田川伸一郎のブログ

信頼の絆

一昨日の日曜日は、ある中学校のレッスンでした。
早くからご予約をいただいていたこの日。

4月半ば、顧問の先生からのメールで、先生が急に体調を崩され、入院までされていることが知らされました。
病院のベッドからのメールでした。

「連休後には何とか復帰したいのですが...。先生のレッスンの日には無理かと思うのです。でも、生徒たちも楽しみにしていましたし、予定どおりレッスンにお越しいただくことは出来ないでしょうか。何も指導出来ていません。3学期に課題曲は練習していました。・・・」

新年度に入って間もなくお休みされてしまわれた先生。
練習だけでなく、新入部員の募集もある時期で、きっと先生も生徒も不安でいっぱいに違いありません。
先生には、もちろん授業や学級、校務のことも重くのしかかっていると思います。

これでレッスンまでキャンセルしてしまったら...。


私の主義で、顧問の先生がいらっしゃらない時には、生徒さんたちへの指導は極力避けることにしています。
急に会議や生徒指導が入る場合もありますが、そのような時は、先生がいらっしゃるまでは、生徒さんの練習を見守ることにしています。
その時間が長くなりそうな場合は、せいぜい基礎合奏をみる程度にし、曲には触れないようにしています。
先日は、会議がかなり長引きそうだということが当日の午前中にわかり、その日のレッスンを急遽キャンセルさせていただいた学校もありました。

考え過ぎかもしれませんが、顧問の先生がいらっしゃらないのに、外部の人間が生徒に指導を加えるのはいかがなものかと思うのです。
本番の指揮まで任されている「常勤外部講師」の方や、今増えている「教師の負担を減らすための外部指導員制度に基づく登録指導者による指導」は別ですが。
あくまでも、先生と部員、そして私の三者がそろってこそレッスンは成り立つものというのが私の姿勢です。

全く正反対に、外部講師任せで、レッスン中はいつも不在という「謎の顧問」もいると、知り合いのバンド指導者から伺ったことがあります。
常時、顧問の先生が指導しており、本番も先生が指揮をするというバンドの時々のレッスンの際に、顧問の先生は立ち合わないというのは、やはり謎です。
「指揮をする顧問の先生に、何も伝わらないので困ります」と、その指導者の方はお話しされていました。
レッスンに立ち会っていただくようにお願いしても、「あとで生徒から聞くからいい。好きにやっておいて」と言われてしまうそうですが、音楽とはそういうものではないでしょう。
もしかしたら、生徒の前で、指揮や解釈のことなどに触れられるのが嫌なのかもしれません。それなら、外部講師は入れずに、ご自分ひとりで指導されれば良いと思うのですが...
そこまでも考えていないのかな?単なるお任せ?
私だったら、絶対無理です。


話を戻して...そんな考え方をしている私ですが、今回は特別な状況と判断してレッスンに伺うことにしました。
先生がいらっしゃらないのを承知の上で。
生徒さんたちは、きっと不安な日々を過ごしているだろう。せめて私が伺って数時間一緒に練習出来るだけでも、少しは気が晴れるだろうと思ったのです。

レッスン2日前、「先日退院して、今は自宅療養中です。レッスンの日には学校に行けそうです」とのメール。

「いや、先生、お休みなさってください。私は、先生がいらっしゃらなくても、きちんとレッスンして帰ろうと思っていますし。・・・」と返信しましたが、「私も先生にお会いしたいですし、勉強したいので」
「ともかく、当日のご体調次第で。少しでも調子悪かったらお休みなさってくださいね」と返信して当日を迎えました。

日曜日、先生は学校にいらしていました。
正式な復職前の「フライング出勤」です。ご本人は、「リハビリ」とおっしゃっていましたが...
思っていた以上に元気にされ、否、元気に見せていただけかもしれませんが、いつもの笑顔でお迎えくださいました。

レッスン前に、下の部屋でしばらくお話ししている間中、練習の音やチューニングの音、基礎合奏の音が聴こえ続けていました。
「みんな、ちゃんとやっていますね。こうやって3週間、過ごして来たんですね。」
「ちゃんとかどうかわかりませんが、とりあえず、やってくれていたようです。」

音楽室に入ると、生徒さんたちも、心配していたほどではなく、いつもの元気と笑顔で「こんにちは!!」
少しだけおしゃべりしてから、すぐにレッスンに入りました。
顧問の先生はお休みされていることになっているわけですから、もちろん見学に徹していただきました。
最初から私が指揮台に上がり、3学期に練習を始めていたという課題曲のレッスンに入りました。

中学校バンドで、顧問の先生が3週間おられず...
副顧問の先生はいらしても、音楽を指導してくださる先生はおられず...
しかも、新年度のバタバタした日々の中で...

でも、皆の音と顔は、生き生き溌剌と輝いていました。
もちろん演奏には傷がいっぱいでしたが、ひとりひとりが「自分の音」に責任を持って演奏しようとしている姿は確実に見て取れました。

私は、心に何かズシンと響くものを感じ、3時間ノンストップでレッスンを続けました。

「心に何かズシンと響くもの」・・・それは、先生と生徒の「信頼の絆」だと、途中で気づきました。

先生だって人間です。 時には、病気をすることや家族の不調に見舞われて、お休みせざるを得ないことだって当然あります。

そんな時、学校にいなくても、生徒を思い続けている先生の気持ち。
お休みされている先生を心配させまいと、先生を思い続けている生徒の気持ち。
・・・特に、部活動での先生と生徒の「信頼の絆」は、こういう危機に面した時に力を発揮します。

厳しいようですが、日頃、先生が指導されていることが、こういう危機に面した時にわかってしまいます。
先生がお休みされたことで、気持ちが緩み、崩れていってしまう集団。
先生がお休みされたことで、結束が固まり、何とか乗り越えようとする集団。
「信頼の絆」の度合いがわかってしまうのです。

「みんな偉かったね。先生が3週間もお休みされていたのに、こんなにしっかりと練習を続けて...。いつも先生にしていただいている指導を思い出して、自分たちで進めて...。しかも、1年生の部員勧誘や対応までやって、しっかり新入部員を獲得して。」
・・・心を込めて、生徒さんたちにお話ししました。
みんな、ニコニコして話を聞いていました。 もちろん、先生も。

先生は、もうじき正式復帰されます。
崩れてしまった集団を建て直す苦労をする必要もなく、この元気で明るく、そして、真面目な生徒さんたちと共に、またここから前進することが出来ます。

それは、全て「信頼の絆」のおかげです。

次のレッスンの時には、元気に指揮をしてくださる先生のお姿を楽しみにしています。
でも、先生、くれぐれも決してご無理をされないで...
この子たちは、先生がいらっしゃらなくても、自分たちでこんなに出来る子たちだということがわかったのですから。

すばらしい先生、すばらしい生徒たち...これからも、ほんの少しでも役に立たなきゃ、私も。


PageTop

佐藤正雄先生

昨日は、朝から、神奈川県の鶴見へ向かいました。

佐藤正雄先生...私がまだ幸町第三小学校に勤めていた頃から、ずっとあこがれ、尊敬し続けている横浜市の小学校の先生です。

今年度で再任用期間も終わり、「いよいよ最後となりました」と書かれたお年賀状を頂戴した時から、手帳の3月30日に「上寺尾小学校演奏会」と書いておきました。

佐藤正雄先生は、横浜市の5つの小学校に勤められ、行く先々で合唱部を作り、育てて来られました。
最後の学校となる現在の勤務校・横浜市立上寺尾小学校には、16年間も勤務され、同じ年月、合唱部も指導して来られました。

初めて佐藤先生がご指導される学校の歌声に魅せられたのは、昭和63年度の「TBSこども音楽コンクール・東日本大会」の時でした。
会場は、東京の浜松町にある郵便貯金ホールでした。

私は、幸町第三小学校で、6年生全員でこのコンクールの「合唱部門」に出場し、千葉県代表にまで選ばれ、畏れ多くも、名門校が居並ぶ東京での東日本大会に出場することになったのでした。
120数名の6年生全員で『石ころの歌』を歌いました。

同じその日の「重唱部門」に出場した横浜市立間門小学校...こちらが佐藤正雄先生の学校でした。
男の子4名で『地球の子ども』を歌われました。
その澄み切った歌声とハーモニー、歌詞に込めた想い、表情、凛とした立ち姿・・・全てに感動したことを今でもずっと覚えています。

私たちが学年合唱で県代表に選ばれ、東日本大会に出場出来たこと以上に、私は、あのボーイソプラノの美しい『地球の子ども』を聴けたことに感動感謝した1日でした。

それ以来、佐藤先生にあこがれるようになったのです。

いつ、どのようにして佐藤先生とお付き合いさせていただけるようになったのかは、はっきり覚えていないのですが、先生も、私のような者に「あこがれの先生」と言ってくださり、大柏小学校に勤務していた時には、吹奏楽部の練習を見学に来てくださり、子どもたちに温かいお褒めの言葉や励ましの言葉をかけてくださいました。

私も、佐藤先生の学校が出場するコンクールには出来るだけ足を運び、その歌声にまた魅了され、自分の目の前の子どもたちにも何とかあのような歌声をと願ったものでした。

昨日は、失礼を承知しながらも、「最後のチャンス」と思い、佐藤先生にお願いし、上寺尾小学校合唱部の演奏会を午前中のリハーサルから見学させていただいたのでした。

鶴見区民センター・サルビアホールでの先生の最後の演奏会です。

今年度の合唱部員は、3~6年生でわずか16名。
でも、先生は、「少ないから...」などと諦めることはなく、ひとりひとりをしっかり育てられ、コンクールにも出場され、「TBSこども音楽コンクール・合唱部門」では神奈川県代表として東日本大会にまで出場されました。
そして、定期演奏会も、立派なホールを借りての開催です。

卒業生が6名、助っ人で出演されましたが、演奏した曲数は31曲も...
もちろん、全曲暗譜です。

IMG_0001_convert_20170330232242.jpg

リハーサルを見学させていただき、いつも変わらぬ子どもたちの凛とした美しい立ち姿、ピンと張った響きと艶と透明感のある歌声、寸分狂わない純正律のハーモニー、先生の指示に対する「ハイっ!」の返事の声の美しさや明快さ、そして、反応や動きの機敏さに驚き、身動き出来ないほどの感動に包まれました。

子どもたちの眼は、先生から離れることがありません。
保護者の方々が客席を動いて、様々な準備をされていても、全く視界に入っていない様子です。
ものすごい集中力、曲の途中で止め、「はい、次の曲!」とおっしゃると、すぐに気持ちを切り替えて、歌い始める賢さ。

1時間以上立ちっ放しでも、姿勢も表情も歌声もゆるむことがありません。
なおかつ、笑顔で楽しんでいる様子も伝わって来ます。

身体も心も合唱も、しっかり鍛えられた結果です。

先日ご紹介した富士小学校吹奏楽部と共通する「子どもを信じる先生と、先生を信じる子ども」が作り上げる「信念の世界」がここにもありました。

佐藤先生のご専門は、音楽ではなく社会科だそうです。
担任をしていた若い頃、たまたま子どもたちを引率した連合音楽会で、素晴らしい合唱を聴いたことがきっかけとなり、「よし、自分もやってみよう」と、合唱指導の道に入られ、勉強されたそうです。

お気持ちやご努力だけでなく、先生には、天性の才能があったとしか思えません。

そして、出会った人を大切にされ、どんな小さなことでも「学び」にされる謙虚さ。
だから、私のような未熟者の所にも、「見学させてください」とお出かけくださったのです。

昨日も、リハーサル中、「尊敬する田川先生がいらっしゃるので、緊張しますよ~」とおっしゃっていました。
尊敬だなんてとんでもない。 私の方が、尊敬と感謝と緊張で見学させていただいているのに...

前にも、上寺尾小学校の演奏会にはお伺いしたことがありますが、佐藤先生のご指導を見学させていただいたのは、初めてのことでした。


休憩時間に少しだけお話しさせていただいたら...とても素敵なお知らせが!
65歳までの再任用期間は終わってしまったのですが、「4月からも『非常勤講師』として上寺尾小学校で音楽の授業と合唱部の指導をしてほしい」と教育委員会から特別なお話が急にあり、来年度も合唱部のご指導を続けられることになったのだそうです。

「僕は、もう終わりだからと、学校の荷物の片付けもしていたんですよ~。それが急にそんな話になって、まぁ」と。
でも、お顔は、とてもうれしそうでした。
私もとてもとてもうれしかったです。


年度末の事務仕事やこの演奏会のご準備でお忙しいとわかっているのに、バカな私は、先日、先生にお電話し、「あの『地球の子ども』の録音は残っていませんか?もし残っていたら、お借りしたいのですが...」なんて非常識なお願いをしてしまったのです。

それでも先生は、優しく、「家の中のどこかにあると思いますよ。4月になれば暇になりますから、家じゅう探して、見つかったらお送りしますね」とおっしゃってくださいました。
電話を切ってから、私は、「忙しいと分かっているこのタイミングに、何でこんなお願いをしてしまったのだろう」と自分に呆れていました。
ほんとに身勝手な奴だと、自分に怒っていました。

すると、昨日、「田川先生! 『地球の子ども』、探したら出て来たんですよ。ビデオで撮ってあったんです。DVDに焼いて来ましたよ~」と、手渡してくださったのです。

演奏会前で、本当にお忙しかったはずなのに、私のために、30年ほど前にも遡る『地球の子ども』を探し、見つけ、しかも、演奏会当日に渡せるようにDVDに焼いて来てくださるとは...

夜、帰宅して早速観てみると、間門小学校の『地球の子ども』だけでなく、他校の演奏まで一緒に焼いてくださってあったのです。
その中には、何と、私が指揮する幸町第三小学校6年生全員の『石ころの歌』まで入っていました。
ありがたくて、ありがたくて...どうやってお礼をしたらよいか思案中です。

佐藤先生は、こうして、どんな時でも、人を大切にして来られたのだということを改めて感じました。

IMG_0006_convert_20170330232300.jpg
教師として、合唱指導者として、そして、人間として尊敬する佐藤正雄先生です。
リハーサル中の大切な休憩時間を、私のために使ってくださいました。
温かいご対応を本当にありがとうございました。



「最後の演奏会」だったはずが最後ではなくなり、本当に良かったです。
これからもお身体に気をつけられ、すばらしい合唱のご指導を...
来年の演奏会にも、お伺いさせていただきます。


*リハーサル中の写真は、佐藤先生の許可をいただき、撮影させていただきました。

PageTop

都小管研・3月月例研修会

昨日は、東京都小学校管楽器教育研究会の3月例会に講師としてお招きいただきました。

4日間にわたる管楽器演奏会の総括という大切な研修会です。


IMG_0044_convert_20170314202125.jpg

日曜日に、東京ブラスコンコードの1日練習に参加し、私にとっては指導するよりもずっと困難な演奏ということに久しぶり1日がっつり集中していたせいか、帰りはぐったり...
そして、今までの疲れが一気に噴き出したのか、夜中から下痢が始まり(ごめんなさい汚い話で)、月曜日は久しぶりのオフだったのですが、楽譜を届けなければならない学校が2校あったり、送らなければならない物があったりと、午前中は無理して動き、午後からはベッドに倒れ込んで寝ていました。
熱も、37.8℃あり、食欲ゼロ...ひたすら、ポカリスエットで生き延びていました。
吐き気がなかったからまだ救われました。

昨日は、熱は少し下がり、お腹も少しは落ち着きましたが、まだ食欲はなく、フラフラしていました。
でも、何とか起き出して、「行くんだ!」と、渋谷の小学校へと向かいました。

こんな大切な研修会の時にまったく! 情けなかったです。


そんな不調を予測していたわけではないのですが...
例年3月のこの研修会では、ほとんど私が話しているのですが、「今回は演奏のDVDを視聴して研修を深めよう」と準備してあったのです。

他の講師の先生方からの総評や私からのコメント、その他お伝えしたいことを話さなくてもいいほど詳細にプリント資料にまとめ、参考資料を含めて、その枚数は合計20ページほど。
すごい分量の資料を事前にお送りして印刷しておいていただきました。

また、管楽器演奏会の当日、講師の先生方に、「3月例会でDVDを視聴する推薦校」を書いていただいてありました。
コンクールではないので、「上手い学校」ということでなく、「こういう点で学ぶものがある」といった自由な観点でのコメント付きでお書きいただきました。
その中で、各日の講師(私も含め)4名の講師のうち3名以上の推薦があった学校の演奏を皆さんで鑑賞し、講師の先生方からのコメントもお伝えしました。

IMG_0007_convert_20170314202015.jpg  IMG_0019_convert_20170314202036.jpg

私も黙って一緒に鑑賞している時間が長かった分、昨日の体調では助かりました。

事前の資料づくりにはかなりの気合いが必要でしたが、やっておいて良かったです。

IMG_0061_convert_20170314220158.jpg  IMG_0060_convert_20170314202305.jpg
視聴した演奏校の先生から、ひとことコメントも頂戴いたしました。


私の体調不良などたいした話ではなく、演奏会の本番前日に、遠くに住むお父様が急に亡くなられ、それでも子どもたちのためにと、翌日の演奏では指揮をされ、終わるや否や、郷里に飛んで帰られた先生もいらっしゃました。
どんな思いでその一夜を過ごされ、どんな思いで子どもたちと向き合われたのか...チューニング室に行くまでは何も話さず、舞台に上がる直前に子どもたちに話されたそうです。
「子どもたちが、いつも以上に私をしっかり見て、心を込めて演奏してくれたように思いました」と話されていました。
時には、こんなことも起こり得るのです。
演奏会を辞退して、郷里に飛んで帰っても仕方ない緊急事態...どうするかは、ご本人が決めることです。
先生は...1年間頑張ってきた子どもたちをこの演奏会のステージに上げてあげることを選ばれました。
子どもたちも、先生のそんな思いを演奏直前に聞いて、先生のためにも精一杯の演奏をしたことだと思います。

一回のステージには、様々なドラマがあります。
それぞれの学校に、それぞれの先生に...
幸せなドラマだけではなく、きついドラマやご事情を抱えてステージに上がられた先生もいらっしゃったことと思います。

それでも、この演奏会のステージに上がれたということだけでも幸せです。

先生にも子どもたちにも、「一生の宝物」です。

IMG_0059_convert_20170314202248.jpg  IMG_0048_convert_20170314202150.jpg
都小管研の理事長の鈴木朱代先生、今年度の演奏会担当責任者の佐野綾子先生です。
「大丈夫! 始まれば終わるから! チームワークの都小管研なんだから!」と、顔を見るたびに励まして来ました。
誰がチーフになっても、絶対にうまくいくのが都小管研のすばらしいところです。
抜けていることがあっても、誰かが気づいてさりげなくフォローしてくださるんです。
「先生仲良し 子どもが育つ」...まさにそんなチームです。



年度末のお忙しい時期に、こんなにたくさんの先生方がお集まりくださり、まとめの研修会が出来て良かったです。

他県の先生方もこの3月の研修会にだけでも参加出来たら、きっと「物凄い収穫」に驚かれると思います。
講師の先生方の総評のまとめを見る(聞く)だけでも、「眼から鱗」状態だと思います。
・・・今の私の「密かな願い」です。


IMG_0058_convert_20170314202231.jpg

今年度末をもってご退職される先生方も数名いらっしゃいます。
これからもきっと都小管研を応援し、見守ってくださることと思います。
そして、先生方が残してくださったものは、後進の先生方がしっかり受け継いでくださるはずです。

私も、これからも、先生方と共に学び、歩んでいきたいと思います。

今年度も、お招きいただき、本当にありがとうございました。


IMG_0057_convert_20170314202212.jpg
研修会が終わった後、理事の先生方は、さらに「理事会」をされていました。
今年度の事務的なまとめと、来年度に向けて...
終わったのは何時なのでしょう。
頭が下がります。


PageTop

第41回東京都小学校管楽器演奏会~第4日目

昨日は、東京都小学校管楽器演奏会の第4日目に講師としてお伺いさせていただきました。

会場は、練馬文化センターでした。

昨日も、とても良いお天気で、今年は4日間とも好天に後押しされての幸せな演奏会となりました。

数年前には、大雪のために、当日判断で中止になった日があったり、その翌日は開催したけれど、学校付近の交通が麻痺してやむなく欠場する学校があったり...
天気のせいで、中止になったり出られなくなったりすることがあるのだと思い知らされた年でした。

開催できるのはあたりまえではない。
出演できるのはあたりまえではない。
・・・事実として学んだ私たちでした。

この4日間の幸せな開催、そして、事故なく終演できたのは、小管研の先生方の細かいご配慮、出演校の先生方や保護者の方々のしっかりしたサポート、そして、子どもたちの良い緊張感や高い意識があったからです。

昨日の講師の先生方です。

・波多江史朗 先生 (カルテット・スピリタス 東京音楽大学・サクソフォン)
・井上 順平 先生 (武蔵野音楽大学・トロンボーン)
・後藤 洋 先生 (作編曲家・昭和音楽大学教授)
・大山 博 先生 (打楽器奏者・ステージでの共用楽器のチューニング)
・田川 伸一郎



最終日を飾ってすばらしい演奏を聴かせてくださった出演校の皆さんです。 

♪ 台東区立富士小学校 (ステージドリル)
♪ 江東区立第二砂町小学校 (金管バンド)
♪ 多摩市立東寺方小学校 (吹奏楽)
♪ 小平市立学園東小学校 (吹奏楽)
♪ 練馬区立大泉小学校 (金管バンド)
♪ 立川市立第二小学校 (吹奏楽)
♪ 中野区立平和の森小学校 (吹奏楽)
♪ 千代田区立九段小学校 (ジャズバンド)
♪ 目黒区立東山小学校 (管弦楽)
♪ 北区立滝野川第六小学校 (金管バンド)
♪ 昭島市立武蔵野小学校 (金管バンド)
♪ 江東区立辰巳小学校 (金管バンド)
♪ 文京区立窪町小学校 (吹奏楽)
♪ 国分寺市立第九小学校 (吹奏楽)
♪ 台東区立金竜小学校 (金管バンド)
♪ 国分寺市立第十小学校 (吹奏楽)
♪ 武蔵野市立大野田小学校 (吹奏楽)


IMG_0002_convert_20170305215306.jpg  IMG_0003_convert_20170305215337.jpg

IMG_0004_convert_20170305215412.jpg  IMG_0005_convert_20170305215453.jpg

IMG_0006_convert_20170305215531.jpg  IMG_0007_convert_20170305215636.jpg

IMG_0008_convert_20170305215712.jpg  IMG_0009_convert_20170305215748.jpg


3月14日の例会では、4日間にわたる管楽器演奏会を振り返ってのまとめをします。
講師の先生方を代表して私が出席させていただきます。

毎日の終演後に講師の先生方からいただいた貴重な総評をまとめてプリント資料にするという仕事にこれから取りかかります。

41年も続いている「東京都小学校管楽器演奏会」、今年は合計68校の出演で感動的に終わりました。
私も、68枚の講評用紙に、びっしりと...思いを込めて...講評を書かせていただきました。

先生方、子どもたち、本当によく頑張りました!

心から拍手を贈ります!

IMG_0014_convert_20170305215813.jpg

今年度も、4日間にわたりお招きいただき、本当にありがとうございました。

東京都小学校管楽器教育研究会のますますのご発展を心からお祈り申し上げます。



PageTop

小学校の合唱指導~卒業式に向けて

昨日は、県内の公立小学校の音楽の授業のお手伝いをさせていただきました。
卒業式に向けての合唱指導です。


3時間目は、4.5年生の合同授業。 4時間目は、6年生の授業でした。
昨年も、この時期に同様にお招きいただきました。

そして、こちらの音楽の先生が前任校に勤めていらした時にも、同様に毎年お招きくださっていました。
ですから、先生との合唱の勉強は、もう何年も続いていることになります。

その数年間の間に、先生の合唱指導の仕方や濃さは、確実に変わっていきました。
当然、毎年毎年、子どもたちの歌声も表現も大きく成長していきました。
子どもは、毎年入れ替わっていくわけですが、先生の指導力の向上と比例して常に子どもたちが変容し続けているのです。

毎年の私の指導の仕方をご覧になり、それを自分のやり方にアレンジして取り入れていく...「田川先生から合唱指導を勉強させていただいていなかったら、私は、あの頃の指導をずっと続けてしまっていたと思います。自分でも、授業での歌唱指導の仕方が変わって来ていることを実感しています」とおっしゃる先生。

教師が常に学び続けることの大切さ・・・それを身をもって感じていらっしゃるすばらしい音楽の先生です。
そして、校長先生や担任の先生方が、私の合唱指導から音楽だけではない面で学べることがたくさんあるとおっしゃってくださり、この日を楽しみにしてくださっているというお話からも、この学校の先生方の「学ぶ心」の高さや強さを感じます。

今年はどうかな? 
とても楽しみにお伺いさせていただきました。

4.5年生も6年生も、昨年にも増して、美しい声、豊かな表現で立派な合唱が出来ていました。
特に、「表現」では、音程やハーモニー、強弱はもちろん、曲想を感じ取って、声の音色まで変えながら身体全体で歌う姿に、はじめから感動でした。
数年前、この先生の合唱指導を初めてお手伝いさせていただいた時は、正直、「気合いの合唱」でした。
今は、すっかり「音楽的な合唱」をご指導されていることが手に取るようにわかりました。

これだけ歌えていれば十分というすばらしい合唱だったので、私は、たくさんたくさん褒め、そして、この合唱にさらに「命」を吹き込むための指導をさせていただくことにしました。

「気合い」ではなく、「命」です。
曲の「命の根源」は、全て楽譜に書かれています。
あるいは、楽譜に隠されています。
そこを紐解き、子どもの言葉やイメージの世界に落とし込んでいくプロセスが、曲の「命」の表現につながっていきます。

歌詞はもちろん、とても大切な「和声進行」...難しい理屈ではありません。感覚です。
楽譜に記された様々な記号の解釈...フォルテを「強く」、ピアノを「弱く」と訳しているうちは、「音楽」につながっていきません。それをどう訳すのか。その箇所によって、その記号に託された作曲者の思いを読み取っていくことがとても大切です。
そして、歌の無い時間、つまり前奏や間奏、曲間の数拍の休符に込められた意味。

作詞者、作曲者の思いをどれだけ楽譜から読み取り、子どもたちに発見させながら、子どもの心の中に落とし込んでいくか、そして、その思いを歌声として外に出し、伝えるにはどうすればよいのか。

そんな勉強を子どもたちとしました。


IMG_0003_convert_20170228071056.jpg

4.5年生の曲は、『明日へつなぐもの』 (作詞・作曲 栂野知子)でした。
特に、歌詞の思い、斉唱部分の裏に流れているハーモニーから感じ取れる思い、曲間に置かれた「間」の思い、語感を生かして歌うこと...を勉強しました。
子どもたちの感性が豊かに育っていることに感動でした。
私からの発問に、4年生も積極的に手を挙げて、自分の言葉で、背伸びしない子どもの言葉で、思いを伝えてくれたことには驚きました。
そして、勉強を深めるごとに、確実に変わっていった表現の見事さ...
心から拍手をして授業を終わりました。


IMG_0008_convert_20170228071119.jpg  IMG_0012_convert_20170228071141.jpg

IMG_0019_convert_20170228071203.jpg  IMG_0020_convert_20170228071232.jpg

IMG_0021_convert_20170228071253.jpg  IMG_0023_convert_20170228071319.jpg

IMG_0029_convert_20170228071341.jpg


6年生の曲は、『最後の一歩 最初の一歩』 (作詞 桑原永江・作曲 若松 歓)でした。
今年、あちこちの小学校で歌われている卒業式の「大ヒット曲」です。
どこまでも深く、神々しいほどの歌詞と曲...作詞者、作曲者の深い思いが込められたものすごく感動的な作品です。
この曲を見つけ、与えていらっしゃる先生のアンテナそのものに敬服です。
昨年、5年生の時にも一緒に勉強した子どもたちなので、「はじめまして」ではなく、「今年もがんばろう」の短いあいさつで即、勉強に入りました。
時間がいくらあっても足りないほど、深めることが多い曲なのです。
6年生は、身体も心も大人に近づき、良く育っていれば、深い思いも通じる学年です。
その「良く育っていれば」が、難しくなっている学校では、深めるどころではないと思います。
黙らせる、歌わせる、いや、とりあえず声を出させる...そんなレベルで格闘している学校もあるのが現実。
この子どもたちは、本当に良く育っていました。
私の「これはどうだ」というほどの深い意味合いを持った発問にも、本気で向き合い、考え、感じ、自分の言葉で話し、歌う。
私は、現職の頃から、6年生の授業では、「生き方」につながる導きをしたいと常に思いながら子どもたちと向き合って来ました。
1年に一回しかチャンスのないこの学校の子どもたちとも、それは同様です。
そして、この曲そのものが「生き方」につながる深い曲なので、様々な角度から、曲の「命」を子どもたちと深めていくことが出来ました。
最後のあいさつをしてくれた男の子は、授業前から覚えてきたような「ありきたりの言葉」ではなく、この授業の中で学んだこと、特に、心に残って自分がこれからの歌い方に生かしていきたいと思ったことをきちんと話し、最後に、「立派な卒業式にすることを約束します!」と、強く言い切ってくれました。
1時間、ずっと立ったまま参観してくださっていた校長先生と担任の先生方は、思わず感動の拍手。そして、皆も大拍手。
私も、心から大拍手でした。
この曲の歌詞にあるように、「自分らしく歩いてゆくと」のとおり、ひとりひとりが、他人と比較するのではなく、自分自身の良さを生かし、胸を張って生きていってほしいと願いながら、授業を終わりました。


IMG_0056_convert_20170228071804.jpg

IMG_0054_convert_20170228071946.jpg  IMG_0039_convert_20170228071840.jpg

IMG_0055_convert_20170228072058.jpg  IMG_0057_convert_20170228072127.jpg

IMG_0053_convert_20170228071922.jpg  IMG_0047_convert_20170228072009.jpg

IMG_0052_convert_20170228072035.jpg


音楽の先生はもちろん、校長先生、担任の先生方も、一緒に考えたり、歌ったり、楽譜に書き込みをしたり、子どもたちの変容にうなずいたり...
子どもたちと同じ目線に立って、授業に立ち合ってくださいました。

こんなに良く育っているのは、温かくまっすぐな校長先生の元、先生方ひとりひとりの子どもたちへの愛情の深さはもちろんのこと、先生方の「チームワーク」が最高に良いからです。

4年生も5年生も6年生も、こんなに落ち着いて、けじめある「本気の態度」で学習でき、自分自身を高めていける学校...
たくさんの先生方に愛され、良く育てていただいたこの学校の子どもたちは幸せです。

先生方の日頃からのご指導の賜物です。

子どもたちが感動を胸に巣立っていける良い卒業式になるよう、心からお祈りいたしております。

今年もお招きいただき、本当にありがとうございました。


PageTop