田川伸一郎のブログ

八木澤教司先生を迎えて

昨日は、私のメインレッスン校である県立船橋東高等学校吹奏楽部のレッスン日でした。

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このバンドには、年間40回ほどお招きいただき、部員の名前も全員覚え、まるで「副顧問」のような存在で、顧問の川口智子先生のご指導のお手伝いをさせていただいています。

川口先生は、昨年度、めでたく定年を迎えられ(とは思えないほどお若い!)、今年度は「再任用教員」として、引き続き熱心なご指導にあたられていらっしゃいます。

夏には、激戦の東関東大会・高校A部門で金賞という奇跡のような成績に導かれ、今は3月28日に開催される定期演奏会に向けて、「最高の演奏を」と日々生徒さんたちと熱い練習を続けていらっしゃいます。


昨日は、先生や部員たちにとって、とてもうれしいお客様をお迎えしました。
作曲家の八木澤教司先生です。


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船橋東高校は、昨年の秋から、八木澤先生の作曲による『オアフ島の情景~碧き海と聖なる大地の歌』に取り組み、県の高校連合音楽会で発表しました。
もちろん定期演奏会でも演奏することになっています。

生徒さんたちは、この曲が大好きです。
演奏しているだけで、優しい気持ちになれる...そんな曲です。

そんなすてきな曲を作曲された八木澤先生が、ご多忙の中、ご来校くださったのです。
この数日間は、広島でのお仕事に出向かれておられ、その帰りに羽田から直行してくださいました。

船橋東高校の『オアフ島』を聴いてみたいという思いと、もうひとつ大切な「理由」がありました。


このバンドが定期演奏会で「初演」する先生の作品、『愁陽の路(しゅうようのみち)』の演奏を聴いていただくためでした。

この曲は、私からの「願い」によって生まれた曲です。

先生の作品のひとつである『トランペット協奏曲』が私は大好きです。
特に、中間部は、とても美しく、どこか哀しく、そして、優しい曲想となっています。

八木澤先生に『はてしなき大空への讃歌』を作曲していただいた頃、私はこの『トランペット協奏曲』のCDを聴き、その中間部に惹き込まれ、胸がしめつけられるほどの愁いに涙しました。
ちょうどその頃、深い悩みに、とても苦しい日々を送っていたこともこの「音楽」に強く共感した理由だったかもしれません。

そして、「この曲のこの部分だけを単独の吹奏楽曲にしていただけませんか?」とお願いしました。
先生は、「そうですね。いいかもしれませんね。いつかやってみましょう...」とだけお答えくださり、そのままになってしまっていました。

一昨年の秋、お手伝いさせていただいている群馬県の高崎経済大学吹奏楽部の定期演奏会で、陸上自衛隊中央音楽隊のトランペット奏者矢口幸一さんをゲストにお迎えして、この「トランペット協奏曲」を初めて生で聴く機会に恵まれました。
矢口さんの演奏は、表情豊かで、熱く、私の大好きな中間部を、「こう演奏してほしい」と願っているとおりの音楽で聴かせてくださいました。
感動で涙したことは言うまでもありません。

私は、一度忘れていた「願い」をもう一度、八木澤先生にお伝えしました。
多分、以前よりももっと強く...

先生は、今度は、「わかりました。やりましょう。」とお答えくださいました。

私が船橋東高校の演奏会で指揮して「初演」するということ。
中学生にも演奏できる調性やオーケストレーションにし、初演後には出版してたくさんの方々に演奏してもらいたいということ。
大切な曲名は私が決めるということ。...
先生と様々な話し合いを続けました。

『愁陽の路』...これが私の考えた曲名でした。
はじめは、『秋陽の路』としていましたが、この曲の「愁い」を含めたく『愁陽』という漢字に変更しました。

この曲に初めて出会ったあの秋の日、そして、高崎経済大学の演奏に涙したあの秋の日...曲との出会いは偶然かもしれませんが、この曲に、私は「秋」の美しさや優しさや愁いが感じられるのです。

昨日は、八木澤先生にとって、初めての生演奏をお聴きいただき、「出版」ということも意識した、ごく一部の楽譜変更、ソロ部分の他楽器へのキュー(豆譜)の追加などをされながら、演奏へのアドバイスをいただきました。

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十六分音符が一度も出てこない(八分音符まで)の見た目易しい楽譜の3分程度の曲で、譜読みも難しくありませんが、その中での歌い込み方、フレーズのエネルギーや頂点、声部相互の絡み、ぶつかり合いと解決など、こだわりながら表現するべきことが山のようにあり、「音楽」を勉強できるすばらしい作品となっています。

定期演奏会にむけて、私の願いから生まれたこの曲を大切に練習して本番を迎えたいと思います。
『オアフ島の情景』と『愁陽の道』...2つの八木澤作品を、私の指揮で演奏させていただきます。

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作品について、演奏について、「作曲者」と共に語り合うことは、本当に楽しいものです。

「八木澤先生ってどんな方だろう?」「私たちの演奏を聴いて、どんな感想をもってくださるのだろう?がっかりされなければいいのだが」...
ちょっぴり不安、でもちょっぴり楽しみな気持ちで昨日を迎えた部員たちでしたが、八木澤先生の優しくユーモアのあるお人柄と、『オアフ島の情景』を聴いていただいた後、「すばらしい演奏です」と褒めていただいたことで、感謝感激...もう、うれしくて仕方がないというメロメロな表情になりました。

お忙しい中、また、遠方でのお仕事帰りというお疲れの中、たくさんの愛情と勇気をお与えくださり、本当にありがとうございました。

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みんな、いい日になってよかったね! 定期演奏会に向けて、大切に大切に練習していきましょう。


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八木澤先生が手にされているのが、定期演奏会のご案内チラシです。


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みなさま、ぜひご来場ください!

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| | 2015-02-03(Tue)18:39 [編集]


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| | 2015-02-03(Tue)22:23 [編集]