田川伸一郎のブログ

小学校の音楽科授業研究

今日は、千葉県内の私立小学校へ、授業研の講師としてお伺いして来ました。
先日とは別の小学校です。


ブログで、他の学校の先生が授業研に熱心に取り組んでいらっしゃる様子を見て、触発され...
「本校でもぜひ!」と、ご依頼くださいました。

私学の先生方、特に音楽の先生は、市教研などもないため、なかなか授業についての研修を深めることが出来ません。
「自ら学ぼう」とされる先生は、このような自主的な授業研に努めていらっしゃいます。

こちらの先生とは、全く面識もないため、2週間ほど前に「指導案検討」にお伺いして、学校の様子や先生のご方針、授業に向かうお考えなどを、詳しくお話しいただきました。

先生は、この小学校で20年間音楽の先生をされているベテランの先生です。
授業研は、初任の頃にされたまま、最近は全くやっていらっしゃらなかったとのこと。
でも、新指導要領に沿った指導案もしっかり書かれ、日頃の研修の深さを感じることができました。

そして、今日、「授業」を見せていただきました。


この学校の校舎は、とてもすごいです。

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図書室です。 良い環境と、図書の先生の綿密なご指導で、読書教育の成果も上がっています。

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気持ちが広々とする「空間」です。 教室は、オープンスペースですが、簡単に仕切れます。

そして、音楽室「Music Studio」です。

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かなり広~い音楽室です。 うらやましい...


授業は、5年生の合奏指導でした。

学級での「合奏指導」、しかも、多種な楽器を使った合奏指導を「授業」として展開するのは、なかなか難しいものです。

・技能差が歴然と出てしまう。
・どうしても教師中心の「トレーニング型」になってしまう。
・選曲や編曲に、最善の配慮が必要。
・使用楽器の選択
・パート分担の仕方(人数配分や担当者決め)
・「子どもからの発想」を生かして合奏を仕上げるための手だて
・・・・・


指導案検討の際にも、様々なご相談があり、私も一緒に考えました。

先生は、「合奏指導」を何とか子どもたち主体の活動で、しかも、「練習場面」ではなく、「表現の工夫」の場面の流し方を勉強したいという熱い思いを話してくださいました。

子どもたちの「自らの学び」を支える資料も...

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「共通事項」のマグネットカード、子どもたちの楽譜を拡大した掲示楽譜です。

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「インタラクティブボード」です。 スクリーン上で自由に書き込みもできます。


授業の導入は、係児童による合図で、「ハロー」のハーモニーづくりと、既習曲の合唱でした。

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先生の美しいピアノ伴奏に乗って、『この時代に』を、しみじみと、言葉をかみしめて歌っていました。


本時は、前時までの学習を生かし、さらに素敵な『ルパン三世』になるように、「強弱」を視点として、表現を工夫していくという活動でした。

先生のお話しの仕方は、とても決然としていて、迷いがなく、子どもたちが「その気になる」パワーを秘めています。
これは、先生の「才能」だと思います。

子どもたちは、「先生がとても大切なことを話している」という直感の元に、眼で話を聞くことが出来ます。

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そして、本時の「メイン」、強弱の工夫です。

先生は、あえて、強弱の記号が全く書かれていない楽譜を子どもたちに配布して、進めておられました。
子どもたちの「自由な発想」を保障するためです。

子どもたちは、まず、個人やペアで、強弱の工夫をします。
「自由に」と言っても、「なぜそう思うのか」を一緒に考えさせ、曲の構成や曲想、フレーズの特徴から生まれる自然な強弱を導き出そうとしていらっしゃいました。

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楽譜を覗き込んで考えます。 強弱を決める「理由」も楽譜から読み取ります。


そして、学級全体の意見をまとめて、演奏に反映させていきます。

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こういった「工夫」の授業では、考える時間や話し合う時間が多くなって、一番大切な「音を出す時間」が少なくなってしまっては、意味がありません。

考えることも、話し合うことも、常に、演奏と同時に「両輪」で進められることが理想です。

皆、とても良い発想で、しっかりと考えていたことがすばらしかったので、それをどんどん演奏で確認できるとよかったなと思いました。

でも、子どもたちは、考えたり話し合ったりすることそのものを楽しんでいるようにも感じられました。
きっと、音を出さなくても、ひとりひとりの心の中に音楽が鳴り響いていたのでしょう。


校長先生は、音楽をとても大切にしてくださる方です。
そして、音楽の先生を「自慢の先生」と、とても評価されています。

ベテランの先生が、さらにレベルを上げようと、進んで「授業研究」に臨まれる...そんな勉強心を含めて「自慢の先生」とおっしゃっているのだと思います。
ただ、ピアノが上手い、歌が上手い、何か楽器が出来る・・・ではなく、一番大切な「授業の練磨」への意欲が、「良い先生」の大事な条件ですから。


新しい出会いを通して、私も貴重な勉強をさせていただきました。

これからも、この「授業研究」を継続していきたいと、校長先生も音楽の先生も意欲を膨らませていらっしゃいました。

私の方こそ一緒に勉強させていただきたいです。

お招きいただき、本当にありがとうございました。


貴校の教育のますますのご発展を心からお祈り申し上げます。



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| | 2014-11-20(Thu)20:29 [編集]