田川伸一郎のブログ

群馬県の中学校バンド

千葉はずいぶん春らしく暖かい日々になって来ました。
このまま本当の春になってほしいです。

そんな今日は、群馬県の中学校にお伺いさせていただきました。
明日開催される市内の「新人発表会」を控えた最後の練習をお手伝いさせていただきました。


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「新人戦」ではなく「新人発表会」です。
賞を付けるのではなく、新チームでの演奏を発表し合い、聴き合い、今後の励みにしようという「コンサート」だそうです。

顧問の先生は、転勤1年目。
私は、前任校からお招きいただき、先生と一緒に新しい学校に「転勤」しました。

先生の方針は、「合唱を取り入れた吹奏楽指導」です。
その合唱も、半端なレベルでやるのではありません。
コンクールにも出場し、地方大会や全国大会にまで導いてしまうほどのご指導をされるのです。

今日のレッスンでも、スタートは「合唱」でした。

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ハンガリーの合唱曲を原語で歌ってくれました。 1年目の終わりとは思えないほどの本格的な発声と響き、そして表現でした。

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私が、生徒さんたちに「魔法使いです」と話しているすごい先生です。

今のメンバーは、2年生9名、1年生26名という厳しい編成です。
学区の小学校にはバンドがなく、全員初心者でのスタートです。

2年生のうち打楽器が2名、コントラバスが1名ですから、管楽器の2年生は6名だけ。
1年生は、打楽器が2名、コントラバスが1名で、23名が管楽器。

ホルンやアルトサックス、テナーサックス、ダブルリード、チューバは、1年生だけのパートです。
この編成で、明日、『マーチ・シャイニング・ロード』とバレエ音楽『青銅の騎士』を演奏するのです。

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当然のことながら、音程や音色にはまだまだ課題が多いですが、チームの雰囲気は、とてもしっかりしていて、気づかいが出来、動きが早く、返事も良く、1年生が大半とは思えないものでした。

『マーチ・シャイニング・ロード』では、「歌う」とか「気持ち」とか、そういったことを全部横に置いて...
家を建てる時のように地盤を固め、しっかりとした骨組みを作るという作業をしました。
頭の中を冷たくし、感情を抑え、余計な身体の動きもせず、楽譜に書かれた音、リズム、アーティキュレーションを正確に「再生すること」だけを考えて練習しました。

合唱をやっているだけに、つい、「歌って」しまいます。
それが、逆にマーチの「骨組み」を緩めてしまいます。

明日が本番だからこそと、冷静に...
特に、アーティキュレーションや音の粒の揃え方にはこだわって、ひとりずつチェックして修正していきました。
1年生が多いだけに、頭では理解していても、技術が追い付かない場面もありましたが、根気強く練習を進めました。

少し時間はかかりましたが、曲全体がすっきりし、マーチらしい演奏に変わりました。

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休憩時間を取ると、パートで他の部屋に行って、聴き合って復習したり、合わせてみたり...休憩ではありませんでした。
すごい意欲でした。

バレエ音楽『青銅の騎士』は、この厳しい編成とは思えないほど良い響きで、こちらは「合唱の効果」が抜群に出ていました。

部分的な課題を確認しながら、明日の本番への完成を目指して練習を進めました。

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レッスンは午後からでしたが、練習は朝から続いていたそうです。
夕方にはかなり疲れていたはずなのですが、返事の大きさは衰えず、「疲れてない?」と聞いても「大丈夫です!!!」と。

1年生は、去年の今頃、小学校を卒業したばかりです。

「1年後に、こんなすごい成長をしているなんて、想像もしていなかったでしょう?」 「はいっ」

出会った先生によって子どもの人生は変わる・・・と私はずっと思って来ていますが、このバンドの生徒さんたちは、まさにそれを実感しながら1年を終えようとしています。

先日は、合唱の大会で、全員で静岡まで一泊遠征をして来たそうです。
そして、明日は吹奏楽の本番。

中学校生活を完全燃焼し、たくさんの体験をしているからこそ、こんなに誇り高い、輝いた姿になれるのだと思います。

レッスン後、先生からの連絡があり、解散。
そこに数名が来て、「先生、復習したいので、残って練習してもいいですか?」
「明日が本番なんだから、今日は早く帰ってゆっくり休みなさい。練習したいなら、明日は6時半に開けてあげるから」と先生。
「じゃあ、6時半に来て、練習していいんですね!わかりました~!さようなら~」

先生も生徒もすごい!

敬服!


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青ジャが2年生、緑ジャが1年生です。
みんなの元気、やる気、本気、根気に圧倒されました。
明日は、今日のレッスンを生かして、良い演奏を!
そして、4月には、たくさんの1年生をゲットして、ますます大きな部活にしていきましょう。
みんな、こんな素晴らしい顧問の先生と出会えてよかったね!


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1年の総まとめとして

昨日は、県内の中学校バンドのレッスンにお伺いして来ました。
定期演奏会を前に、3年生も全員が復帰して頑張っている船橋市立高根中学校吹奏楽部の練習のお手伝いでした。


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このバンドの今年の「モットー」は、これでした。

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ちなみに、音楽室の壁には、このように「紙の卵パック」が貼り巡らされています。
吸音効果抜群! 給食室にお願いしておくと、いくらでも集まります。


このモットーのとおり、今年度は1年間、今まで以上の活動の成果を上げることが出来ました。

部員数が減っていく中、ぎりぎりの人数でA部門に挑戦し続けていくことをやめ、思い切ってB部門に路線変更。
その代わり、「東日本学校吹奏楽大会を目指そう」と努力した夏。

コンクール出場は30名でしたが、「TBSこども音楽コンクールには全員で出場しよう」と全員でコンクール曲の『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』(樽屋雅徳作曲)を練習し、吹奏楽コンクールだけは30名で出場しました。

隣接する高根東小学校で吹奏楽をやって来た部員、他の小学校から入学して初心者で始めた部員...経験の違いはあっても、気持ちの隔たりはなく、皆で仲良く力を合わせて歩んで来ました。

高根東小学校からの部員とは、私は「顔なじみ」。 
でも、あくまでも、高根中学校吹奏楽部の部員として、全員を同じ目線で見続けて来ました。

顧問の尾木慎之介先生のご指導の元、皆、本当によく努力しました。

目標としていた「東日本学校吹奏楽大会」に出場し、ゴールド金賞を受賞しただけでなく、さらに「日本管楽合奏コンテスト全国大会」でも最優秀グランプリ・文部科学大臣賞を受賞しました。

たゆまぬ練習の証でした。

昨日のレッスンでは、定期演奏会で演奏する『コラール』『マーチ・エイプリル・メイ』『第六の幸福をもたらす宿』『千と千尋の神隠し』を次々と練習し、仕上げのためのワンポイントアドバイス(全くワンポイントではなく、山のようなポイントでしたが...)を差し上げました。

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皆で「大きな山」を乗り越えた喜びや達成感が満ち溢れる演奏の数々は、アドバイスの度にどんどん良くなっていきます。
学校の卒業式を終えて、「定期演奏会」というもうひとつの大切な「卒業式」に臨む3年生たちの音にも、中学校3年間の様々な思いが込められているようでした。

真剣さだけではなく、なごやかな笑いもあり、このひとときを楽しんでいる空気もとても心地良いものでした。

練習の最後は、もちろん部員全員での『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』を聴かせていただきました。

これはレッスンではなく、今年1年間の「総まとめ」として演奏していただきました。

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秋に3年生が引退してから、つい最近まで演奏していなかったはずの曲ですが、コンクールの時と何も変わらず、いや、1、2年生が上達した分、さらに美しく進化したサウンドと説得力ある表現、心通ったアンサンブルに、心震えました。

本当に感動でした。

定期演奏会当日はお伺い出来ませんが、今年1年間の「モットー」の最後の一回として、精一杯の演奏をしてくれるものと信じています。

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みんな、この1年間、本当によく頑張りましたね。
定期演奏会では、応援してくださった保護者の皆様、地域の方々に感謝の気持ちを込めて、最高の演奏をお届けしてください。
そして、来年度もまた、新しく入ってくる1年生たちと共に、気持ちを新たに進んで行きましょう!


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卒業する3年生たちです。
中学校最後の年に、最高の結果を残せて本当に良かったですね。
高校で吹奏楽を続ける人も、他の事を頑張る人も、この3年間の努力を支えにして、自分自身をさらに高めていってください。


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都小管研・3月月例研修会

昨日は、東京都小学校管楽器教育研究会の3月例会に講師としてお招きいただきました。

4日間にわたる管楽器演奏会の総括という大切な研修会です。


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日曜日に、東京ブラスコンコードの1日練習に参加し、私にとっては指導するよりもずっと困難な演奏ということに久しぶり1日がっつり集中していたせいか、帰りはぐったり...
そして、今までの疲れが一気に噴き出したのか、夜中から下痢が始まり(ごめんなさい汚い話で)、月曜日は久しぶりのオフだったのですが、楽譜を届けなければならない学校が2校あったり、送らなければならない物があったりと、午前中は無理して動き、午後からはベッドに倒れ込んで寝ていました。
熱も、37.8℃あり、食欲ゼロ...ひたすら、ポカリスエットで生き延びていました。
吐き気がなかったからまだ救われました。

昨日は、熱は少し下がり、お腹も少しは落ち着きましたが、まだ食欲はなく、フラフラしていました。
でも、何とか起き出して、「行くんだ!」と、渋谷の小学校へと向かいました。

こんな大切な研修会の時にまったく! 情けなかったです。


そんな不調を予測していたわけではないのですが...
例年3月のこの研修会では、ほとんど私が話しているのですが、「今回は演奏のDVDを視聴して研修を深めよう」と準備してあったのです。

他の講師の先生方からの総評や私からのコメント、その他お伝えしたいことを話さなくてもいいほど詳細にプリント資料にまとめ、参考資料を含めて、その枚数は合計20ページほど。
すごい分量の資料を事前にお送りして印刷しておいていただきました。

また、管楽器演奏会の当日、講師の先生方に、「3月例会でDVDを視聴する推薦校」を書いていただいてありました。
コンクールではないので、「上手い学校」ということでなく、「こういう点で学ぶものがある」といった自由な観点でのコメント付きでお書きいただきました。
その中で、各日の講師(私も含め)4名の講師のうち3名以上の推薦があった学校の演奏を皆さんで鑑賞し、講師の先生方からのコメントもお伝えしました。

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私も黙って一緒に鑑賞している時間が長かった分、昨日の体調では助かりました。

事前の資料づくりにはかなりの気合いが必要でしたが、やっておいて良かったです。

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視聴した演奏校の先生から、ひとことコメントも頂戴いたしました。


私の体調不良などたいした話ではなく、演奏会の本番前日に、遠くに住むお父様が急に亡くなられ、それでも子どもたちのためにと、翌日の演奏では指揮をされ、終わるや否や、郷里に飛んで帰られた先生もいらっしゃました。
どんな思いでその一夜を過ごされ、どんな思いで子どもたちと向き合われたのか...チューニング室に行くまでは何も話さず、舞台に上がる直前に子どもたちに話されたそうです。
「子どもたちが、いつも以上に私をしっかり見て、心を込めて演奏してくれたように思いました」と話されていました。
時には、こんなことも起こり得るのです。
演奏会を辞退して、郷里に飛んで帰っても仕方ない緊急事態...どうするかは、ご本人が決めることです。
先生は...1年間頑張ってきた子どもたちをこの演奏会のステージに上げてあげることを選ばれました。
子どもたちも、先生のそんな思いを演奏直前に聞いて、先生のためにも精一杯の演奏をしたことだと思います。

一回のステージには、様々なドラマがあります。
それぞれの学校に、それぞれの先生に...
幸せなドラマだけではなく、きついドラマやご事情を抱えてステージに上がられた先生もいらっしゃったことと思います。

それでも、この演奏会のステージに上がれたということだけでも幸せです。

先生にも子どもたちにも、「一生の宝物」です。

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都小管研の理事長の鈴木朱代先生、今年度の演奏会担当責任者の佐野綾子先生です。
「大丈夫! 始まれば終わるから! チームワークの都小管研なんだから!」と、顔を見るたびに励まして来ました。
誰がチーフになっても、絶対にうまくいくのが都小管研のすばらしいところです。
抜けていることがあっても、誰かが気づいてさりげなくフォローしてくださるんです。
「先生仲良し 子どもが育つ」...まさにそんなチームです。



年度末のお忙しい時期に、こんなにたくさんの先生方がお集まりくださり、まとめの研修会が出来て良かったです。

他県の先生方もこの3月の研修会にだけでも参加出来たら、きっと「物凄い収穫」に驚かれると思います。
講師の先生方の総評のまとめを見る(聞く)だけでも、「眼から鱗」状態だと思います。
・・・今の私の「密かな願い」です。


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今年度末をもってご退職される先生方も数名いらっしゃいます。
これからもきっと都小管研を応援し、見守ってくださることと思います。
そして、先生方が残してくださったものは、後進の先生方がしっかり受け継いでくださるはずです。

私も、これからも、先生方と共に学び、歩んでいきたいと思います。

今年度も、お招きいただき、本当にありがとうございました。


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研修会が終わった後、理事の先生方は、さらに「理事会」をされていました。
今年度の事務的なまとめと、来年度に向けて...
終わったのは何時なのでしょう。
頭が下がります。


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『ザ・男子会』 in 東京

一昨日の土曜日の夜、東京都の若手ホープ(?)の男性の先生方3人からのお誘いで、『ザ・男子会』にお招きいただきました。

私は、埼玉県で2校お伺いした後でした。 
先生方はそれぞれの土曜日を過ごした後、新宿駅南口で待ち合わせてとっても美味しいイタリアンのお店へ。

3人は、東京都の小学校の音楽専科教諭としてご活躍中です。

小管研にも入っておられ、おひとりは先日の東京都小学校管楽器演奏会にも出演され、すばらしい演奏を聴かせてくださいました。

東京都の研修会でもお話しすることはあるのですが、「田川先生と、もっとゆっくり、たっぷりお話しさせていただきたいんです~」とのことで、この会となりました。

授業のこと、管楽器活動のこと、子どもたちのこと、自分自身のこと、私の教員時代のこと、これからやりたいこと、職場のこと、今の悩み、これからの生き方について...
うれしいことも、しんどいことも、話題は尽きることがありませんでした。

私を含めて4人なので、誰かが話を独占することもなく、皆が話し、皆が聞き、うなずき合い...

私の現役時代の「特別な苦労話」や「どうやって勉強していたか」ということには、特に神妙に、真剣に聞き入ってくださいました。

「女子会」をやっている先生方の話はよく耳にしますが、どちらかというと女性教諭が多い小学校で、こういうやる気に満ちた男性の音楽専科の先生方が「男子会」を開いて心をつなぎ合うのもいいもんだなぁと思いました。


現職の頃、男性職員だけの飲み会を『野郎会』と称してやっていた職場もありましたが、単なる「ドンチャン騒ぎ」でした。
だいたいは、誰か威張っている先生の「自慢話」や「不満話」を聞いている感じで、私はどちらかと言うと「聞き役」。 
「用事があって参加出来ません」なんて言うと、あとでこわいかなと思って、嫌々出席していたこともありました。

この3人の先生方はどう考えても「野郎会」ではなく、もっと上品でおだやかな「男子会」です。
いつまでも食べて、話して、聞いていたいような、とても居心地の良いひとときでした。

「この次は、〇〇先生も誘おうか!」と、もう次回の『ザ・男子会』の計画まで。


明日の火曜日は、都小管研の3月例会。 私が講師です。

「この『男子会』のこと、月曜日にブログアップしたら、ご覧になった女性の先生たちから、『ずる~い!』って言われるかもですね」と話すと、「言われてもいいですよ~! 『いいでしょ~!』って言いますから」と・・・(笑)

なごやかで仲良しの都小管研の先生方ですから全く心配ありません!(笑・笑)


3人の先生方のますますのご活躍を心から期待しています。

そして、次回の『男子会』も楽しみにしていますね!

お誘いいただき、ありがとうございました。

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3. 11~6年目の祈り

東日本大震災から6年となる今日3月11日。

東北の被災3県では東京電力福島第1原発事故の自主避難者を含めて3万3748世帯、7万1113人がいまだに仮設住宅での生活を余儀なくされています。

沿岸部の被災地では高台などで住まいの整備が進み、福島県では今春原発事故からの避難指示が一部を除き解除されます。
復興庁が2月28日に発表した全国の避難者は、約1カ月間で3775人減り、12万3168人となりました。

しかし、自宅に戻れたとしても震災前の幸せな生活が待っているとは限りません。

見えないところでとても大切な「復興」のために必要となっている「心のケア」のための一部の事業費が年々減っているそうです。


≪Yahooニュースより≫

福島県新地町の復興住宅が建ち並ぶ一角に車を止めると、迷うことなくチャイムを押した。「こんにちは。なごみです」。
訪問看護ステーションなごみの看護師、木島祐子さんがインターホンに呼びかける。

スタッフらが「突撃」と呼ぶアポイントを取らない訪問。
精神科の医療ケアから漏れる治療中断者や引きこもりの人たちが対象で、家から出てこないことも多い。
「見た目では復興していても、震災の影響からトラウマを引きずったり、うつ病を患ったりしている人は多い」と説明する。

別の家では、独り暮らしの認知症がある60代男性がごみや食べかけの食事が散らかる部屋で横になっていた。
「ここさ来るのは、ほかに誰もいねえ」

なごみを運営する福島県のNPO「相双に新しい精神科医療保健福祉システムをつくる会」による活動を含め、福島、宮城、岩手3県の「被災者の心のケア支援事業」には復興予算が投じられている。
だが2013年度に3県で年間計18億円あった事業費は段階的に削られ、今年度は計14億円。
同NPOの震災対応型アウトリーチ事業には13年度、約4900万円が補助されていた。
だが今年度は対象者の数がほとんど変わらないのに約2400万円に減額された。
このため県が別の自殺対策の基金から費用を工面し、その多くがスタッフの人件費に充てられる。



今の小学校1年生以下の子どもたちは、すでにあの日のことを知らない、あるいは、幼な過ぎて記憶にありません。
阪神淡路大震災の事を知らない成人の世代がどんどん増えていくように、東日本大震災のことを知らない世代は増え続けていきます。

「復興」は、まだまだ進んでいません。
見た目の復興が進んでいる地域にも、「心の復興」が進まず、苦しみ続けている方々はたくさんいらっしゃいます。

見た目の復興の進みを見ただけで、「心のケア」のための予算が削られるとは...
削れる予算はもっと別にあるはずなのに。

被災された方々の心の奥に寄り添った行政の支援を願いたいです。

明日は、我が身のこと...
いつ何が起きても不思議ではない、自然の怖さです。

改めて、まだまだ被災地の方々を思い続け、支え続けなければならないことを振り返り、あの日、犠牲になられた多くの方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。

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