださいね。
次回お会いできる時を楽しみにしています!


 

夜は、レッスンを受けられた先生方がお集まりになり、レッスンでの学びやこれからの活動についての目標を熱く熱く語り合いました。

そして、毎回お伺いするこのお店の創作新メニュー『焦がし醤油フォンデュ』をごちそうになり、皆で「美味し~~~い!」と驚嘆しました。

この絶妙な香ばしさとクリーミーな食感。たとえようもありませんでした。


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ゆで野菜や海鮮を付けていただくんです。
最後は、焼きおにぎりもこの中に絡めてからいただき、もうあり得ないお味~~~


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みんな幸せ!


大雪の中でしたが、先生方の綿密な連絡とご配慮で安全に移動ができ、すべてのスケジュールを予定どおりこなすことができました。

生徒さんたちの温かいお迎えと熱心な練習態度は、寒さもすっかり忘れさせてくれました。

次にお会いするのは6月です。

緑豊かな季節に、皆さんの輝く笑顔に再会できることを楽しみにしています。

5校の先生方、生徒の皆さん、本当にありがとうございました。



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| | 2014-02-12(Wed)19:52 [編集]