田川伸一郎のブログ

授業と吹奏楽に「学ぶ」

昨日は、県内の小学校にお伺いして来ました。
全く初めて伺う学校でした。


こちらの先生は、私のブログをよく読んでくださっており、勉強の糧としてくださっています。
時々、メールでご自身の勉強の様子やブログの感想などを送ってくださっていました。

先生のご指導は拝見したことがありませんが、とても意欲があり、「勉強したい」というお気持ちが溢れた先生だとお見受けしました。

そして、先生が勇気を出して「ご依頼」のメールをくださり、昨日のお伺いとなりました。

先生は、ご自身の勉強のために、「授業」と部活動の「吹奏楽」を両方指導してほしいと...

「授業」は、先生がなさるご指導を拝見させていただき、事後指導を、「吹奏楽」は私のレッスン中心でということで、5時間目の授業から放課後の吹奏楽部の練習、そして、先生との事後研修と、約4時間の勉強となりました。


授業は、5年生2クラスの合同授業でした。

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教科書の教材を使ったリコーダーの学習と、卒業式に向けた合唱の練習でした。
先生は、始終、朗らかな笑顔でご指導され、子どもたちは先生のペースに慣れた感じで、学習に参加していました。
明るく、子どもらしい表情の子どもたち、時にちょっと落ち着かない場面もありますが、ここぞという所では静まって先生の話に耳を傾けます。
担任の先生方の日頃の学級経営の素晴らしさが垣間見える瞬間もあり、うれしくなりました。

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そして、放課後の吹奏楽部のレッスンです。

校長室に迎えに来てくれた6年生の女の子二人は、まるで大人のようにしっかりした話しぶりでした。
音楽室までの移動中、私に様々な質問をしたり、日頃のことを話してくれたり...
私が話した内容に対するリアクションも豊かで驚きました。
中学生でも、このような時に、なかなか会話が続かず、こちらから話しかけて場をつなぐこともあるものです。

そして、音楽室に入ってびっくり、予想以上にたくさんの子どもたちがニコニコしながら座っていました。
コンクールに出ているバンドではありませんが、とてもやる気のある雰囲気。
6年生は、このレッスンが最後の練習のようです。
「最後の勉強」として、今日は塾や習い事も調整して、ほぼ全員での練習をセットしてくださっていました。

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さほど広くない音楽室に、この人数...
先生が苦肉の策で考えられたセッティングなのでしょうが、後ろの方に行ってみると、案の定、前列のクラリネットの音などほとんど聴こえません。
そして、先生がはるか彼方にいるような感じです。
演奏は、音楽室の前方と後方で、合うはずもありません。

そこで、まずこの配置から最短時間で、セッティング変更。

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前方の木管が後ろを向いて、少しだけ移動し、私は中央に立ちます。
子どもたちは、「ヒャー」と歓声。

お互いに顔が見えて、ますますニコニコ。
音も声も、互いに響き合います。

何よりも、私からの距離が平均的になり、極端に遠い子がいなくなります。

合奏というと、前を向いて、先生の方に顔を向けて...となりがちですが、練習の時には、そうしなければならない理由は何もありません。
しかも、前列の子どもたちはいつも先生のそば。後列の子どもたちはいつも先生から遠く...
気をつけていても、コミュニケーションの濃さが違ってしまいます。

新鮮なセッティングで、楽しく練習が出来ました。
話し合いの活動も、活発に出来る子どもたちでした。
そして、4年生もとても積極的に発言し、とても良い意見を述べていました。

皆で楽譜から表現のめあてを読み取ったり、イメージを共有して演奏を変容させたり、記号の幅広い意味や作曲者の願いを考えたり...
とてもとても楽しい「学習」が出来ました。

吹奏楽の練習というよりも、吹奏楽という形態の「授業」のようでした。
今回の先生の「学び」のために、意図的に「授業のような吹奏楽指導」を展開したつもりです。

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初めて会った子どもたちなのに、すぐに心を開き、私の指導の流れにスッと乗ってくれました。
私の問いかけの「意図」をしっかり理解して、的確な答えを数多くの言葉で返してくる子どもたちの感性と知性に感心でした。
そして、演奏もどんどん良くなっていきました。

もっと時間があれば...
もっと早く出会っていれば...
そう思わせてくれる「学ぶ気満々」の素敵な子どもたちでした。

勉強熱心な先生の影響かな。

残念ながら、この勉強の成果を発表する場はなく、6年生は引退です。
また、二度と一緒に勉強することも出来ません。

そんな話をしていたら、ある6年生が、「先生、私たちが進む〇〇中学校にも来てください!」
そうかぁ。機会があったら、この子どもたちの成長の「先」を見てみたいなぁとつくづく思いました。

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短い時間でしたが、君たちとの練習は、とてもとても楽しくて、ずっと続けていたい気持ちでした。
これからも、勉強熱心な先生のご指導の元、吹奏楽を通して、音楽をさらに深く勉強していってくださいね。
4、5年生は、またいつかきっと会いましょう。
6年生は、中学校へ行っても、ぜひ吹奏楽部に入って、ますます音楽を愛せる人になってください。



部活の後は、他の先生方が子どもたちの下校指導をしてくださり、すぐに「事後研修」に移りました。
主に「授業」についての協議となりましたが、先生のすばらしい面も、改善した方が良いことも、包み隠さず、はっきりとお伝えました。

先生は、ますます勉強心を膨らませ、次年度は、指導案を作成しての授業研究も見てほしいとお話しくださいました。
ちょっぴり厳しいことを申し上げたのに、逃げるどころか挑むお気持ち、すばらしいなと思いました。

こんな勉強熱心な先生に教わる子どもたちは幸せだなぁ。
私も、先生と共に、「教育」や「授業」をさらに勉強していきたいと思います。


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| | 2015-03-10(Tue)20:11 [編集]