田川伸一郎のブログ

神奈川県の高校バンド

今日は、神奈川県の高校バンドへお伺いして来ました。
このブログでたびたび紹介させていただいている横須賀学院高等学校です。


今年は、「東日本学校吹奏楽大会」にも出場することができ、その後も、皆、とても熱心に活動を続けています。

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コンクール後は、もちろん部員全員がひとつのチームとなっての活動です。
夏場、そして、東日本大会が終わるまでの間、コンクールメンバーと他のメンバーで別に活動することが多く、またコンクールメンバーは上位大会へと駒を進めたので、その期間も長めになってしまいました。

互いに思いやりながらも、なかなか気持ちのやり取りがうまくいかないことや、コンクールメンバー以外のメンバーが引け目を感じてしまうことも否めず、たくさんの話し合いや先生のご指導も必要だったようです。

人数が少ないバンドでは、人数が少ないということに苦しみ、人数が多いバンドでは、こういった部内チーム同士の気持ちのやり取りに苦しむということは、どのバンドでも多かれ少なかれ、あるものです。

いずれにしても、「吹奏楽」という活動は、楽器の技術や音楽的な表現力を高めながら、「人と人とが関わり合う」という大切なことを体験し、学んでいるのだと思います。
特にスクールバンドでは、この「関わり合い」を置いて、活動するということは考えられません。


このバンドは、3年生は受験態勢に入るため、5月の定期演奏会で引退し、1年間、高校1年生と2年生、そして、併設の中学校の部員数名という部員構成で活動します。
様々な中学校で、全く違った活動をし、あるいは、初心者で入部し、1年経つと、もう「最上級生」となり、また、全く新しい1年生メンバーを迎えて活動しなければなりません。

3年生がいれば、少なくとも2年間は重なるメンバーがおり、意思の疎通も深くなるのですが、このバンドは、たった1年限りの「出会いと別れ」なのです。
そして、3年生だからこそ考えられることや出来ることが、得られないのも残念なことです。

しかし、そのたった1年間ごとのチームがいかに幸せに、楽しく進んでいけるかということが、顧問の先生と部員たちの大きな課題となります。


全員での活動チームになってから初めてのレッスンだった今日は、昼過ぎから夕方までの4時間近いのレッスン時間が取れましたので、顧問の先生の許可をいただき、「心の勉強」をたっぷりさせていただくことにしました。

半年後の定期演奏会に向けて、皆で、さらに心豊かな活動をしてもらいたいと願ったからです。

この部で、何か問題が起きているという訳ではないので、「お説教」ではありません。

そして、私からの一方的な話ではなく、発問をしながら、皆の考えや気持ちを引き出しながらの勉強でした。
誰がどんな感じ方、考え方をする人なのかを互いに知ることは、それそのものに意味があることです。

こういう「心の勉強」に「正解」なんてありません。その人が感じたこと、考えたことは、全てその人にとっての「正解」です。


顧問の先生は、「心を育てる吹奏楽活動、生き方を育てる吹奏楽活動がしたい」という願いをお持ちの先生なので、私のそういった指導をむしろ喜んでくださる大きな心の先生です。


気づいたら、2時間も「心の勉強」をしていました。

短く書けることではありませんが、話の断片をほんの一部、少しだけ...

・人生は「選択の連続」、日常の些細な場面にも「選択」は起きている。その場面で、どちらを選択したかということが、その人の人生を作っている。
・「人に気づかいが出来る力」、そして、「人の気づかいに気づける力」...吹奏楽を通して、そんな力を皆は付けているのかもしれない。
・場の雰囲気を変えるには、部の中に「ムードメーカー」がいるといい。そして、その「ムードメーカー」に乗って、みんなで自分たちから雰囲気を変えようとすること。そこで、わざとしらける人は厄介者だ。(そういう人に限って、ぶつぶつ文句が多い。)
・「音楽のこと」と「心のこと」は、たどたどしく話していいから。理路整然と話せない位深いものなのだから。大事なのは、たどたどしく話している仲間の言いたいことを、周りで必死にわかろうとしてあげることだ。
・親や先生にも話せないことを話せる友を持とう。親や先生には話したくないのは、「大人」になっているからだ。だから、友が大切。話せる自分、話してもらえる自分...そんな人間関係を作っていく。
・苦労して作り上げる「楽しさ」は、いわゆる「楽しい~」みたいな気軽な楽しさとは、根本から質が違う。そういう深い楽しさがわかるのは、自分が体験したからだ。
・同じことでも、「やらされている」と負担だが、「自分からやっている」と負担にはならない。
・気持ちを言葉にして伝えることはとても大切なこと。それをやり易くする人的環境は、「聞いてあげる雰囲気」と「聞きながら、表情やうなずきで反応してあげること」
・「切り開く」という精神について。
・うまくいかなくて、いやになっちゃった日は、たくさん食べてさっさと寝なさい。明日は、新しい日が待っているんですから。
・・・・・


このバンドの生徒さんたちは、こういった話や意見交換に、とても真剣に取り組めます。
それぞれの表情で食いつき、退屈そうな生徒は一人も見当たりません。

「生き方を学ぶ」ということを、顧問の先生の日頃のご指導でしっかりとしてきているからです。


「心の勉強」の後は、2時間、しっかりと合奏と合唱をしました。

今年のチームの全員での合奏レッスンは、今日が初めてです。

どんな感じかなぁ。

期待を裏切らない、いや、期待以上の「反応力」でした。
「心の勉強」をした後だったので、「心の働き」がかなり冴えていたのかもしれません。

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合唱は、今週始めた新しい曲、『Best Friend』...温かい歌声の響きは、この曲にぴったり。

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今日は、心も演奏も、たっぷりの栄養をもらいましたね。
練習後の君たちが、とても大きく見えました。
寒い寒い毎日だけど、心の中はポカポカにね...
また3学期、皆さんにお会いできるのが楽しみです!


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              今日の「キーワード」でした。



この部の今日のブログより(生徒さん記)

「切り開く」

今日は、講師の先生がいらっしゃってレッスンをしていただきました。
いつもは演奏面の指導が多いのですが、今日は個々の気持ちの持っていき方、心のレッスンが中心でした。

その中で私は、「人生は選択の繰り返し」という言葉、そして今日のキーワードの「切り開く」という言葉が心に残りました。
人生は小さい事から大きい事まで、私たちは選択を繰り返して、その選択次第で自分の人生を展開していきます。

私は、横須賀学院に入学して吹奏楽部に入部するという選択をして、 今このように自慢の仲間たちと大好きな音楽が出来ることに、とても幸せを感じます。


そして、講師の先生が以前に指導されていた小学校の演奏のDVDを見せて頂きました。
DVDを見て、小学生一人一人がとてもキラキラしていて、余計な殻がなく、音楽を心から楽しんでいるように見えて、私たちが目指している演奏そのものを見ているような気がしました。

このDVDを見て、講師の先生は「切り開く」ことの大切さを教えてくれました。

たとえ先が見えなくて苦しくても、自分自身の力や周りの仲間の力も借りて自分の行く道を切り開くことは、これからとても大切なことになると、改めて気づけ、発見することができました。

私は、いつも講師の先生の心の勉強を楽しみにしています。
自分の考え方や視野が広がり、自然と気持ちがクリアになっていきます。

音楽面だけではなく、これから生きていくためにも必要なことや、部活を進めていくための様々なことを教えて頂ける先生に出逢えたことも、とても幸せなことだといつも感じています。


演奏面のレッスンでは、レ・ミゼラブルを見て頂きました。

講師の先生の一言で、フレーズの雰囲気、バンドの音が一瞬で変わることがいつもすごいなと感じるのですが、今日のレッスンではいつも以上に強く感じました。
普段よりも、曲に自分の表現や気持ちが自然と入っていける瞬間がたくさんありました。

何回も曲を通す度に、どんどんバンド全体の音がよくなるのを実感できました。

最後の通しでは、なぜか自然と鳥肌がたち感動しました。
これからの本番や定期演奏会でこのレ・ミゼラブルを演奏すると考えると、とてもこみ上げてくるものもありました。

今日のレッスンを受けて、演奏面でも心の面でも大きく成長できたと思います。

これから辛いことがたくさんあると思います。
けれど、それを乗り越えるために自分で「切り開く力」を身につけていきたいです。

また、これからも選択の繰り返しの日々を過ごしていく中で、自分にとって「正しい選択」をしていきたいと心から思いました。

これからの日々の一分一秒を、仲間を大切にして、また精一杯頑張っていきます。




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                 校門そばの木は、クリスマスイルミネーションになっていました。
                 実物は、この写真の何倍もきれいです。


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| | 2014-12-18(Thu)19:01 [編集]