田川伸一郎のブログ

音楽を愛し続ける思い

昨日は、めったにない貴重な体験をさせていただきました。
私の仕事としては初めてのことです。


一般の方々の打楽器アンサンブルへのアドバイスです。

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学校を出てからも、打楽器が好きで、ずっと演奏を続けていたいという気持ちの方々が集まった「大人の打楽器チーム」の活動にお伺いさせていただきました。

私が、北海道の高校や小学校で、打楽器アンサンブルの指導をさせていただいたことをブログでご覧になり、自分たちの練習にもとご依頼をくださいました。

私は、打楽器の専門家ではありません。
自分は、東京ブラスコンコードで演奏させていただき、井上文子先生にも打楽器のことを数多くご指導いただいて来ましたが、とてもとても「打楽器の専門家」なんて言える技術はありません。

そんな私に、ご依頼をくださる方々は、「技術的なことよりも、音楽的な面で...」とおっしゃってくださいます。
北海道のみなさまも、同様のアプローチでした。

レッスンを受けるなら、きちんとした打楽器の専門教育を受けたプロの方にお願いした方が...と、私は尻込みしてしまうのですが、みなさまからのありがたいお声に、「一緒に勉強させていただくということでなら」とお答えして、受けさせていただいています。


一般の方々の打楽器アンサンブルは、手持ちの楽器というわけにはいきませんし、管楽器に比べて練習場所の確保も難しく、思いがあっても、なかなか実現するものではありません。

まして、それぞれ仕事をしながら、あるいは大学で勉強しながら、打楽器アンサンブルに取り組むということには、「大き過ぎる壁」が立ちはだかっています。

このチームの皆さんは、あるメンバーの出身高校の先生のご協力で、ごくたまに音楽室や楽器を使わせていただき、やっと活動が成立しているそうです。

メンバーの「音楽を愛し続ける思い」が、元顧問の先生や学校側のご理解とご協力に結び付いたのです。


日頃は、楽器や場所が無いため、また、それぞれのスケジュールが合わないため、個人での譜読みや手順の練習、イメージトレーニング、スタジオを借りての個人練習で少しずつ技術を高め、学校をお借りできる時には、貴重な時間と場所を大切に使って、合わせの練習をしているそうです。

ですから、1曲を仕上げるにも、大変な期間と執念を要するようです。

今回は、こうしてせっかく仕上がって来た曲なので、誰かに聴いて客観的な意見をもらおうということになり、私にお声かけくださったという訳です。

このようなレッスンを受けるのは初めてのことだそうです。
私も、一般の方々のレッスンをさせていただくのは初めてのことで、「ほんとにいいのだろうか...私なんかで...」と、申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、お伺いさせていただきました。


日頃、なかなか楽器に触れられないという過酷な条件で活動されている皆さんとは思えないほどの演奏にびっくりしました。

もう一つびっくりしたのは、メンバーのおひとりが、私が住む我孫子市の方で、しかも我孫子市役所の職員でいらっしゃることでした。
「おぉぉぉぉぉぉぉ! いつもお世話になっております」と、思わず深々とお辞儀してしまいました。
「えっ、そんな...こちらこそお世話になっております」と、あちらも深々と...


「みなさん、本当によくやっていらっしゃいますね。なかなか楽器に触れられない中で、よくここまで...」

「音楽を愛し続ける思い」の強さにただただ感動し、みなさんの真剣なまなざしに応えて、私なりに出来ることを精一杯させていただこうと思いました。


技術的なことは、私があれこれ申し上げることもなく、また私なんかよりもずっと上手に演奏できる力もお持ちでしたので、ご依頼のとおり、「音楽として」という観点からアドバイスさせていただきました。

近々、発表の機会も幾度かあるそうなので、聴いてくださるお客様によりよくわかっていただける音楽、楽しんでいただける音楽、お客様を惹き付ける音楽、打楽器の魅力をより深く感じていただける音楽を。

そのために、バランスや場面によるサウンドや表情の切り替え、そして、とても大切な「色彩感」の変化...楽譜には書かれていない「奥」の読み取りや、楽譜に書かれていることから作曲者の「願い」の読み取りを中心に、表現を練り上げていきました。
当然のことながら、バチ類の選択は、みなさんと相談しながら、どこまでもこだわって...
ほんの少しだけ、打法についてのアドバイスもさせていただきました。

私が言い切ってしまうべきことではない表現については、「AかBか...皆さんで考えて決めてください」と、あえて結論じみたことは申し上げずにおきました。


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途中、ちょっとだけ、私も一緒に演奏させていただきました。

楽しかった~。 私がもうちょっと上手かったら、みなさんのメンバーに混ぜていただくのに...

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「音楽を愛し続ける思い」の強さが、こんなにも良い演奏、大人であっても謙虚に学ぶ姿勢を生み出しているのだなと、胸がいっぱいになりました。

あまり役には立たなかったかもしれませんが、私は一緒に勉強させていただき、大変良い時間になりました。

これからも、ずっとずっと、「音楽を愛し続ける思い」を持ち続け、出来る範囲でアンサンブル活動を続けていってほしいです。

ご協力くださっている高校の先生にも感謝と敬意を表します。

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レッスン後、代表の方からいただいたメールです。

田川先生

この度は、私たちのアンサンブルをご指導いただき、本当にありがとうございました。
今までの練習で、自分たちに出来ること、考えつく限りのことを全てやってきました。
その上で先生にレッスンしていただき、聴いてくださるお客様側に立った表現ということで、バランスや配置はもちろん、曲全体や音符ひとつひとつの持ち味、楽譜に書かれた指示の深い意味、感情の込め方、豊かな表現の仕方、音色の変え方など、自分たちでは追い込めなかったこと面をご指導いただき、大変勉強になったのと同時に、この仲間でアンサンブルをするのがさらに楽しくなりました。
楽しいということは、音楽をする上で最も大切な感情のはずなのに、本番までにきちんと演奏を仕上げなければという焦りの中で、心から楽しめていなかったということに気がつきました。
お客様にどのように聴いていただけるか心配はありますが、田川先生にご指導していただいたことへの感謝や一緒に努力できる仲間への感謝、そして、練習場所や楽器を貸してくださる高校の先生への感謝、そして、音楽を楽しめる喜びをかみしめながら、音のひとつひとつにその思いを乗せて演奏したいと思います。
田川先生に出会えて、こうしてレッスンを受けさせていただくことが出来て、私たちは本当に幸せです。
お忙しい中、私たちのためにお時間をつくってくださり、本当にありがとうございました。



こちらこそ、打楽器のプロでもない私にお声かけくださり、一緒に勉強させていただき、感謝です。

またいつか、お会い出来たら、うれしいです。

みなさんの活動をこれからも陰ながら応援させていただきます。

がんばってくださいね。

ありがとうございました。




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| | 2014-12-02(Tue)20:44 [編集]


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| | 2014-12-03(Wed)13:58 [編集]