田川伸一郎のブログ

東京都の中学校バンド

大型連休も終わりました。
みなさま、良い休日を過ごされましたでしょうか?

東京近郊の音楽ファンのみなさまには、『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017~ラ・ダンス 舞曲の祭典』へ行かれた方も多いのでは...
都内から帰る電車で隣に座られたご夫妻が、たまたまそのプログラムを広げ、「あれが良かった、これが良かった」と指さしてお話しされているのを横目で覗き込みながら、「いいなぁ~」と心の中でつぶやいていました。
昨日の県内の中学校レッスンでは、顧問の先生が「4日はラ・フォル・ジュルネ、5日は土気シビックウィンドオーケストラの演奏会、2日連続で素敵な音楽でいっぱいのいい連休でした!」と興奮してお話しされていました。ここでは声に出して、「いいなぁ~」と。

でも、私も、函館や東京、千葉で素敵な先生方や子どもたちといい休日を過ごしましたし!
うん! そうです。 良い連休でした!

そんな大型連休の終盤の一昨日は、東京都の公立中学校にお伺いさせていただきました。

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全く初めてお招きいただいた学校です。
しかし、顧問のS先生は、何と「大柏小学校時代の教え子」という十分過ぎる知り合いでした。

彼とは何度かやり取りをしていたのですが、「先生にレッスンに来ていただきたいのですが、私が超緊張してしまうことがわかっていますし、自分の指導を先生に見られるのは恥ずかしい気持ちもあり...でも、生徒にとっては、おいでいただくことが絶対ためになると分かっていますし。ううむ...」と、ずいぶん迷ったあげく・・・
「ここは、生徒を第一に考えることにしました」と決心したご依頼でした。

再会したのは何年ぶりになるのでしょうか。
少なくとも、彼が東京都の教員になってからは初めての再会でした。

演奏のレベルがどうこうではなく、彼がどんなバンド運営をしているのか、どんな子どもたちを育てているのか、どんな風に生徒に接しているのかということがとても楽しみで、ワクワクしながら出かけて行きました。

学校に着くと、お互いに懐かしく、ぎゅっと堅い握手をして感動の再会をしました。
もちろん立派な大人になっていましたが、柔らかな笑顔はあの時のままでした。

音楽室に向かう廊下では、やっと楽器が決まったばかりの1年生がたどたどしくも、熱心に音出しの練習をしていました。
学区の小学校にはバンドがなく、他地区から入学して来たほんの数名だけが経験者ということで、ほぼ全員がゼロからのスタートということでした。

そんな1年生たちもみんな音楽室に集まって見学参加ということになりました。

彼は、「あぁ、緊張する。お腹痛いし~」と言って生徒さんたちを笑わせます。
ピリッと張りつめたバンドの雰囲気ではなく、とってもほのぼのとした家庭的な雰囲気です。

彼の担当教科は、音楽科ではありません。
しかし、ありがたいことに、ベテランの音楽科の先生が副顧問としてしっかりサポートしながら彼に主顧問の立場を与えてくださり、また、公的に派遣されている外部指導員の方も定期的にご指導くださっているという恵まれた環境の中で、吹奏楽指導をさせてもらっているようです。

はじめに、生徒さんたちとたっぷり「お話しタイム」を取らせていただきました。

「この吹奏楽部は魅力ある部活ですか?」・・・いきなりの質問でした。
ほとんどの生徒さんが「はい」と挙手。

「では、この吹奏楽部の魅力とは何ですか?」
先輩後輩関係なく、とても仲がいいこと。
いつもみんな一生懸命練習していること。
コンクールや定期演奏会、文化祭など、練習の成果を発表する場が色々あること。
楽器がたくさんあって、先生方も熱心に教えてくださること。
・・・
それぞれの考える魅力を話してくれました。

自分たちの部活の魅力を時に考えることの大切さ、そして、自分たちの部活に魅力を感じて活動出来ることがどんなに幸せなことであるか...心を込めてお話ししました。
その「環境」は、当たり前にあるものではないということも...

うなずきながら話を聞く生徒さんたちの顔は、真剣、ほのぼの、そして、キラキラ。
こういう会話がしっかり出来、こんな風に心で話を聞ける生徒を育てている彼の教育には、それだけでも「合格点」をあげたい気持ちでいっぱいになりました。

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そして、いよいよ練習。 先に送ってあった「コラール」と易しい楽曲教材です。

彼に指揮してもらったり、私が中に入って指導したり...
教え子という気兼ねなさで、とても自由な感じでレッスンを進めることが出来ました。

うれしかったのは、彼が指揮をして演奏した後、すぐに注意をせず、「はい、どうでしたか?」とまず生徒に感想や気づいたことを話させていた場面があったことです。
生徒さんたちから次々に意見が出ます。そして、それを彼が詳しく補います。

「なるほど、こうやって指導しているんだね」「はい、田川先生も考えさせる指導をしてくださいましたから」
そうか...あの頃の私の指導を思い出して、自分の指導に生かしてくれているんだな。

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チューバさんの吹き方を指導すると、何度か吹くうちに、ぐんと違う音が出ました。
すると、あちこちで、「わ~!」「すごい~!」と、小さな声で感嘆。
そんな皆の反応に、私はまた感動して、褒めまくり。 他人が上手く出来たことを自分のことのように喜べる集団ってほんとに素敵です。
良い意見を発表出来たトランペットさんも、なでなでして褒めまくり。 皆もニコニコでした。

コラールでは、「フレーズ」にこだわって考えさせる指導をしている彼の後押しをして、手を使って歌う勉強もしました。

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見学の1年生も一緒に歌います。 
手をどう動かせばよいのか? 
そもそも「フレーズ」ってなんだ? ただの「まとまり」だけかな?
たくさん考え、たくさん歌い、たくさん手を動かして、皆で答えを見つけ出していきました。
こういう勉強を飽きずに楽しんで出来るのは、日頃からの先生方のご指導の賜物です。



途中、「そういえば、S先生は小学生の頃、・・・」と話すと、皆はますますニコニコ。
先生は、「えっ!そうでしたか?あっ、お腹痛い~」と、また生徒たちを笑わせます。

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持参した『未来へのファンファーレ』のDVDを見せてあげる時間も取りました。
みんな小学校時代の先生の演奏姿にお笑いで反応するかと思いきや、「えっ、これ、本当に小学生の演奏ですか?まじヤバくないですか?凄すぎ!」と。
「S先生は、こういう小学校時代を送っていたんだよ。毎日一生懸命練習してね。」
「ほほぉぉぉぉ」 ここは、皆、笑いではなく、「尊敬~」でした。

約4時間のレッスン。 教え子が率いる中学生たちの練習姿、反応、とても穏やかで心和む雰囲気、そして、どんどん変容していった演奏...胸がいっぱいになりました。

彼の指導も立派ですが、副顧問の先生の日常の音楽授業の質の高さや部活指導の良さ、そして、外部指導員の先生の正しい技術指導のおかげだとつくづく思いました。

部長さんの最後のあいさつ...「今日は、田川先生にたくさん褒めていただいてとてもうれしかったです。いつも先生方が厳しくもしっかりと指導してくださっているから、今日このように褒めていただけたのだと思います。はじめのお話にあったように、この環境を当たり前だと思わず、いつも感謝の気持ちを持って活動していきたいと思います。...」

教え子が教師になり、あの頃私が必死に伝えていたことを、今、自分の前の生徒たちに伝えてくれている...

きっと悩みも苦しみもあるはずです。
本当に「お腹が痛い...」の日だってあるかもしれません。
でも、こうして熱心に指導し、こんなに良い生徒を、こんなに良いバンドを育てている...ありがとう、S君。 いや、S先生。

伺う前の「彼がどんなバンド運営をしているのか、どんな子どもたちを育てているのか、どんな風に生徒に接しているのか」というワクワクは、予想以上の感動となって返って来ました。

これからも身体に気をつけて...
先生である君自身が、今ある環境に感謝して...
がんばってくださいね。

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田川先生の自慢の教え子S先生の教え子であるみなさん。
あなた方の素直さ、謙虚さ、熱心さ、吸収力、そして、音楽が大好きな気持ちにとても感動しました。
これからも、S先生、副顧問の先生、外部指導員の先生のご指導に感謝し、ますます元気に活動していってくださいね。

心に残るとても良い連休の1日でした。
ありがとうございました。 


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東京都の高校バンド

昨日は、函館での疲れを残しながらも、ヨイショと気合いを入れて、東京都の私立女子高校にお伺いしました。

数年前からお付き合いさせていただいている学校ですが、この春、「大事件」がありました。
主顧問だった男性の先生が他校に転任され、これまで副顧問としてお手伝いされていた女性の先生が「主顧問」になったのです。

これを「大事件」というのは大袈裟かもしれませんが、バンドの指揮者が代わるということは、先生にとっても生徒にとっても「大事件」だと私は思っています。

数日前、先生からレッスン内容の打ち合わせメールをいただいた中に、「まず生徒たちへのお話タイムをお願いします」と書かれていました。
「私に指導者が代わり、不安なことや心配なこと、不満に思っていることなどが出てくる時期なのではと危惧しております。合奏指導では、私の指導方法にどんどんダメ出しをして頂きたいと思っています。私自身、まだまだ自信が無い中で前顧問の真似をするのが精一杯な日々です。・・・」と。

毎年、この学校のレッスンの初回には、「お話しタイムを」とのご依頼があり、その時々に応じた「心の話」をして来ました。
今年は、新顧問の先生から、このようなデリケートなお気持ちのメールもありましたので、そういったことを話の中心に据えることにしました。

いつものレッスン同様、「合唱」でお迎えしてくださいました。

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前顧問の先生に「合唱を取り入れては...」とアドバイスさせていただいてから、このバンドでは常に合唱が練習メニューに入っており、定期演奏会でも発表しています。
発声も表現もレベルアップして、今年もとっても素敵に歌ってくださいました。
そして、その表情や歌の中に、「自分たちでいい部活の雰囲気をつくろう!」というとても強い意思を感じて、「これなら顧問の先生のご心配も杞憂に終われる」と直感しました。

そして、大切な「お話しタイム」です。

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たっぷり時間をいただけたので、ゆっくりと生徒さんたちの眼を見ながら、お話しさせていただきました。
合唱する姿から感じた「自分たちからいい部活の雰囲気をつくろうとしている意思の強さ」に感動したことを始めに話し、たくさん褒めてあげました。

そして、先生からの先ほどのメールを、ゆっくり3回読んで聞かせてあげました。
皆を思い、気づかう気持ち。 明るくふるまわれている先生でも、今、とても不安な気持ちになっていらっしゃること。
普通なら、「生徒にビシビシご指導を」というはずのところを、「私の指導にダメ出しをしてください」と、ご自身に責任のありかを置いていらっしゃること。

前にブログにアップさせていただいた「私たちは合奏していただいている立場ですので、先生のやり方でやってくださって大丈夫です。私たち生徒は、先生のやり方について行くべきだと思っていますので」と、新しい顧問の先生に話した賢い高校生たちの話も。

生徒さんたちの言葉に出来ない思いも想像して、それを代弁するようなお話もしてあげました。
このバンドの皆は、素直で賢い生徒さんたちです。
真剣に、時には笑顔になって、時には涙をこぼしながら、「お話しタイム」を共有してくれました。
顧問の先生も...涙をこぼしながら...

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皆の顔は、ますます生き生きと、意思の強さを増し、「じゃあ、練習に移っていいかな?」と言うと、「はいっ!!!よろしくお願いします!!!」
リーダーのテキパキした指示に従って、みんなきびきびと合奏の準備です。

そんな様子を見ながら、「先生、大丈夫ですよ。この雰囲気、この子たちなら大丈夫!」と力強く励まして差し上げました。
以前から、何度もお会いしたことがある先生ですし、定期演奏会では生徒さんと共にサックスアンサンブルを演奏されていたカッコいい先生です。
明るくて活発。 ユーモアがあり、裏表がなく、ダメなものはダメ、いいものはいいと率直に伝えられる真っ直ぐではっきりした性格の先生です。
そして、謙虚さにも溢れています。
指揮や合奏づくりのことなどは、勉強していけば全然心配ありません。
指導者として一番大切なのは「人柄」だと私は思います。
特に、成長期にある小学生、中学生、高校生を教える先生は、「指導力」より「人柄」です。

そして、いよいよレッスン開始。
ご依頼のあった「チューニングを含む基礎合奏」「コラール」「マーチ」「コンクール曲の初期合奏」をどんどん進めました。

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「耳を使ったチューニング」の時、「おっ! 去年の今頃よりいいんじゃない?いいぞ~!」と褒めてあげると、まず先生が「やった~!よかったね~!」と声をあげて喜んで。
もちろん、生徒さんたちもガッツポーズ。
こういう明るい反応が、先生と生徒との良い団結、前向きな練習の雰囲気につながります。

時に、同じように褒めてあげても、「そうですか~?こいつら耳悪いし、言っても言っても音程悪くて困ってるんですよ~」と生徒さんたちの前でおっしゃる先生もいます。
当然、生徒さんたちは暗~い顔になって下を向き...
私は内心、「それって、『こいつら』のせいなの?あなたのトレーニングの仕方が悪いんじゃないの?」と思ってしまいますが...
せっかく褒めてあげても、雰囲気はどんより...かわいそうに...普段はもっと過激に「お前ら、何でこんなに音程悪いんだよ!」と怒られているんだろうな。 生徒は「すみません!」と100%自分たちが悪いことになって謝ってさ。
音程悪いのって、指導者には責任無いの? へぇ~、そうなんだぁ。
吹奏楽部の世界って、こんなことがけっこう「あるある」なんですよね。

話を戻して...

「コラール」では、私が差し上げた楽譜を使っていただいていますが、先生は何と生徒さんひとりひとりに「歌詞」を付けさせて練習していました。
しかも、「金賞」から「ユーモア賞」「かわいいで賞」など様々な賞まで付けてあげて。
私は、旋律や和声進行の機能から、フレーズごとのそれぞれのエネルギーや心情のイメージを伝えて練習しましたが、ここでも、先生は「ねぇ、田川先生のご指導に近いイメージの歌詞もけっこうあったわよね。みんなすご~い!」と、すかさず褒めます。
皆の作った歌詞を先生がまとめて印刷されたプリントを見せていただき、私もびっくりしました。
きっと、単に曲の雰囲気で作った歌詞だと思いますが、その根拠になる「曲の構造」が分かって、みんな納得だったと思います。

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「自信がなく...」とおっしゃりながらも、様々な指導の工夫をしたり、ご自分の音楽経験を生かしたりしながら、明るく全力でご指導されていらっしゃる新しい顧問の先生です。
まだ子育て真っ最中のママさん先生ですが、連休中もこうしてご指導に打ち込んでおられます。
すばらしい!


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皆も、真剣さだけでなく、ほのぼのとした空気の中で、思わず笑顔になる瞬間もたくさん!
先生の「生徒への思い」が伝わっているからこその良い雰囲気です。


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まだ練習を始めて間もないという「マーチ」と「コンクール曲」では、私が指揮台に立って指導し、テンポをうんと落として、正確な譜読みの確認や合奏の初期段階で押さえておきたいポイントをアドバイスさせていただきました。

先生は、横でどんどんメモを取りながら、真剣な表情で学んでおられました。

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ずっと写真を撮ってくださっていた男性の副顧問の先生は今年度着任されたばかりです。
笑顔がとっても優しく、「音楽は全く経験が無く、楽器のことも分からないのですが、事務方でお手伝いさせていただいています。生徒たちが、生き生きと真剣に活動しているのを見ているだけでも感動して、自分に出来ることを精一杯やろうと思っています」とお話しされていました。
世の中は「ゴールデンウィーク」です。先生にも、きっと過ごしたいプライベートな時間もあるはずなのに、こうして練習にお付き合いくださり、皆を見守ってくださっています。

他にも、楽器経験がある新任の若い女性の先生も副顧問としてバックアップしてくださるそうです。

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みんな! 君たちのことを思い、心から愛してくださるこんな良い先生方と共に活動出来て、本当に幸せですね!
先生からのメールを読んで、ちょっぴり心配しながらのお伺いでしたが、君たちとの4時間のレッスンで、その心配は全部吹き飛びました!
やっぱりいいバンドだなぁ。 ますますファンになりましたよ。
前任の先生が残してくださったたくさんの「心」をしっかり胸に刻み、新しい指揮者の先生と共に明るくたくましく前進して行きましょう!

先生、みんな、がんばれ!


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函館から~2017・5月・その1~

今年度も、いよいよ地方への出張が始まりました。

5月2日から昨日まで、北海道の函館にお伺いして来ました。


ゴールデンウィーク真っ只中、函館は、北海道新幹線のおかげもあり、ますます活気づいていました。
3日間とも、思わず空を見上げて深呼吸してしまうほどの気持ち良い晴天。うれしかったです。

函館はちょうど桜が満開。 今年二度目の桜、幸せでした。

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桜の名所「五稜郭公園」です。向こうに見えるのが「五稜郭タワー」です。


平成5年の6月に初めて上磯小学校のレッスンにお招きいただいてから、ほぼ毎年のように夏休みにお招きいただき、今年で24年目のお付き合いとなりました。
退職してからは、年に5回はお伺いさせていただいているので、これまでに何回函館にお伺いしていることになるのでしょうか。

たくさんの先生方、たくさんの学校とご縁をいただき、純粋で熱心な函館地区の小学生、中学生、高校生たちと共に音楽を学ばせていただけることに心から感謝しています。


今回は、小学校4校、中学校2校、高校2校の8校からのお招きをいただきました。

このゴールデンウィークを返上して練習に励む先生方と部員の皆さんには頭が下がりました。

新年度がスタートして約1ヶ月。
今年の目標やコンクール曲も決まりつつある時期です。

もちろん、まだ完成のはずはなく、これからどのようなことに気をつけて練習していけばよいのか、曲の仕掛けはどうなっているのか、バンドとしての良さや課題は何なのか...そんなことをアドバイスさせていただくレッスンでした。

どの学校も、新鮮な気持ちで前に進もうとするエネルギーいっぱい。
演奏はまだ粗削りでも、音はキラキラ!

ちょっとハードなスケジュールでしたが、皆と一緒に夢中になって音楽し、気づいたら時間が過ぎている...そんな生き生きとした、あっという間の3日間でした。


2つの記事に分けて、レッスンの様子をご紹介いたします。

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毎年人数が少なく、今は1年生からも募集し、3年生は立派な「戦力」になっている小学校バンドです。
毎年、5月のレッスンでは、コンクール曲の候補を聴かせていただき、この曲でいけそうかどうかを考える機会となっています。
昨年はずいぶん悩みましたが、今年は、私から提案させていただいた広瀬勇人先生の新曲『西遊記~天竺への道』を練習しており、この編成でも十分に鳴ってくれる配慮のあるオーケストレーションとワクワクする曲の展開に、子どもたちもとてもお気に入り!技術面ではまだ課題満載ですが、選曲の迷いは全くありませんでした。広瀬先生に感謝したいです!
7月にはぐんと向上した演奏を聴かせてくれそうな可能性いっぱいの5月の演奏でした。



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一時は廃部寸前になってしまった木古内小学校吹奏楽部でしたが、「救世主」の五十嵐先生が転任され、見事に復活しています。
この学校とも、20年以上のお付き合いとなる私は、とてもうれしい気持ちです。
北海道新幹線の北海道一番駅の「木古内駅」からすぐの所にある木古内小学校に合わせて、今年の曲は高橋伸哉さんの『レールウェイ』です。
この学校の子どもたちは、純朴そのもので、子どもらしい可愛さに満ち溢れています。
レッスンも頑張りましたが、すり寄って来てくれる子どもたちの可愛さに、気持ちがふにゃふにゃになってしまいました(笑)
しっかりした6年生たちが、お姉さんのように小さい学年の子どもの面倒を見る姿は、まさに「木古内ファミリー」でした。


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木古内小・中学校を卒業し、今は成人して地元で働く青年です。
彼も、昔、この音楽室で私のレッスンを受けていました。 
時々、小さい後輩たちの練習を手伝いに来てくれているそうです。
久々の再会に感激でした!



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ブラスバンドにはよくあることですが、年度の変わり目に、パートが替わっているメンバーもいました。
毎年、6年生が卒業すると、「あぁ、もうダメかも...」と先生はおっしゃいますが、パートが替わったメンバーもすでに慣れて演奏しており、皆のサウンドと笑顔は相変わらずのキラキラ!でした。
初めに聴かせていただいた時、あまりのカッコ良さに、私はうれしくなって、ずっとニコニコしていました。
まだ入部して間もない3年生も、じっと楽譜や指揮を見ながら、音楽に浸っていました。
この学校の3年生は、かわいい中にも、なかなかの存在感があります。きっと頭の中では、カッコ良く演奏出来ている自分の姿があるんだろうな。
夏に向けてぐんぐん伸びていけそうな可能性いっぱい!7月のレッスンが今から楽しみです。



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上磯小学校は、浜松でのバンドクリニックのイブニングコンサートに出演するために、他校より時間を長めにいただき、5曲を練習しました。
昨年度は、「東日本学校吹奏楽大会・金賞」、「こども音楽コンクール・文部科学大臣奨励賞」とすごい実績を残しましたが、とても上手だった6年生が卒業した直後のこの時期、もちろん苦しい状況もありますが、新チームの張り切りは半端ではありません。
みんな、「バンドクリニック」に出演する意味をよく分かっているような立派な練習態度と音でした。
「バンクリ」での発表曲は、『ザ・レッドマシーン』『ヘブンズライト』『よさこいソーラン』『赤とんぼ』『ルパン三世』です。
昨年度出演した上磯中学校に進む小学生たちがどのような演奏をしているのか...ご参加くださる先生方、ご期待ください!
みんな、浜松への遠征を楽しんで来てくださいね!



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函館から~2017・5月・その2~

続いて、中学校バンドと高校バンドのレッスンの様子をご紹介します。

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毎年この時期に新チームの初レッスンをさせていただいている中学校です。
このバンドの明るさと元気はすごい! 皆で一丸となってガンガン進む!という雰囲気なのです。
課題曲のマーチ『春風の通り道』を中心に練習しました。それこそ皆がガンガン演奏し、とってもパワフルでした。
皆でスコアを見ながら、しっかり出るべきパートと「背景」になるべきパートの区分けを確認、そして、フレーズのまとまりにこだわって練習することで、「ガンガンの演奏」が、爽やかで立体的な演奏に変わっていきました。
見学に来られていた他校の先生も、「こんなに反応よく、どんどん変わっていける中学生、すごいです!」と感動されていました。
とっても大人な中学生たち。一瞬、高校バンドのレッスンだったかなと思うような本音のやりとりもあって楽しいんです。
顧問の先生が、日頃から「生徒の本音」を大切にしていらっしゃるご指導のおかげだと思います。



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上磯中学校は、2.3年生全員60数名でのレッスンでした。 ほとんど全員が小学校からのお付き合いです。
中條先生のご指導は、やはり天才的...ひとりひとりの可能性をどこまでも開花させ、超中学生レベルの演奏に導いてしまわれます。しかも、無理や苦痛を伴う練習をさせないので、みんなとっても楽しく音楽しているのが良いことです。
学区3校の小学校の先生方が基礎を正しくご指導され、完璧な「小中連携」が行われていることも大きな力となっています。
課題曲の『スケルツァンド』もすでに普通に通せていましたが、和声上の作曲者のちょっとした「引っかけ」の箇所の理論的解説と、それをクリアするための方法を伝え、「理解できた人?」と尋ねると...あれれ? 皆で「・・・」でした。
こんなすごい中学生たちにも分からないことがあるんだと、ちょっぴり安心した瞬間もありました(笑)。
自由曲は、変拍子満載の難曲ですが、皆、「難しいけど、カッコいい!」と超お気に入りで練習に励んでいました。
今年も大いに期待しています!



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にぎやかで、明るくて、活発で、とっても上手な女子高バンドです。
柔らかくてあったかいサウンドも、時にパワフルで豪快なサウンドも、どちらも素敵に出せる力を持っています。
課題曲の『春風の通り道』も、澄んだ音色でとても良い演奏を聴かせてくださいました。
アーティキュレーションの違いや細かい発音のニュアンス、フレーズの運び方やバランスの調整をすることで、一段とおしゃれでスマートな演奏になりました。
自由曲候補の曲も、まだ未完成の段階ですが聴かせていただきました。
このバンドのカラーや良さを十分に発揮できる曲なのか、ちょっと?という感想をお伝えしました。
思い切って別の曲に替えるのか、カットの変更で乗り越えるのか...まだ全く間に合う時期です。
顧問の先生の決断はいかに...こういう悩みは、ある意味ポジティブでいいものです。



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高校バンドには、小学校や中学校で出会った生徒さんもたくさんいて、1年生にも、「おぉ、来たか~!確か〇〇中学校だったかな?また会えてうれしいよ~!」という再会もあることがうれしくてたまりません。
1年生も全員参加して60名以上のメンバーで楽しく真剣に勉強しました。
課題曲『春風の通り道』では、楽譜に隠された仕掛けを紐解いていくことで演奏がすっきり鮮やかに、そして立体的になることがわかりました。
自由曲の中橋愛生先生の作品は、時間の関係で冒頭部分しか勉強できませんでしたが、曲全体を通した作曲者の意図と作曲技法の特徴やスコアの読み取り方をお伝えし、次回までの宿題にして終わりました。
先生の穏やかなお人柄がチームのほのぼのとした雰囲気につながっており、いつもほっとした気持ちになるバンドです。
私的には「日本一眺めの素敵な学校」と思っています。毎日が「観光地」通いの生徒さんたちです。


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この高校の校舎の窓から見る函館らしい風景には、いつも心癒されます。
毎日見ている生徒さんたちにとっては、「普通の風景」だそうですが...



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苫小牧から車を走らせてレッスン見学にいらしてくださった先生です。
毎年のように、ゴールデンウィークの函館レッスンにお越しくださいます。
連休返上で勉強される姿勢に頭が下がります。
今年もありがとうございました。 来年もお会い出来たらうれしいです。



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お食事会にいらしてくださった先生方と...
今年度も、みんな仲良く頑張りましょう!


函館には、6月も7月もお招きいただいています。
たくさんの素敵な先生方、子どもたちと何度もお会いできることに感謝です。
私もしっかり勉強して、少しでもお役に立つよう努力していきたいと思います。

お招きいただき、ありがとうございました。


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神奈川県の高校バンド

土曜日は、神奈川県横須賀市にある横須賀学院中学・高等学校吹奏楽部のレッスンにお伺いさせていただきました。
この学校は、5月4日(木・祝)に『第28回定期演奏会』を開催します。


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5~6年ほど前に、横須賀芸術劇場で開催された東関東吹奏楽コンクールの会場で、このバンドの顧問である碇健太郎先生から、「あの...失礼ですが、田川先生ですよね。・・・」とお声かけいただいたことが出会いとなり、このバンドとのご縁をいただきました。

私がお伺いし始めた頃は、まだ30数名のバンドでしたが、真面目でよく努力する生徒さんたち、吹奏楽の指導だけでなく「心の教育」という面に力を入れ、私のアドバイスを謙虚に受け入れて指導を顧みられた碇先生のお力で、ぐんぐんとレベルを上げ、コンクールでも、B部門で「東日本学校吹奏楽大会」に出場し、銀賞を受賞するほどのバンドに育ちました。

その頃から部員もどんどん増えて、規定でA部門に出場しなければならない人数となり、A部門2年目の昨年度は、第一目標であった「地区大会・ゴールド金賞」を受賞することが出来ました。

その他、12月に府中の森芸術劇場で開催された『ブラスシンフォニーコンクール全国大会』では堂々の第一位を受賞。
また、先月4月4日には、厳しい書類選考と録画審査をクリアして、『東京ディズニーシー・ミュージックフェスティバルプログラム』に出演し、多くの来場者に演奏を聴いていただくことが出来ました。

このバンドでは、今回の定期演奏会をもって3年生が全員引退します。
そして、2年生が最上級生となって、来年の定期演奏会まで部を率いていきます。
コンクールの時期には、3年生がひとりもいない厳しい条件で活動しているのです。

現在の部員数は、前年度までの部員60名に加え、中学・高校の新入部員が合わせて45名も入部し、105名というすごい人数です。
これは、このバンドの歴史上最大人数です。
定期演奏会の主体は、前年度のメンバー60人ですが、新入部員もハンドベル、合唱、「デビューコーナー」などで出演します。

私も、2年前に、この定期演奏会を聴きに伺いましたが、おもてなしの心に溢れた、誠実で温かい演奏会で、とても感動しました。

土曜日のレッスンでは、第一部で演奏する課題曲の『スケルツァンド』を徹底的に練習しました。
他の曲目や演目の練習にも時間をかけているところなので、まだ未完の部分が散見されましたが、ものすごい気合いで、「この時間内に、出来るだけのことをクリアしよう!」という意気込みが伝わって来ました。

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定期演奏会にご来場くださるお客様に、少しでも良い演奏をお聴きいただきたいという部員たちの心の表れです。

顧問の碇先生に指揮していただくだけでなく、私も指揮台に立ち、ガンガンいきました!
部員たちの返事は、「ハイっ!!!!!!」位のすごさです。
「ここはどのように演奏したらいいですか?」と、質問も来ます。
とても良い練習でした。

毎年生徒さんたちがオリジナルで作っている『学院天国』というミニミュージカルのような演目、そして、ステージドリルはとても楽しみで、時間があれば、練習を見てみたかったのですが、次への移動予定ぎりぎりまで『スケルツァンド』と向き合っていて、残念ながら叶いませんでした。

碇健太郎先生&横須賀学院中学・高等学校吹奏楽部の作り上げる、5月の風のような爽やかな演奏会を、みなさまにぜひお楽しみいただけたらと思います。

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会場は、横須賀市文化会館大ホール(京浜急行「横須賀中央下車」)
開演は、17時30分
入場無料です。

アクセスの詳細はこちらから。

http://www.yokosuka-bunka.info/culture/access/bunka_access/butizu.html

お近くの方は、ぜひお出かけください!

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