田川伸一郎のブログ

東日本学校吹奏楽大会~小学校部門~

昨日は、群馬県ベイシア文化ホールで開催された『第14回東日本学校吹奏楽大会』に行って来ました。
小学校部門、高等学校部門を聴かせていただきました。


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ただただ感動...の1日でした。

小学校部門は、またレベルが上がり、いったい小学生のレベルはどこまで...と思うほどでした。
私が現役で出場させていただいていた頃のレベルよりもずっと高いレベルです。


そして、「レベル」は、技術だけではありません。
子どもたちが演奏するその音の意思、表現の豊かさ、自発性、演奏する姿の美しさ...すべてにおいてです。
先生方の指揮や子どもたちとのコミュニケーションあるステージ作りも、相当な向上ぶりです。

何度も何度もグッと感動しました。

ここにくるまでの様々なドラマ...先生も子どもたちも、きっとたくさんの試練や悩み、苦しみ、いらだち、落ち込み、葛藤を乗り越えて来たんだろうなと、自分の「過去」を思い出しながら、それを乗り越えてこのステージに立った12校に心から拍手を贈りました。

差はほとんどありません。
どの学校もどの学校も、これ以上の努力は出来ないというほどの練習を積み重ねてきたことがわかりました。
「間違って選ばれたのでは...」なんて学校は1校もありませんでした。

結果発表前、「こんなにすばらしい演奏ばかりなのに、「銅賞」なんか付けないでほしいと願っていました。
すべての学校が「ゴールド金賞」でもいい位なのに...と、唸っていました。 
その「唸り」が通じたのか、「銅賞」はありませんでした!
金賞が6校、銀賞が6校...よかった~。
審査員の先生方、主催の方々のご判断に感謝!


ほんのわずかな「差」は...
ひとりひとりの「音質」、すばらしい「ソリスト」の存在
それと、曲の最後まで吹き切る「忍耐力」のように思いました。
「音程」は本当によくなっていると感心しました。


曲の出だしや前半は、「すごい!」と思わせても、曲の後半になると、バテが見えたり、ハーモニーが濁り始めたり、バランスが崩れたり...
私の経験からも言えることですが、合奏練習をする時、「はじめから」という合奏が普通で、当然、曲の前半の合奏量の方が多くなってしまいます。
また、練習時間が限られる中、なかなか「通して演奏する」という回数を確保できず、気になる所の部分練習が中心になってしまいます。
本番近くに、細かい所には目をつぶって、「5回戦」や「10回戦」のように、ひたすら通す練習をすることは、「無駄な練習」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、私はかなり効果があったと思っています。

「どのあたりでバテてくるのか、しっかり把握する」「バテても投げ出さずに最後まで吹く」「バテないようにコントロールする」
...こういう力もステージでは必要になります。

昨日の小学校の中にも、すばらしい演奏なのに、後半でバテてしまった学校があり、とても残念でした。

そういう意味から、金管バンドの子どもたちはすごいとしか言いようありません。
吹奏楽とは違って、ほとんど休むことなく吹き続けているのに、何故かバテることなく、最後まですばらしい音と表現を保ちます。
金管バンドの曲には、後半にかなりのピークが来るものが多く、速い動きや高い音、大きな音を必要とします。
そこをバテずに吹いてしまう金管バンドの子どもたち...そういうものだと思って、自然とコントロールしているようです。
吹奏楽の金管は途中に休みがあってもバテやすい...ここにヒントがあるかもしれません。
金管バンドの子どもたちが吹奏楽に加わったら、「何かとっても楽。だってこんなに休みがあるし、高い音は少ないし...」と言いそうです。

金賞6校のうち4校は、金管バンドでした。金管バンドの出場は5校ですから、1校以外はすべて金賞ということになります。
吹奏楽は、出場7校のうち、金賞は2校のみでした。

審査員の先生の「好み」が金管バンド寄りだったということではなく、「最後まできちんと演奏し切る」という面において、金管バンドの方が上だったということは、私も強く感じたことでした。


演奏とは全く関係ない話ですが、昨日は搬入も表からでしたので、入場前に並んでいる位置から搬入の様子もよく見えました。

・トラックに顧問の先生が乗って汗だくになり、楽器を降ろし、それをたくさんの保護者が受け取ってせっせと運ぶ学校。周りでおしゃべりに興じる子どもたちを、「ほら、ふざけていないで一緒に運びなさい!」と怒っている保護者の方も見える。
・保護者の手伝いはほとんどなく、子どもたちがどんどん降ろして運ぶ学校。先生方や保護者の方は、最低限の手伝いや安全見守りをしている。

同じ小学校でも、同じ東日本大会に出場する学校にも、こんなに大きな違いがあります。
小学生でも出来る、小学生だから出来ない...大人が決めてしまっていることも多いなと思います。
楽器の積み降ろしや運搬...すべてを含めて「バンド活動」の大切な場面だと私は思っています。

出場された12校の先生方と子どもたちに敬意の拍手を贈りつつ、今後の更なる「教育の深まり」を期待します。


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北海道代表・遠軽町立遠軽南小学校金管バンド部の皆さんです。
夏のレッスンからの大きな成長に驚きました。
みんな本当によくがんばりましたね。  ゴールド金賞、おめでとう!


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真心いっぱいにご指導されている村田朋彦先生です。


前日には、伊香保温泉に宿泊し、伊香保中学校をお借りしての練習でした。
激励とワンポイントアドバイスにお伺いしました。


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遠軽南小学校金管バンドは、3~6年生合わせて25名の小さなバンドです。
過去には大人数で活動し、東日本大会にも出場していましたが、近年は児童数の減少と共に部員も減り、東日本大会にも出場することができないでいました。
現在の顧問の村田先生は、本校赴任3年目です。
人数は少ないままですが、緻密なご指導と人間教育のすばらしさ、そして、他の顧問の先生方との協同により、今年度は久しぶりの東日本大会へと導かれました。
私も、夏にレッスンにお招きいただいていますが、あどけない子どもたちが、楽器を持つと渾然と輝き、ひとりひとりが音楽家となって演奏する姿と演奏に心震わせています。

このバンドの子どもたちの東日本大会前日練習にお伺いし、びっくりしたこと...
練習が終わると、管楽器の子どもたちが自分の楽器をしまうと、皆で打楽器の梱包に加わります。
様々な楽器やスタンドを分解し、ケースにいれたり、毛布や段ボールでくるんだり...
みるみるうちに、打楽器の梱包が終わります。
管楽器の子どもが打楽器の「運搬」をすることはありますが、分解や梱包まで出来る小学校バンドはどれだけあるでしょうか。
そのように、日頃からご指導されているそうです。

同時進行で、トイレの掃除、床のモップかけに回り、遊んでいる子どもやおしゃべりしている子どもなどひとりもいません。
皆が無心に片付けに走り回ります。
途中で先生方が大きな声を出して怒る必要などありません。
必要な指示はリーダーの子どもが大きな声で出していました。
小さい学年の子どもたちも一緒に、皆がどんどん動きます。

あっと言う間に、すべてが完了し、子どもたちがトイレなどの消灯も済ませます。

今回の遠征に、保護者の方々はひとりも同行されていません。
校長先生と5名の先生方だけで引率され、楽器の積み下ろしやステージでの打楽器セッティングも、先生方と子どもたち(管楽器の子どもたちも打楽器に回ってセッティング)だけでされていました。

こんな「教育」が、子どもたちを自立させ、あの小学生離れした演奏につながっているということがよくわかりました。

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練習の後は、伊香保の温泉街を散策しました。グループごとに先生と一緒に楽しい散策でした。
長旅の疲れや練習の疲れなんて微塵も見せません。
疲れていたとしても、明るい雰囲気を自分たちで作り出せるすてきな子どもたちなのです。
感動と楽しい思い出をありがとうございました。




*次の記事では、高等学校部門について感想を記したいと思います。
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| | 2014-10-13(Mon)13:43 [編集]