田川伸一郎のブログ

東京都小学校管楽器教育研究会・10月例会

昨日は、「東京都小学校管楽器研究会10月例会」に講師としてお招きいただきました。

夏の「夏季セミナー」に引き続きのお手伝いとなり、とてもありがたくお伺いさせていただきました。
運動会やその他多くの行事を控えたお忙しい2学期の午後、約80名ほどの先生方がお越しくださいました。
夏のお疲れが出ていらっしゃるご様子の先生も多かったですが、熱心に聴講してくださいました。

今回のテーマは、『バンドの実態に合った指導法~子どもたちが生き生きと輝くために~』
モデルバンドを使っての公開指導がメインの研修会でした。


簡単なレジュメを用意し、「講義」と「実演」で進めさせていただきました。

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1 バンドをじっくり見つめた時に
   ・運営の実態は?
   ・演奏技術、表現力の実態は?

2 バンド活動を通した「自己実現」を
   ・できた喜び
   ・工夫し、変容した実感~音楽の楽しみ方の獲得
   ・豊かなコミュニケーション(対教師、仲間同士)
   ・「教わること」「自ら獲得すること」
   ・小学生に出来る自主的活動

3 今日の公開指導でおさえたいこと
   ・「基礎合奏」は、「目的~何のために?」をはっきりさせる
   ・打楽器パートをしっかり育てる~いつも関心を向ける
   ・「リズムの特徴」や「曲の性質」を生かした奏法を身につけさせる
   ・「らしく」演奏する
   ・「音楽の構成要素」(共通事項)はバンド活動でも大切に
   ・楽譜にとらわれずに自由に料理する

4 「実態にあった指導」とは?
   ・「今すぐ出来そうなこと」と「今すぐには出来そうもないこと」を判別する
   ・「今すぐ出来そうなこと」から切り込んでいく
   ・いつも「先の課題」「これからの夢」をちらつかせておく
   ・個人差への対応をどうするか

5 「良い本番」は「良い選曲」から
   ・今年度の子どもたちの「良さ」が生かせる曲
   ・指導の意図をしっかり持てる曲
   ・バンド内の技能差に対応できそうな曲
   ・メロディーに魅力がある曲(子どもたちがいつも口ずさみそうな曲)
   ・伴奏やハーモニーだけでも味がある曲
   ・打楽器セクションが育つ曲
   ・変化のある表現を工夫できそうな曲



「講義」の中では、私の作成した「小学校バンドチェックシート」を使っての「バンド運営の自己チェック」をしていただき、目の向けどころをご確認いただきました。

また、「小学生に出来る自主的活動」では、ブレーン株式会社から発売の「ビデオマガジンウィンズ」復刻版DVDの中の大柏小学校吹奏楽部の練習風景もご覧いただき、小学生でもここまで「自分たちで」進んでいけるということをお伝えしました。


そして、メインの「公開指導」です。

モデルバンドは、会場校のバンドです。
こちらのバンドは、結成後まだ1年と少しですが、大勢の子どもたちが参加し、いきいきわくわく活動しています。

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このバンドを立ち上げ、子どもたちの無限の力を引き出している顧問の先生です。

「公開指導」では、このバンドが今練習している『聖者の行進』『さんぽ』『ふるさと』の3曲を全て使い、1曲を約20分程度でポイントを絞って変容させていく指導をご覧いただきました。

1曲に絞らなかったのは、「練習時間が確保できない」というバンドのために、「15~20分あれば、これだけ変容させることが出来ます」という検証でもありました。

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特に、上記のレジュメの3と4に書いてあることを具体的な指導を通してご理解いただきました。

特に、子どもたちに考えさせるための「言葉かけ」をはじめとする「音楽へのアプローチの仕方」や、教師と子ども、子ども同士のコミュニケーションによって、練習が「トレーニング」ではなく、「人間的な営みになる」ような練習過程を大切に展開しました。


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『聖者の行進』では、「シンコペーション」のリズムを生かした奏法や音楽の表情を変えるための音形の工夫、音高を感じて強弱表現を工夫する勉強。

『さんぽ』では、打楽器内のバランスを工夫してサウンドの違いを確かめたり、主旋律を演奏するパートによって、表情を大げさに変えて楽しむ勉強。

『ふるさと』では、「四拍子や二拍子と三拍子は、感じがどう違うのか」を考えながら、フレーズ感を生かした演奏をしたり、中低音を主体としたサウンドで演奏する勉強。


それぞれの曲を「教材」として、子どもたちと共に考えたり確かめたりする時間を大切にした練習の進め方を実演させていただきました。

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最後は、子どもたちの演奏に合わせて、先生方みんなで『ふるさと』を歌っていただきました。

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先生方のすばらしい歌声に包まれて、子どもたちの演奏は、1番~2番~3番と進むにつれて、どんどん柔らかく美しい音色に変わっていきました。

子どもたちの顔は感動いっぱい!
そして、先生方も、何かとても大きな「勇気」を持たれたようないい表情でした。

「明日の練習が楽しみになりました!」
「様々な言葉かけで、子どもたちの演奏がどんどん変わっていくことに驚きました。」
「言われてやるのではなく、子どもが感じて演奏すると、こんなに音楽が生き生きするものなのだとわかりました。」
「易しい曲でも、こんなに様々な勉強や工夫が出来るのだと驚きました。」
「子どもたちに考えさせても、教師がしっかり方向性を持っていれば、良い演奏になっていくのだと思いました。」
・・・


受講された先生からいただいたお言葉は、まさに私が先生方にお伝えしたかったことばかりです。


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まだ生まれて1年少しのバンドなのに、先生方の前でも緊張することなく、いつもどおりの練習や勉強が出来た君たちはすごいです。
君たちの「才能」をこんなにまで引き出してくださる顧問の先生と出会えて、本当によかったですね。
これからも、先生の教えをしっかり守って、いきいきわくわく活動していってください。
またいつか一緒に勉強できたら!



東京都小管研の先生方は、それぞれの学校の「実情」の中で、子どもたちひとりひとりへの愛情豊かにご指導されていらっしゃる方ばかりです。

うまくいくこと、うまくいかないこと...
「教育の成果」は、すぐに見える場合と、後になって花開く場合があります。

先生方が一生懸命ご指導されていらっしゃることが、実らないはずはありません。

子どもたちの長い未来を見据えて、じっくりと向き合ってあげてください。

次回先生方にお会いするのは、2月の『東京都小学校管楽器演奏会』です。
楽しみにしています!

お招きいただき、本当にありがとうございました。


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| | 2014-10-03(Fri)20:39 [編集]


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| | 2014-10-04(Sat)06:57 [編集]


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| | 2014-10-04(Sat)09:19 [編集]


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| | 2014-10-05(Sun)00:38 [編集]