田川伸一郎のブログ

東京都の小学校バンド

昨日は、東京都の小学校へお伺いしてきました。
初めての出会いです。


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このバンドは、先日の「東京都小学校管楽器演奏会」にも出演しました。

その演奏会に向けてのレッスンをと、先生からメールをいただいたのですが、あいにく私の空きがなく、お伺いすることができませんでした。

先生は、「都の演奏会が終わってからでも、定期演奏会に向けて、今年度最後の『学び』を子どもたちに与えたい」と、再度ご連絡をいただき、昨日のお伺いとなりました。

若々しくやる気満々の女性の先生です。

放課後、次々に集まってくる子どもたちとの会話や関わりに、「子どもの目線」を感じ、先生は子どもが大好きで、子どもたちもそんな先生が大好きなんだなぁと、心がほっこりしました。


はじめに、全員での基礎合奏を見せていただきました。

部長さんの声かけで、楽しくブレストレーニングをしたり、音階練習をしたり...
皆、とても落ち着いた態度で取り組んでいました。

私からは、音の方向を意識して発音するための手だてを与え、それによって音のスピードや音の輪郭がはっきりすることを皆で確認しました。

また、基礎合奏をしている時に、打楽器のメンバーがおこなうと良いトレーニングも伝授しました。

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「ティッシュ」を使って、様々な息の使い方を練習していました。

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打楽器メンバーには、瞬発力や決断力、判断力が特に必要です。
楽しくゲームのようなトレーニングをしながら、そんな力を付けていきます。



基礎合奏の後、先日の管楽器演奏会でも発表した今年のメイン曲の練習をしました。

学びの多い、とても良いオリジナル曲を選んで勉強されてきています。
都の演奏会でも、立派な演奏を披露されていました。

今回のレッスンでは、この曲の「味」をさらに高めるための練習を工夫して進めました。

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次々に、ソロやソリが現れる曲です。
たどたどしくなく、「居直って、自分の意思で積極的に演奏すること」が大切です。
フレーズのまとまりや横の流れ、リズムの味を感じて...


速い部分はビート感や拍子感を皆で共有して生き生きと演奏し、ゆっくりの部分は拍節的になったり音楽が止まったりしないように「推進感のある演奏」を引き出していきます。

子どもたちが表現しやすい「テンポ設定」を探し、音楽に乗せていくことが、成功の秘訣です。
楽譜に書かれたテンポで演奏することが一番良いとは限りません。
その前後で、ピタッとハマる速さがあるはずです。

その速さを子どもたちの演奏の様子を見ながら探し、その速さに乗せるための「指揮」や「引っ張り方」も勉強する必要があります。
 
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先生も、一緒に指揮をしながら、子どもたちにとって一番良い速さや指揮を勉強されていらっしゃいました。
ゆっくりの部分では、「うねりのある演奏」を引き出していきました。


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打楽器は、正しく打つだけでなく、曲の場面に合った「空気感」を出していきます。
音以外に、「フォーム」も大切な表現要素です。


この学校の子どもたちは、感覚で理解する力が高く、理屈の説明よりも、何か子どもの中に落ちる手だてをひとつ入れると、サウンドや演奏がぐんぐん変わっていき、驚きました。

そして、演奏だけでなく、子どもたちの表情や子どもたちが発する「気の温度」もどんどん高まっていき、すばらしかったです。

「演奏していない人が空気や景色を作る。そのためには、楽器を下ろしていても、心の中で歌っていること。」ということも、よく理解して実行していました。


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時間と共に、子どもたちの真剣みもどんどん増していき、音楽の表情も変容していきました。

練習を見守っていてくださった校長先生が、「この間の都の演奏会がこの子たちの最高の演奏だと思っていたのですが、今日はまたこんなに変化して...。子どもの可能性って、すごいものがあるのですね。引き出していけば、いくらでも伸びていきそうですよね。本当に感動しました。」とお話しくださいました。

私も同じように思いました。
すばらしい可能性をもった子どもたちだと強く感じました。


誰かがどこかで子どもの可能性に「ライン」を引いてしまっていることがあります。

それは、教師だったり、親だったり、ある場合には子ども自身だったりします。
無理をさせるということではなく、今ある所からもう一歩前に進ませることが楽しくできるならば、前に進ませることで、子どもたちは、また新しい世界に出会うことができます。

「子どもなんだから...」ではなく、「子どもだからこそ...」です。
子どもの可能性に「ライン」を引いてしまったら、子どもはそれ以上には伸びていけません。

「子どもの力を信じること、子ともの可能性を大切に引き出すこと...それが子どもたちへの愛だということ」を、昨日出会った子どもたちが改めて教えてくれました。


子どもの可能性を引き出すための「指導の手だて」をできるだけたくさん持っていることが、指導者の役目だと思います。
子どものタイプによって、子どもの実態によって、引き出したい力によって、どんどんあの手この手を使えるように...

私も、猛勉強を続けています。
猛勉強をさせてくれるのは、いつも子どもたちです。
そして、そのような機会をお与えくださる先生方です。

ありがたいです。


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最後のミーティングの時、私は正座して子どもたちの「感想や学びの言葉」に耳を傾けました。

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6年生にとっては、最初で最後のレッスンでしたね。
初めて出会った田川先生との勉強はいかがでしたか?
僕は、みなさんとの勉強がとっても楽しく、演奏がどんどん良くなっていったことに感動しました、

熱心な顧問の先生、皆の練習や成長を見守ってくださる校長先生や先生方、力強く後押ししてくださる保護者の方々、そして、こんなに勉強しやすい美しい校舎や音楽室...
みなさんは、こんなに恵まれた環境で生活や勉強が出来て、本当に幸せな小学生だと思います。

これからも、皆で仲良く、そして、大好きな先生と一緒に、生き生きと音楽を楽しんでいってくださいね。

またいつか皆さんの演奏を聴かせていただける日が来ることを願いながら、いつも応援しています。

がんばれ!




追伸 東京都小学校管楽器教育研究会事務局の井戸先生よりコメントです。

「再びこの場をお借りします。
Q&Aのお申し込み、ありがとうございます。2月21日までに郵便物が手元に届いた分については、先週から今日にかけて発送しました。

今後ですが、在庫僅少のため増刷を行う予定です。そのためお待たせすることがあるかと存じます。年度をまたがないように最善を尽くしますので、しばらくお時間をいただければ幸いです。」

とのことです。

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| | 2014-03-04(Tue)19:42 [編集]